木々が群れがある。木々は桜の花を満開に咲かせる。しかしその中で一本の大木がある。大木は桜の花を咲かさずにまるで死んだように立っていた。魂魄妖忌はその大木の前に立っていた。
「死を呼ぶ桜の木」
そうつぶやく刀を抜き正眼の構えをした。
「この木を斬る」
正眼の構えをしたまま妖忌は大木を見ていた。微かな時間に経っていなかったが妖忌の額から汗が流れる。
『斬れるのか?』
大木から何かが発せられる。妖忌はそれを体中に感じていた。
『死への誘い』
この大木から出されるもの。妖忌はそう感じた。妖忌は一息をつくと一歩だけ踏み込み大木に斬撃を打ち込む。
刀が大木の幹に当たる直前に当然に扇が出てきて斬撃を止めた。
「な?」
妖忌はすぐに数歩下がり正眼の構えをした。
「なんだ。いきなり扇が出てきた」
妖忌は正眼の構えをしながら戸惑っていた。扇はすぐに消え、次に大木の前から裂けて一人の扇を持った女性が現れた。
「な......」
妖忌は完全に唖然とした。目の前に起きていることが頭の理解を超えていた。
「お前。この木を斬ろうといのかい?」
女性は怒った口調で言う。
「お主はいったい......」
「答えろ!!」
女性は扇をパチンと勢いよく畳みながら言う。
「ああ。斬るつもりだ。この木はこの世にあってはならない物だ」
妖忌は女性の目を合わせながら言う。女性の目は怒りの目をしていた。
「この木を斬るか!!」
女性の周りから何かが浮き始める。
「お主はまさか物の怪か?」
妖忌が質問をすると同時に彼女の周りに浮いてるものが妖忌に向かって飛ぶ。
妖忌は飛んでくるものを一つを一刀両断する。複数の飛んでくるものが妖忌に向かう。妖忌は転びながら飛んでくるもの達を避け立ち上がり斬る。
「お前は人ではないな」
女性の声が戦っている妖忌の耳元に聞こえた。しかし妖忌は無視して飛んでくるものを斬り続ける。
「く」
妖忌の体に飛んでくるものが当たる。全身に激痛が走る。それを抑えて斬る。
「いくら斬っても無駄だぞ。これはいくらでも作れる」
女性の周りから同じものが浮き始める。
「なら」
妖忌は女性の方向を向いて走り出す。
「死ぬか」
女性の周りから飛んでくるものが妖忌に向かう。そして妖忌の体に当たる。
「うおお」
妖忌は雄叫びを上げながら女性に走り込む。
「お前、まさか相打ちを覚悟して」
女性は扇を広げた。妖忌は女性の間合いに入り刀を振りあげる。扇と刀が重ね合なる。
「う!!」
女性は呻きの声を上げながら妖忌の斬撃を扇で受け止める。
「このまま斬る」
妖忌は叫び刀に力を入れる。一瞬だけ膠着したが、妖忌の背後から飛んでくるものがぶつかる。
妖忌はそのまま地に膝をついた。
「ふぅ。危ない。あと一歩で私は斬られるところだったよ」
女性は扇を閉じて膝をついてる妖忌の頭に近づける。
「お前。どんな者であろうとこの木を斬ろうとするなら生かしておけない」
女性は扇を上げた。
「紫。待って」
その時、二人の前に女性が現れた。
「幽々子。どうしたの?」
紫と呼ばれた女性は扇を降ろした。
「桜が、桜が咲いたんだ」
幽々子と呼ばれた女性は少し興奮した声をだしながら言った。
「桜が咲いた?」
紫は大木を見る。大木の沢山ある枝の一つから小さい桜の花が咲いていた。
「父上が、父上が帰って来たんだよ」
幽々子は妖忌の所に行き、
「貴方は父上と知り合いなんでしょ。父上はどこにいるの?」
妖忌は顔を上げる。
「貴女は西行の娘かい?」
「そう、私は西行寺幽々子」
幽々子は嬉しそうに言う。
「幽々子殿。西行は今はまだここにいない」
「え?」
