Coolier - 新生・東方創想話

ひふひはほーへはい

2020/09/19 17:05:04
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「ひふひー」
「……あ? なんて??」
「ひふひー、ほへんほーはい」
「だから、なんて?」
「ほへん」
「さっぱり分からん。ばんきっき分かる? 分からんか」
「ほへんほーはい」
「だからレティさん分からんてば。てか氷頬張りながら喋らないでよ、下品だなぁ」
「んべぇ」
「うっわ、汚い! 吐き出すな!」
「だってしょーがないじゃない、暑いんだし」
「だからってねえ」
「私は雪女だから暑さに弱いの!」
「まあ、まだまだ残暑は厳しいけどねえ」
「あーだめ、もう暑いあついあふひ」
「また氷喰ったのあんた」
「わふへへは、ひふひー、ほへんほーはい」
「わからんて」
「ひふひー、ほへん」
「やめろ、氷頬張りながらしゃべるのやめろ」
「ひふひはほーへはい」
「ええい、もう帰れ、この酔いどれ雪女!」
「んべぇ……。だから、おでんちょーだいって」
「お客さま、いつもありがとうございますぅ」
「てのひらリバーシブル」
「はい、おでん。……わかったわかった、ばんきっきにもあげるって。てかあんた、暑いの駄目なのにこんなん喰えんの?」
「ヨユウっすわ、ヨ・ユ・ウ」
「ほんとにぃ?」
「うわあっつゥ!」
「やっぱじゃん」
「熱すぎでしょコレ! 客を殺す気?」
「いやばんきっき普通に食ってるじゃん。あんたが猫以下のクソザコナメク舌なんでしょ」
「こんなん喰えるなんて、お前ら人間じゃねぇ!」
「うん」
「あー……だめこれ。マジ、だめだわこれマジ、やばいわ」
「そんなん注文するから」
「だめ、あーだめこれもう、べろ火傷しちゃってつらい辛いつらひ」
「まーたぁ」
「あー、ひひはえふは~」
「食い物を粗末にするな!」
「ひぇん……」
「あのね。氷はめっちゃ貴重なの。夏場に氷が食べられるのはね、真冬に切り出した湖の氷を、夏でも涼しい山の洞窟までわざわざ運んで保存してるからなのよ? 手間かかってんの。お高いの!」
「ひっへふ」
「氷はね、厳しい夏の暑さから人々を一時解放してくれる、貴重なきちょ~な存在なの。それをあんた、無駄遣いしくさって! 帰れ、お前もう帰れ!」
「んべぇ……。でも私、雪女だから吹雪呼んで涼しく出来るけど」
「ずっとここにいてもいいのよ、レティさん」
「手のひらW大回転」
「やめろよぉ~、そういう卑猥なこと言うの! 営業停止になったらどうすんだよ! ただでさえ最近本職の奴が出てきちまって肩身が狭いんだからぁ!!!」
「ミヨイー、ミヨイー!」
「やめろ! いつかの全裸メンバーみたいな口調で言うのやめろ!」
「古過ぎない?」
「ちくしょー、あたしのほうが先に女将設定出てたってのにさあ! あたしの土俵に後からやってきて土足で踏みにじってさあ!」
「思ったより闇が深い」
「妖怪の飲み屋っつったらあたしでしょ! それがお前、後から本職出してあたしの立場潰しに来てさあ! あんだけ夜雀屋台ネタ書いといてそりゃないでしょ! 散々遊んで飽きたらポイかよォォお前らァ!」
「泣くほど? ま、まあまあ、あっちは女将じゃなくて看板娘だし」
「しねぇぇぇえぇ! みよいぃぃいぃ!」
「みすちー、ちょっとこの煮物食べてみ」
「あん? ……うわ、なにこれ美味しい」
「鯢呑亭の煮物よ、それ」
「美宵ちゃん大好き」
「手首スクリューじゃん、スクリュークラッシャーパンチじゃん!」
「ままままあまあまあ? ここここのくらいの煮物ならミスティアさんでも作れるし??? るし?」
「え!! 同じ値段で煮物を!?」
「できらぁっ!」
「大丈夫よ、このおでん美味しいし、全然負けてないわよ。ねー、ばんきっき……あっつ! あっつ!」
「IQチンパンかよ」
「ひふひー、ひふひー!」
「ったく、ばんきっきもなんか言ってやってよ、この酔っぱらいにさぁ。カニばっか喰ってんじゃないわよ、あんたも。カニもう品切れよ?」
「ひふぶふっ」
「ぎゃっぶ! きったねえ、氷飛ばすな馬鹿!」
「ごめんごめん」
「サイアク、顔にかかったぁ!」
「あー、だめこれもう、おでん熱くて食べられないわ。冷めるまで美宵ちゃんの煮物食べてよう」
「あ? ウチの席に座ってそういうこと言う?」
「ヒエッ、怖い顔」
「今度という今度は流石にトサカに来たわ。あんたに出す酒はない。帰れ。二度と来るな」
「もう、そんなに怒っちゃって。冗談なんですよぉ、じょ・お・だ・ん」
「うっさい。お高い氷を粗末にするような馬鹿は出禁だ、出禁」
「でも私、雪女だしいくらでも氷作れるけど」
「次はなに飲みます? レティさん」
「歯車的砂嵐の小宇宙!」
「大体ね。新キャラのくせに調子のりすぎでしょあいつ」
「またその話」
「なんか鬼と親しげだし、夢とは言えあの鬼巫女を翻弄するなんて、ボスキャラでもないのにさあ。あいつぜってー枕してるって。陰でW大回転してるって」
「ひっどい言いがかりねえ」
「だって無理やん、あんなおっぱい勝てるわけないやん。なんなんあの衣装、常時パイスラしとるやん。持たざる者には勝ち目ないやん。あんたもそう思うでしょ、ばんきっきー!」
「ばんきっきならさっき鯢呑亭でカニ補給するって出ていったけど」
「ばんきっき!?」
「じゃあ、私も鯢呑亭行くわ。このあと二次会があるの」
「ちょちょちょ、待ちなさいよぉ!」
「またお土産持って来るから」
「いや、私も行くわ。煮物食べたい」
「……もう屋台やめてW大回転してたほうがいいんじゃないの、みすちー」
 
 
 全体的に季節外れ。
 しかしまあ、会話劇って難しいですね。
 朗読→sm37549892
 
チャーシューメン
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コメント



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1.100サク_ウマ削除
こんなので笑っちゃったのが悔しい。メタはずるいよ
2.80大豆まめ削除
タイトルは「ミスティア・ローレライ」だな、そうであろう?

レティさん、みすちー、ばんきっきとは珍しい組み合わせ。
漫才じみたやり取りに笑わせていただきました。クソザコナメク舌の語感、嫌いじゃない
3.100終身削除
ミスティアがお客さんの愚痴を聞いてあげるんじゃなくて言って荒れる側に回っているのが面白かったです ミスティアの手のひら回転芸とレティの毎回の反応の仕方で笑いました それでもミスティアには歌があるから…(震え声)
4.90めそふらん削除
みすちーは美宵ちゃんのおっぱいには勝てなかったか…
5.100南条削除
面白かったです
あまりにも平和で笑いがこみ上げてきました
手のひらドリルなミスティアがよかったです
6.100Actadust削除
手のひらぐりんぐりんなみすちー可愛いよね……
笑わせて頂きました。笑うしかないじゃん。