「……あら?」
日差しと蝉時雨に包まれた、朝方の鈴奈庵。
本格的に暑い時間を避けて、本を返しに来たのだけれど……。
店内に、誰も居ない。
「どなたか、いらっしゃいませんか?」
暖簾も掛かってたのだから、休業という訳でも無いだろう。
本棚か、机の影にでも隠れてるのかしら。
「小鈴? こすずー?」
「おはようござい!」
突如として飛び込んできた、見慣れた姿と叫び声。
「まッ!?」
そして、それは勢いのまま、盛大にずっこけた。
「朝から慌ただしいわね」
床に伏して呻いているのが、鈴奈庵の店番。そして私の友人でもある、本居小鈴である。
転ぶ姿は割と見慣れているのだが、遅刻の方はかなり珍しい。
「まず私の心配をしてよ~」
「大変、頭を打ったのね。大丈夫よ。却って賢くなるかもしれないわ」
「馬鹿にしろとは言って無いんですけど?」
頬を膨らませる小鈴の手を取ってやる。
軽やかに起き上がり、汚れを払う小鈴の姿。
……おかしい。足りない。小鈴にあるべき物が無い。
それは直ぐに分かった。
小鈴の頭が、足りていない。
あ、いや。
中身じゃなくて、外側の話。
「ねえ。今日は、髪を結っていないのね」
友達が鈴を忘れた
「それがさ。準備が終わって一息ついたら、二度寝しちゃってさぁ……」
「髪を結う間も無くなる時間に、ようやく目が覚めたって訳ね」
お恥ずかしい、と頭を掻く小鈴。
その頭には、彼女のトレードマークである、鈴付きの髪留めは無い。
髪を下ろした小鈴の姿は新鮮で、これはこれで似合っていると思う。
しかし。私の最たる注目は、別の所へ向いていた。
「小鈴から鈴を取ったら、小しか残らないわよ。本居小よ」
「鈴の方が残れば、名前っぽいのになぁ」
いつもなら、小鈴に合いの手を入れる鈴の音。
今日はまだ、聞こえてこない。
「ところで、返却に来たの?」
「そうよ。あと、何冊か借りていくわ」
「まいどあり~」
本を受け取った小鈴は、戻り本の確認を始める。
蝉の鳴き声が、いつもより大きく聞こえる。
「ねえ」
「んー? なに?」
軽く顔を上げて、私を見る小鈴。
いつもより自由な髪が、柔らかく揺れて。
「あー、いや。何でも無い」
小鈴が怪訝そうな顔で、小首を傾げても。
聞き慣れた音が鳴らない。
「借りてく本、選んでるから」
「はーい」
本棚へと向かい、さして興味の無い本を取って開く。
小鈴とはそこそこ長い付き合いだけど、髪を結ってない姿を見るのは希だ。
あの子と会う時は、鈴の音が必ずあった。
だからって、いくらなんでも、気にし過ぎじゃないだろうか。
落ち着かない。そわそわする。
鈴の音一つで、こうも心がよろめくのか。
得体の知れない違和感に、思わず小鈴に声を掛ける。
「小鈴?」
うっ。声が裏返った。
「先に身支度を調えた方がいいんじゃない?」
おまけにちょっと早口。
……というか。返事が来ない。
「ちょっと小鈴。聞いてる?」
ちりん。
「ごめん髪結んでた。どうしたの? 検めなら終わったよ」
鈴の音が聞こえる。
「ちょっと。あんたこそ聞いてるの?」
ちりん、ちりん。
「あ、うん。ちゃんと、聴いてる」
聞き慣れた鈴の音。
「それで。何を借りてく?」
「あー、その。今日は、やめとく」
「そお? 珍しいじゃない」
ちりちり、ちりん。
鈴の音って、こんなに心地の良い音だったかな。
「あれよ。忙しいのを忘れてた」
「えっへへ。何ソレ。あんたが忘れてたって?」
「思い出すのを、忘れてたのよ。じゃあ、また来るわ」
「はーい。ありがとうございましたー」
暖簾をくぐり、鈴奈庵の外に出る。
昼が近づき、強さを増した、夏の日射しがお出迎え。
本を返して軽くなった手を、早くも汗ばみ始めた顔に当て、うめく。
「変態か私は……」