「まだやることあることあると言い、私に先にこの場所に行ってくれと」
「そっか......」
幽々子は残念そうな顔をした。
「でも桜が咲いたことは父上はもう少しで帰って来る。そうすれば桜は満開になり母上も蘇ってまた一緒に暮らせる」
幽々子はニコリと笑いながら大木の方へ向かい消えた。
「消えた......」
妖忌は目を丸くした。
「幽々子はすでにこの世の人ではないわ」
咲いている大木に咲いてる桜を見ながら紫は言う。
「この世の人ではないと......」
「そう、幽霊としてこの木に地縛霊としているのよ」
「地縛霊」
妖忌も大木の咲いてる桜を見る。
「貴方がこの木を斬ろうとしたのはなぜ?」
「分からぬ。ただ、この木が死を呼び寄せると感じて危険と思った」
「そう」
紫は妖忌を見て、
「貴方の言う通り、この木は冥界と繋がっている木。危ない木よ」
「そうか」
「でも、この木は友である幽々子そのものでもあるの」
「友?」
「そう。だからこの木に危害をくわえる者は私が倒す」
紫は語気を強める。
「そうか。それは大変な事をしてしまったな」
妖忌はふぅと言いながら地面に腰を下ろした。
「私も西行とは友でな。それなら余計に斬れんな」
妖忌は笑う。紫も釣られて笑う。
「しかしあの飛ぶものはなんだ」
「弾幕よ。まあ、一種の飛び道具だと思っていいわ」
「そうか」
二人はまた大木を見る。
「これからどうするの?」
「西行が来るまでここにいるしかない」
「そう、ならいいわ。小屋はあるわ。そこで暮らしなさい」
「すまないな」
妖忌は大木以外の木々を見る。
「満開だな。この地はなんと言うんだ」
「幻想郷」
「幻想郷か、いい名だな」
妖忌は満開の桜を見ながら言った。
「死を呼ぶ桜の木」
そうつぶやく刀を抜き正眼の構えをした。
「この木を斬る」
正眼の構えをしたまま妖忌は大木を見ていた。微かな時間に経っていなかったが妖忌の額から汗が流れる。
『斬れるのか?』
大木から何かが発せられる。妖忌はそれを体中に感じていた。
『死への誘い』
この大木から出されるもの。妖忌はそう感じた。妖忌は一息をつくと一歩だけ踏み込み大木に斬撃を打ち込む。
刀が大木の幹に当たる直前に当然に扇が出てきて斬撃を止めた。
「な?」
妖忌はすぐに数歩下がり正眼の構えをした。
「なんだ。いきなり扇が出てきた」
妖忌は正眼の構えをしながら戸惑っていた。扇はすぐに消え、次に大木の前から裂けて一人の扇を持った女性が現れた。
「な......」
妖忌は完全に唖然とした。目の前に起きていることが頭の理解を超えていた。
「お前。この木を斬ろうといのかい?」
女性は怒った口調で言う。
「お主はいったい......」
「答えろ!!」
女性は扇をパチンと勢いよく畳みながら言う。
「ああ。斬るつもりだ。この木はこの世にあってはならない物だ」
妖忌は女性の目を合わせながら言う。女性の目は怒りの目をしていた。
「この木を斬るか!!」
女性の周りから何かが浮き始める。
「お主はまさか物の怪か?」
妖忌が質問をすると同時に彼女の周りに浮いてるものが妖忌に向かって飛ぶ。
妖忌は飛んでくるものを一つを一刀両断する。複数の飛んでくるものが妖忌に向かう。妖忌は転びながら飛んでくるもの達を避け立ち上がり斬る。
「お前は人ではないな」
女性の声が戦っている妖忌の耳元に聞こえた。しかし妖忌は無視して飛んでくるものを斬り続ける。
「く」
妖忌の体に飛んでくるものが当たる。全身に激痛が走る。それを抑えて斬る。
「いくら斬っても無駄だぞ。これはいくらでも作れる」
女性の周りから同じものが浮き始める。
「なら」
