なんか最近聖姐さんがずっと音楽を聴いている。河童製のラジカセというもので、これまたヘッドフォンという機械で聴いている。多分姐さんのことだから外の世界の仏教の総本山のお経でも流しているのだろう。
「ああ、法の世界に光が満ちる・・・!」
ほらあんなこと言ってるし。ん?雲山?何それ。CD?ああ姐さんが聴いてるやつね。えーとなんか写真があるけど。四人の男の人が道路を渡ってる写真だね。この人たちも仏教徒なのかな?うん、雲山、みなまで言うな。
「一輪!」
「ふぁい!?」
「法の世界とはロックだったのですよ!」
「ということで、ロックバンドを作ることになりました。」
「・・・一輪。確かに君の説明には何一つとして抜けているところはないのかもしれない。だがツッコむところしかないということがまた不思議だな。」
ナズーリンが苦笑いをしながら言う。
「大体私たち全くと言っていいほど楽器とか触ったことないんだけど。」
村紗が心配そうな顔で言う。
「いいじゃないですか。楽しそうですよバンドって。」
「すまないご主人。黙っていたまえ。」
星は何故だか乗り気そうだ。こういうこと好きそうだもんな~。
「そもそもの話、楽器とか機材が必要になるんじゃないか?そこらへんで聖にできないと説得してもらえればいいのだが。」
「それがね、ナズ。ごめんね、ナズ。」
「?」
外から何かが来る音が聞こえた。
「おりんりん宅配便でーす!」
外に出てみると、火車の猫が荷車をひいてきた。何やってんのあいつ。
「すまんが此処に死体はないし、仏門だからと言って要るわけではないんだけど。」
「ちがうちがう。これは河童さんからの贈り物だよ。何やらたくさん機械が入ってるみたいだけど。」
「・・・一輪。こういうことか。」
「そういうこと。」
中身は当然のごとく楽器だった。ギター・ベース・ドラムどころかDJまでできる仕様。
その後も私やナズーリンは姐さんのロックバンド計画を止めようとしたのだが、すべて先手を打たれ続け、星・響子はもちろんのこと村紗・ぬえまで懐柔され、コーチとして騒霊や付喪神を呼ばれたり・・・あれ、雲山?なんであんたまでそっちにいるの?
「・・・こうなっては仕方がない。私たちもやるとしよう。」
結局命蓮寺全体でバンドをやっていくことになってしまったのである。
「だがご主人、あんたは駄目だ。」
「えええ!?何でですか!?」
「あのなあ、自分の立場を考えてくれ。一応ご主人は此処の本尊なんだぞ?それがロックなんてやってみろ。私ともども毘沙門天様にふきとばされるわ。」
「・・・そんなぁ(´・ω・`)」
そんなこんなで私たちのバンドのお披露目がやってきた。稗田阿求や上白沢慧音の好意によって人里にステージが用意された。バンド名は「Light Of Law」略してLOL。
ボーカル・響子 ギター・ナズーリン ベース・私 ドラム・村紗 DJ・雲山
ぬえは正体ばれるのが嫌だからと裏方に回っている。ってか雲山DJやんのね。姐さんははプロデューサーみたいなことをすると言っていた。星は資金集めに回るらしい。最近ぶつぶつ言っているのが気になるところだが。
「おーい霊夢!」
魔理沙がいきなり飛んできた。これからお茶でも飲もうかと思っていたのに。
「なによ。またつまらない事かもしれないがな。情報源がこれだし。」
片手に新聞をひらひらさせながら魔理沙は言う。
「その新聞にはろくな思い出がないわ。貸しなさい。燃やしてあげるから。」
「まあな。これにも『博麗之巫女孤独説についての考察』とか書いてあるしな。」
「あの天狗・・・消されないと分かんないらしいわね・・・」
「こわいぜ霊夢。」
・・・こいつは何しに来たんだろう・・・
「って今日来たのはからかうためじゃなくてだな。」
魔理沙はある一面を見せる。
「えーと何々?『命蓮寺がロックバンドを結成!響く法の光!人里で人気上昇中!』?」
「結構人里で人気が出てるみたいなんだ。私も聞いてみたけどすごい熱気だったんだぜ。」
「・・・異変ね。」
「え?」
「妖怪が集まってライブして・・・人を集めているんでしょう?これを異変と呼ばずして何と言うのよ。」
「あれ~?霊夢さ~ん?ちょっとおちつけって」
「こうしちゃいられないわ!すぐ人里に向かうわよ魔理沙!」
「おい待てって!・・・嫌な予感がするぜ・・・」
「今日もなかなか人が集まっていますね。」
