美鈴は魔理沙の家に訪ねてきた。扉が開き、家から魔理沙出てきて、美鈴を見て一瞬殺気を放ちそうになるが招き入れた。
「何のようだぜ?借りていた本は全て返したはずだぜ?」
「パチュリー様から預かり物です。」
「預かり物?」
美鈴は魔法薬を魔理沙に見せて、効力を説明する。魔理沙は魔法薬の効力の代償を聞いて、受け取ろうかと考え始める。
「魔法が使えなくなる…」
「もし、魔法が使えても…寿命が短くなるんですよ!それでも良いんですか?」
「人間にもプライドがあるんだぜ。この魔法薬を使って、霊夢の役に立つのなら。私は代償を受け入れる!」
魔理沙は美鈴から魔法薬を受け取った。異変解決の準備に入るため、部屋にある実験用のキノコをありったけ用意した。キノコを潰してはエキスを絞り出して、自作の魔法薬と調合する。
「美鈴。紅魔館に戻れ。お前がいなかったら誰が門を守るんだ?」
「死なないでくださいよ!」
美鈴は紅魔館に戻った。
「急ぐぜ!」
魔法薬の研究を繰り返すとキノコが無くなった。完成した物と未完成の物を袋に包む。パチュリーが調合した魔法薬も忘れずに入れると、箒に乗って博麗神社に向かった。
その頃、守矢神社では東風谷早苗が帰って来たところだった。出迎えたのは、洩矢諏訪子だ。暗い表情をしている早苗を見て、声をかけた。
「早苗…どうしたのさ。」
「紫さんから…異変解決への協力要請がきました。ですが…」
「紫から聞いているよ。早苗はどうしたい?」
「私は…幻想郷が…」
「一つだけ紫からの情報がある。大量の妖怪を出現させた者は、この地を支配する可能性があるそうだよ。」
諏訪子が紫から聞いた情報を早苗に教える。早苗は更に険しい表情をして、諏訪子に土下座をした。
「諏訪子様…この幻想郷を守るために…どうか…」
「よく決意したね早苗。紫!東風谷早苗と二神である私達は…妖怪賢者、八雲紫と異変解決の協力を誓う!」
諏訪子が紫に承諾の返事をすると、スキマから紫が出てきて早苗を見る。
「東風谷早苗。協力を感謝します。貴女にやって貰いたい役割は、妖怪の山の守護です。後、二時間後に妖怪軍勢が攻めに来ます。勿論ですが、弾幕ごっこは通用しません。覚悟は出来ているわね?」
「勿論です。」
紫は早苗を認めるとスキマで姿を消した。
夜の博麗神社では、気を失っていた小鈴が目を覚ました。
「私は…」
「気を失っていたのよ。」
咲夜は卓袱台を出して、お粥を小鈴に出す。食欲がないのか食べる様子がない。
「咲夜さん…妖怪の出現方法ですが…妖魔本は関係があると思いますか?」
「妖魔本?何かわかったの?」
「実は…」
半年前に製本依頼された事を咲夜に説明する。咲夜は小鈴の説明を聞き、製本された本が妖魔本なのではないかと考えたのだが。
「霊夢さんに調べて貰いましたけど、問題ないそうです。」
「製本された本が妖魔本じゃないなら…」
「小鈴ちゃん!目を覚ましたのね。」
「霊夢さん…」
人里から帰ってきた霊夢は、目を覚ました小鈴に安心して、咲夜に調べた情報を伝える。
「人里は無事だったわ。但し、三日が限界。それまでに異変解決しないと。」
神社の境内に突風が巻き起こり、鴉天狗の射命丸文が神社に来て、霊夢にある報告と情報を提供する。
「博麗の巫女。今回の異変に限り、我々は守矢神社の軍門に入るとのことよ。」
「私達のところには、援軍を出さないのね。なら、人里には援軍を出してくれるのよね?」
「その援軍も少々問題に上がってるわ。天狗の長は援軍を出すように通達している。だが、その通達を伝えるはずの伝令係が揉み消しているのよ。だがら、人里に援軍を出せない。人間には手を貸したくないみたいよ。上層部は…」
