「ねぇ、魔理沙。何であんたはいっつもその衣装なの?」
何時も何時だって変わらぬ博麗神社境内前の風景。博麗霊夢と霧雨魔理沙の他愛ない会話は、そんな言葉から始まった。
「衣装とか言うな。これは立派な私服だぜ」
「ねぇ、何で?」
「人の話を聞けよ。……あー、あれだ。朝起きたらこの魔女ルックになってたんだ」
「あー、知ってる。『変身』ってやつでしょ」
「そう、女の子魔法使いのお約束のアレな」
くるりとその場で回ってみせる魔理沙。ふんわりとスカートが空に揺れた。
「なら、ちょうど手元に林檎もあることだし、試しにぶつけてみようかしら」
「おい、何処から出したその林檎」
「本当に動けなくなったりして」
「きゃー。やめろ、私は虫じゃないぜー」
「えいっ」
「あたっ」
逃げる魔理沙の背中を狙い澄ました様に林檎が打ち抜いた。当然、その背には傷など一つもありはしない。
「何よ、無傷じゃない。面白くない」
「そりゃそうだ。林檎程度じゃ傷付きもしない強い強い天才魔女様だぜ」
「じゃあ何だったらその天才魔女様は傷付くのよ」
「美味い巫女の飯を断たれたら、かな」
「なるほど、働きもせずに人の食料を食い散らかしていく所は虫と一緒なのね」
「へへ、今夜の晩御飯も楽しみにしてるぜ」
「その落ちた林檎でも食べてなさいよ」
「これか? おいおい、腐ってるじゃないか。食べられないぜ」
「あんたと一緒ね」
「腐ってるなら、まだ蜜柑の方がマシだぜ」
「どっちも同じ事よ」
それもそうか、と魔理沙。林檎は一口も齧られることなく森の中へ放り捨てられた。
どうせ宵闇の妖怪あたりが拾い食うから構わないという事だろう。哀れなり宵闇の妖怪。
「それ年中着てるけど、熱くないの? 嫌にならない?」
「年中腋を露出させてる巫女様にだけは言われたくないぜ」
「だって夏場は涼しいんだもん。あんたは夏場は熱さで死にそうね」
「私だって冬場は温かいぜ? お前は冬場は寒さで凍死しそうだな」
「それなら私は大丈夫よ、死んでないもの」
「それなら私も大丈夫だ、死んでないからな」
「難儀な奴ね」
「お前もな」
服に関してはどちらも一長一短、お互い様な二人であった。
「で、何でその服着てるの?」
「さっきの話は信じないのか」
「そりゃあねぇ。朝起きたら魔女ルックになってるなんて『変身』って言うよりは『変態』に近いわ」
「誰が変態だ誰が」
魔理沙は割と傷付いた表情を浮かべた。彼女は存外に繊細なのだ。
「ってか、珍しいじゃないか。お前が私の事を気にするなんて」
「何となく、聞いておいた方がいいかなぁって。大体、あんただって聞かれて困る事でもないでしょうに」
「いやまぁ、そうなんだが……」
「ほらほら、吐いちゃいなさいよ」
「げーっ」
「ぶっ飛ばすわよ」
思い切り良く魔理沙の頭をしばいた後に宣(のたま)う辺りが、博麗霊夢たる所以である。
「いてて……。そんなこと言ったら、お前だって毎日が巫女服じゃないか」
「そりゃあね。だって、私は巫女だもの」
「……そうだったな」
「む、私が巫女らしくないって言いたいの?」
「いんや、お前は誰よりも巫女してると思うぜ? 少なくとも私は断言してやる」
「……魔理沙?」
らしくもない昔馴染みの言葉に驚く霊夢。そんな彼女を尻目に、魔理沙は腰に手をやり、むんと慎ましい胸を張って仁王立った。
「よし、お前は忘れているみたいだから特別に教えてやるぜ。この姿をしてる理由、そんなの簡単さ。だって―――」
彼女の言葉を勢いづけるように追い風が吹く。それは東方よりの懐かしい風。
# # #
『―――こうして、悪魔は魔法使いの前に敗れ、世界は平和を迎えましたとさ。おしまい』
『おー。……読み聞かせごくろーだぜ、こーりん』
『それはどうも。……ところで、気が済んだならそろそろ離してもらえるかな? 僕も暇じゃないんだが』
