鈴奈庵に男性が訪ねてきた。男性は版画の持ち込みで、小鈴に製本の依頼に来たのだ。男性は代金を支払い、半年後に製本された本を受け取りに来ると言って、男性は鈴奈庵を出ていった。
小鈴は早速、製本の作業に取りかかる。
「何の本だろう?ちょっと楽しみだな。」
男性の依頼から三日後。とりあえず一冊の製本の作業を終えると、少しだけ読み始める。とある昔の妖怪に関する物で、妖怪文字があるわけでもない。小鈴は興味をなくして、読むのをやめた。
「この本を百冊刷るのよねぇ…大変だけど、やりますか!」
作業の続きをしていると、鈴奈庵に博麗霊夢が訪ねてきた。小鈴は作業中断して霊夢にお茶を出す。話を聞くと、怪しい者が最近訪ねて来なかったかと、聞いてきたのだ。
「男性のお客様が製本の依頼をして来ましたよ。」
小鈴は製本済の本を霊夢に渡して、調べてもらうことにした。数分後…
「妖怪の気配は感じないわね。でも…」
「そろそろ、作業に戻っても良いですか?」
霊夢は何かを言う前に、小鈴は作業に戻ってしまった。作業の邪魔をしたら悪いので、霊夢は鈴奈庵を出ていった。
製本依頼から半年後に男性が訪ねてきた。百冊の製本された本を確認する男性。確認を終えると、大変喜んだ。百冊の本と版画を持って、男性は鈴奈庵を出ていった。
「百冊は流石に疲れたわ…」
店内を片付けて、一息つくためにお茶を飲んで、休憩していると。
「小鈴!無事だったか!?」
慌てて入って来たのは、普通の魔法使い、霧雨魔理沙だった。なにやら慌てている様子で、小鈴の安否を心配で確認に来たらしい。
「どうかしたんですか?」
「余り…大きな声で言えないんだが…人里内に大量の妖怪が現れたらしいんだぜ。」
「な、何でそんなことが…!?」
「原因不明。今は霊夢と紫が対処に向かってるぜ。」
「わ、私はどうすれば…」
「博麗神社に避難するぜ!」
小鈴は箒に乗り魔理沙の肩を掴む。小鈴が乗ったのを確認すると、地面を蹴って浮き始める。
「捕まってろよ!」
物凄い速さで幻想郷上空を
飛び回り、風を受けていると、博麗神社が見えてきた。神社には紅魔館のメイド、十六夜咲夜。守矢神社の風祝、東風谷早苗の2人が来ていた。
「早苗さんに咲夜さんまで!?」
「人里内に大量の妖怪が現れたみたいで、霊夢さんに相談しようと…」
「私はお嬢様に言われてね。もう、遅かったけど。」
小鈴は神社の柱に背中を凭れて楽になる。人里内に大量の妖怪が出現が現れたと知って、恐怖に震える。
「大丈夫。小鈴ちゃん?」
「早苗さん…でも、どうして人里に妖怪が?霊夢さんの話では人里外ならまだしも、人里内に出現させる方法は…」
「噂が形になり妖怪になって出現する場合があるの。」
そう。早苗の言う通り、人里内にいる人間が噂を流し、それによって妖怪が出現する可能性もあるのだが…
「今回の妖怪の出現は、噂によるものではないわ。」
スキマが現れて、人里に行っていた紫と霊夢が戻ってきた。
「人里はどうなったんだぜ!」
「人里に襲撃した妖怪は、幻想郷の掟を破った反逆として殺したわ。私は博麗の巫女としての義務がある。」
「マジかよ!?弾幕ごっこレベルで解決出来ない異変…」
「悪いけど魔理沙。今回の異変の黒幕は、討伐しないと解決しないわ。そうでしょ……紫?」
霊夢が紫に問い掛け、紫は当然のように頷いた。
「従来の遣り方では、今回の異変は解決は不可能よ。」
「更に言えば、異変の黒幕は人里内にいる。」
霊夢の発言に小鈴は頭の中が、真っ白に染まるような衝撃的事実を聞いて、何も考えられなくなった。
「人里内に…黒幕…!?」
小鈴はショックの余り、気を失った。咲夜は小鈴を抱き抱えると神社の一室に寝かせることに。
「霊夢!?何も……」
「言わないと…この真実は…わからせないと…紫。後は任せるわ。」
霊夢は人里の方角に飛んでいった。紫はこの場にいる人間…魔理沙、咲夜、早苗の三人に今回の異変に関する情報を教える。
