梅雨入りをした幻想郷はその日、真夏かと思わざるを得ない暑さに見舞われていた。照り付ける太陽は人妖問わず日向に居る者へ日光と言う名の不可能弾幕を繰り出して人間は勿論、神や妖怪等も一回休みにさせんばかりに苦しめている。霧の湖では真夏に大人気の氷精が例年より早く引っ張り凧となり、同類の妖精や友人である妖怪、主の命を受けた紅い館のメイドや密着取材を名目とする天狗らが氷精を巡って小さな戦争を起こしており、件の氷精は親友の妖精に守られながら逃げ回っていた。
「はぁ~っ、暑いわぁ……」
そんな騒動が起きている一方で巫女は暑さにうなだれていた。幻想郷の平穏を守る博麗の巫女もこんな真夏日に苦しんでおり遠くから僅かに聞こえる騒動の声に見て見ぬ振りをしている。職務怠慢だと言われるだろうが、涼を求める争いの中に同じく涼が欲しい自分が向かえばミイラ取りがミイラになると懸念しての放置であった。まぁ、暑くて動きたくないのもあるが……
故に一人暑さで苦しむ霊夢は縁側で動かない。容赦無く降り注ぐ日光と言うレーザーや気温と言う弾幕に弾避けの名手もグレイズすら叶わずアイデンティティーたる腋を出す巫女装束はリボンとスカートを残して身に着けられていなかった。足を覆う足袋も熱を逃がすのに邪魔だと脱ぎ捨てられ、露になった硬質化していない柔らかそうな素足は水を張る桶に浸されて涼を得ている。足から伝わる冷たさに霊夢は辛うじて霧の湖に向かいたい心を鎮められていた。
「おーいっ!霊夢~っ!」
「! ……魔理沙」
そうしていると空から神社に向かってくる箒に跨がる者が。紅白の霊夢に対して白黒の魔女装束に身を包む彼女の親友、霧雨魔理沙が手を振りながらやって来た。それに霊夢は顔をしかめる。
「こらこら、折角魔理沙さんが遊びに来たってのに何だよその嫌そうな顔は?」
「アンタの黒い格好を見てると余計に暑く感じるのよ……」
「そりゃ悪うござんしたぜ」
言いつつ魔理沙は幾ら自分のアイデンティティーでも暑いのか箒から降りて霊夢の元に歩み寄りながら帽子と上着は脱ぐ。癖っ毛の金髪と白いワイシャツが露となり縁側の、霊夢のすぐ隣に座ると更に片足ずつ靴を脱いだ足を上げて白い靴下を脱ぎ捨てた。そして霊夢が足を突っ込む桶に自らの素足も割り込ます。
「ちょっと」
「ケチ臭い事言うな」
「そこにもう一つ桶あるから自分で汲んで浸かりなさいよ」
「断るぜ。私は霊夢と一緒の桶を使いたいんだ……あ~、思ったより温い」
語尾にそう言いながらも、もう動かないと言わんばかりにリラックスした表情を浮かべ手を団扇に見立てて顔を扇ぐ魔理沙。日頃から泊まる際には一緒の風呂や布団、異変や弾幕勝負では隣に立ちたがると言った様に霊夢と共にありたい様子の魔理沙を良く知る霊夢はそれ以上の文句は言わず魔理沙と桶を共有する。今は光の三妖精に貸し出されていて留守だが、居候の小人がプールに出来る冷水で満たされた桶で隣り合わせに足を浸す巫女と魔法使い。暫くして今日は湖で乱闘騒ぎがある以外は皆が少しは涼しい家に引き篭っていて話題が無いのか会話を始めない魔理沙に同じく動かないから特に話題は無い霊夢は、さっき迄は感じなかったが暇を持て余し出す。そして不意に同じ水に浸かる魔理沙の足に自らの足を重ねた。
「んっ」
「相変わらず魔理沙の肌ってスベスベよね。家はあんな汚いのに」
「家は関係無いだろ。そう言う霊夢こそ足の裏柔らかいな」
特にリアクションは薄く当たり前と言った反応で二人は会話を交わす。すると魔理沙も足裏で足の甲を撫でる霊夢に対抗して撫でる足を足で挟んだ。
「挟まないでよ。暑い」
「お、何か癖になるスベスベだぜ。いつ迄も撫でてたくなる」
「ちょっ!こら擽るなっ!」
続いて霊夢の足の感触をお気に召した魔理沙は親指の爪で霊夢の足の甲をツッと撫でる。絶妙な力加減で撫でられた事で擽ったがる霊夢はお返しと爪で擽る魔理沙の足の裏をもう片方の足で指を総動員させ擽った。
「やったなー!」
「そっちこそ!」
そこからは少女達の足によるじゃれ合いが始まる。親指と中指で相手の指を挟んで締め付けたり足首を使って足を絡め動きを封じたり足裏同士を重ね合わせて、桶の外に相手を押し出す相撲をしたりと足のみで少女二人は暑い時を過ごす。やがて陽も落ちて涼しくなると魔理沙から「引き分けだ」と宣言し、すっかり温くなった桶の水から出た。賛成した霊夢も足を出して桶の水を流すと夕飯の準備を始める。勿論、今日は三妖精の棲み処に泊まるだろう居候の小人を除いて二人分だ。