『とかいって、また自分一人でむつかしい本を読む気だろう? そうは八百屋がおろさないぜ! こーりんは私たちのために本を読まないといけないって決まってるんだからな!』
その昔、まだ幼い二人の姿は森近霖之助という偏屈店主の膝の上にあった。
膝の上ではしゃぐ魔理沙をうんざりした目で見る霖之助だったが、それでも彼女の間違いを生真面目に訂正した。
『魔理沙、卸売りを営んでいるのは八百屋ではなく問屋だ。それと誰がそんな面倒なことを決めたんだい』
『れいむだぜ!』
『責任転嫁は感心しないな。霊夢、君からも何か言ってやって……霊夢?』
『れいむ? どうした? ぽんぽん痛いのか?』
膝の上で大人しく座ったままの霊夢に二人が視線と言葉を向けた。それに対して彼女は、ぼんやりゆっくりと答えを返した。
『これ……』
『この絵本かい? 悪いが非売品だよ』
子ども相手だろうとここの店主は容赦というものがない。大人げないとは正にこの事である。
『こーりんは黙ってろ。絵本がどうかしたか?』
『魔法使いの女の人、かっこ良かったな、って』
『おぉ、れいむも思ったか! 私も同じだぜ。悪いやつをたおすために魔法を使うなんて、かっこ良いよな!』
『うん』
読み聞かせてもらった話がよほど気に入ったのか、二人はきゃっきゃと笑い合った。
普通の大人であれば微笑ましいものを見たと頬を緩めるのだろうが、長く二人を見てきた霖之助は珍しいものを見たような顔をするばかりだった。
それほどこの二人、特に霊夢が何かに関心を見せるということは少なかったのである。
『あこがれるよなぁ、魔法使い。……なぁ、れいむも魔法使いをめざせばいいんじゃないか?』
『私が魔法使いを?』
『うん!』
それを望んでいます、と書いてある様な魔理沙の顔。そして、霊夢の言葉は魔理沙の望んだ言葉そのものだった。
『……うん、いいかもね』
『だろ! だったら、いっしょにさ……』
『でも、それは無理なの』
『え、何でだ!?』
しかし、一転して拒否された魔理沙は困惑した。そんな彼女を見ていた霖之助が、仕方がない、と頼んでもないのに説明をした。
『簡単な事だよ、魔理沙。霊夢は将来、博麗の巫女を担う役を負っているんだ。魔法使いを目指すなんてことは許されないんだよ』
『何だよそれ! そんなむちゃくちゃなこと、だれが決めたんだっ!』
『さて、誰だろう。それに無茶苦茶なんかじゃないさ。なにしろ、博麗の巫女は幻想郷を管理する重要な要だからね、誰かがやらなくちゃならない。
そして、その役目にたまたま霊夢に白羽の矢が立ったんだ。外野である僕や君がいくら騒ごうが、仕方のない事だろう?』
『むうっ……』
魔理沙は聡い子どもだったので、霖之助の言う事を理解することは出来た。だが、感情はそれを許容しなかった。だから、霊夢にも問うた。
『れいむ! れいむは、れいむはそれでいいのか!? 自分のやりたいことも好きにできないのに、それでもお前ははくれいのみこをやるって言うのか!?』
子どもが子どもの好きなことも出来ないなんて間違っている、と子どもの魔理沙は本気で思っていた。
しかし、それは霊夢本人が否定した。現実という名の正論を以て。
『……いいも何も、そうしないとげんそうきょうの皆がこまるんでしょう? 私はもちろん、りんのすけさんも、まりさも』
『あ……』
『私は、私のわがままで誰かがこまるなんてイヤだもの。それなら私は、さいしょから決められてようがみこの役を受け入れるわ』
『そういう事だよ、魔理沙。霊夢は既に受け入れているんだ。諦めなさい』
『ごめんね、まりさ』
霖之助だけでなく、他ならぬ霊夢本人の言葉に魔理沙は黙らされた。それを見た霊夢も珍しく謝った。
しかし、魔理沙はここで折れるほど軟な子どもではなかった。
『……れいむは、私やこーりんみたいな、げんそうきょうの皆のためにみこをやるんだな?』
