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菫は夏に薫らない
2019/07/18 01:26:12
最終更新
2020/09/15 02:21:35
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宇佐見菫子
ヒモ
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平成三十年 十月
心に決めたことがある。
東京某所の某施設から一歩を踏み出し、秋晴れの青空を見上げた私は、その覚悟を改めて胸に深く刻み込んだ。
私は、宇佐見菫子は。
――もう、誰も、愛さない。
私は母の跡を継ぎ、父が名付けた名前を背負い。
その名を掲げ、決して誰も愛さず、故に生涯を通して〝特別〟であり続けることが。
彼女の母の成しえなかった、真の超能力者の姿であると信じて。
今日から私は、また東京の空を飛ぶ。
……不幸になるのは、私一人で十分だ。
――菫の花が薫ることは、もう二度と、無い。
偉大なる元ネタ様: https://twitter.com/onecoin234/status/1138712374058209280
そひか
[email protected]
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サク_ウマ
2019/07/18 10:05:13
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菫子を不幸にするクラスタこわ……(褒めてる)
冒頭でうわあ……と読み手を引かせておいて、そこから更に救いのないどんでん返しを投げつけてくるあたり、非常にに邪悪さを感じます。お見事でした。
5.
90
点
奇声を発する程度の能力
2019/07/18 10:32:45
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おお…これは何とも…
面白かったです
6.
100
点
ヘンプ
2019/07/18 14:48:55
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うわあなんだこれ……なんだこれ……
そこでそうなるの……菫子さん……色々と繋がっていて素晴らしいです……(凄い)
7.
100
点
名前が無い程度の能力
2019/07/18 15:52:12
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嫌悪感と絶望感の徹底した描写に引き込まれました。悪夢のように脳内にこびりついて離れなくなりそうです。良かったです
10.
100
点
名前が無い程度の能力
2019/07/18 22:05:13
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読み終わって、表現できない感情に襲われました。上手く言えませんが、この作品が本当に大好きです。
11.
100
点
仲村アペンド
2019/07/19 08:51:02
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怖いくらいに完成された悲劇ですね。お見事でした。素晴らしかったです。
12.
100
点
大豆まめ
2019/07/19 08:58:50
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割りと早々に「薫子って誰だ?さては、ミスリードだな、騙そうとして菫って単語を使いまくりやがってこのやろう、おれは騙されんぞ!」って思いながら読みましたが、まさかまさかの。
叙述トリック的な発想とそれを実現する細やかな伏線や台詞、そして菫子の痛々しいまでの心情描写、どれをとっても素晴らしくて、もう、なんというか…好き…(唐突な語彙の消失)
13.
80
点
名前が無い程度の能力
2019/07/21 17:25:55
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素晴らしい作品ですね。
救いのない結末も非常に良かったです。
次作も楽しみにしています。
14.
100
点
とろもち
2019/07/22 02:47:48
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宇佐見菫子に養われる概念の誕生から幾星霜、数々の人々が思いを馳せたであろう「宇佐見菫子に養われる男とはいったい…?」に対し悪魔的回答を繰り出してきた一作。ヒモ男から女への愛と執着は本物であり、その反対向きとして壊れた父に向けられる娘の悲痛な思いがあり、それによって学生の身でヒモと扶養者という歪な関係が成立している、前半後半を折り返した時にはそうきたかと肝を抜かれた。地獄が地獄を呼び地獄が地獄を破滅させる、救いのない世界で愛に縋った菫子は孤独を選び…救いは……菫子ちゃん………。本当に作品の世界に引き込まれました…。
17.
100
点
名前が無い程度の能力
2019/08/06 13:29:40
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やりきれなさを感じる面白い話でした
18.
100
点
名前が無い程度の能力
2019/10/24 21:36:31
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物理書籍の「養われていいのは養われる覚悟があるやつだけだ」
で読ませていただきました。こういう最近のすみすみかわいそうブームの極致であり、かつまた上手なミスディレクション・叙述トリックがバッチシで思わずページを逆戻り。
やられました。
20.
100
点
Atras
2020/02/21 22:00:41
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物理書籍のあの表紙の意味はそういうことですか...一ページ目と二ページ目で視点がきれいに移り変わって三ページ目答えが出るとかずる過ぎます...素敵な小説ありがとうございました
21.
100
点
終身
2020/04/05 20:27:23
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うわぁ…意味が分からなくても闇が深いのに菫子パートの沼度はそれ以上でした
どちらの行動も責めることができないのが非常にくるものがありますね 菫子も責めたいと思いながらも無駄だと身に染みて分かっているから噛み殺して必死に生きていたんでしょうね そして最終的に救いとして選んだ道すらも絶望だったのがあまりにも…
屈折した心象の描写がだんだん大きくなっていくズレと一緒にありありと迫ってくるようで胸が痛くなりました 最高です
22.
100
点
名前が無い程度の能力
2020/07/19 13:54:28
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物語の要素を展開させることがうまいのだと思います。
バッドエンドですがいい読後感でした。
冒頭でうわあ……と読み手を引かせておいて、そこから更に救いのないどんでん返しを投げつけてくるあたり、非常にに邪悪さを感じます。お見事でした。
面白かったです
そこでそうなるの……菫子さん……色々と繋がっていて素晴らしいです……(凄い)
叙述トリック的な発想とそれを実現する細やかな伏線や台詞、そして菫子の痛々しいまでの心情描写、どれをとっても素晴らしくて、もう、なんというか…好き…(唐突な語彙の消失)
救いのない結末も非常に良かったです。
次作も楽しみにしています。
で読ませていただきました。こういう最近のすみすみかわいそうブームの極致であり、かつまた上手なミスディレクション・叙述トリックがバッチシで思わずページを逆戻り。
やられました。
どちらの行動も責めることができないのが非常にくるものがありますね 菫子も責めたいと思いながらも無駄だと身に染みて分かっているから噛み殺して必死に生きていたんでしょうね そして最終的に救いとして選んだ道すらも絶望だったのがあまりにも…
屈折した心象の描写がだんだん大きくなっていくズレと一緒にありありと迫ってくるようで胸が痛くなりました 最高です
バッドエンドですがいい読後感でした。