姐さんが嬉しそうに言う。確かにここまで人気が出るとは思っていなかった。響子の激しいボーカルは人々を熱狂させるし私やナズ、村紗のベース・ギター・ドラムも評判が良かった。舞台効果も素晴らしいと言われていて、ぬえは得意げになっていた。何より雲山のDJが見たこともないせいか強烈なインパクトを与えた。個人のファンクラブまでできているらしい。マジで何者だよ雲山。
「さあ今日もいくよー!LOええええええええええええええる!!!!」
響子がオープニングの決まり文句を叫ぶ。観客が熱狂する。私も気分が乗ってきた。
「そこまでよ!」
ハプニングが起きたのは3曲目の途中だった。
「あんたらぁ~。こんな真昼に堂々と異変を起こすなんて度胸があるじゃないの!」
よりによって博麗の巫女。これは困ったことになった。
「うわぁ!博麗の巫女だ!」
「そんな・・・これが異変だっていうの!?」
「そんなわけねーだろお!帰れー!」
「友達いねーからってライブ邪魔しに来るなー!」
観客からブーイングの嵐が吹き荒れる。
「え!?ちょっ友達ぐらいいるわよ!だーかーら!これは異変って言ってるでしょうが!私がそういって…」
「はいストップー!」
いきなり後ろから虹色の光線が飛んできた。
「失礼したな!こいつもライブが見たかったんだと。」
霊夢は不意打ちをもろにくらって気を失った。そこにいたのは白黒の魔法使い霧雨魔理沙だった。
「でも博麗の巫女だからそうそう見にいけないらしくてな。しかもこういうのもなんだが慣れてなくてテンパった結果こんなことしちまったらしいんだ。私からだが一緒に楽しませてやってくれねーか?」
観客は魔理沙の一言に大盛り上がりだった。中には泣いている人もいた
「とりあえずこいつがテンパって逃げ出さないように括り付けておくぜ。さあ悪かったな続けてくれ。」
その日はいつも以上に盛り上がった。
後日・・・
「・・・さあ準備は万端だ。」
「みなさん、今日も頑張って法の光を響かせましょうね。」
「今日はこの後妖怪の山でもライブがあるからね。」
「よーしいっくよー!LOええええええええええええええる!!!!」
「おう霊夢。なんだ見に来たのか。」
「・・・異変を起こさないか監視してるだけよ。」
「・・・この前お前にとりにギター作ってもらっただろ?」
「!?何で知ってるのよそんなこと!」
「素直じゃないねぇ。」
そんな会話を上から鴉の記者はとらえていたのであった。
「ああ、法の世界に光が満ちる・・・!」
ほらあんなこと言ってるし。ん?雲山?何それ。CD?ああ姐さんが聴いてるやつね。えーとなんか写真があるけど。四人の男の人が道路を渡ってる写真だね。この人たちも仏教徒なのかな?うん、雲山、みなまで言うな。
「一輪!」
「ふぁい!?」
「法の世界とはロックだったのですよ!」
「ということで、ロックバンドを作ることになりました。」
「・・・一輪。確かに君の説明には何一つとして抜けているところはないのかもしれない。だがツッコむところしかないということがまた不思議だな。」
ナズーリンが苦笑いをしながら言う。
「大体私たち全くと言っていいほど楽器とか触ったことないんだけど。」
村紗が心配そうな顔で言う。
「いいじゃないですか。楽しそうですよバンドって。」
「すまないご主人。黙っていたまえ。」
星は何故だか乗り気そうだ。こういうこと好きそうだもんな~。
「そもそもの話、楽器とか機材が必要になるんじゃないか?そこらへんで聖にできないと説得してもらえればいいのだが。」
「それがね、ナズ。ごめんね、ナズ。」
「?」
外から何かが来る音が聞こえた。
「おりんりん宅配便でーす!」
外に出てみると、火車の猫が荷車をひいてきた。何やってんのあいつ。
「すまんが此処に死体はないし、仏門だからと言って要るわけではないんだけど。」
「ちがうちがう。これは河童さんからの贈り物だよ。何やらたくさん機械が入ってるみたいだけど。」
「・・・一輪。こういうことか。」
「そういうこと。」
中身は当然のごとく楽器だった。ギター・ベース・ドラムどころかDJまでできる仕様。
その後も私やナズーリンは姐さんのロックバンド計画を止めようとしたのだが、すべて先手を打たれ続け、星・響子はもちろんのこと村紗・ぬえまで懐柔され、コーチとして騒霊や付喪神を呼ばれたり・・・あれ、雲山?なんであんたまでそっちにいるの?