「今回の異変は霊夢の言った通り、人里内にいるわ。そして、妖怪の出現は噂によるものではなく、意図的に引き起こされた異変。解決できなければ…幻想郷は殺戮の地に戻る。」
紫の本気の発言に、咲夜だけは冷静だ。魔理沙、早苗は放心状態になっている。
「ちょっと…待てよ!幻想郷が…本当…なのか!?」
「異変が解決できなければ…」
魔理沙の願いを残酷な発言で言った紫。早苗の方に視線を向け、とある提案を出した。
「東風谷早苗。貴女に選択肢を与えます。」
「選択肢……ですか?」
「この幻想郷に残り、異変解決の協力をするか…」
「………まさか!?」
早苗は嫌な予感がした。だが、紫は遠慮せずに残酷なもう一方の提案を早苗に言った。
「二神と共に外の世界に帰り…平和な生活を送ること。」
「それは……」
「勿論、私の知り合いが村長をしている村よ。その村は、古くから妖怪の存在を知っている人間だけがいる村。神の信仰も得られるわ。迫害されることもない理想郷。どちらかを選びなさい。」
「そんな……もし、帰ると宣言した場合は…」
「幻想郷に関する情報を消させてもらうだけ。二神と相談して決めなさい。」
紫はスキマに入り消えた。
霊夢は人里に来て、生存者を探していた。人里内は妖怪の襲撃で、壊滅寸前に陥っていた筈だった。だが、不自然なことに人里が消えている。
「私と紫が来た時には、人里に…その時点で隠せる能力を持っているのは…」
「霊夢。人里は歴史から隠させてもらった。」
人里の人間を隠すことが出来る人物は一人しかいない。
「慧音。久し振りね…今夜は満月ではなかったはずよ…」
そう。人里の人間を隠したのは上白沢慧音だ。だが、満月ではないため、能力にも限界がある。
「ちょっと…無理をしてな。それよりも、あの妖怪は何なんだ!?人里内に出現したあれは!?」
「全くわからないわ。人里内に出現させた方法が情報が無さすぎる。慧音。人里の人間を隠せる限界は?」
「精々3日だ。八雲に頼んで境界を操ってもらわないとな…」
「3日!?なら、人里を守護する結界の準備をしないと…」
霊夢は神社に戻り、異変に備えて準備を整えに向かった。
魔理沙は家に戻ると、今まで魔法の研究結果を記録した自作の魔導書を開きながら、考えことをしていた。
「討伐しないと駄目なのか…死にたくないぜ…」
魔理沙は部屋を片付け始めた。大量の本は仕分けして袋に包む。部屋を粗方片付けると、本を包んだ袋を持って家から出ていく。向かった場所は紅魔館だ。
「魔理沙さん!?どうしたんですか…その大荷物!?」
「………本を返しに来た。」
「え!?」
「パチュリーに渡しといてくれ。」
魔理沙は美鈴に袋を押し付けて、逃げるように去っていった。美鈴は袋を持ってパチュリーのいる図書館に入る。
「パチュリー様。」
「どう……その袋は何?」
「魔理沙さんが本を返しに来ました。」
パチュリーを袋を開け、中に入っている本を全て確認する。美鈴はパチュリーの行動に納得できずに、叫んだ。
「魔理沙さんが心配じゃないんですか…?魔理沙さんは…今回の異変で死んじゃうかもしれないんです!」
「……待ってなさい…」
小悪魔に指示を出して、ある物を持って来させる。数分後。小悪魔は液体の入った小瓶をパチュリーに渡した。
「これを魔理沙に届けなさい。」
「これは…?」
「私が調合した魔法薬よ。五分間だけ魔力量が無限になるわ。それと、死なない限りどんな傷も再生する。」
「な!?」
「但し、代償として寿命が短くなるか、魔法が使えなくなるわ。この薬を魔理沙に預けて。私が出来ることは、これくらいよ。」
「わかりました。必ず魔理沙さんに渡します。」
「美鈴。もし、魔理沙が魔法が使えなくなったら…この薬を渡しなさい。それまでは、貴女に預けるわ。」
美鈴は魔法薬を受け取り、魔理沙の家に急いだ。
人里とは別の人間が住む集落では、大量に召喚された妖怪によって、集落は壊滅されていた。妖怪を召喚した人物は大量の妖魔本を所有していた。