『うん、そうよ』
『そっか。……だったら、私も決めたぜ』
『決めたって何を?』
疑問を浮かべる霊夢に、魔理沙は己の中の決定を言葉にして叩き付けた。
『私は、れいむのために本物の魔法使いをめざすっ!』
『へ? 私のため? それってどういうこと?』
『たんじゅんなことだぜ。―――私がいつかこの絵本の大魔法使いみたいになって、はくれいのみこなんてふざけた役をブチこわしてやるんだ!』
それはあまりにも荒唐無稽な絵空事だった。しかし、霖之助は大いに動揺した。何せ彼女の、魔理沙の思想は、あまりに過激で危険だったからだ。
『なっ―――。魔理沙、君は何て恐ろしい事を口走ってるんだ!? もし妖怪賢者の耳にでも入ったら……いいか、すぐ今の発言を取り消すんだっ! まだ間に合うかも……!』
『イヤだぜ! もうこれはけってーじこうなんだ!』
一度決めたら引こうが押そうが簡単には動じない、それが今も昔も変わらぬ霧雨魔理沙という少女なのだった。
こうなると霖之助が何を言おうと無駄と知っていたので、彼は早々に諦め、思考を放棄した。
そして、そんな薄情な店主そっちのけで、幼い少女二人の会話は続いていた。
『でもまりさ、私がはくれいのみこじゃなくなったらげんそうきょうはどうなるの? 大変なことになるんじゃない?』
なるんじゃない? ではなく、確実に大変なことになる。しかし、この少女は何の恐れも怯えも無く言うのだ。
『なに、その時の私はきっと大魔法使いだからだいじょーぶだ!』
『大丈夫なの?』
『あぁ、まかせろ。みこがいなくてもげんそうきょうの一つや二つ、どうにかしてみせてるはずだぜ!』
そっか、ならあんしんね、だろう? なんて子どもらしい暢気で甘い考えを、霖之助は右から左へ流していた。
『それでな、れいむ? もし、お前がみこじゃなくなったらなんだけど―――その時は私と一緒に魔法使いになってみないか?』
『私が魔理沙と一緒に?』
『うん。みこじゃなくなったら、れいむはニートだろ? そうなる原因は私にあるし、私がちゃんとせきにん持って見るから! ……どう、かな?』
『そうねぇ、みこじゃなくなったら私もすることが無いだろうし……それもいいかもねぇ』
『本当か!? じゃあ、じゃあ! 私、がんばるから! がんばって魔法使いになって、れいむを助けてみせるから!』
胸の前で握り拳を作ってむんと意気込む魔理沙は幼い外見もあって可愛らしかったのだが、生憎と口にしている事はこれ以上ない程に物騒なのだった。
『まるで博麗の巫女が悪者みたいな言い振りだね。もう僕は知らないから勝手にしてくれ』
霖之助は薄情な店主というスタンスを崩さなかったが、やはり少女たちは勝手に盛り上がっていくのだった。
『ところで、魔法使いってどうやったらなれるんだろう。れいむは知ってるか?』
『うーん、この絵本の女の人がしたみたいなことをすればいいんじゃないかしら』
『それもそうか。……というわけだ、こーりん。この絵本の魔法使いが着てるような服をいそいで用意してほしいんだぜ!』
『今さっき僕は勝手にしろと言った筈なんだが? それに、どうして服なんだ。普通の魔法使いなら杖とか箒なんかの方が先決なんじゃないのかい?』
口では関わるなと言っておきながら断りの言葉を口にしない辺り、何だかんだで霖之助は魔理沙に甘かった。
『分かってないなぁ、こーりんは』
一丁前に指をチッチッと振ってみせる姿は何とも堂に入ったものだった。
絵本の中の魔法使い、彼女は最終的に悪魔を倒すという偉業を成し遂げたが、魔法を習い始めた理由はほんの些細な事だった。
切っ掛けは引っ込み思案な自分を変えたかったが為。地味で暗かった過去を取り払うように、奇抜な魔女の衣装に着替えた。
意識を変え、別人の様に力を付けていった一方で、彼女は根底にある自分の願いを忘れてはいなかった。
