ああ、私…。
魔理沙のこと、好きになっちゃった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
私と魔理沙が出会ったのは、空が真っ赤に染まった、あの日。
地下室に閉じ込められていた私の遊び相手になってくれた。
あの時は本当にびっくりした。
こんなに優しい人間がいるんだ、と。
魔理沙は………。
妖怪である私なんかの手を、握ってくれたんだよね。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
目を覚ます。
おもむろに起き上がり、私は時計に目を向ける。
9時半。
その時間を見て、私は飛び上がった。
だって今日は、魔理沙と遊ぶ約束をしていたから。
慌てて支度をする。
寝巻きを脱いで、ブラウスを着て、赤いベストを着て、スカートを履く。
鏡の前でクルリと回り、おかしなところがないか確かめる。
そして、帽子をかぶって日傘を持って、私は…。
玄関を飛び出した。
魔理沙の家に着いたのは、10時くらいだった。
扉を開ける。
「おはよ〜、魔理沙!」
椅子に腰掛け、魔道書を読んでいた魔理沙が顔をあげる。
「よお、フラン。」
魔理沙は私に挨拶して、魔道書を閉じる。
私は部屋に入って、テーブルに鞄を置く。
「ごめん。待った?」
「自分の家なんだから、待つとかねぇよ。」
「ああ、それもそうね。」
私は魔理沙の隣の椅子に腰掛ける。
「………で、今日はなにして遊ぶか?」
魔理沙が私に尋ねる。
「うーん、そうね……。
あっ、そうだ。昨日ね、クッキー作ったの。咲夜が教えてくれて。 食べるなら、お皿持って来て。」
私は鞄から、クッキーの入った袋を取り出す。
「おー、うまそうだな!よーし、ちょっと待ってろ。」
魔理沙はそそくさとキッチンに向かい、お皿を持ってくる。
「あーあとさ、茶葉もあるから、ティーカップもね。」
「おうよ。」
魔理沙がカップ2つとお皿を持ってきて、テーブルに置いて椅子に座
る。
私はカップに紅茶を注ぐ。注ぎ方も、咲夜に教えてもらった。クッキーもお皿にのせる。
「さあ、召し上がれ!」
私が言うと、ちょっと待った、と魔理沙が角砂糖を持ってくる。
魔理沙は紅茶に砂糖を入れていく。
一個、二個、三個、四個…。
「………ねぇ。いくら何でも入れすぎじゃない?甘すぎるって。」
「私は甘党だから、これくらいがいいんだよ。」
ふーん、と私は呟く。
「それじゃあ、いただくぜ!」
魔理沙がクッキーを頬張る。
「うーん、美味いな。フラン、器用になったな!」
「…その言い方だと、私が不器用だったみたいじゃない。」
「事実だろ。」
「…ひどぉい」
ふふ。
思わず笑いが溢れる。
楽しいね、魔理沙。
私と魔理沙は紅茶を飲みながら、クッキーを食べる。
お昼は、魔理沙がご馳走してくれた。
いつものきのこスープ。
そして私は明日霊夢と魔理沙と人里に行く約束をして、魔理沙の家を出た。
スープを食べ終わって、紅魔館に帰ったのは2時だった。
「ただいま。」
私は紅魔館の扉を開く。
「おかえり、フラン。」
家にあがると、お姉様が迎えてくれた。
「お昼になっても帰って来ないから、心配したわ。何してたのよ。」
お姉様が私に尋ねる。
「ああ、今日ね、魔理沙と………」
遊んでいたの、と言おうとして、慌てて口を閉じる。
「………ち、地霊殿で、こいしと遊んでいたのよ。さとりさんがお昼をご馳走してくれるって言うから、食べてきたの。」
私は嘘をつく。
「………そ。」
お姉様は短く返事をして、去っていった。
私はお姉様の背中を見つめる。
そして、お姉様の姿が完全に見えなくなってから、はぁ、と小さくため息をついた。
………お姉様は、人間を嫌っている。
あの異変を起こしたあと、人間である霊夢と魔理沙にやられてからだ。
お姉様は、魔理沙がいい人間だと思っていない。恨んでいる。 …だから、私が魔理沙と遊んでいるなんて知ったら、とんでもないことになるのだ。
そのため、私は嘘をつく。
私は地下室に戻る。
赤一色の部屋のベッドに、私はころがる。
(魔理沙は、いい人なのに。とっても優しくて、いい友達なのに………)
どうやら私は眠ってしまったらしい。
時計に目を向けると、三時だった。
…コンコン、とドアをノックする音。
これは咲夜だ。
おやつに時間だから、持ってきたのだろう。