妖忌は女性の方向を向いて走り出す。
「死ぬか」
女性の周りから飛んでくるものが妖忌に向かう。そして妖忌の体に当たる。
「うおお」
妖忌は雄叫びを上げながら女性に走り込む。
「お前、まさか相打ちを覚悟して」
女性は扇を広げた。妖忌は女性の間合いに入り刀を振りあげる。扇と刀が重ね合なる。
「う!!」
女性は呻きの声を上げながら妖忌の斬撃を扇で受け止める。
「このまま斬る」
妖忌は叫び刀に力を入れる。一瞬だけ膠着したが、妖忌の背後から飛んでくるものがぶつかる。
妖忌はそのまま地に膝をついた。
「ふぅ。危ない。あと一歩で私は斬られるところだったよ」
女性は扇を閉じて膝をついてる妖忌の頭に近づける。
「お前。どんな者であろうとこの木を斬ろうとするなら生かしておけない」
女性は扇を上げた。
「紫。待って」
その時、二人の前に女性が現れた。
「幽々子。どうしたの?」
紫と呼ばれた女性は扇を降ろした。
「桜が、桜が咲いたんだ」
幽々子と呼ばれた女性は少し興奮した声をだしながら言った。
「桜が咲いた?」
紫は大木を見る。大木の沢山ある枝の一つから小さい桜の花が咲いていた。
「父上が、父上が帰って来たんだよ」
幽々子は妖忌の所に行き、
「貴方は父上と知り合いなんでしょ。父上はどこにいるの?」
妖忌は顔を上げる。
「貴女は西行の娘かい?」
「そう、私は西行寺幽々子」
幽々子は嬉しそうに言う。
「幽々子殿。西行は今はまだここにいない」
「え?」
「まだやることあることあると言い、私に先にこの場所に行ってくれと」
「そっか......」
幽々子は残念そうな顔をした。
「でも桜が咲いたことは父上はもう少しで帰って来る。そうすれば桜は満開になり母上も蘇ってまた一緒に暮らせる」
幽々子はニコリと笑いながら大木の方へ向かい消えた。
「消えた......」
妖忌は目を丸くした。
「幽々子はすでにこの世の人ではないわ」
咲いている大木に咲いてる桜を見ながら紫は言う。
「この世の人ではないと......」
「そう、幽霊としてこの木に地縛霊としているのよ」
「地縛霊」
妖忌も大木の咲いてる桜を見る。
「貴方がこの木を斬ろうとしたのはなぜ?」
「分からぬ。ただ、この木が死を呼び寄せると感じて危険と思った」
「そう」
紫は妖忌を見て、
「貴方の言う通り、この木は冥界と繋がっている木。危ない木よ」
「そうか」
「でも、この木は友である幽々子そのものでもあるの」
「友?」
「そう。だからこの木に危害をくわえる者は私が倒す」
紫は語気を強める。
「そうか。それは大変な事をしてしまったな」
妖忌はふぅと言いながら地面に腰を下ろした。
「私も西行とは友でな。それなら余計に斬れんな」
妖忌は笑う。紫も釣られて笑う。
「しかしあの飛ぶものはなんだ」
「弾幕よ。まあ、一種の飛び道具だと思っていいわ」
「そうか」
二人はまた大木を見る。
「これからどうするの?」
「西行が来るまでここにいるしかない」
「そう、ならいいわ。小屋はあるわ。そこで暮らしなさい」
「すまないな」
妖忌は大木以外の木々を見る。
「満開だな。この地はなんと言うんだ」
「幻想郷」
「幻想郷か、いい名だな」
妖忌は満開の桜を見ながら言った。
西行妖のあるところって幻想郷に含むんでしたっけ? よく覚えてないすけど
ひとつ指摘するなら、是非とも誤字脱字はなくしてくたさい。特に最初の一行目から……となると。
これからも面白いssを期待しております。
咲いている大木に咲いてる桜、とか
少し文章に難があると思いました
短い話だとミスが大きく目立つことも多いので、気を付けたほうが良いと思います