魔法使いとなった自分に気付いて欲しい、知って欲しい、そして、褒めて欲しい。
誰かに。誰に? ただ一人に。それは、彼女の母親だった。
その意思を魔理沙は物語の中から正確に汲み取っていた。だから、彼女もそれに倣う様に言ったのだ。
『だって―――』
その言葉はきっと、どれだけの時間を経ようが変わりようがない。
# # #
「『―――この姿をしてたら、誰が見たって私が魔法使いだって分かってくれるじゃないか』」
風と共に時間を超えて届けられた魔法使いの言葉は、巫女に微かな驚きを与えていた。
それだけの反応だというのに、魔理沙は満足した様な表情を浮かべている。
「魔理沙、今のどっかで―――」
霊夢が何か言いた気に口を開いたが、魔理沙はそれを遮る。まるでそれを問うのはルール違反だというかの様に。
代わりとばかりに魔理沙は霊夢の手を握り、星でも舞いかねない程に輝かしい笑顔を浮かべて問う。
「なぁ、霊夢! お前には私がちゃんと魔法使いに見えてるかな?」
思わず霊夢は、遠慮なく握ってきた魔理沙の手を見ていた。
女の子らしい柔らかさを含む反面、その手は小さな傷や火傷の跡で一杯だ。それは魔理沙が努力してきたことの証であり、結晶と言っていい。
卑怯だった。そんなものを見せられて否と答える程に霊夢も人の心を忘れていない。
だから精一杯に何でもない風を装って答えるのだった。
「……何を今更、何年あんたを見てきたと思ってるのよ。あんたみたく暑っ苦しくて如何にもな魔法使いなんて私は知らないわよ」
そんな霊夢の意図を察しながら、掛けられた言葉に魔理沙は相好を更にだらしないものに変えていた。
当たり前の答えが心底嬉しい。何故なら、誰よりも頑張りを見ていて、気付いて欲しい人に、自分の存在を肯定してもらえたのだから。
魔理沙の夢とは、霊夢にとっての魔法使いであることなのだから。
「そうか。へへっ、その言葉を聞けたなら、私はまだまだ頑張れそうだぜ」
「安上がりねぇ。あんたが頑張るってことは、魔法の研究?」
「そうだぜ。―――実を言うとな、私の悲願達成まであとほんのちょっとの所まで来てるんだ」
「へぇ、それはおめでとうって言った方が良いのかしら?」
まったく重みの籠っていない霊夢らしいと言えばらしい言葉に、魔理沙は少し拗ねた様な表情を浮かべる。
「おいおい、他人事みたいに言うなよ。お前だって少なからず関わってる事なんだぜ?」
「はぁ? 何よそれ、どういう意味?」
「内緒だぜ。自分で思い出して辿り着くんだな」
べーっ、と子どもっぽく舌を出して言う魔理沙を、霊夢はまるで頓珍漢でも見るような目で眺めている。
しかし、それもこれも霊夢が昔交わした約束をすっぽりと忘れているのが悪いのである。子ども時代の話、仕方のない事とはいえ、やはり魔理沙は寂しかった。
とはいえ、前(さき)の会話で霊夢も切っ掛けを掴んだ筈。後は勘の良い娘だ、放っておいても答えに辿り着いてくれるだろう。
その時、その場面を想像し、魔理沙はくつくつ面白そうに笑う。
「急に笑ったりして変な奴ねぇ、あんたって」
「悪い悪い。お詫びと言っちゃなんだが、霊夢、一つ予言をしてやろう」
「今度は予言? 何時からあんたは吸血鬼に弟子入りまでしてたの? 流石に趣味を疑うわ」
「あれはあれで良い反面教師になれると思うけどなぁ。まぁ、それは置いてだ。これから少し先、ちょっとしたイベントがお前を待っている」
「はぁ、イベント?」
「うん、イベントだ。きっと楽しいことになる」
「あんたが言う楽しいなんだから、きっとロクなことじゃないんでしょうね」
「その日は一日中、種々様々な弾幕が空を飛び交い彩るだろうぜ」
何よ、ただの異変じゃない、とぼやく霊夢の前に、魔理沙は二本の指を掲げた。
「そこでお前は二つの選択を迫られることになる」
「ふーん。……その選択の内容は?」
