4日目
お嬢様が、私がちゃんと日記をつけているか不安だからチェックしてやると言い出した。おくびも出さず差し出した私に少し動揺なさったみたいだけど、三日分の内容に目を通して、もう少し書くことあるだろう、といきなり怒り出してしまった。何が悪いのかさっぱりでキョトンとしてしまったけど、お嬢様はやはり優しかった。私に何個かアドバイスをしてくださったのだから。
まず、何気ないことにも目を配ること。次に、どんな些細なことも見逃さないこと。この二つをやればいいらしい。若干被ってるし、それができないからこんな風になっているのに……もう、日記を書くためだけにこんなことをするなんてバカらしい。なんて私の心を見透かしたように、お嬢様は次いで、一週間に一度私の日記をチェックすることに決めた。本当、こんなことに意味なんてあるのかしらね。