友人の髪留め。鈴の音。
それが無いだけで、聞こえないだけで。そわそわ、おろおろ。
幻想郷縁起の編纂者。阿礼乙女九代目。稗田家当主。稗田阿求。
同世代の少女の、鈴の髪飾りに執着の疑い。
「転生……早めに転生したい……」
いや、これはアレよ。
小鈴と鈴の音が、私の中でセットになっていて、片方が無いから違和感になっているだけ。
ただ、それだけの事だ。
里で鈴の音がすると、思わずそっちを見てしまうのも、きっとそういう事なのよ。
……なんだか、もっとまずい何かに、気が付いてしまったような。
「小鈴め……このままでは終われないわ」
どうにか小鈴に、一矢報いなければ。
いやまあ。小鈴は何もしてないし、完全なる逆恨みの類いだし、無意味の極みだとも思う。
だが。人という生き物は不思議なもので。
行動で感情を誤魔化さなければ、立って居られなくなる時がある。
今が、だいたい、そんな感じ。
▽
翌日の朝。
相変わらずの蝉時雨の中、鈴奈庵の前に立っていた。
昨日との違いは、私。
今日は私に足りていない。いつも必ず着けている、花の髪飾りが。
「私は変態な上に……面倒くさい女だわ……」
一つ足りない私に、小鈴はどんな反応を示すだろうか。
多少は動揺して貰わないと困る。昨日の私が困るのだ。
暖簾を、くぐる。
「いらっしゃーい」
ちりん。ちりん。
今日は、最初から音がする。
ほっとしている自分を内心で咎め、いつも通りに、小鈴に接する。
「今日は寝坊しなかったのね」
「二度寝よ、二度寝」
「結果は同じだったじゃないの」
頭が軽い。いや、小鈴じゃなくて。
花飾りの分だけ、私の頭が、軽い。
お願い小鈴。多少で良いから、どうか気にして頂戴。
「あれー。今日は、髪飾り着けてないんだ。珍しいね」
「んぐッ」
速い。速すぎる。
速攻にも程がある。
気にはしてるけど、全然気にしてないわこの子。
いやそもそも、それが普通なのだろう。
つまり私の方がおかしいのであって。何が言いたいかというと。今すぐこの場で転生したい。
「……んー? うん、まあ、ちょっとね」
「ははぁん。さては、あんたも二度寝したわね?」
「一緒にしないで頂戴。ちゃんと起きてるわよ」
「やれやれ。花より惰眠の阿礼乙女に、これをあげるわ」
小鈴が何かを持って立ち上がる。
私の元へ歩み寄り、髪に何かを着けた。
「ちょっと、何よ」
花飾りの定位置に手で触れる。
紙……和紙、のかたまり?
小鈴を見るとその手には……白薔薇の造花。
茎が無い。飾り付けの為に造られた物だろうか。
「お得意さんの商売で、余ったんだって。それを貰ったの」
「ふうん。いいの?」
「意外と使い道が無くてねー。まあ、いつもあんたが着けてるのよりは、地味だけど」
小鈴は、頬を掻きながら微笑んで、安堵が滲んだ声音で続けた。
「やっぱり阿求は、そこに花が無いと……そわそわしちゃう」
ちりん、と鈴が鳴る。
けたたましい蝉の声が、どういう訳か、聞こえてこない。
「……そう、かしら? 変なことを気にするのね」
「別に変じゃないでしょ」
一つ、思い出してしまった事がある。
白薔薇の花言葉だ。
純潔、心からの尊敬。
そして。
相思相愛。
私はあなたに相応しい。
「小鈴……一体何を企んでいるの……ッ!?」
「どうしたの急に」
たまたまよ。偶然だわ。
鈴の音と同じ。私が気にしすぎなのよ。
とはいえ。普段の振る舞いを思い出すと……案外、たらしの才能があるかもしれない。
「別に。たらし女め、って思っただけよ」
私としては、何よそれ~、くらいの反応を想定していた。
だが小鈴は。驚いた顔でうつむき、呟いた。
「……うそ。どうして分かったの」
えっ、何が。
「凄いな、阿求は。まさかバレちゃうだなんて」
何を言ってるの?