失礼します、と咲夜が部屋に入り、コーヒーとケーキをテーブルに置く。そして、失礼しました、と出ていった。
私は椅子に座って、ケーキにフォークをつける。そして頬張る。
もぐもぐもぐ。
………美味しい。
そのあと、甘いコーヒーをすする。こちらもまた美味しい。
さすが、完全で瀟洒な従者。悪いところが1つもない。
………でも。
私は…、魔理沙と一緒に飲んだ紅茶とクッキーの方が好きだ。………というより楽しいのだ。
…一人は、全然楽しくない。
せっかくのコーヒーも、まずく感じる。
「………明日、霊夢と魔理沙と遊ぶの、楽しみだな…。」
私はそう呟いて、
残ったケーキを一気に口に押し込んで、コーヒーで流しこんだ。
そしてそのあと、盛大にむせた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「行ってきまーす!!」
今日も私は紅魔館を飛び出す。
理由は勿論、霊夢と魔理沙と遊ぶ為だ。
霊夢が、人里の美味しい餡蜜のお店に行ってみたいらしい。
私と魔理沙は、霊夢について行った。
霊夢の行ってみたかった餡蜜のお店は、思いのほか美味しく、私はあっという間に平らげてしまった。
美味しかった、と私達は次なるお店に向かう。
今度は、魔理沙の行ってみたかったお店に行って、私の行きたいお店にも行かせてくれた。
「………あー、楽しかった!」
私達は大満足である。
普段行かない人里に、こんなたくさんのお店があったと、私は初めて知った。
魔理沙は紅魔館まで私を見送ってくれると言う。霊夢はまっすぐ神社に帰っていった。
お姉様に見つからないか心配だったけど、美鈴は門を全開にして熟睡してたので、大丈夫だった。
……………ちなみに魔理沙には、お姉様が人間を嫌っていることを黙っている。
「………じゃあね、また今度っ!!」
私は魔理沙に手を大きく振り、紅魔館に帰った。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「ただいま………って、お、お姉様…?」
「…………………おかえり、フラン。」
玄関には、お姉様が待ち構えていた。
いつもの“迎え”ではない。
腕を組んで、私をにらみつけていた。
………吸血鬼の目をしている。
「…? どうしたの、お姉様?」
私が恐る恐る口を開くと、お姉様も、ねぇ…。と静かに声を出す。
「………フラン。」
お姉様は、そこで言葉を切る。
(?)
私は首をかしげる。お姉様は低い声で言った。
「あなたから、人間のニオイがするんだけど…?」
あ………。
私は動揺してしまう。
心臓がバクバクいって、嫌な汗が流れる。
「フラン…?もしかしてあなたさぁ。」
お姉様が一歩一歩近づいて来る…。
「人間と遊んでるでしょ?」
ドキッ。
体が反応する。
「………と言うかさ。」
お姉様は続ける。
「見えたわよ?
あなたが魔理沙と一緒に帰ってきたところ。」
嘘、どうしよう。お姉様に見られていたのか。
私は震える声で、お姉様に言う。
「べ…別に、いいでしょ?ま、魔理沙はいい人間よ?」
余裕を保っているつもりだが、全然そんなことない。
これはかなりまずい…!
「いい人間?そんなこと。人間の心の奥なんて、知ったこっちゃないわ。」
冷たい声でお姉様は言う。
………知ったこっちゃない?
私の気持ちに怒りが生まれた。
「フラン。あなたは何もわかっていないわ。」
なんの感情もこもっていない台詞だった。
思わずプチンと切れた、私。
「…じゃあお姉様は、私の何がわかるっていうのさっ!!」
つい怒鳴る。
お姉様は何も言わない。ただ冷たい目で、私を見ていた。
その態度が、私の怒りを増幅させた。
「なーんにもわかんないくせに、偉そうなこと言わないでっ! もうお姉様なんて、知らない、大っっっ嫌いだっ!!!」
私は短気だから、すぐキレる。
でも、今の怒りは本気だった。
私と魔理沙の友情を、お姉様なんかが邪魔するな!
「…大嫌い?………そう。」
お姉様は冷酷な声で言い、
私のことを押し倒し、外に出て行った。
………。
………だ、だっ、
「大っっっっっっ嫌い!!!!!」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
私は地下室に駆け込む。
(うるさい。うざい………!)
お気に入りのクマの人形を、怒りに力をまかせて思いっきり握る。
人形の布が破れ、中身が部屋に散乱する。
(ああっ、ああああっっっ!!)
