はぁああ、レミリアお嬢様、もっと違うのとコラボすればよかったんじゃないですか?
まあ、美鈴ガーゴイル、その意見には私も大賛成なんだけどね
……大人の事情ですか?
いや、別になんでだろうね?
『……疲れた』
そんなこんなで、東方チューバーレミリアは、その領土である紅魔館からの配信って言うわけである。
そして、能力を使わなくても、かまってちゃんの戸隠と今回はコラボするという。絶対碌なことにならない展開が読めているわけである。
「お嬢様方、元気出して下さいよ」
形式上撮影して配信をしている体なので撮影係が要る。
主役二人のテンションは最低だった。だからその撮影係が、思わず話しかけたのだった。
「……妖精要塞Kは良いわね。オリキャラで」
「何が良いのか分かりませんが、元気出して下さいよ」
このままじゃ、レミリアの素敵な笑顔でお茶の間の美奈様を元気にすることが出来ない。
「あー、上の美奈様って皆様の誤字に見せかけた複線でしたっけ? 前もやってませんでした?」
ため息混じりに、美鈴ガーゴイルは地文に見つけた誤字の様な物を指摘する。
どういう構造なのかは分からないが、美鈴ガーゴイルはその部分の地文を指先ではじいたりして暇をつぶし始めた。
「お嬢様方えっと」
「うぅ、じゃあ。何か今日の企画でもする?」
さすがに、オリキャラを困らせ続けても仕方ないとレミリアは今日の企画をはじめる事にしたのだった。
企画①『さとりも、こいしもドッキリ? 心を読んでくる気持ちの悪いオジサン作者が急に現れたらどうなっちゃうの?』
「……さて、レミリアお嬢様、コラボ企画ですよ……コラボ企画」
半ば作業的に、美鈴ガーゴイルは話を進める。たとえ気が乗らなくてもそこに企画があるのだからある程度わね。仕方ないよね。進行役なんだからね。
「そのようね、今日はお友達の姉妹をお茶会するからって呼んであるのよ。そこに、戸隠が急に現れるっていう寸法なのよ」
「それ、せっかく出来た友達無くしますよね」
「私は吸血鬼よ。鬼、オーガなの。友達なんて要らないわ」
そう言いつつも、レミリアはきゅっと胸の前にいつもの癖で出してた手を閉じていた。
あまりにもそれが痛々しい。
「やめましょう。こんなの全然撮っていて面白くありません。やめましょう」
「オリキャラのあなたが仕切らないで」
オリキャラが意見するなんてご法度である。オリキャラ三原則、見ざる言わざる聴かざるの法に触れてしまうのだ。
「ですが、こんなのあまりにも理不尽じゃないですか? なんで、戸隠の為にこんな思いをしなければいけないんですか?」
「うぅ、オリキャラの癖に」
「レミリアお嬢様、私からも言わせてください。こんな企画間違っている!」
「美鈴ガーゴイル、従者の癖に」
「出すぎた物言いでしたが、本当に大事な者にはかえられませんから」
これが、レミリアがただの考えた我が侭企画だったら従者やオリキャラに何を言われても我を通したかも知れない。
レミリアは吸血鬼、鬼、オーガであるから。
「仕方ない、お茶会は中止にするわ。まったく、従者やオリキャラの癖に私にたてつくなんてね」
そういいつつも、安堵の気持ちを隠し切ることは出来なかった。
企画①『さとりも、こいしもドッキリ? 心を読んでくる気持ちの悪いオジサン作者が急に現れたらどうなっちゃうの?』お茶会が中止になって堂々の完!!!
※なお、さとりもこいしも、何か嫌な気配がしてどの道お茶会に招かれていたけど今回はキャンセルしてたという
「はぁ、企画①終了ね」
「そうですね。レミリアお嬢様」
「もういい?」
「それ、私が聞きたいです」
大体、なんなんだろう。このサクヒンは?