「それは内し……ゴホン! その時になってみないと分からないぜ」
「……」
「……何だよ、言いたい事があるなら言えよ」
「言っていいの?」
「いや、やっぱり勘弁だぜ」
まるで犯人でも見るような目で見詰めてくる霊夢。悲しいことにそれは事実である。
「その予言が本当だとしても、使えないわねぇ……」
「うぅ、だってこればっかりは仕方ないって言うか……あー、でもこれだけは一つ言えるぜ」
「言ってみなさいよ」
「お前がその二つの選択の内どちらを選んだとしても、私はお前の選択を支持するだろうぜ」
真っ直ぐな瞳が今度は霊夢を射抜く。
霊夢も何と答えればいいのか困った様子で、出てきた言葉も短い確認だった。
「……いいの?」
「何故そこで私に聞くのかは知らんが、お前の選択だ、お前が決めていいに決まってるだろ」
「ふーん……」
霊夢にいずれ襲い掛かる二択は、魔理沙にとっての悲願と霊夢にとっての使命のぶつかり合いだ。
魔理沙と共に魔法使いの道を歩むか、博麗の巫女としての道に生きるか。
もちろん、魔理沙としては前者を選んで欲しいが、無理強いはしたくない。
霊夢の意思で選ばれてこそ、価値があり、また対立のし甲斐があるというもの。
それにどちらに転ぼうが―――。
「あ、魔理沙。お醤油切れてたの忘れてたから、ちょっと里まで買いに行ってきてー」
「……何を考えてるかと思ったらそんな事かよ。自分で買いに行けばいいじゃないか」
「それがタダ飯にありつこうって奴の台詞? つべこべ言ってないで、さっさとひとっ飛びしてきなさいよ」
「はいはい、分かりましたよ。その代わりに美味い飯を頼んだぜ、素敵な巫女さん」
「そっちこそお買い物は任せたわよ、普通の魔法使いさん」
魔理沙が霊夢の為だけの魔法使いという事に変わりはないのだ。
だから―――。
「霊夢は、私と幻想郷のどちらを取るのか。現状維持か、それとも進展か。……まったく、罪作りな女だぜ」
少しだけ、ほんの少しだけ自分の人生を狂わせた少女に愚痴を吐く。吐いて、吐き切って、満更でもないかと魔理沙は小さく笑った。
何時も何時だって変わらぬ博麗神社境内前の風景。博麗霊夢と霧雨魔理沙の他愛ない会話は、そんな言葉から始まった。
「衣装とか言うな。これは立派な私服だぜ」
「ねぇ、何で?」
「人の話を聞けよ。……あー、あれだ。朝起きたらこの魔女ルックになってたんだ」
「あー、知ってる。『変身』ってやつでしょ」
「そう、女の子魔法使いのお約束のアレな」
くるりとその場で回ってみせる魔理沙。ふんわりとスカートが空に揺れた。
「なら、ちょうど手元に林檎もあることだし、試しにぶつけてみようかしら」
「おい、何処から出したその林檎」
「本当に動けなくなったりして」
「きゃー。やめろ、私は虫じゃないぜー」
「えいっ」
「あたっ」
逃げる魔理沙の背中を狙い澄ました様に林檎が打ち抜いた。当然、その背には傷など一つもありはしない。
「何よ、無傷じゃない。面白くない」
「そりゃそうだ。林檎程度じゃ傷付きもしない強い強い天才魔女様だぜ」
「じゃあ何だったらその天才魔女様は傷付くのよ」
「美味い巫女の飯を断たれたら、かな」
「なるほど、働きもせずに人の食料を食い散らかしていく所は虫と一緒なのね」
「へへ、今夜の晩御飯も楽しみにしてるぜ」
「その落ちた林檎でも食べてなさいよ」
「これか? おいおい、腐ってるじゃないか。食べられないぜ」
「あんたと一緒ね」
「腐ってるなら、まだ蜜柑の方がマシだぜ」
「どっちも同じ事よ」
それもそうか、と魔理沙。林檎は一口も齧られることなく森の中へ放り捨てられた。
どうせ宵闇の妖怪あたりが拾い食うから構わないという事だろう。哀れなり宵闇の妖怪。
「それ年中着てるけど、熱くないの? 嫌にならない?」
「年中腋を露出させてる巫女様にだけは言われたくないぜ」