声にならない声で叫ぶ。
部屋に綺麗に並べてある人形を、壊して、壊して、どんどん壊す。
…………………体力がなくなる。
私は力なくベットに倒れ込んだ。
後から、悲しみが込み上げてきた。
どうしよう………。お姉様に、ばれちゃったよ。
涙が溢れ、視界が滲む。
もう、もう魔理沙と遊べないのかな。
もう魔理沙の笑顔を見れないのかな。
もう二人一緒に笑い合えないのかな。
泣いた。
泣いて泣いて、泣きまくった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
…………………。
目を覚ますと、昼が終わり、夜になっていた。
ほんと、私ってよく寝るなぁ。
はは、と乾いた笑みをもらす。
涙はもう、枯れていた。
居間に向かった。
夜だから、みんないないだろうと。
とぼとぼ歩いて、居間に辿り着く。
………誰もいないと思ったのに。
居間には、お姉様がいた。
何故か、壁に槍を向けている。
何をしているのかな、と数歩進む。
………………と、お姉様が槍を向けていたのは壁ではなかった。
魔理沙だった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「………まり…さ?」
ポツリと呟く。
え、何で。どうして。
どうしてお姉様が魔理沙に槍を向けているのよっ!?
「………魔理沙。あんた、ウチのフランと遊んでるんでしょ?」
お姉様の声が聞こえる。
「…お、おう………。そうだが、いったい何なんだよ?」
魔理沙は震える声で答えている。
「ウチ………紅魔館の住人はねぇ、人間と関わるのを避けているのよ? でも、あんたはフランと遊んでいる。関わっている。 そんなの、私が許さない。」
「…し、知らねぇよ!別に、私とフランが関わっていることなんて、レミリアには関係ねぇだろ!?」
「関係あるわよ!あんたみたいな人間が私の妹と関わっているなんて、考えたくないのよ!」
「…! そんなの、お前の勝手な考えだろ!」
(………魔理沙。)
どうしよう。
これ、見て見ぬフリをした方がいいのかな?
「これ以上あんたとフランが関わるなら、私があんたを殺すわよ!!」
お姉様が怒鳴る。
え…?殺す? お姉様が、魔理沙を?
私は魔理沙に目を向ける。
魔理沙は、私に気づく。
ーー助けてくれよ、フラン。
恐怖に染まったその目で、魔理沙は訴える。
他の誰でもない。この私に。
その訴えを聞き、私の迷いはなくなった。
魔理沙が私に助けを求めている。
ほっとけるわけない!!
「お姉様っっっ!」
私は大きな声で叫ぶ。
私の存在に気づいたお姉様が、振り向く。
「…フラン。」
「…今の会話、全部聞いてたよ。 何言ってるの?お姉様。魔理沙を殺すなんて、友達の私が許さない!」
私はそう言って、魔法陣を展開する。
「…あら、フラン。この私と喧嘩しようっていうの?勝てるわけないのにねぇ。ふふっ、友情って素敵ね。」
お姉様が余裕そうに答える。
「勝てるわけないことなんてない!私がどれだけ魔理沙を大好きか、見せてやるのよ!」
スペルカードを召喚する。
「このーー弾幕ごっこで!!!」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
…………………と まあかっこよく宣言したはいいけど。
私はハアハアと息をする。
始め、私とお姉様は互角だった。
でも、時間が経つにつれ、私の体力は消えてゆく。
結構な時間がたち。
こう息切れしているわけだった。
「………あらまあ、どうしたのフラン。随分動きが遅くなってるんじゃない?」
お姉様は、疲れを見せず、まだ体力が残っている様子だ。
「ふんっ、まだまだいけるわよ!」
強がって、そう返す。
でも体は正直だ。汗をかき、顏は赤くなってるし、足の震えてる。しかし、ここで疲れたと諦めてしまえば………。
ちらっと、居間の隅にいる魔理沙に目を向ける。
ーー魔理沙は無事でないだろう。
「………さあ。そろそろ終わるわよ。」
お姉様が言う。
口元には笑みが浮かんでいる。
「紅符『スカーレットシュート』!」
お姉様が攻撃を仕掛けて来る。
あーーーー。
スキを突かれた。
私は攻撃を抵抗なく、受けた。
「ぐっっっ!」
私はつい床に倒れこむ。
「フラン!」
魔理沙が心配そうに叫ぶ。
「っ…。だ、大丈夫よ、魔理沙!」
私は消えた魔法陣を また展開して、弾幕を撒き散らす。
お姉様は、弾幕を丁寧に避けてゆく。
そして、槍を構えた。…かと思うとーー。
急に方向を変えた。
私の方から、いきなり、部屋の隅に向かっている…?
何を考えているの、お姉様?
…………………って、しまった。
部屋の隅にはーーーー。
「!! 魔理沙!」
魔理沙がいる。
このままお姉様が突っ込んだら、魔理沙に当たる。…ただの怪我ではすまないだろう。
ーーまずい!
私はスペルカードを召喚して、お姉様の後を追いかける。
「魔理沙ああああああああああ!!!!!」
馬鹿みたいに叫んで、私はお姉様に突っ込む。
と同時に。
スペルッ!
「禁弾『スターボウブレイク』!!」
スペルを使う。
お願い!
間に合ええっっっ!!