「辞退したい」
「そうですね」
「辞退したい、辞退したい」
「そうですね。そうですね」
「うぅ! 辞退したい!」
「そう私に言われましても」
尺的な問題でこのサクヒンは続くわけだから、辞退出来ない。
「とりあえずお嬢様方、企画②なんてどうでしょう?」
「えーやだぁ!」
と、言いつつも企画②へつづく
企画②『そうだ。ポロリがあればなんとかなるんじゃない?』
「おっさんの?」
「それ、ただのセクハラですよね?」
まだ何もしてないけど、すごく二人は疲れていた。
「見たら眼が腐りそう」
肌は爛れ、肉は腐り異臭を放ち、骨は溶け堕ちる。
「それ、比喩表現じゃなくて病気持ってそうですし本当になるかもしれませんね」
そして、余計なことまで想像したせいで、精神まで疲弊して来た。
「コラボ企画だから、美鈴ガーゴイルがポロリするわけにもいかないし」
ついでにいうと美鈴ガーゴイルは、ポロリされないように警戒している。
総合能力なら当然レミリアが上だが、武道の達人が守りに徹しいる以上ただでは済まないだろう。
ポロリを狙い、差し出した握り拳をへし折られてしまうかもしれない。
「どうして、こんなことになってしまったんでしょうね」
辛い疲労と辛い精神の疲弊がのしかかる。
「そうだ。戸隠の頸を落としてポロリってどうかしら?」
「そうですね。やってみますか?」
どうせ、戸隠は作中じゃ死なないしいいんじゃない。
「このさい、八つ当たりで切り刻んで豚の餌にしてやるっていうのはどう?」
「豚が食べるかどうかは知りませんが」
「豚も食わぬ作者」
「動物虐待になりそうですね」
家畜さんのご飯にゴミを混ぜるなんてひどすぎる。
生きていることすら否定されるようなものだ。
「そうねぇ。それに、豚の餌にするってことは家畜小屋に行かないといけないわ。家畜小屋は臭いから行きたくない」
「それを言ったら。戸隠なんか切り刻んだらもっと臭いのでは?」
「あ、それ失念してた。くさそう」
「くさそうですね」
企画②『そうだ。ポロリがあればなんとかなるんじゃない?』打ち切りのため堂々と完!!
「企画②終了、これで次の我が家の最終兵器でオチに行ける」
「それが、フランドール様お嬢様ったら今日は記念日だっていって、お外に出かけてしまいました」
今日はフランドールにとって何の記念日なんだかそれは本人しか分からない。
「え、じゃあ。オチが出来ないじゃない。そんなの現実じゃない」
「現実じゃなくて幻想郷ですからね」
妄想と現実の狭間が分からなくなっている人必見!
なんと幻想郷は、現実世界の話じゃないんだ。
長野と群馬の県境と地続きになって居るってこの間まで戸隠は信じて居たっすが。
「なんてことなの。それじゃあ。このまま、永遠に戸隠とのコラボという悪夢を見続けなければならないの?」
「あるいはそうかもしれませんね。嫌ですね」
こ の あ と、 れ み り あ達を見たものは居ない・・・・
「っていうオチで良い? もう無理なの私」
「お嬢様、それも一計かもしれませんね」
「わかってくれるの? 美鈴ガーゴイル」
「……企画③行ってみましょう」
「く! この鬼畜!」
企画③『……過去の回想で、最終兵器を出せばオチに行けるんじゃないですか?』
「美鈴ガーネット? これって」
「その後レミリア達を見たものは居ないなんてオチは淋しすぎます」
ならばこそ、ここで回想してフランドールという最終兵器を表舞台に立たせ。
その回想に戸隠を出して奴をしとめるのだ。
「でも、フランドールの回想なんて、言うほど何かあった?」
495年も一人地下室で監禁されてたんだ。
フランドールは、その長い時の中で何を見て何を聴いたのか。
それを知るのはフランドールだけだろう。
「あ、大丈夫です。回想とかいいながら。作り話ですから」
「え? そうなの?」
「はい、あれはまだ、フランドールお嬢様が生前お元気だったころの話です」
美鈴ガーゴイルは過去を懐かしむように語り出した。
「ちょ、フランドールはまだ生きて」
フランドールはむしろ最近すごく元気で、毎日が記念日って感じで輝いておられる。
「はい、フランドールお嬢様は生きておられます。でも、これは亡くなったフランドールお嬢様の
話です」