夕飯を済ませた後、互いに負けず嫌いの二人は風呂場で再戦する事になるのは別の話である───
「はぁ~っ、暑いわぁ……」
そんな騒動が起きている一方で巫女は暑さにうなだれていた。幻想郷の平穏を守る博麗の巫女もこんな真夏日に苦しんでおり遠くから僅かに聞こえる騒動の声に見て見ぬ振りをしている。職務怠慢だと言われるだろうが、涼を求める争いの中に同じく涼が欲しい自分が向かえばミイラ取りがミイラになると懸念しての放置であった。まぁ、暑くて動きたくないのもあるが……
故に一人暑さで苦しむ霊夢は縁側で動かない。容赦無く降り注ぐ日光と言うレーザーや気温と言う弾幕に弾避けの名手もグレイズすら叶わずアイデンティティーたる腋を出す巫女装束はリボンとスカートを残して身に着けられていなかった。足を覆う足袋も熱を逃がすのに邪魔だと脱ぎ捨てられ、露になった硬質化していない柔らかそうな素足は水を張る桶に浸されて涼を得ている。足から伝わる冷たさに霊夢は辛うじて霧の湖に向かいたい心を鎮められていた。
「おーいっ!霊夢~っ!」
「! ……魔理沙」
そうしていると空から神社に向かってくる箒に跨がる者が。紅白の霊夢に対して白黒の魔女装束に身を包む彼女の親友、霧雨魔理沙が手を振りながらやって来た。それに霊夢は顔をしかめる。
「こらこら、折角魔理沙さんが遊びに来たってのに何だよその嫌そうな顔は?」
「アンタの黒い格好を見てると余計に暑く感じるのよ……」
「そりゃ悪うござんしたぜ」
言いつつ魔理沙は幾ら自分のアイデンティティーでも暑いのか箒から降りて霊夢の元に歩み寄りながら帽子と上着は脱ぐ。癖っ毛の金髪と白いワイシャツが露となり縁側の、霊夢のすぐ隣に座ると更に片足ずつ靴を脱いだ足を上げて白い靴下を脱ぎ捨てた。そして霊夢が足を突っ込む桶に自らの素足も割り込ます。
「ちょっと」
「ケチ臭い事言うな」
「そこにもう一つ桶あるから自分で汲んで浸かりなさいよ」
「断るぜ。私は霊夢と一緒の桶を使いたいんだ……あ~、思ったより温い」
語尾にそう言いながらも、もう動かないと言わんばかりにリラックスした表情を浮かべ手を団扇に見立てて顔を扇ぐ魔理沙。日頃から泊まる際には一緒の風呂や布団、異変や弾幕勝負では隣に立ちたがると言った様に霊夢と共にありたい様子の魔理沙を良く知る霊夢はそれ以上の文句は言わず魔理沙と桶を共有する。今は光の三妖精に貸し出されていて留守だが、居候の小人がプールに出来る冷水で満たされた桶で隣り合わせに足を浸す巫女と魔法使い。暫くして今日は湖で乱闘騒ぎがある以外は皆が少しは涼しい家に引き篭っていて話題が無いのか会話を始めない魔理沙に同じく動かないから特に話題は無い霊夢は、さっき迄は感じなかったが暇を持て余し出す。そして不意に同じ水に浸かる魔理沙の足に自らの足を重ねた。
「んっ」
「相変わらず魔理沙の肌ってスベスベよね。家はあんな汚いのに」
「家は関係無いだろ。そう言う霊夢こそ足の裏柔らかいな」
特にリアクションは薄く当たり前と言った反応で二人は会話を交わす。すると魔理沙も足裏で足の甲を撫でる霊夢に対抗して撫でる足を足で挟んだ。
「挟まないでよ。暑い」
「お、何か癖になるスベスベだぜ。いつ迄も撫でてたくなる」
「ちょっ!こら擽るなっ!」
続いて霊夢の足の感触をお気に召した魔理沙は親指の爪で霊夢の足の甲をツッと撫でる。絶妙な力加減で撫でられた事で擽ったがる霊夢はお返しと爪で擽る魔理沙の足の裏をもう片方の足で指を総動員させ擽った。
「やったなー!」
「そっちこそ!」
そこからは少女達の足によるじゃれ合いが始まる。親指と中指で相手の指を挟んで締め付けたり足首を使って足を絡め動きを封じたり足裏同士を重ね合わせて、桶の外に相手を押し出す相撲をしたりと足のみで少女二人は暑い時を過ごす。やがて陽も落ちて涼しくなると魔理沙から「引き分けだ」と宣言し、すっかり温くなった桶の水から出た。賛成した霊夢も足を出して桶の水を流すと夕飯の準備を始める。勿論、今日は三妖精の棲み処に泊まるだろう居候の小人を除いて二人分だ。
夕飯を済ませた後、互いに負けず嫌いの二人は風呂場で再戦する事になるのは別の話である───
まだまだ勉強も文章力も足りませんね……もっとバランス良く書ける様に勉強します。
有り難う御座います!
レイマリ!レイマリ!(返答)
こんな拙い文と内容で普通と言ってくれまして励みになります!
作品との出会いにカンシャ。