「さて有り体に言えば、妖怪に完全包囲されているこの状況どう突破する?
「そうねえ、魔理沙が囮になって私は逃げる。
「おいおい霊夢、それじゃあ私に悲劇が訪れる。
「じゃあ、私が囮になるから魔理沙が逃げて。
『紅魔館であった宴会の帰り道、妖怪は群れを成して鶴翼の陣形で襲って来たのだった』
そう霊夢が言うと、承知とばかりに魔理沙は逃げ出そうと後じさりした。
「……魔理沙」
しかし、問屋は適正価格でしかおろさない。じゃないと、デフレが加速してしまうから。
でも、問屋は問屋の従業員には適正価格の給料を支払わない。
じゃないと、今月分の手形の返済が滞って不渡り2回目で即滅びるからだ。
「なんだぜ?」
「本当に私を囮にして逃げる気なの?」
「霊夢がそうしろって」
この発言、どこまで本気なのかは魔理沙のみ知るところだろう。
「私がここに残って囮になったら悲劇になるでしょ?」
「まてまて、それはさっき私が言った」
「有り体に言えばそうね」
本音と建前がこの世を百鬼夜行のように跋扈しているのである。霊夢が本当に囮になる気が有ったかは霊夢のみ知るところだろう。
「……なあ、霊夢。背中を預けるからお互い正面の敵を斃そう」
「そういって、1人で逃げる気なんでしょう?」
今日の宴会で、何か2人は有ったのだろう。今の信頼関係は、今年の冷夏の如くであった。
『グゲェ!』
さて出番が来るまで律儀に2人の成り行きを見ていた妖怪達が有った。
出番が来たので、二人に襲い掛りますよという合図のうめき声を出した。
そのうめき声の凶悪さといったら、八ヶ岳で例えるなら赤岳程度の恐ろしさだった。
「うるさいわね!」
「そうだぜ! 今、霊夢と話して居るんだ黙って居ろ」
しかし、2人はそれ以上に凶悪だった。そんな妖怪達に動じることもなく逆に威圧したのである。
『グェ!』
その威圧は八ヶ岳で例えるなら横岳大同心であった。
「もういいわ、魔理沙はアッチに逃げる。私はコッチに逃げるそれで良いわね?」
威圧に押されている妖怪達に光明が見えた気がしたから行動は早い。
「よーし、お前に背中は預けないぜ! 私は私の力でここから逃げ出してやる」
一応多勢に無勢、妖怪達には勝てないからここは仲悪くバラバラとおのおの逃げ出したのだった。
翌日、神社で何事も無かったようにお茶を啜る二人の姿があった。
「そうねえ、魔理沙が囮になって私は逃げる。
「おいおい霊夢、それじゃあ私に悲劇が訪れる。
「じゃあ、私が囮になるから魔理沙が逃げて。
『紅魔館であった宴会の帰り道、妖怪は群れを成して鶴翼の陣形で襲って来たのだった』
そう霊夢が言うと、承知とばかりに魔理沙は逃げ出そうと後じさりした。
「……魔理沙」
しかし、問屋は適正価格でしかおろさない。じゃないと、デフレが加速してしまうから。
でも、問屋は問屋の従業員には適正価格の給料を支払わない。
じゃないと、今月分の手形の返済が滞って不渡り2回目で即滅びるからだ。
「なんだぜ?」
「本当に私を囮にして逃げる気なの?」
「霊夢がそうしろって」
この発言、どこまで本気なのかは魔理沙のみ知るところだろう。
「私がここに残って囮になったら悲劇になるでしょ?」
「まてまて、それはさっき私が言った」
「有り体に言えばそうね」
本音と建前がこの世を百鬼夜行のように跋扈しているのである。霊夢が本当に囮になる気が有ったかは霊夢のみ知るところだろう。
「……なあ、霊夢。背中を預けるからお互い正面の敵を斃そう」
「そういって、1人で逃げる気なんでしょう?」
今日の宴会で、何か2人は有ったのだろう。今の信頼関係は、今年の冷夏の如くであった。
『グゲェ!』
さて出番が来るまで律儀に2人の成り行きを見ていた妖怪達が有った。
出番が来たので、二人に襲い掛りますよという合図のうめき声を出した。
そのうめき声の凶悪さといったら、八ヶ岳で例えるなら赤岳程度の恐ろしさだった。
「うるさいわね!」
「そうだぜ! 今、霊夢と話して居るんだ黙って居ろ」
しかし、2人はそれ以上に凶悪だった。そんな妖怪達に動じることもなく逆に威圧したのである。
『グェ!』
その威圧は八ヶ岳で例えるなら横岳大同心であった。
「もういいわ、魔理沙はアッチに逃げる。私はコッチに逃げるそれで良いわね?」
威圧に押されている妖怪達に光明が見えた気がしたから行動は早い。
「よーし、お前に背中は預けないぜ! 私は私の力でここから逃げ出してやる」
一応多勢に無勢、妖怪達には勝てないからここは仲悪くバラバラとおのおの逃げ出したのだった。
翌日、神社で何事も無かったようにお茶を啜る二人の姿があった。