「ちょっと待ってて。隠すのはやめるわ」
そう言って小鈴は、店の奥へと引っ込んだ。
……まさか。まさかのまさか、なの?
だ、駄目よ小鈴。女性同士なのよ? 許されない事だわ。
あと私、早死にする予定だし……じゃなくて、生まれながらに宿命を背負っているし。
同性早死が相手とか、どうあがいても悲恋まっしぐらよ。
ああ別に、小鈴じゃ嫌とかそういうんじゃなくて。根本的な問題というか。
でも、それでも。
「おまたせ」
どうしても、私をと言うのなら!
「みたらし団子ー。これも貰ったんだけど、独り占めするつもりだったのに」
ご覧下さい! この美味しそうなお団子!
……は? 団子?
「えっ、なによ。お団子?」
「えっ、だって、お団子の匂いを嗅ぎつけたんじゃ」
じゃあ、さっきの言葉は。
「たらし女って、そういう意味で言ったんでしょ?」
ああ。小鈴。本居小鈴。
そうよね。あんたはそういう子よね。
私が、考えをすぐ口に出す人では無かった事を、どこかの何かに感謝した。
「あ、でも半分! 半分こだからね!」
可愛らしい警告を発する、花より団子。
私は、小鈴の頬に手を添えた。暖かくて、柔らかい頬。
困惑する彼女に、私は微笑みかける。
そして、その頬を。
優しく、優しく、引っ張った。
日差しと蝉時雨に包まれた、朝方の鈴奈庵。
本格的に暑い時間を避けて、本を返しに来たのだけれど……。
店内に、誰も居ない。
「どなたか、いらっしゃいませんか?」
暖簾も掛かってたのだから、休業という訳でも無いだろう。
本棚か、机の影にでも隠れてるのかしら。
「小鈴? こすずー?」
「おはようござい!」
突如として飛び込んできた、見慣れた姿と叫び声。
「まッ!?」
そして、それは勢いのまま、盛大にずっこけた。
「朝から慌ただしいわね」
床に伏して呻いているのが、鈴奈庵の店番。そして私の友人でもある、本居小鈴である。
転ぶ姿は割と見慣れているのだが、遅刻の方はかなり珍しい。
「まず私の心配をしてよ~」
「大変、頭を打ったのね。大丈夫よ。却って賢くなるかもしれないわ」
「馬鹿にしろとは言って無いんですけど?」
頬を膨らませる小鈴の手を取ってやる。
軽やかに起き上がり、汚れを払う小鈴の姿。
……おかしい。足りない。小鈴にあるべき物が無い。
それは直ぐに分かった。
小鈴の頭が、足りていない。
あ、いや。
中身じゃなくて、外側の話。
「ねえ。今日は、髪を結っていないのね」
友達が鈴を忘れた
「それがさ。準備が終わって一息ついたら、二度寝しちゃってさぁ……」
「髪を結う間も無くなる時間に、ようやく目が覚めたって訳ね」
お恥ずかしい、と頭を掻く小鈴。
その頭には、彼女のトレードマークである、鈴付きの髪留めは無い。
髪を下ろした小鈴の姿は新鮮で、これはこれで似合っていると思う。
しかし。私の最たる注目は、別の所へ向いていた。
「小鈴から鈴を取ったら、小しか残らないわよ。本居小よ」
「鈴の方が残れば、名前っぽいのになぁ」
いつもなら、小鈴に合いの手を入れる鈴の音。
今日はまだ、聞こえてこない。
「ところで、返却に来たの?」
「そうよ。あと、何冊か借りていくわ」
「まいどあり~」
本を受け取った小鈴は、戻り本の確認を始める。
蝉の鳴き声が、いつもより大きく聞こえる。
「ねえ」
「んー? なに?」
軽く顔を上げて、私を見る小鈴。
いつもより自由な髪が、柔らかく揺れて。
「あー、いや。何でも無い」
小鈴が怪訝そうな顔で、小首を傾げても。
聞き慣れた音が鳴らない。
「借りてく本、選んでるから」
「はーい」
本棚へと向かい、さして興味の無い本を取って開く。
小鈴とはそこそこ長い付き合いだけど、髪を結ってない姿を見るのは希だ。