「・・・こうなっては仕方がない。私たちもやるとしよう。」
結局命蓮寺全体でバンドをやっていくことになってしまったのである。
「だがご主人、あんたは駄目だ。」
「えええ!?何でですか!?」
「あのなあ、自分の立場を考えてくれ。一応ご主人は此処の本尊なんだぞ?それがロックなんてやってみろ。私ともども毘沙門天様にふきとばされるわ。」
「・・・そんなぁ(´・ω・`)」
そんなこんなで私たちのバンドのお披露目がやってきた。稗田阿求や上白沢慧音の好意によって人里にステージが用意された。バンド名は「Light Of Law」略してLOL。
ボーカル・響子 ギター・ナズーリン ベース・私 ドラム・村紗 DJ・雲山
ぬえは正体ばれるのが嫌だからと裏方に回っている。ってか雲山DJやんのね。姐さんははプロデューサーみたいなことをすると言っていた。星は資金集めに回るらしい。最近ぶつぶつ言っているのが気になるところだが。
「おーい霊夢!」
魔理沙がいきなり飛んできた。これからお茶でも飲もうかと思っていたのに。
「なによ。またつまらない事かもしれないがな。情報源がこれだし。」
片手に新聞をひらひらさせながら魔理沙は言う。
「その新聞にはろくな思い出がないわ。貸しなさい。燃やしてあげるから。」
「まあな。これにも『博麗之巫女孤独説についての考察』とか書いてあるしな。」
「あの天狗・・・消されないと分かんないらしいわね・・・」
「こわいぜ霊夢。」
・・・こいつは何しに来たんだろう・・・
「って今日来たのはからかうためじゃなくてだな。」
魔理沙はある一面を見せる。
「えーと何々?『命蓮寺がロックバンドを結成!響く法の光!人里で人気上昇中!』?」
「結構人里で人気が出てるみたいなんだ。私も聞いてみたけどすごい熱気だったんだぜ。」
「・・・異変ね。」
「え?」
「妖怪が集まってライブして・・・人を集めているんでしょう?これを異変と呼ばずして何と言うのよ。」
「あれ~?霊夢さ~ん?ちょっとおちつけって」
「こうしちゃいられないわ!すぐ人里に向かうわよ魔理沙!」
「おい待てって!・・・嫌な予感がするぜ・・・」
「今日もなかなか人が集まっていますね。」
姐さんが嬉しそうに言う。確かにここまで人気が出るとは思っていなかった。響子の激しいボーカルは人々を熱狂させるし私やナズ、村紗のベース・ギター・ドラムも評判が良かった。舞台効果も素晴らしいと言われていて、ぬえは得意げになっていた。何より雲山のDJが見たこともないせいか強烈なインパクトを与えた。個人のファンクラブまでできているらしい。マジで何者だよ雲山。
「さあ今日もいくよー!LOええええええええええええええる!!!!」
響子がオープニングの決まり文句を叫ぶ。観客が熱狂する。私も気分が乗ってきた。
「そこまでよ!」
ハプニングが起きたのは3曲目の途中だった。
「あんたらぁ~。こんな真昼に堂々と異変を起こすなんて度胸があるじゃないの!」
よりによって博麗の巫女。これは困ったことになった。
「うわぁ!博麗の巫女だ!」
「そんな・・・これが異変だっていうの!?」
「そんなわけねーだろお!帰れー!」
「友達いねーからってライブ邪魔しに来るなー!」
観客からブーイングの嵐が吹き荒れる。
「え!?ちょっ友達ぐらいいるわよ!だーかーら!これは異変って言ってるでしょうが!私がそういって…」
「はいストップー!」
いきなり後ろから虹色の光線が飛んできた。
「失礼したな!こいつもライブが見たかったんだと。」
霊夢は不意打ちをもろにくらって気を失った。そこにいたのは白黒の魔法使い霧雨魔理沙だった。
「でも博麗の巫女だからそうそう見にいけないらしくてな。しかもこういうのもなんだが慣れてなくてテンパった結果こんなことしちまったらしいんだ。私からだが一緒に楽しませてやってくれねーか?」
観客は魔理沙の一言に大盛り上がりだった。中には泣いている人もいた
「とりあえずこいつがテンパって逃げ出さないように括り付けておくぜ。さあ悪かったな続けてくれ。」
その日はいつも以上に盛り上がった。
後日・・・
「・・・さあ準備は万端だ。」
「みなさん、今日も頑張って法の光を響かせましょうね。」
「今日はこの後妖怪の山でもライブがあるからね。」
「よーしいっくよー!LOええええええええええええええる!!!!」
「おう霊夢。なんだ見に来たのか。」
「・・・異変を起こさないか監視してるだけよ。」
「・・・この前お前にとりにギター作ってもらっただろ?」
「!?何で知ってるのよそんなこと!」
「素直じゃないねぇ。」
そんな会話を上から鴉の記者はとらえていたのであった。