「あんたのところ…本当ブラックよね?組織としてどうなのよ?」
「霊夢はその言葉を何処で覚えたの?」
「早苗よ。外の世界でのなんやらかんやら…らしいけど…」
文は霊夢の言った事が可笑しかったのか、笑い始めた。不機嫌に霊夢は、文に弾幕を放つ準備をする。
「ちょっと霊夢!?悪かったからやめて!」
「全く。文は帰るの?」
「戻ってこいと、命令されてるけど…どうしたのよ?」
「小鈴ちゃんを神社で保護したわ。」
霊夢は一枚のメモ書きを文に渡して、読むようにと視線を紙に向ける。
「………………!?本当なのね。」
「勘だけど。異変発生とのタイミングがね。」
「わかったわ。準備するから帰らせてよ。」
「十五分以内。間に合わなかったら、私直々に宣言に行くわよ。」
「わかった。」
文は一瞬に上空まで飛び上がり、飛んでいった。
「………!?明日には神社を攻められるか…覚悟した方が良さそうね………紫。」
「どうしたの霊夢。」
霊夢の隣にスキマが開いて、紫が出てきた。霊夢の表情を見て、何か問題があること察する。
「明日、神社に攻めに来るわよ。異変の黒幕…」
「それは、本当なの?」
「勘だけど。」
「妖怪の山は囮なのね……。霊夢。早苗がいる妖怪の山に妖怪の軍勢が攻めに来たわ。」
「妖怪の軍勢が!?黒幕の狙いは幻想郷の支配じゃないの?」
予想外の事態に困惑する霊夢と紫。そして、上空を飛行中の文は、近くで本を片手に持っている森近林之助を発見する。だが、林之助の表情は虚ろで、生気を感じられない。
「凄い妖気ね…私では太刀打ちできないわ。」
戦闘を避けて、文は飛んでいった。
「…………」
林之助は別の本を取り出すと、持っていた本が消滅。その代わりに、十体の妖怪が出現して、博麗神社の方角に妖怪が向かっていった。
歴史が隠された後の人里内には、禍々しい妖気を漂わせている版画が置かれていた。その置かれている場所は…
鈴奈庵だ。
後編に続く…
「何のようだぜ?借りていた本は全て返したはずだぜ?」
「パチュリー様から預かり物です。」
「預かり物?」
美鈴は魔法薬を魔理沙に見せて、効力を説明する。魔理沙は魔法薬の効力の代償を聞いて、受け取ろうかと考え始める。
「魔法が使えなくなる…」
「もし、魔法が使えても…寿命が短くなるんですよ!それでも良いんですか?」
「人間にもプライドがあるんだぜ。この魔法薬を使って、霊夢の役に立つのなら。私は代償を受け入れる!」
魔理沙は美鈴から魔法薬を受け取った。異変解決の準備に入るため、部屋にある実験用のキノコをありったけ用意した。キノコを潰してはエキスを絞り出して、自作の魔法薬と調合する。
「美鈴。紅魔館に戻れ。お前がいなかったら誰が門を守るんだ?」
「死なないでくださいよ!」
美鈴は紅魔館に戻った。
「急ぐぜ!」
魔法薬の研究を繰り返すとキノコが無くなった。完成した物と未完成の物を袋に包む。パチュリーが調合した魔法薬も忘れずに入れると、箒に乗って博麗神社に向かった。
その頃、守矢神社では東風谷早苗が帰って来たところだった。出迎えたのは、洩矢諏訪子だ。暗い表情をしている早苗を見て、声をかけた。
「早苗…どうしたのさ。」
「紫さんから…異変解決への協力要請がきました。ですが…」
「紫から聞いているよ。早苗はどうしたい?」
「私は…幻想郷が…」
「一つだけ紫からの情報がある。大量の妖怪を出現させた者は、この地を支配する可能性があるそうだよ。」
諏訪子が紫から聞いた情報を早苗に教える。早苗は更に険しい表情をして、諏訪子に土下座をした。
「諏訪子様…この幻想郷を守るために…どうか…」
「よく決意したね早苗。紫!東風谷早苗と二神である私達は…妖怪賢者、八雲紫と異変解決の協力を誓う!」