「この大量の妖魔本で俺様はこの地を支配してやる!」
笑い声が壊滅した集落を響かせた。
小鈴は早速、製本の作業に取りかかる。
「何の本だろう?ちょっと楽しみだな。」
男性の依頼から三日後。とりあえず一冊の製本の作業を終えると、少しだけ読み始める。とある昔の妖怪に関する物で、妖怪文字があるわけでもない。小鈴は興味をなくして、読むのをやめた。
「この本を百冊刷るのよねぇ…大変だけど、やりますか!」
作業の続きをしていると、鈴奈庵に博麗霊夢が訪ねてきた。小鈴は作業中断して霊夢にお茶を出す。話を聞くと、怪しい者が最近訪ねて来なかったかと、聞いてきたのだ。
「男性のお客様が製本の依頼をして来ましたよ。」
小鈴は製本済の本を霊夢に渡して、調べてもらうことにした。数分後…
「妖怪の気配は感じないわね。でも…」
「そろそろ、作業に戻っても良いですか?」
霊夢は何かを言う前に、小鈴は作業に戻ってしまった。作業の邪魔をしたら悪いので、霊夢は鈴奈庵を出ていった。
製本依頼から半年後に男性が訪ねてきた。百冊の製本された本を確認する男性。確認を終えると、大変喜んだ。百冊の本と版画を持って、男性は鈴奈庵を出ていった。
「百冊は流石に疲れたわ…」
店内を片付けて、一息つくためにお茶を飲んで、休憩していると。
「小鈴!無事だったか!?」
慌てて入って来たのは、普通の魔法使い、霧雨魔理沙だった。なにやら慌てている様子で、小鈴の安否を心配で確認に来たらしい。
「どうかしたんですか?」
「余り…大きな声で言えないんだが…人里内に大量の妖怪が現れたらしいんだぜ。」
「な、何でそんなことが…!?」
「原因不明。今は霊夢と紫が対処に向かってるぜ。」
「わ、私はどうすれば…」
「博麗神社に避難するぜ!」
小鈴は箒に乗り魔理沙の肩を掴む。小鈴が乗ったのを確認すると、地面を蹴って浮き始める。
「捕まってろよ!」
物凄い速さで幻想郷上空を
飛び回り、風を受けていると、博麗神社が見えてきた。神社には紅魔館のメイド、十六夜咲夜。守矢神社の風祝、東風谷早苗の2人が来ていた。
「早苗さんに咲夜さんまで!?」
「人里内に大量の妖怪が現れたみたいで、霊夢さんに相談しようと…」
「私はお嬢様に言われてね。もう、遅かったけど。」
小鈴は神社の柱に背中を凭れて楽になる。人里内に大量の妖怪が出現が現れたと知って、恐怖に震える。
「大丈夫。小鈴ちゃん?」
「早苗さん…でも、どうして人里に妖怪が?霊夢さんの話では人里外ならまだしも、人里内に出現させる方法は…」
「噂が形になり妖怪になって出現する場合があるの。」
そう。早苗の言う通り、人里内にいる人間が噂を流し、それによって妖怪が出現する可能性もあるのだが…
「今回の妖怪の出現は、噂によるものではないわ。」
スキマが現れて、人里に行っていた紫と霊夢が戻ってきた。
「人里はどうなったんだぜ!」
「人里に襲撃した妖怪は、幻想郷の掟を破った反逆として殺したわ。私は博麗の巫女としての義務がある。」
「マジかよ!?弾幕ごっこレベルで解決出来ない異変…」
「悪いけど魔理沙。今回の異変の黒幕は、討伐しないと解決しないわ。そうでしょ……紫?」
霊夢が紫に問い掛け、紫は当然のように頷いた。
「従来の遣り方では、今回の異変は解決は不可能よ。」
「更に言えば、異変の黒幕は人里内にいる。」
霊夢の発言に小鈴は頭の中が、真っ白に染まるような衝撃的事実を聞いて、何も考えられなくなった。
「人里内に…黒幕…!?」
小鈴はショックの余り、気を失った。咲夜は小鈴を抱き抱えると神社の一室に寝かせることに。
「霊夢!?何も……」
「言わないと…この真実は…わからせないと…紫。後は任せるわ。」
霊夢は人里の方角に飛んでいった。紫はこの場にいる人間…魔理沙、咲夜、早苗の三人に今回の異変に関する情報を教える。
「今回の異変は霊夢の言った通り、人里内にいるわ。そして、妖怪の出現は噂によるものではなく、意図的に引き起こされた異変。解決できなければ…幻想郷は殺戮の地に戻る。」