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ドオン、と爆発音がする。
居間の物が1つ残らず吹っ飛んだ。
私のスペルの音だ。
私の攻撃が、お姉様に当たったのだろう。
………つまり、
間に合った!?
「ーー魔理沙っっっ!!」
私は魔理沙に抱きつく。
「フラン!!」
魔理沙も抱きしめ返す。
「大丈夫!?騒いでごめん!怪我はない??」
私は魔理沙の背中を撫りながら、尋ねる。
「ああ、大丈夫だぜ。おかげさまでな。」
魔理沙は笑顔で答えてくれる。
ーーああ、魔理沙の、あの笑顔だ。
見れないかもと思ったけど、見れたよ。
よかった。ほんと、よかったよぉ。
「ーーってフランッ!?どうした?な、泣いてるぞ?」
思わず涙をこぼす私に、魔理沙が心配そうに声をかける。
「…うん、ごめん、つい安心したから………。」
ぐしゃぐしゃな顏で、私は笑顔を作る。
そんな私を見て、魔理沙ももっと笑顔になった。
「ーーよかったよぉ、魔理沙。
もう私達、お姉様に縛られず、関われるよ!また一緒に遊べるよっ!!」
抱く力を強くする。
「………痛いぜ、フラン。」
「…え?ああ、ごめん、つい。」
クスっと笑いをこぼす私。
その笑いは少しずつ大きくなっていき、やがて紅魔館中に響く、大笑いになった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
あれからーー。
居間は、河童に直してもらった。今では完全に元どおりだ。
…そして、お姉様はというと…。
私とお姉様は、居間で向かい合っている。
「………」
「…………」
沈黙が続く。
お姉様の隣に立っている咲夜が気まずそうだ。
「…ねぇ、お姉様?」
沈黙に耐えきれなくなった私は、お姉様に声をかける。
「………何。」
お姉様が静かに返事をする。
「…えっと、その」
私は言うか迷ったけれど、
小さな声で、言った。
「ーーごめんなさい。」
あやまった。
するとお姉様は、
「どうして謝るの?」
と聞いてきた。
…だって、と私は漏らす。
「………居間、壊しちゃったじゃない。それに、お姉様に暴力ふるっちゃったし…。だから、ごめんなさい。」
………と、私が言った、その後。
ギュッ、と抱きしめられた。
「ーーえ…?お姉様…??」
驚いた私は、
「どうしたの?」
と尋ねた。
「…フランに居間を壊させて、暴力をふるわせる原因を作ったのは、私よ。何で貴方が謝るの、フランドール…。」
そうお姉様が言い、
「もう。どんだけ貴方はいい子なの?悪いことした私が馬鹿みたいじゃない。………それにさ。」
お姉様の口から、笑いが溢れた。
「ちょっと、人間も悪くないかもな、って思っちゃったわよ。」
「………お姉様…。」
私もお姉様を抱きしめる。
「…ありがとう。」
お姉様は心を入れ替えて、人間と仲良くするようになった。
あんな人間を嫌っていたお姉様が、こうもあっさり改心するとは思わなかったけど、そんなことどうでもいい。
………私達は、
また仲良くすることを、許された。
「ーーほら魔理沙!クッキー焼いたよ!」
私は、クッキーを乗せたお皿を、魔理沙の前に置く。
「どれどれ。どのくらい美味く出来たかな…ッと。」
魔理沙がひょいっとお皿からクッキーをつまんで口に入れる。
「ーーおお美味い!お前、また腕をあげたな。」
「えへへ!また咲夜に教えてもらったんだ!」
「へー。美味い美味い。」
嬉しそうにクッキーを頬張る魔理沙の横顔を、私は見つめる。
ーーねぇ。
私は心の中で声をかける。
…もちろん、友達として、だけどさ………。
心を込めて、言った。
大好きだよ、魔理沙!!