「何それ、怖い。というか? 亡くなったフランドールって何?」
「思い出してください。レミリアお嬢様ならわかるハウです。はずです」
……戸隠の邪視によってフランドールは病気になって、死んでしまった。
戸隠の邪視にそんな力があるなんてレミリアが気が付いたのは、もう末期の時だった。
『おね、え様』
『フラン! フランドール! 意識が!』
『レミィ、これがフランドールの最期の言葉よ聞いてあげなさい』
『パチェ、最期なんて』
『い、いいの、ピチュリーの言っている事は多分本当だから』
『私がもっと早く、アレの邪視に気が付いていれば』
『お姉様は悪くない!』
『私は』
『復讐を! その時はわたしも力を……』
『フランドール! フラン! フランドール』
『残念だけど、レミィ。フランドールはもう』
『う、うるさい。プチュリー!』
『……私を、殴るの? そんなことしても、フランドールは戻らないし。親友も失うわ』
『う、ペチュリー』
『恨むべきは、戸隠よ。あいつを殺さなければフランドールが浮かばれない』
『許さない! 絶対に! 殺す!』
レミリアは復讐を誓ったのだった。
「なんて、ことなの! あいつめ!」
「お嬢様、アイツ、コラボしようとまもなく現れます。復讐の時は今かと!」
断罪の時は近い、レミリアの右手にはあの時、冷たくなって行ったフランドールの手感覚が思い出される。
あの邪視の恨みを晴らす時がやってくる。復讐心がレミリアの心を掻き立てるが、それと同時にどこか冷静なところがある事に気が付く。(まあ、ネタですからね)
そして、奴がやって来たのだった!
「パンパかパーン! 東方チューバーのとがくぃウグぅ!」
パンパかの辺りでもうすでに八つ裂きにされていたのだけど、あまりの鋭さに奴は爆発霧散するまで気が付かなかった。
レミリアの手にただ穢れた血だけが残って不快なだけだった。
こんな事しても、フランドールは戻らないのだから。
「……フランドール、復讐は果たしたわ。虚しいものね」
レミリアの心には結局深い傷が残っただけだった。復讐なんて無駄なだけだったのであった。
企画③『……過去の回想で、最終兵器を出せばオチに行けるんじゃないですか?』堂々の完!!
「ただいまぁって、臭! 臭い! お姉様達、臭!」
尚、記念日を終えて帰って来たフランドールがその異臭をかいで、世界一臭い缶詰を開けてるネタをやっているんだと誤解され軽蔑された。
まあ、美鈴ガーゴイル、その意見には私も大賛成なんだけどね
……大人の事情ですか?
いや、別になんでだろうね?
『……疲れた』
そんなこんなで、東方チューバーレミリアは、その領土である紅魔館からの配信って言うわけである。
そして、能力を使わなくても、かまってちゃんの戸隠と今回はコラボするという。絶対碌なことにならない展開が読めているわけである。
「お嬢様方、元気出して下さいよ」
形式上撮影して配信をしている体なので撮影係が要る。
主役二人のテンションは最低だった。だからその撮影係が、思わず話しかけたのだった。
「……妖精要塞Kは良いわね。オリキャラで」
「何が良いのか分かりませんが、元気出して下さいよ」
このままじゃ、レミリアの素敵な笑顔でお茶の間の美奈様を元気にすることが出来ない。
「あー、上の美奈様って皆様の誤字に見せかけた複線でしたっけ? 前もやってませんでした?」
ため息混じりに、美鈴ガーゴイルは地文に見つけた誤字の様な物を指摘する。
どういう構造なのかは分からないが、美鈴ガーゴイルはその部分の地文を指先ではじいたりして暇をつぶし始めた。
「お嬢様方えっと」
「うぅ、じゃあ。何か今日の企画でもする?」
さすがに、オリキャラを困らせ続けても仕方ないとレミリアは今日の企画をはじめる事にしたのだった。
企画①『さとりも、こいしもドッキリ? 心を読んでくる気持ちの悪いオジサン作者が急に現れたらどうなっちゃうの?』
「……さて、レミリアお嬢様、コラボ企画ですよ……コラボ企画」
半ば作業的に、美鈴ガーゴイルは話を進める。たとえ気が乗らなくてもそこに企画があるのだからある程度わね。仕方ないよね。進行役なんだからね。
「そのようね、今日はお友達の姉妹をお茶会するからって呼んであるのよ。そこに、戸隠が急に現れるっていう寸法なのよ」