諏訪子が紫に承諾の返事をすると、スキマから紫が出てきて早苗を見る。
「東風谷早苗。協力を感謝します。貴女にやって貰いたい役割は、妖怪の山の守護です。後、二時間後に妖怪軍勢が攻めに来ます。勿論ですが、弾幕ごっこは通用しません。覚悟は出来ているわね?」
「勿論です。」
紫は早苗を認めるとスキマで姿を消した。
夜の博麗神社では、気を失っていた小鈴が目を覚ました。
「私は…」
「気を失っていたのよ。」
咲夜は卓袱台を出して、お粥を小鈴に出す。食欲がないのか食べる様子がない。
「咲夜さん…妖怪の出現方法ですが…妖魔本は関係があると思いますか?」
「妖魔本?何かわかったの?」
「実は…」
半年前に製本依頼された事を咲夜に説明する。咲夜は小鈴の説明を聞き、製本された本が妖魔本なのではないかと考えたのだが。
「霊夢さんに調べて貰いましたけど、問題ないそうです。」
「製本された本が妖魔本じゃないなら…」
「小鈴ちゃん!目を覚ましたのね。」
「霊夢さん…」
人里から帰ってきた霊夢は、目を覚ました小鈴に安心して、咲夜に調べた情報を伝える。
「人里は無事だったわ。但し、三日が限界。それまでに異変解決しないと。」
神社の境内に突風が巻き起こり、鴉天狗の射命丸文が神社に来て、霊夢にある報告と情報を提供する。
「博麗の巫女。今回の異変に限り、我々は守矢神社の軍門に入るとのことよ。」
「私達のところには、援軍を出さないのね。なら、人里には援軍を出してくれるのよね?」
「その援軍も少々問題に上がってるわ。天狗の長は援軍を出すように通達している。だが、その通達を伝えるはずの伝令係が揉み消しているのよ。だがら、人里に援軍を出せない。人間には手を貸したくないみたいよ。上層部は…」
「あんたのところ…本当ブラックよね?組織としてどうなのよ?」
「霊夢はその言葉を何処で覚えたの?」
「早苗よ。外の世界でのなんやらかんやら…らしいけど…」
文は霊夢の言った事が可笑しかったのか、笑い始めた。不機嫌に霊夢は、文に弾幕を放つ準備をする。
「ちょっと霊夢!?悪かったからやめて!」
「全く。文は帰るの?」
「戻ってこいと、命令されてるけど…どうしたのよ?」
「小鈴ちゃんを神社で保護したわ。」
霊夢は一枚のメモ書きを文に渡して、読むようにと視線を紙に向ける。
「………………!?本当なのね。」
「勘だけど。異変発生とのタイミングがね。」
「わかったわ。準備するから帰らせてよ。」
「十五分以内。間に合わなかったら、私直々に宣言に行くわよ。」
「わかった。」
文は一瞬に上空まで飛び上がり、飛んでいった。
「………!?明日には神社を攻められるか…覚悟した方が良さそうね………紫。」
「どうしたの霊夢。」
霊夢の隣にスキマが開いて、紫が出てきた。霊夢の表情を見て、何か問題があること察する。
「明日、神社に攻めに来るわよ。異変の黒幕…」
「それは、本当なの?」
「勘だけど。」
「妖怪の山は囮なのね……。霊夢。早苗がいる妖怪の山に妖怪の軍勢が攻めに来たわ。」
「妖怪の軍勢が!?黒幕の狙いは幻想郷の支配じゃないの?」
予想外の事態に困惑する霊夢と紫。そして、上空を飛行中の文は、近くで本を片手に持っている森近林之助を発見する。だが、林之助の表情は虚ろで、生気を感じられない。
「凄い妖気ね…私では太刀打ちできないわ。」
戦闘を避けて、文は飛んでいった。
「…………」
林之助は別の本を取り出すと、持っていた本が消滅。その代わりに、十体の妖怪が出現して、博麗神社の方角に妖怪が向かっていった。
歴史が隠された後の人里内には、禍々しい妖気を漂わせている版画が置かれていた。その置かれている場所は…
鈴奈庵だ。
後編に続く…