魔理沙のこと、好きになっちゃった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
私と魔理沙が出会ったのは、空が真っ赤に染まった、あの日。
地下室に閉じ込められていた私の遊び相手になってくれた。
あの時は本当にびっくりした。
こんなに優しい人間がいるんだ、と。
魔理沙は………。
妖怪である私なんかの手を、握ってくれたんだよね。
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目を覚ます。
おもむろに起き上がり、私は時計に目を向ける。
9時半。
その時間を見て、私は飛び上がった。
だって今日は、魔理沙と遊ぶ約束をしていたから。
慌てて支度をする。
寝巻きを脱いで、ブラウスを着て、赤いベストを着て、スカートを履く。
鏡の前でクルリと回り、おかしなところがないか確かめる。
そして、帽子をかぶって日傘を持って、私は…。
玄関を飛び出した。
魔理沙の家に着いたのは、10時くらいだった。
扉を開ける。
「おはよ〜、魔理沙!」
椅子に腰掛け、魔道書を読んでいた魔理沙が顔をあげる。
「よお、フラン。」
魔理沙は私に挨拶して、魔道書を閉じる。
私は部屋に入って、テーブルに鞄を置く。
「ごめん。待った?」
「自分の家なんだから、待つとかねぇよ。」
「ああ、それもそうね。」
私は魔理沙の隣の椅子に腰掛ける。
「………で、今日はなにして遊ぶか?」
魔理沙が私に尋ねる。
「うーん、そうね……。
あっ、そうだ。昨日ね、クッキー作ったの。咲夜が教えてくれて。 食べるなら、お皿持って来て。」
私は鞄から、クッキーの入った袋を取り出す。
「おー、うまそうだな!よーし、ちょっと待ってろ。」
魔理沙はそそくさとキッチンに向かい、お皿を持ってくる。
「あーあとさ、茶葉もあるから、ティーカップもね。」
「おうよ。」
魔理沙がカップ2つとお皿を持ってきて、テーブルに置いて椅子に座
る。
私はカップに紅茶を注ぐ。注ぎ方も、咲夜に教えてもらった。クッキーもお皿にのせる。
「さあ、召し上がれ!」
私が言うと、ちょっと待った、と魔理沙が角砂糖を持ってくる。
魔理沙は紅茶に砂糖を入れていく。
一個、二個、三個、四個…。
「………ねぇ。いくら何でも入れすぎじゃない?甘すぎるって。」
「私は甘党だから、これくらいがいいんだよ。」
ふーん、と私は呟く。
「それじゃあ、いただくぜ!」
魔理沙がクッキーを頬張る。
「うーん、美味いな。フラン、器用になったな!」
「…その言い方だと、私が不器用だったみたいじゃない。」
「事実だろ。」
「…ひどぉい」
ふふ。
思わず笑いが溢れる。
楽しいね、魔理沙。
私と魔理沙は紅茶を飲みながら、クッキーを食べる。
お昼は、魔理沙がご馳走してくれた。
いつものきのこスープ。
そして私は明日霊夢と魔理沙と人里に行く約束をして、魔理沙の家を出た。
スープを食べ終わって、紅魔館に帰ったのは2時だった。
「ただいま。」
私は紅魔館の扉を開く。
「おかえり、フラン。」
家にあがると、お姉様が迎えてくれた。
「お昼になっても帰って来ないから、心配したわ。何してたのよ。」
お姉様が私に尋ねる。
「ああ、今日ね、魔理沙と………」
遊んでいたの、と言おうとして、慌てて口を閉じる。
「………ち、地霊殿で、こいしと遊んでいたのよ。さとりさんがお昼をご馳走してくれるって言うから、食べてきたの。」
私は嘘をつく。
「………そ。」
お姉様は短く返事をして、去っていった。
私はお姉様の背中を見つめる。
そして、お姉様の姿が完全に見えなくなってから、はぁ、と小さくため息をついた。
………お姉様は、人間を嫌っている。
あの異変を起こしたあと、人間である霊夢と魔理沙にやられてからだ。
お姉様は、魔理沙がいい人間だと思っていない。恨んでいる。 …だから、私が魔理沙と遊んでいるなんて知ったら、とんでもないことになるのだ。
そのため、私は嘘をつく。
私は地下室に戻る。
赤一色の部屋のベッドに、私はころがる。
(魔理沙は、いい人なのに。とっても優しくて、いい友達なのに………)
どうやら私は眠ってしまったらしい。
時計に目を向けると、三時だった。
…コンコン、とドアをノックする音。
これは咲夜だ。
おやつに時間だから、持ってきたのだろう。
失礼します、と咲夜が部屋に入り、コーヒーとケーキをテーブルに置く。そして、失礼しました、と出ていった。
私は椅子に座って、ケーキにフォークをつける。そして頬張る。
もぐもぐもぐ。
………美味しい。
そのあと、甘いコーヒーをすする。こちらもまた美味しい。
さすが、完全で瀟洒な従者。悪いところが1つもない。
………でも。
私は…、魔理沙と一緒に飲んだ紅茶とクッキーの方が好きだ。………というより楽しいのだ。
…一人は、全然楽しくない。
せっかくのコーヒーも、まずく感じる。
「………明日、霊夢と魔理沙と遊ぶの、楽しみだな…。」
私はそう呟いて、
残ったケーキを一気に口に押し込んで、コーヒーで流しこんだ。
そしてそのあと、盛大にむせた。
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「行ってきまーす!!」
今日も私は紅魔館を飛び出す。
理由は勿論、霊夢と魔理沙と遊ぶ為だ。
霊夢が、人里の美味しい餡蜜のお店に行ってみたいらしい。
私と魔理沙は、霊夢について行った。
霊夢の行ってみたかった餡蜜のお店は、思いのほか美味しく、私はあっという間に平らげてしまった。
美味しかった、と私達は次なるお店に向かう。
今度は、魔理沙の行ってみたかったお店に行って、私の行きたいお店にも行かせてくれた。
「………あー、楽しかった!」
私達は大満足である。
普段行かない人里に、こんなたくさんのお店があったと、私は初めて知った。
魔理沙は紅魔館まで私を見送ってくれると言う。霊夢はまっすぐ神社に帰っていった。
お姉様に見つからないか心配だったけど、美鈴は門を全開にして熟睡してたので、大丈夫だった。
……………ちなみに魔理沙には、お姉様が人間を嫌っていることを黙っている。
「………じゃあね、また今度っ!!」
私は魔理沙に手を大きく振り、紅魔館に帰った。
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「ただいま………って、お、お姉様…?」
「…………………おかえり、フラン。」
玄関には、お姉様が待ち構えていた。
いつもの“迎え”ではない。
腕を組んで、私をにらみつけていた。
………吸血鬼の目をしている。
「…? どうしたの、お姉様?」
私が恐る恐る口を開くと、お姉様も、ねぇ…。と静かに声を出す。
「………フラン。」
お姉様は、そこで言葉を切る。
(?)