「それ、せっかく出来た友達無くしますよね」
「私は吸血鬼よ。鬼、オーガなの。友達なんて要らないわ」
そう言いつつも、レミリアはきゅっと胸の前にいつもの癖で出してた手を閉じていた。
あまりにもそれが痛々しい。
「やめましょう。こんなの全然撮っていて面白くありません。やめましょう」
「オリキャラのあなたが仕切らないで」
オリキャラが意見するなんてご法度である。オリキャラ三原則、見ざる言わざる聴かざるの法に触れてしまうのだ。
「ですが、こんなのあまりにも理不尽じゃないですか? なんで、戸隠の為にこんな思いをしなければいけないんですか?」
「うぅ、オリキャラの癖に」
「レミリアお嬢様、私からも言わせてください。こんな企画間違っている!」
「美鈴ガーゴイル、従者の癖に」
「出すぎた物言いでしたが、本当に大事な者にはかえられませんから」
これが、レミリアがただの考えた我が侭企画だったら従者やオリキャラに何を言われても我を通したかも知れない。
レミリアは吸血鬼、鬼、オーガであるから。
「仕方ない、お茶会は中止にするわ。まったく、従者やオリキャラの癖に私にたてつくなんてね」
そういいつつも、安堵の気持ちを隠し切ることは出来なかった。
企画①『さとりも、こいしもドッキリ? 心を読んでくる気持ちの悪いオジサン作者が急に現れたらどうなっちゃうの?』お茶会が中止になって堂々の完!!!
※なお、さとりもこいしも、何か嫌な気配がしてどの道お茶会に招かれていたけど今回はキャンセルしてたという
「はぁ、企画①終了ね」
「そうですね。レミリアお嬢様」
「もういい?」
「それ、私が聞きたいです」
大体、なんなんだろう。このサクヒンは?
「辞退したい」
「そうですね」
「辞退したい、辞退したい」
「そうですね。そうですね」
「うぅ! 辞退したい!」
「そう私に言われましても」
尺的な問題でこのサクヒンは続くわけだから、辞退出来ない。
「とりあえずお嬢様方、企画②なんてどうでしょう?」
「えーやだぁ!」
と、言いつつも企画②へつづく
企画②『そうだ。ポロリがあればなんとかなるんじゃない?』
「おっさんの?」
「それ、ただのセクハラですよね?」
まだ何もしてないけど、すごく二人は疲れていた。
「見たら眼が腐りそう」
肌は爛れ、肉は腐り異臭を放ち、骨は溶け堕ちる。
「それ、比喩表現じゃなくて病気持ってそうですし本当になるかもしれませんね」
そして、余計なことまで想像したせいで、精神まで疲弊して来た。
「コラボ企画だから、美鈴ガーゴイルがポロリするわけにもいかないし」
ついでにいうと美鈴ガーゴイルは、ポロリされないように警戒している。
総合能力なら当然レミリアが上だが、武道の達人が守りに徹しいる以上ただでは済まないだろう。
ポロリを狙い、差し出した握り拳をへし折られてしまうかもしれない。
「どうして、こんなことになってしまったんでしょうね」
辛い疲労と辛い精神の疲弊がのしかかる。
「そうだ。戸隠の頸を落としてポロリってどうかしら?」
「そうですね。やってみますか?」
どうせ、戸隠は作中じゃ死なないしいいんじゃない。
「このさい、八つ当たりで切り刻んで豚の餌にしてやるっていうのはどう?」
「豚が食べるかどうかは知りませんが」
「豚も食わぬ作者」
「動物虐待になりそうですね」
家畜さんのご飯にゴミを混ぜるなんてひどすぎる。
生きていることすら否定されるようなものだ。
「そうねぇ。それに、豚の餌にするってことは家畜小屋に行かないといけないわ。家畜小屋は臭いから行きたくない」
「それを言ったら。戸隠なんか切り刻んだらもっと臭いのでは?」
「あ、それ失念してた。くさそう」
「くさそうですね」
企画②『そうだ。ポロリがあればなんとかなるんじゃない?』打ち切りのため堂々と完!!
「企画②終了、これで次の我が家の最終兵器でオチに行ける」
「それが、フランドール様お嬢様ったら今日は記念日だっていって、お外に出かけてしまいました」
今日はフランドールにとって何の記念日なんだかそれは本人しか分からない。
「え、じゃあ。オチが出来ないじゃない。そんなの現実じゃない」
「現実じゃなくて幻想郷ですからね」
妄想と現実の狭間が分からなくなっている人必見!
