「霊夢。」
「何?」
「結婚しない?」
「...は?」
昼休みの屋上、いつも通り私と一緒に昼食を食べているレミリアが突然いった。
頭が混乱する。本気かからかいかで。
しかし現況の後輩レミリアは困惑する私をおいて呑気に
「たこさんウインナーだー。でもブロッコリーはいやー...」
とかなんとかやっている。
「それ本気?」
おそるおそるきいてみる。
...何だって先輩である私がこんな下手にでなければいけないのか。
レミリアはきょとんとした顔で返した。
「何が?」
...つい先程のことのはずだが?レミリアはしばらく唸っていたが気づいたのかポンと手を打つ。
「ああ!私がブロッコリーがいやって話?うん本当よ。お野菜嫌い‼」
「違うそうじゃない!」
「ええ!違うの⁉」
ガーンっと効果音がついてそうなアニメキャラみたいな表情で驚くレミリア。
一体どうやってやってるのか。
「違うって。だからその...さっきいってたでしょ?結婚とか...」
ぼそぼそと呟く私。
対照的にレミリアはポカンと間抜け面をかましている。
「なに?霊夢私と結婚したいの?残念だけど無理だよー!私許嫁いるもん。」
さっきとは一転笑顔を浮かべたレミリアはそう返してくる。
「いや、だから違うっていってるでs...ちょっと待って。許嫁ってなに?初耳なんだけど?」
反論の途中で思わず突っ込む。
いや、聞いたこともなかった...レミリアに許嫁?
「うんそうだよー。私は好きじゃないんだけど政略結婚みたいな?高校を出たら結婚するんだ~。」
わはーといったかんじの顔で何気なく返してくる。
さりげなくヤバイこといったな...
「だから霊夢私とさきに結婚してくれない?そうすれば婚約破棄になると思うし?」
ちょっと悲しそうな笑みでこちらをみるレミリア。
あれ?いつもと違うな雰囲気が...これはからかいじゃないマジじゃないか?
私が唸っていると昼放課終わりのチャイムが響く。
「あー終わっちゃった。帰らなきゃ...」
「ちょっと待ってレミリア...」
さっと立ち上がり屋上を出ようとするレミリアに慌てて制止をかけたその瞬間。
「クックック...また引っ掛かってる。冗談に決まってるじゃない。許嫁なんていないわよ。今はね。」
クスクスと可愛らしい悪魔の笑みを浮かべたレミリアは屋上を出ていく。
「また騙された...!」
屋上で一人悔しがる私だった。
「魔理沙助けてよ。」
「なんだよ急に...」
学校の帰りファストフード店で私と一緒にハンバーガーをかじっていた魔理沙はあきれた表情を浮かべる。
「レミリアよ...」
「ああ、あのこな...そういやいってたな。後輩のからかいについ乗っちゃうって。」
「そう...そうなのよ」
「うおっ...」
思わずメロンソーダの入ったカップをテーブルに乱暴におく私に魔理沙はビクッとした。
「まあいいじゃないか...楽しくて...」
私をなだめようと返してくる魔理沙に昼の出来事を話してやった。
何故か魔理沙は話を聞くと真剣なかおをした。
「許嫁か...まじかも知れないぜ?」
「は?何でよ?」
問いただすが魔理沙はなにも言わない。その時。
「だーれだ?霊夢~?」
急に後ろから声がしたので振り向く。
「れ...レミリア‼」
たっていたのはレミリアだった。
「おうレミリア。帰りか?」
「はいそうです。魔理沙先輩。委員会で...」
魔理沙にたいしてはきちんと敬語を使うレミリア。
「何で私はため口なの?」
聞くとレミリアはこう答えた。
「そりゃあ霊夢が好きだからよ?」
「...それはライクかラヴかどっち?」
「勿論ラブ。」
「マジか...」
レミリアは可愛いし...モテ期か私?
「嘘よライク。」
「クソォォ!」
澄ましたレミリアをみずに机に突っ伏す。
わかっていたのにつられてしまう。これはつまり...
「さすがからかい上手なレミリアさんだな。」
魔理沙にセリフとられたわ。
勝手な二つなを聞いたレミリアは特に怒ることもなく、
「そうですか?」
と返していた。
「そりゃあな。霊夢を騙すなんてうまくできるもんじゃないからな。」
魔理沙のそのことばに可愛らしい後輩のレミリアはこう返した。
「嫌だなぁ先輩。騙してるんじゃありません。からかってるんです。」
楽しそうな笑みを浮かべるレミリアに苦笑いの魔理沙、私はその光景をみて
「一生レミリアには勝てないかもなぁ」
と思わず呟くのだった。