私は首をかしげる。お姉様は低い声で言った。
「あなたから、人間のニオイがするんだけど…?」
あ………。
私は動揺してしまう。
心臓がバクバクいって、嫌な汗が流れる。
「フラン…?もしかしてあなたさぁ。」
お姉様が一歩一歩近づいて来る…。
「人間と遊んでるでしょ?」
ドキッ。
体が反応する。
「………と言うかさ。」
お姉様は続ける。
「見えたわよ?
あなたが魔理沙と一緒に帰ってきたところ。」
嘘、どうしよう。お姉様に見られていたのか。
私は震える声で、お姉様に言う。
「べ…別に、いいでしょ?ま、魔理沙はいい人間よ?」
余裕を保っているつもりだが、全然そんなことない。
これはかなりまずい…!
「いい人間?そんなこと。人間の心の奥なんて、知ったこっちゃないわ。」
冷たい声でお姉様は言う。
………知ったこっちゃない?
私の気持ちに怒りが生まれた。
「フラン。あなたは何もわかっていないわ。」
なんの感情もこもっていない台詞だった。
思わずプチンと切れた、私。
「…じゃあお姉様は、私の何がわかるっていうのさっ!!」
つい怒鳴る。
お姉様は何も言わない。ただ冷たい目で、私を見ていた。
その態度が、私の怒りを増幅させた。
「なーんにもわかんないくせに、偉そうなこと言わないでっ! もうお姉様なんて、知らない、大っっっ嫌いだっ!!!」
私は短気だから、すぐキレる。
でも、今の怒りは本気だった。
私と魔理沙の友情を、お姉様なんかが邪魔するな!
「…大嫌い?………そう。」
お姉様は冷酷な声で言い、
私のことを押し倒し、外に出て行った。
………。
………だ、だっ、
「大っっっっっっ嫌い!!!!!」
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私は地下室に駆け込む。
(うるさい。うざい………!)
お気に入りのクマの人形を、怒りに力をまかせて思いっきり握る。
人形の布が破れ、中身が部屋に散乱する。
(ああっ、ああああっっっ!!)
声にならない声で叫ぶ。
部屋に綺麗に並べてある人形を、壊して、壊して、どんどん壊す。
…………………体力がなくなる。
私は力なくベットに倒れ込んだ。
後から、悲しみが込み上げてきた。
どうしよう………。お姉様に、ばれちゃったよ。
涙が溢れ、視界が滲む。
もう、もう魔理沙と遊べないのかな。
もう魔理沙の笑顔を見れないのかな。
もう二人一緒に笑い合えないのかな。
泣いた。
泣いて泣いて、泣きまくった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
…………………。
目を覚ますと、昼が終わり、夜になっていた。
ほんと、私ってよく寝るなぁ。
はは、と乾いた笑みをもらす。
涙はもう、枯れていた。
居間に向かった。
夜だから、みんないないだろうと。
とぼとぼ歩いて、居間に辿り着く。
………誰もいないと思ったのに。
居間には、お姉様がいた。
何故か、壁に槍を向けている。
何をしているのかな、と数歩進む。
………………と、お姉様が槍を向けていたのは壁ではなかった。
魔理沙だった。
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「………まり…さ?」
ポツリと呟く。
え、何で。どうして。
どうしてお姉様が魔理沙に槍を向けているのよっ!?
