サッサッサ……私は神社の掃除をしていた。
「おおい、霊夢」
鳥居の向こう側から声がした。この声は……
「魔理沙?」
普段は空を飛んでくるはずなのに。どうして向こうから声がするんだろうか。
「おー良かった、霊夢いたかー」
鳥居の向こう側から上がってくる魔理沙を私は見た。
驚いたのだ。魔理沙の服がいつもと違ったから。
目につくのは紅の着物。派手過ぎず、渋過ぎずのとても良い色。その紅に散りばめられた桜紋。
そうして顔。ほのかな化粧をしているではないか。そうして長い金の髪を後ろでお団子にしている。
とても美しいと思ったのだ……
「……魔理沙、よね?」
「おう、そうだぜ?なんでそんなに固まっているんだよ」
いつもの様にニカッと笑う魔理沙。
「だって……美しいと思ったんだもん……そんなのあんまり見ないのに……」
ごにょごにょとどもってしまう。チラリと魔理沙の方を見ると頬をポリポリとかいていた。
「はは、そうやって言われると嬉しいな。それと……お前の分もあるんだけど着るか?」
「えっ、もしかして買ってきたの……?」
そんなに美しいということはそれなりの値が貼ったはずなのに。
「うん? そうだけど。霊夢に、似合いそうだなって、思ったからさ……着てくれないか?」
そんなに恥ずかしそうにしているのに嬉しそうな顔をしていて私は断ることもしなかった。
***
一人で着れないことも無かったが、魔理沙が手伝わせて欲しいとの事で、私は同意をした。
そうして着たのは薄紅梅が下地の着物だった。そうして散りばめられているのは梅。
「わあ……とても綺麗ね……」
ヒラヒラと私は回りながら服を見る。
「ふふ、良かった。似合ってる」
魔理沙は笑ってくれた。私も嬉しかった。
「なあ、髪ももう少ししようか。私がするから座ってくれるか?」
魔理沙の言われる通りに私は畳に座る。
「霊夢さんは何がお好みで?」
「あなたのお好きなように」
クスクスと私たちは笑いながら魔理沙は私の髪を結った。
「ほら、出来た」
手鏡を渡されて私は髪を見る。少し長い髪の毛をお団子に纏めて、簪をしていた。小さなお祓い棒がついていた。
「あら、この簪……お手製?」
「ああそうだよ。霊夢ならお祓い棒かなって。少し里に出かけないか?」
「簪、ありがとうね。里に歩いて行きましょうか。汚したくはないけれど……お祓い棒とかも持っていかないとね」
「確かにそうだなあ。私も八卦炉は隠してるけど持ってはいるしな」
「さ、魔理沙行きましょう」
私は魔理沙の手を引いて鳥居をくぐる。
「わっ、少し待ってくれよ」
「早くしないと置いていくわよ」
「コケるから待ってくれ〜霊夢〜」
無邪気に私たちは里へと手を繋いで一緒に行った。
「おおい、霊夢」
鳥居の向こう側から声がした。この声は……
「魔理沙?」
普段は空を飛んでくるはずなのに。どうして向こうから声がするんだろうか。
「おー良かった、霊夢いたかー」
鳥居の向こう側から上がってくる魔理沙を私は見た。
驚いたのだ。魔理沙の服がいつもと違ったから。
目につくのは紅の着物。派手過ぎず、渋過ぎずのとても良い色。その紅に散りばめられた桜紋。
そうして顔。ほのかな化粧をしているではないか。そうして長い金の髪を後ろでお団子にしている。
とても美しいと思ったのだ……
「……魔理沙、よね?」
「おう、そうだぜ?なんでそんなに固まっているんだよ」
いつもの様にニカッと笑う魔理沙。
「だって……美しいと思ったんだもん……そんなのあんまり見ないのに……」
ごにょごにょとどもってしまう。チラリと魔理沙の方を見ると頬をポリポリとかいていた。
「はは、そうやって言われると嬉しいな。それと……お前の分もあるんだけど着るか?」
「えっ、もしかして買ってきたの……?」
そんなに美しいということはそれなりの値が貼ったはずなのに。
「うん? そうだけど。霊夢に、似合いそうだなって、思ったからさ……着てくれないか?」
そんなに恥ずかしそうにしているのに嬉しそうな顔をしていて私は断ることもしなかった。
***
一人で着れないことも無かったが、魔理沙が手伝わせて欲しいとの事で、私は同意をした。
そうして着たのは薄紅梅が下地の着物だった。そうして散りばめられているのは梅。
「わあ……とても綺麗ね……」
ヒラヒラと私は回りながら服を見る。
「ふふ、良かった。似合ってる」
魔理沙は笑ってくれた。私も嬉しかった。
「なあ、髪ももう少ししようか。私がするから座ってくれるか?」
魔理沙の言われる通りに私は畳に座る。
「霊夢さんは何がお好みで?」
「あなたのお好きなように」
クスクスと私たちは笑いながら魔理沙は私の髪を結った。
「ほら、出来た」
手鏡を渡されて私は髪を見る。少し長い髪の毛をお団子に纏めて、簪をしていた。小さなお祓い棒がついていた。
「あら、この簪……お手製?」
「ああそうだよ。霊夢ならお祓い棒かなって。少し里に出かけないか?」
「簪、ありがとうね。里に歩いて行きましょうか。汚したくはないけれど……お祓い棒とかも持っていかないとね」
「確かにそうだなあ。私も八卦炉は隠してるけど持ってはいるしな」
「さ、魔理沙行きましょう」
私は魔理沙の手を引いて鳥居をくぐる。
「わっ、少し待ってくれよ」
「早くしないと置いていくわよ」
「コケるから待ってくれ〜霊夢〜」
無邪気に私たちは里へと手を繋いで一緒に行った。
それだけが真実