あの子と会う時は、鈴の音が必ずあった。
だからって、いくらなんでも、気にし過ぎじゃないだろうか。
落ち着かない。そわそわする。
鈴の音一つで、こうも心がよろめくのか。
得体の知れない違和感に、思わず小鈴に声を掛ける。
「小鈴?」
うっ。声が裏返った。
「先に身支度を調えた方がいいんじゃない?」
おまけにちょっと早口。
……というか。返事が来ない。
「ちょっと小鈴。聞いてる?」
ちりん。
「ごめん髪結んでた。どうしたの? 検めなら終わったよ」
鈴の音が聞こえる。
「ちょっと。あんたこそ聞いてるの?」
ちりん、ちりん。
「あ、うん。ちゃんと、聴いてる」
聞き慣れた鈴の音。
「それで。何を借りてく?」
「あー、その。今日は、やめとく」
「そお? 珍しいじゃない」
ちりちり、ちりん。
鈴の音って、こんなに心地の良い音だったかな。
「あれよ。忙しいのを忘れてた」
「えっへへ。何ソレ。あんたが忘れてたって?」
「思い出すのを、忘れてたのよ。じゃあ、また来るわ」
「はーい。ありがとうございましたー」
暖簾をくぐり、鈴奈庵の外に出る。
昼が近づき、強さを増した、夏の日射しがお出迎え。
本を返して軽くなった手を、早くも汗ばみ始めた顔に当て、うめく。
「変態か私は……」
友人の髪留め。鈴の音。
それが無いだけで、聞こえないだけで。そわそわ、おろおろ。
幻想郷縁起の編纂者。阿礼乙女九代目。稗田家当主。稗田阿求。
同世代の少女の、鈴の髪飾りに執着の疑い。
「転生……早めに転生したい……」
いや、これはアレよ。
小鈴と鈴の音が、私の中でセットになっていて、片方が無いから違和感になっているだけ。
ただ、それだけの事だ。
里で鈴の音がすると、思わずそっちを見てしまうのも、きっとそういう事なのよ。
……なんだか、もっとまずい何かに、気が付いてしまったような。
「小鈴め……このままでは終われないわ」
どうにか小鈴に、一矢報いなければ。
いやまあ。小鈴は何もしてないし、完全なる逆恨みの類いだし、無意味の極みだとも思う。
だが。人という生き物は不思議なもので。
行動で感情を誤魔化さなければ、立って居られなくなる時がある。
今が、だいたい、そんな感じ。
▽
翌日の朝。
相変わらずの蝉時雨の中、鈴奈庵の前に立っていた。
昨日との違いは、私。
今日は私に足りていない。いつも必ず着けている、花の髪飾りが。
「私は変態な上に……面倒くさい女だわ……」
一つ足りない私に、小鈴はどんな反応を示すだろうか。
多少は動揺して貰わないと困る。昨日の私が困るのだ。
暖簾を、くぐる。
「いらっしゃーい」
ちりん。ちりん。
今日は、最初から音がする。
ほっとしている自分を内心で咎め、いつも通りに、小鈴に接する。
「今日は寝坊しなかったのね」
「二度寝よ、二度寝」
「結果は同じだったじゃないの」
頭が軽い。いや、小鈴じゃなくて。
花飾りの分だけ、私の頭が、軽い。
お願い小鈴。多少で良いから、どうか気にして頂戴。
「あれー。今日は、髪飾り着けてないんだ。珍しいね」
「んぐッ」
速い。速すぎる。
速攻にも程がある。
気にはしてるけど、全然気にしてないわこの子。
いやそもそも、それが普通なのだろう。
つまり私の方がおかしいのであって。何が言いたいかというと。今すぐこの場で転生したい。
「……んー? うん、まあ、ちょっとね」
「ははぁん。さては、あんたも二度寝したわね?」
「一緒にしないで頂戴。ちゃんと起きてるわよ」
「やれやれ。花より惰眠の阿礼乙女に、これをあげるわ」
小鈴が何かを持って立ち上がる。
私の元へ歩み寄り、髪に何かを着けた。
「ちょっと、何よ」
花飾りの定位置に手で触れる。
紙……和紙、のかたまり?
