あ、魔理沙さんが霊夢さんに会いにやってきた。
私は高麗野あうんです。博麗神社の狛犬やってます。
いつも博麗神社の鳥居の近くで色々見ています。
「霊夢ー! ケーキ作ってきたから食べようぜー!」
おや、魔理沙さんは霊夢さんにケーキを持ってきていたんですか。
「ケーキ? いきなりどうしたのよ?」
ご主人様……おほん。霊夢さんは少しだけ変な顔をしていました。
私はこうやっていつも見ているだけです。あまりご主人様の私事には関わりません。ご主人様にはご主人様の生き方がありますので。
え?ご主人様って言ってるって?いいじゃないですか。霊夢さんは私のご主人様ですから。
「あら、美味しいわねこれ」
「咲夜に教えて貰ったんだ。そのレシピ見ながら作ってみたんだけど……美味しいなら良かった」
魔理沙さんは胸を撫で下ろしているみたいです。美味しいと言われて嬉しかったんですかね?あまり感情は分かりません。何せ異変が起こるまでただの狛犬だったんですから。
「……咲夜に?」
あら、ご主人様の様子がおかしいですね。
「え、なんで霊夢そんなに機嫌悪いんだよ」
魔理沙さんは何故かご主人様の機嫌を損ねてしまったようです。珍しくご主人様はムスッと?しています。普段なら私と話す時でも顔を見ながら話すのに魔理沙さんにはそれをしていません。
「何が悪かったんだ、えと、その……」
魔理沙さんは慌てていますね。これは分かります。それでもご主人様は魔理沙さんに目線を向けていません。
「魔理沙なんて知らない」
あらら。ご主人様、縁側にて寝転んでしまわれました。こうなると何を言ってもダメです。
魔理沙さんは慌てたままですね。どうしたんだ、とか何がいけなかったとか言ったりしていますね。
「……魔理沙の、馬鹿」
慌てている魔理沙さんには聞こえていなかったのでしょう。私は耳がいいので聞こえてしまいました。恐らくこれは……嫉妬?ですかね。言葉しか分からないのですけれど。
私はご主人様のご機嫌取りなんかもしません。魔理沙さんがどうにかしてくださいな。
そんなこと思いつつ私はふぁ、とあくびをして少し寝ようと思いました。
***
お昼寝が終わって私がムクリと起き上がると神社は静かでした。
ご主人様がいる社務所の方を見ると食べ終わったケーキのお皿があり、魔理沙さんとお隣でとても気持ちよさそうに寝ていました。
カランコロン。私の歩く音がする。飛べばうるさくはならないのでしょうけれど。歩きたかったのです。
確か、社務所の布団は……あった。これをご主人様と魔理沙さんに被せれば大丈夫でしょう。縁側に寝ている二人に布団をかけました。とても気持ち良さそうです。そして魔理沙さんはどうやってご主人様のご機嫌取りをしたんでしょうか。こうやって気持ちよく二人で寝るなんて仲直りでもしないと無理だと思います、から。
時々ご主人様に感情講座、なるものを受けています。
あまり表情に出さないからでしょうか?一応は周りを見ながらどんな表情なんかとかは見てはいますが。
神社を護る、という使命があまり感情を出す意味を見出すことが出来ません。護ればそれでいいのですから。それではいけないという事なら無理にでも変わる必要があるかもしれませんが。
変わる時は高麗野あうんとしては変わるでしょうけれど。
そうしていつもの鳥居の前の定位置に戻る。
ここから見える景色。神社の静けさ。
異変も何も無いただの一日。それはそれで良いんでしょう。
私はここが護られるのであれば、それで良いのです。
ご主人様が変わろうと、ここは変わりませぬ故に……
私は高麗野あうんです。博麗神社の狛犬やってます。
いつも博麗神社の鳥居の近くで色々見ています。
「霊夢ー! ケーキ作ってきたから食べようぜー!」
おや、魔理沙さんは霊夢さんにケーキを持ってきていたんですか。
「ケーキ? いきなりどうしたのよ?」
ご主人様……おほん。霊夢さんは少しだけ変な顔をしていました。
私はこうやっていつも見ているだけです。あまりご主人様の私事には関わりません。ご主人様にはご主人様の生き方がありますので。
え?ご主人様って言ってるって?いいじゃないですか。霊夢さんは私のご主人様ですから。
「あら、美味しいわねこれ」
「咲夜に教えて貰ったんだ。そのレシピ見ながら作ってみたんだけど……美味しいなら良かった」
魔理沙さんは胸を撫で下ろしているみたいです。美味しいと言われて嬉しかったんですかね?あまり感情は分かりません。何せ異変が起こるまでただの狛犬だったんですから。
「……咲夜に?」
あら、ご主人様の様子がおかしいですね。
「え、なんで霊夢そんなに機嫌悪いんだよ」
魔理沙さんは何故かご主人様の機嫌を損ねてしまったようです。珍しくご主人様はムスッと?しています。普段なら私と話す時でも顔を見ながら話すのに魔理沙さんにはそれをしていません。
「何が悪かったんだ、えと、その……」
魔理沙さんは慌てていますね。これは分かります。それでもご主人様は魔理沙さんに目線を向けていません。
「魔理沙なんて知らない」
あらら。ご主人様、縁側にて寝転んでしまわれました。こうなると何を言ってもダメです。
魔理沙さんは慌てたままですね。どうしたんだ、とか何がいけなかったとか言ったりしていますね。
「……魔理沙の、馬鹿」
慌てている魔理沙さんには聞こえていなかったのでしょう。私は耳がいいので聞こえてしまいました。恐らくこれは……嫉妬?ですかね。言葉しか分からないのですけれど。
私はご主人様のご機嫌取りなんかもしません。魔理沙さんがどうにかしてくださいな。
そんなこと思いつつ私はふぁ、とあくびをして少し寝ようと思いました。
***
お昼寝が終わって私がムクリと起き上がると神社は静かでした。
ご主人様がいる社務所の方を見ると食べ終わったケーキのお皿があり、魔理沙さんとお隣でとても気持ちよさそうに寝ていました。
カランコロン。私の歩く音がする。飛べばうるさくはならないのでしょうけれど。歩きたかったのです。
確か、社務所の布団は……あった。これをご主人様と魔理沙さんに被せれば大丈夫でしょう。縁側に寝ている二人に布団をかけました。とても気持ち良さそうです。そして魔理沙さんはどうやってご主人様のご機嫌取りをしたんでしょうか。こうやって気持ちよく二人で寝るなんて仲直りでもしないと無理だと思います、から。
時々ご主人様に感情講座、なるものを受けています。
あまり表情に出さないからでしょうか?一応は周りを見ながらどんな表情なんかとかは見てはいますが。
神社を護る、という使命があまり感情を出す意味を見出すことが出来ません。護ればそれでいいのですから。それではいけないという事なら無理にでも変わる必要があるかもしれませんが。
変わる時は高麗野あうんとしては変わるでしょうけれど。
そうしていつもの鳥居の前の定位置に戻る。
ここから見える景色。神社の静けさ。
異変も何も無いただの一日。それはそれで良いんでしょう。
私はここが護られるのであれば、それで良いのです。
ご主人様が変わろうと、ここは変わりませぬ故に……
みんな本当に可愛い…ほのぼのしますねこういうの
あうんちゃんの戦いはこれからだ!
暖かい日常の1ページといった趣だったと思います