「………魔理沙。あんた、ウチのフランと遊んでるんでしょ?」
お姉様の声が聞こえる。
「…お、おう………。そうだが、いったい何なんだよ?」
魔理沙は震える声で答えている。
「ウチ………紅魔館の住人はねぇ、人間と関わるのを避けているのよ? でも、あんたはフランと遊んでいる。関わっている。 そんなの、私が許さない。」
「…し、知らねぇよ!別に、私とフランが関わっていることなんて、レミリアには関係ねぇだろ!?」
「関係あるわよ!あんたみたいな人間が私の妹と関わっているなんて、考えたくないのよ!」
「…! そんなの、お前の勝手な考えだろ!」
(………魔理沙。)
どうしよう。
これ、見て見ぬフリをした方がいいのかな?
「これ以上あんたとフランが関わるなら、私があんたを殺すわよ!!」
お姉様が怒鳴る。
え…?殺す? お姉様が、魔理沙を?
私は魔理沙に目を向ける。
魔理沙は、私に気づく。
ーー助けてくれよ、フラン。
恐怖に染まったその目で、魔理沙は訴える。
他の誰でもない。この私に。
その訴えを聞き、私の迷いはなくなった。
魔理沙が私に助けを求めている。
ほっとけるわけない!!
「お姉様っっっ!」
私は大きな声で叫ぶ。
私の存在に気づいたお姉様が、振り向く。
「…フラン。」
「…今の会話、全部聞いてたよ。 何言ってるの?お姉様。魔理沙を殺すなんて、友達の私が許さない!」
私はそう言って、魔法陣を展開する。
「…あら、フラン。この私と喧嘩しようっていうの?勝てるわけないのにねぇ。ふふっ、友情って素敵ね。」
お姉様が余裕そうに答える。
「勝てるわけないことなんてない!私がどれだけ魔理沙を大好きか、見せてやるのよ!」
スペルカードを召喚する。
「このーー弾幕ごっこで!!!」
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…………………と まあかっこよく宣言したはいいけど。
私はハアハアと息をする。
始め、私とお姉様は互角だった。
でも、時間が経つにつれ、私の体力は消えてゆく。
結構な時間がたち。
こう息切れしているわけだった。
「………あらまあ、どうしたのフラン。随分動きが遅くなってるんじゃない?」
お姉様は、疲れを見せず、まだ体力が残っている様子だ。
「ふんっ、まだまだいけるわよ!」
強がって、そう返す。
でも体は正直だ。汗をかき、顏は赤くなってるし、足の震えてる。しかし、ここで疲れたと諦めてしまえば………。
ちらっと、居間の隅にいる魔理沙に目を向ける。
ーー魔理沙は無事でないだろう。
「………さあ。そろそろ終わるわよ。」
お姉様が言う。
口元には笑みが浮かんでいる。
「紅符『スカーレットシュート』!」
お姉様が攻撃を仕掛けて来る。
あーーーー。
スキを突かれた。
私は攻撃を抵抗なく、受けた。
「ぐっっっ!」
私はつい床に倒れこむ。
「フラン!」
魔理沙が心配そうに叫ぶ。
「っ…。だ、大丈夫よ、魔理沙!」
私は消えた魔法陣を また展開して、弾幕を撒き散らす。
お姉様は、弾幕を丁寧に避けてゆく。
そして、槍を構えた。…かと思うとーー。
急に方向を変えた。
私の方から、いきなり、部屋の隅に向かっている…?
何を考えているの、お姉様?
…………………って、しまった。
部屋の隅にはーーーー。
「!! 魔理沙!」
魔理沙がいる。
このままお姉様が突っ込んだら、魔理沙に当たる。…ただの怪我ではすまないだろう。
ーーまずい!
私はスペルカードを召喚して、お姉様の後を追いかける。
「魔理沙ああああああああああ!!!!!」
馬鹿みたいに叫んで、私はお姉様に突っ込む。
と同時に。
スペルッ!
「禁弾『スターボウブレイク』!!」
スペルを使う。
お願い!
間に合ええっっっ!!
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ドオン、と爆発音がする。
居間の物が1つ残らず吹っ飛んだ。
私のスペルの音だ。
私の攻撃が、お姉様に当たったのだろう。
………つまり、
間に合った!?
