Coolier - 新生・東方創想話

ぐだぐだしてるだけ

2017/05/18 14:37:03
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「妹様ー、失礼しますね」
「入っていいよ」
「…散らかり具合がひどいですね」
「賑やかな部屋と言ってちょうだい」
「しかもなんでまだ炬燵があるんですか…」
「地下だから寒いのよ」
「外はもう雪溶けてますよ」
「わたしには関係ないわね、それより美鈴も入ってみたらどう?気持ちいいわよ」
「掃除を頼まれてここに来たんですよ。レミリア様に。私にくつろぐ余裕はありません」
「へぇ。あいつの部屋を先に片付けるべきだと思うけど」
「私の手には負えないので」
「…咲夜の苦労が目に浮かぶわ。片付いてるだけわたしの方がましね」
「五十歩百歩ですよ」
「うるさいよもう」
「掃除を始めても?」
「まあ待ちなさい。炬燵で一緒にぐだぐだしてからでも遅くはないわ」
「掃除が先です」
「炬燵よ」
「掃除」
「…」
「…」
「ここは交渉といきましょう。掃除はあとでわたしがやるわ。美鈴はわたしとくつろいでくれればいい。どう?」
「あー、ミカンはあったりします?」
「箱単位であるわよ」
「よし」
「安いなコイツ…」





「炬燵は気持ちいいですねぇ」
「だから言ったじゃない」
「ミカンを食べる手が止まらないです」
「…皮は自分で捨ててよね」
「え?」
「ん?」
「掃除は自分でやるんじゃないんですか」
「あなたが出したゴミでしょ」
「えー」
「えーじゃない」
「きゅっとしてドカーンしてくださいよ、皮くらい」
「能力の無駄遣いすぎる…」
「まあ、掃除は任せました」
「ほんとにわたしがやるの?マジで?」
「やるって言ったじゃないですか」
「あれはお世辞みたいなものよ」
「妹様に二言はなんとやら、ですよ」
「随分と限定的なことわざね」
「レミリア様も仰ってましたし」
「あの姉はまったく…」
「パチュリー様の本にも載ってました」
「わたしパチェに何かしたかなぁ」
「というわけで掃除頑張ってください」
「…よくみたらこの部屋きれいじゃない?」
「何言ってんですか、下着が散らかってますよ」
「あれは洗濯し終わったやつだから…」
「ティーカップに茶渋がついたままですよね」
「きっとカップの模様よ」
「本を何冊も積んで放置してるじゃないですか」
「パチュリーごめんなさい」
「これは時間かかりそうですねぇ」
「…」
「私は寝てるんで終わったら起こしてくださいね」
「…ちくしょう」



「まじで寝たぞコイツ…。いちおう館の主の妹なんだけどなぁ。もういいや、片付けよう…」
「確かに茶渋はひどいけどさぁ。あと一回くらい使えるしまだいいでしょ」
「本は読んでる途中だからまだいいはず。パチュリー許して」
「洗濯物は洗ったばかりだから仕舞わなくてOK。わたしが許す。」
「足の踏み場はあるから大丈夫…。寝るスペースもある…。よし、完璧だ」
「…ミカンの皮は捨ててやらないからな」



「これのどこが片付いたんですか?」
「ふふん、掃除機はかけたわ」
「ない胸を張らないでください」
「姉に似たのよ」
「レミリア様に怒られても知りませんからね」
「…頼まれたの美鈴じゃなかった?」
「炬燵が悪いんですよ炬燵が」
「じゃあわたしも同じだわ」
「まあミカンの皮くらいは自分で捨てていきますよ」
「証拠隠滅にしかみえない…」
「そうやって捻くれてるから片付けられないんですよ」
「姉に似たのよ」




後日

「お前に頼んだ掃除が終わってないようだが?」
「あー、あれはですね、その、炬燵です。ミカンです。」
「意味がわからん…。フランドールはどうした?」
「姉との遺伝が云々って言ってました」
「…」



レミリアが片付けにいって炬燵に入るまでがワンセット
ノノノ
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コメント



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1.80怠惰流波削除
素敵にグダグダしてました。仲がいいなぁ。
3.80名前が無い程度の能力削除
美鈴は館の主人たちとラフな関係っぽいのが良いですよね
4.100名前が無い程度の能力削除
可愛い
5.80奇声を発する程度の能力削除
良い雰囲気