紫の本気の発言に、咲夜だけは冷静だ。魔理沙、早苗は放心状態になっている。
「ちょっと…待てよ!幻想郷が…本当…なのか!?」
「異変が解決できなければ…」
魔理沙の願いを残酷な発言で言った紫。早苗の方に視線を向け、とある提案を出した。
「東風谷早苗。貴女に選択肢を与えます。」
「選択肢……ですか?」
「この幻想郷に残り、異変解決の協力をするか…」
「………まさか!?」
早苗は嫌な予感がした。だが、紫は遠慮せずに残酷なもう一方の提案を早苗に言った。
「二神と共に外の世界に帰り…平和な生活を送ること。」
「それは……」
「勿論、私の知り合いが村長をしている村よ。その村は、古くから妖怪の存在を知っている人間だけがいる村。神の信仰も得られるわ。迫害されることもない理想郷。どちらかを選びなさい。」
「そんな……もし、帰ると宣言した場合は…」
「幻想郷に関する情報を消させてもらうだけ。二神と相談して決めなさい。」
紫はスキマに入り消えた。
霊夢は人里に来て、生存者を探していた。人里内は妖怪の襲撃で、壊滅寸前に陥っていた筈だった。だが、不自然なことに人里が消えている。
「私と紫が来た時には、人里に…その時点で隠せる能力を持っているのは…」
「霊夢。人里は歴史から隠させてもらった。」
人里の人間を隠すことが出来る人物は一人しかいない。
「慧音。久し振りね…今夜は満月ではなかったはずよ…」
そう。人里の人間を隠したのは上白沢慧音だ。だが、満月ではないため、能力にも限界がある。
「ちょっと…無理をしてな。それよりも、あの妖怪は何なんだ!?人里内に出現したあれは!?」
「全くわからないわ。人里内に出現させた方法が情報が無さすぎる。慧音。人里の人間を隠せる限界は?」
「精々3日だ。八雲に頼んで境界を操ってもらわないとな…」
「3日!?なら、人里を守護する結界の準備をしないと…」
霊夢は神社に戻り、異変に備えて準備を整えに向かった。
魔理沙は家に戻ると、今まで魔法の研究結果を記録した自作の魔導書を開きながら、考えことをしていた。
「討伐しないと駄目なのか…死にたくないぜ…」
魔理沙は部屋を片付け始めた。大量の本は仕分けして袋に包む。部屋を粗方片付けると、本を包んだ袋を持って家から出ていく。向かった場所は紅魔館だ。
「魔理沙さん!?どうしたんですか…その大荷物!?」
「………本を返しに来た。」
「え!?」
「パチュリーに渡しといてくれ。」
魔理沙は美鈴に袋を押し付けて、逃げるように去っていった。美鈴は袋を持ってパチュリーのいる図書館に入る。
「パチュリー様。」
「どう……その袋は何?」
「魔理沙さんが本を返しに来ました。」
パチュリーを袋を開け、中に入っている本を全て確認する。美鈴はパチュリーの行動に納得できずに、叫んだ。
「魔理沙さんが心配じゃないんですか…?魔理沙さんは…今回の異変で死んじゃうかもしれないんです!」
「……待ってなさい…」
小悪魔に指示を出して、ある物を持って来させる。数分後。小悪魔は液体の入った小瓶をパチュリーに渡した。
「これを魔理沙に届けなさい。」
「これは…?」
「私が調合した魔法薬よ。五分間だけ魔力量が無限になるわ。それと、死なない限りどんな傷も再生する。」
「な!?」
「但し、代償として寿命が短くなるか、魔法が使えなくなるわ。この薬を魔理沙に預けて。私が出来ることは、これくらいよ。」
「わかりました。必ず魔理沙さんに渡します。」
「美鈴。もし、魔理沙が魔法が使えなくなったら…この薬を渡しなさい。それまでは、貴女に預けるわ。」
美鈴は魔法薬を受け取り、魔理沙の家に急いだ。
人里とは別の人間が住む集落では、大量に召喚された妖怪によって、集落は壊滅されていた。妖怪を召喚した人物は大量の妖魔本を所有していた。
「この大量の妖魔本で俺様はこの地を支配してやる!」
笑い声が壊滅した集落を響かせた。
後編でどうまとまるのか今から楽しみです