私は年齢を数えない。もはや意味は無いからね。
なるほど、姫様は確かにそうですね。
そのかわり私に言い寄って求婚してきた男の子の数えたわ。
あら、姫様その答えは?
『私って、永琳より! おばあちゃん!』
……永琳はまだ幼い子供だった。いや、言い寄って求婚してきたまで考えれば、世界の事を何も知らない赤子も同然だった。
「……キャハハ! 輝夜おばあちゃん! おこずかい頂戴!」
言ってるそばから、永琳は恥ずかしくなったが、幼子だったあのころを思い出しておばあちゃんって言う発言に反撃の狼煙をあげたのだった。
「ちょ、永琳。ちょっと、キモい」
「ちょっと、おばあちゃん。孫に向かってキモいは無いんじゃないの?」
深く濁った瞳で、輝夜にそう訴える。その本心は永琳本人次第でクルクルと回るに違いない。
「孫? ちょっと、永琳。私は貴方の事を孫だとは思ってない」
「え、おばあちゃん? もしかして、実は過去にドロドロな昼ドラ的な事が有って実は私は孫じゃなかったの?」
月からの使者が今昔にやってきた。あの時は、永琳が敵をやっつけておいかえした、あのあたり周辺で何か有ったという物語。
行きずりのなんかでなんかが有って、永琳の親が輝夜とのあいだに産まれてそれからドロドロな展開で泥棒猫が……永琳の親であるに違いない。
「永琳、ごめんね。からかいすぎた。いつものね。ああ、お母さん! お母様的なポジションに戻って、西洋風にママン!」
「母の胸におはいり、輝夜」
仲直りの印に、2人は抱擁し合ってお互いの体温を確かめる。
「実年齢的にね……」
その胸の中で、ぼそっと輝夜はつぶやいた。
永琳が良く分からない薬をのんで輝夜より強くならない。
永琳は年齢を数えない。その替わり、強さを数えているから。
だが斬新で面白い!
カロの齢とか無駄にカッコイイタイトル
チャオ