お金がないならお姉さまを売ればいいじゃない。
私は、思った。
お金がないんでしよう。
なら、お姉さまを売ればいいじゃない。
私は、言った。
お姉さまは、なんともいえない表情をしていたけれど、
まあ、それなら、と。
お姉さまは売られていった。
お姉さまが売られてしまった元姉は、
お姉さまではなくなった。
私はついくせで、
元姉をお姉さまなんて、
呼んでしまうけれど。
元姉はお姉さまではないので、
返事をしてくれやしない。
ほかの人たちは、
『お嬢さま』や『レミィ』
なんて、呼んでいるので、
結局のところ、
お姉さまが売られて一番困ってるのは、
私ではないのかな。
元姉の呼び方に困る私は、
相談をしよう、
そう思った。
元姉にお姉さま以外の呼び方を、
一緒に考えてもらおうと、
そう思った。
ねえ、なんて呼びかける。
呼びかけるお姉さまがないのだから、
しようがない。
ねえ、と言って思う。
ねえもお姉さまも似たようなものじゃないかな。
ねえ、とねえに呼びかける。
ねえ、ねえとはどうかしら、
ややこしいけれど、
伝わったようで、
『まあ、いいかもね』
とまんざらでもない顔をしたので、
元姉のことはねえと呼ぶこととする。
『ねえ、ねえ』
ややこしい。
でも、時間は巻き戻らない。
止めることはできるかもしれないけれど。
お姉さまはすでに売られて、
おそらくどこかで、
誰かが、お姉さまになっているから、
買いもどすことは、
むつかしいと思った。
それならと、
ねえは言う。
『新しいお姉さまをつくりましょう』
と、ねえは言う。
新しいお姉さまとは何か。
そもそも、
お姉さまとはつくれるものなのか。
お姉さまとはいったいなんなのか。
私のなかで、
お姉さまの文字が踊る。
くるくる。
ねえは何か考えがあるようで、
私の手をとって、
一緒に踊る。
くるくる、くるくる。
頭と目がまわる。
『ねえ、フランドール』
『なあに、ねえ』
『咲夜と小悪魔とおっさん連れてきて』
私は、思った。
お金がないんでしよう。
なら、お姉さまを売ればいいじゃない。
私は、言った。
お姉さまは、なんともいえない表情をしていたけれど、
まあ、それなら、と。
お姉さまは売られていった。
お姉さまが売られてしまった元姉は、
お姉さまではなくなった。
私はついくせで、
元姉をお姉さまなんて、
呼んでしまうけれど。
元姉はお姉さまではないので、
返事をしてくれやしない。
ほかの人たちは、
『お嬢さま』や『レミィ』
なんて、呼んでいるので、
結局のところ、
お姉さまが売られて一番困ってるのは、
私ではないのかな。
元姉の呼び方に困る私は、
相談をしよう、
そう思った。
元姉にお姉さま以外の呼び方を、
一緒に考えてもらおうと、
そう思った。
ねえ、なんて呼びかける。
呼びかけるお姉さまがないのだから、
しようがない。
ねえ、と言って思う。
ねえもお姉さまも似たようなものじゃないかな。
ねえ、とねえに呼びかける。
ねえ、ねえとはどうかしら、
ややこしいけれど、
伝わったようで、
『まあ、いいかもね』
とまんざらでもない顔をしたので、
元姉のことはねえと呼ぶこととする。
『ねえ、ねえ』
ややこしい。
でも、時間は巻き戻らない。
止めることはできるかもしれないけれど。
お姉さまはすでに売られて、
おそらくどこかで、
誰かが、お姉さまになっているから、
買いもどすことは、
むつかしいと思った。
それならと、
ねえは言う。
『新しいお姉さまをつくりましょう』
と、ねえは言う。
新しいお姉さまとは何か。
そもそも、
お姉さまとはつくれるものなのか。
お姉さまとはいったいなんなのか。
私のなかで、
お姉さまの文字が踊る。
くるくる。
ねえは何か考えがあるようで、
私の手をとって、
一緒に踊る。
くるくる、くるくる。
頭と目がまわる。
『ねえ、フランドール』
『なあに、ねえ』
『咲夜と小悪魔とおっさん連れてきて』
姉を売るとか買うとか、嫌です。
まんま言葉遊びですね。素敵でした。でも繊細で意味もわからず文面しか受け取れない人もいるので難しいものですね。
結果的におさんを奪われた「っ」はこの場合どこの世界や場所で暮らせば良いのでしょう
悲しいでしょう
え?悲しくない?
素晴らしい
読解力不足だったら申し訳無いです。
マジで売られたのかと