小鈴を見るとその手には……白薔薇の造花。
茎が無い。飾り付けの為に造られた物だろうか。
「お得意さんの商売で、余ったんだって。それを貰ったの」
「ふうん。いいの?」
「意外と使い道が無くてねー。まあ、いつもあんたが着けてるのよりは、地味だけど」
小鈴は、頬を掻きながら微笑んで、安堵が滲んだ声音で続けた。
「やっぱり阿求は、そこに花が無いと……そわそわしちゃう」
ちりん、と鈴が鳴る。
けたたましい蝉の声が、どういう訳か、聞こえてこない。
「……そう、かしら? 変なことを気にするのね」
「別に変じゃないでしょ」
一つ、思い出してしまった事がある。
白薔薇の花言葉だ。
純潔、心からの尊敬。
そして。
相思相愛。
私はあなたに相応しい。
「小鈴……一体何を企んでいるの……ッ!?」
「どうしたの急に」
たまたまよ。偶然だわ。
鈴の音と同じ。私が気にしすぎなのよ。
とはいえ。普段の振る舞いを思い出すと……案外、たらしの才能があるかもしれない。
「別に。たらし女め、って思っただけよ」
私としては、何よそれ~、くらいの反応を想定していた。
だが小鈴は。驚いた顔でうつむき、呟いた。
「……うそ。どうして分かったの」
えっ、何が。
「凄いな、阿求は。まさかバレちゃうだなんて」
何を言ってるの?
「ちょっと待ってて。隠すのはやめるわ」
そう言って小鈴は、店の奥へと引っ込んだ。
……まさか。まさかのまさか、なの?
だ、駄目よ小鈴。女性同士なのよ? 許されない事だわ。
あと私、早死にする予定だし……じゃなくて、生まれながらに宿命を背負っているし。
同性早死が相手とか、どうあがいても悲恋まっしぐらよ。
ああ別に、小鈴じゃ嫌とかそういうんじゃなくて。根本的な問題というか。
でも、それでも。
「おまたせ」
どうしても、私をと言うのなら!
「みたらし団子ー。これも貰ったんだけど、独り占めするつもりだったのに」
ご覧下さい! この美味しそうなお団子!
……は? 団子?
「えっ、なによ。お団子?」
「えっ、だって、お団子の匂いを嗅ぎつけたんじゃ」
じゃあ、さっきの言葉は。
「たらし女って、そういう意味で言ったんでしょ?」
ああ。小鈴。本居小鈴。
そうよね。あんたはそういう子よね。
私が、考えをすぐ口に出す人では無かった事を、どこかの何かに感謝した。
「あ、でも半分! 半分こだからね!」
可愛らしい警告を発する、花より団子。
私は、小鈴の頬に手を添えた。暖かくて、柔らかい頬。
困惑する彼女に、私は微笑みかける。
そして、その頬を。
優しく、優しく、引っ張った。
最高にあきゅすずだ!と思ってたら実に小鈴らしいほほえましいオチでしたが、それがやっぱり最高にあきゅすずでした。軽快で可愛くてすごく好きです
軽やかなお話とそわそわする阿求と思わせぶりなのに何も考えてない小鈴がとても良かったです
この距離感、たまらないですね!ちゃんと女の子してる阿求かわいい。
満たされたので転生します
普段通りじゃないと気にしちゃうイチャつき具合が甘すぎて負けました。
夏のあきゅすずを有難う御座いました。ご馳走様です。