永い夢を見た。いつのことだろうか。まだ全てが平和でいつも騒がしい幻想郷。呼び起こされる幾多の記憶が懐かしい。今や幻想郷はかつての活気溢れていた事が嘘のように静かで淡い。その夢のなかで懐かしい人に出会った。近くにいて遠くにある存在。私が唯一認めたライバル。昔は、あいつがいただけで皆騒いでたもんだ。
今はその面影さえない。時々、小さな子供が私の所に訪問してくる。その顔はあいつに似ていた。面倒くさがりで、金にがめつい。そしてなにより、誰にも負けぬという自信がこもった眼差し。本当にそっくりだった。
色々な想いでが呼び起こされるな......。誰だっけかな......私の誕生日に凍った蛙を渡した奴は...。あん時はびっくりしたぜ。こんなモンどうしろってんだって言ったら「食べるんだよ! 鳥の味するから!」って言われた記憶がある。正直冗談きついぜ。 ......まあ、美味かったがな。
この世界で私は、私の居場所を作れただろうか。
......怖かったんだ......。ただの人間が、人間として戦う事が。いつか人の道を外れるんじゃないかとな。
その心配は杞憂だったさ。だって今の私がここにいるから。人間として最後まで生き足掻く。それが誇りに思える生き方だと思わないか? 華々しく散ってやろうぜ?
だから、せめて"ありがとう"だけを言わせてくれ。
「ありがとうな......」
結局、最後まで笑える事ができただろうか......何も見えず、何も聞こえない私には分からないだろう。
今はその面影さえない。時々、小さな子供が私の所に訪問してくる。その顔はあいつに似ていた。面倒くさがりで、金にがめつい。そしてなにより、誰にも負けぬという自信がこもった眼差し。本当にそっくりだった。
色々な想いでが呼び起こされるな......。誰だっけかな......私の誕生日に凍った蛙を渡した奴は...。あん時はびっくりしたぜ。こんなモンどうしろってんだって言ったら「食べるんだよ! 鳥の味するから!」って言われた記憶がある。正直冗談きついぜ。 ......まあ、美味かったがな。
この世界で私は、私の居場所を作れただろうか。
......怖かったんだ......。ただの人間が、人間として戦う事が。いつか人の道を外れるんじゃないかとな。
その心配は杞憂だったさ。だって今の私がここにいるから。人間として最後まで生き足掻く。それが誇りに思える生き方だと思わないか? 華々しく散ってやろうぜ?
だから、せめて"ありがとう"だけを言わせてくれ。
「ありがとうな......」
結局、最後まで笑える事ができただろうか......何も見えず、何も聞こえない私には分からないだろう。