「ーー魔理沙っっっ!!」
私は魔理沙に抱きつく。
「フラン!!」
魔理沙も抱きしめ返す。
「大丈夫!?騒いでごめん!怪我はない??」
私は魔理沙の背中を撫りながら、尋ねる。
「ああ、大丈夫だぜ。おかげさまでな。」
魔理沙は笑顔で答えてくれる。
ーーああ、魔理沙の、あの笑顔だ。
見れないかもと思ったけど、見れたよ。
よかった。ほんと、よかったよぉ。
「ーーってフランッ!?どうした?な、泣いてるぞ?」
思わず涙をこぼす私に、魔理沙が心配そうに声をかける。
「…うん、ごめん、つい安心したから………。」
ぐしゃぐしゃな顏で、私は笑顔を作る。
そんな私を見て、魔理沙ももっと笑顔になった。
「ーーよかったよぉ、魔理沙。
もう私達、お姉様に縛られず、関われるよ!また一緒に遊べるよっ!!」
抱く力を強くする。
「………痛いぜ、フラン。」
「…え?ああ、ごめん、つい。」
クスっと笑いをこぼす私。
その笑いは少しずつ大きくなっていき、やがて紅魔館中に響く、大笑いになった。
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あれからーー。
居間は、河童に直してもらった。今では完全に元どおりだ。
…そして、お姉様はというと…。
私とお姉様は、居間で向かい合っている。
「………」
「…………」
沈黙が続く。
お姉様の隣に立っている咲夜が気まずそうだ。
「…ねぇ、お姉様?」
沈黙に耐えきれなくなった私は、お姉様に声をかける。
「………何。」
お姉様が静かに返事をする。
「…えっと、その」
私は言うか迷ったけれど、
小さな声で、言った。
「ーーごめんなさい。」
あやまった。
するとお姉様は、
「どうして謝るの?」
と聞いてきた。
…だって、と私は漏らす。
「………居間、壊しちゃったじゃない。それに、お姉様に暴力ふるっちゃったし…。だから、ごめんなさい。」
………と、私が言った、その後。
ギュッ、と抱きしめられた。
「ーーえ…?お姉様…??」
驚いた私は、
「どうしたの?」
と尋ねた。
「…フランに居間を壊させて、暴力をふるわせる原因を作ったのは、私よ。何で貴方が謝るの、フランドール…。」
そうお姉様が言い、
「もう。どんだけ貴方はいい子なの?悪いことした私が馬鹿みたいじゃない。………それにさ。」
お姉様の口から、笑いが溢れた。
「ちょっと、人間も悪くないかもな、って思っちゃったわよ。」
「………お姉様…。」
私もお姉様を抱きしめる。
「…ありがとう。」
お姉様は心を入れ替えて、人間と仲良くするようになった。
あんな人間を嫌っていたお姉様が、こうもあっさり改心するとは思わなかったけど、そんなことどうでもいい。
………私達は、
また仲良くすることを、許された。
「ーーほら魔理沙!クッキー焼いたよ!」
私は、クッキーを乗せたお皿を、魔理沙の前に置く。
「どれどれ。どのくらい美味く出来たかな…ッと。」
魔理沙がひょいっとお皿からクッキーをつまんで口に入れる。
「ーーおお美味い!お前、また腕をあげたな。」
「えへへ!また咲夜に教えてもらったんだ!」
「へー。美味い美味い。」
嬉しそうにクッキーを頬張る魔理沙の横顔を、私は見つめる。
ーーねぇ。
私は心の中で声をかける。
…もちろん、友達として、だけどさ………。
心を込めて、言った。
大好きだよ、魔理沙!!
ついでにゼミの投稿も毎回読んでます頑張ってください
この書き方だと台本形式の方がいいと思うのですがどうでしょう。あまり作品にケチを付けたくはないのですが、レミリアの改心が早すぎるのではと思いました。その部分をカットしてしまうと話の内容的にも薄っぺらくなってしまいます。逆にそこの葛藤があればもっと重厚だったのではないでしょうか。レミリアが人間嫌いという発想の素材はいいだけにとても残念です。
投稿ペースは早いようですしネタは尽きないようですね。その発想力を大事にしてください。
ナイトちゃん執筆ペースはやいね。
あと、君が中学生とか誰も興味ないしむやみに言うもんじゃない。
文体的にはいいと思うけどさ。
あと、あとがきにリア友だからとか、チャレ友だからとか言って名前を載せない方がいいよ?じゃないとその個人に向けてしか書いてないような気持ちになる。
本文的には面白いと思ったけどあとがきが駄目だったから40点。
これから、ちょいと編集してきます。
そうですね、あとがきも今後気をつけようと思います。
いいなと感じる表現として寂しさに暗くなる部分、あれも例えばですが「コーヒーみたいな渋い気分になる」だとかにすれば消沈具合が伝わりやすいかなと思ったり。(私的に茶請けが甘いものなら苦いほうが進みますし自然かなと感じた次第ですが、フランが甘党ならこんな表現はゴミ箱ポイです)
レミリアが人間嫌いなのは(とフランに映っているとして)フランが加減知らずで大切な魔理沙を壊さないためとすれば、理由として不自然ではないですし、やはりもったいない。
不安定ながら成長していくフランの過程とそれを認めてくれる家族、そういった内容(しっかりと書き込まれた作品という意味で)なら、否定的なコメントの大半が賞賛だったかもしれません
あと、『足の震えている』ではなく『足も震えている』ではないでしょうか?おせっかいみたいですみません(^_^;)
次も期待してるよ!