なんと幻想郷は、現実世界の話じゃないんだ。
長野と群馬の県境と地続きになって居るってこの間まで戸隠は信じて居たっすが。
「なんてことなの。それじゃあ。このまま、永遠に戸隠とのコラボという悪夢を見続けなければならないの?」
「あるいはそうかもしれませんね。嫌ですね」
こ の あ と、 れ み り あ達を見たものは居ない・・・・
「っていうオチで良い? もう無理なの私」
「お嬢様、それも一計かもしれませんね」
「わかってくれるの? 美鈴ガーゴイル」
「……企画③行ってみましょう」
「く! この鬼畜!」
企画③『……過去の回想で、最終兵器を出せばオチに行けるんじゃないですか?』
「美鈴ガーネット? これって」
「その後レミリア達を見たものは居ないなんてオチは淋しすぎます」
ならばこそ、ここで回想してフランドールという最終兵器を表舞台に立たせ。
その回想に戸隠を出して奴をしとめるのだ。
「でも、フランドールの回想なんて、言うほど何かあった?」
495年も一人地下室で監禁されてたんだ。
フランドールは、その長い時の中で何を見て何を聴いたのか。
それを知るのはフランドールだけだろう。
「あ、大丈夫です。回想とかいいながら。作り話ですから」
「え? そうなの?」
「はい、あれはまだ、フランドールお嬢様が生前お元気だったころの話です」
美鈴ガーゴイルは過去を懐かしむように語り出した。
「ちょ、フランドールはまだ生きて」
フランドールはむしろ最近すごく元気で、毎日が記念日って感じで輝いておられる。
「はい、フランドールお嬢様は生きておられます。でも、これは亡くなったフランドールお嬢様の
話です」
「何それ、怖い。というか? 亡くなったフランドールって何?」
「思い出してください。レミリアお嬢様ならわかるハウです。はずです」
……戸隠の邪視によってフランドールは病気になって、死んでしまった。
戸隠の邪視にそんな力があるなんてレミリアが気が付いたのは、もう末期の時だった。
『おね、え様』
『フラン! フランドール! 意識が!』
『レミィ、これがフランドールの最期の言葉よ聞いてあげなさい』
『パチェ、最期なんて』
『い、いいの、ピチュリーの言っている事は多分本当だから』
『私がもっと早く、アレの邪視に気が付いていれば』
『お姉様は悪くない!』
『私は』
『復讐を! その時はわたしも力を……』
『フランドール! フラン! フランドール』
『残念だけど、レミィ。フランドールはもう』
『う、うるさい。プチュリー!』
『……私を、殴るの? そんなことしても、フランドールは戻らないし。親友も失うわ』
『う、ペチュリー』
『恨むべきは、戸隠よ。あいつを殺さなければフランドールが浮かばれない』
『許さない! 絶対に! 殺す!』
レミリアは復讐を誓ったのだった。
「なんて、ことなの! あいつめ!」
「お嬢様、アイツ、コラボしようとまもなく現れます。復讐の時は今かと!」
断罪の時は近い、レミリアの右手にはあの時、冷たくなって行ったフランドールの手感覚が思い出される。
あの邪視の恨みを晴らす時がやってくる。復讐心がレミリアの心を掻き立てるが、それと同時にどこか冷静なところがある事に気が付く。(まあ、ネタですからね)
そして、奴がやって来たのだった!
「パンパかパーン! 東方チューバーのとがくぃウグぅ!」
パンパかの辺りでもうすでに八つ裂きにされていたのだけど、あまりの鋭さに奴は爆発霧散するまで気が付かなかった。
レミリアの手にただ穢れた血だけが残って不快なだけだった。
こんな事しても、フランドールは戻らないのだから。
「……フランドール、復讐は果たしたわ。虚しいものね」
レミリアの心には結局深い傷が残っただけだった。復讐なんて無駄なだけだったのであった。
企画③『……過去の回想で、最終兵器を出せばオチに行けるんじゃないですか?』堂々の完!!
「ただいまぁって、臭! 臭い! お姉様達、臭!」
尚、記念日を終えて帰って来たフランドールがその異臭をかいで、世界一臭い缶詰を開けてるネタをやっているんだと誤解され軽蔑された。
これが戸隠先生だ!