「だって夏場は涼しいんだもん。あんたは夏場は熱さで死にそうね」
「私だって冬場は温かいぜ? お前は冬場は寒さで凍死しそうだな」
「それなら私は大丈夫よ、死んでないもの」
「それなら私も大丈夫だ、死んでないからな」
「難儀な奴ね」
「お前もな」
服に関してはどちらも一長一短、お互い様な二人であった。
「で、何でその服着てるの?」
「さっきの話は信じないのか」
「そりゃあねぇ。朝起きたら魔女ルックになってるなんて『変身』って言うよりは『変態』に近いわ」
「誰が変態だ誰が」
魔理沙は割と傷付いた表情を浮かべた。彼女は存外に繊細なのだ。
「ってか、珍しいじゃないか。お前が私の事を気にするなんて」
「何となく、聞いておいた方がいいかなぁって。大体、あんただって聞かれて困る事でもないでしょうに」
「いやまぁ、そうなんだが……」
「ほらほら、吐いちゃいなさいよ」
「げーっ」
「ぶっ飛ばすわよ」
思い切り良く魔理沙の頭をしばいた後に宣(のたま)う辺りが、博麗霊夢たる所以である。
「いてて……。そんなこと言ったら、お前だって毎日が巫女服じゃないか」
「そりゃあね。だって、私は巫女だもの」
「……そうだったな」
「む、私が巫女らしくないって言いたいの?」
「いんや、お前は誰よりも巫女してると思うぜ? 少なくとも私は断言してやる」
「……魔理沙?」
らしくもない昔馴染みの言葉に驚く霊夢。そんな彼女を尻目に、魔理沙は腰に手をやり、むんと慎ましい胸を張って仁王立った。
「よし、お前は忘れているみたいだから特別に教えてやるぜ。この姿をしてる理由、そんなの簡単さ。だって―――」
彼女の言葉を勢いづけるように追い風が吹く。それは東方よりの懐かしい風。
# # #
『―――こうして、悪魔は魔法使いの前に敗れ、世界は平和を迎えましたとさ。おしまい』
『おー。……読み聞かせごくろーだぜ、こーりん』
『それはどうも。……ところで、気が済んだならそろそろ離してもらえるかな? 僕も暇じゃないんだが』
『とかいって、また自分一人でむつかしい本を読む気だろう? そうは八百屋がおろさないぜ! こーりんは私たちのために本を読まないといけないって決まってるんだからな!』
その昔、まだ幼い二人の姿は森近霖之助という偏屈店主の膝の上にあった。
膝の上ではしゃぐ魔理沙をうんざりした目で見る霖之助だったが、それでも彼女の間違いを生真面目に訂正した。
『魔理沙、卸売りを営んでいるのは八百屋ではなく問屋だ。それと誰がそんな面倒なことを決めたんだい』
『れいむだぜ!』
『責任転嫁は感心しないな。霊夢、君からも何か言ってやって……霊夢?』
『れいむ? どうした? ぽんぽん痛いのか?』
膝の上で大人しく座ったままの霊夢に二人が視線と言葉を向けた。それに対して彼女は、ぼんやりゆっくりと答えを返した。
『これ……』
『この絵本かい? 悪いが非売品だよ』
子ども相手だろうとここの店主は容赦というものがない。大人げないとは正にこの事である。
『こーりんは黙ってろ。絵本がどうかしたか?』
『魔法使いの女の人、かっこ良かったな、って』
『おぉ、れいむも思ったか! 私も同じだぜ。悪いやつをたおすために魔法を使うなんて、かっこ良いよな!』
『うん』
読み聞かせてもらった話がよほど気に入ったのか、二人はきゃっきゃと笑い合った。
普通の大人であれば微笑ましいものを見たと頬を緩めるのだろうが、長く二人を見てきた霖之助は珍しいものを見たような顔をするばかりだった。
それほどこの二人、特に霊夢が何かに関心を見せるということは少なかったのである。
『あこがれるよなぁ、魔法使い。……なぁ、れいむも魔法使いをめざせばいいんじゃないか?』
『私が魔法使いを?』
『うん!』
それを望んでいます、と書いてある様な魔理沙の顔。そして、霊夢の言葉は魔理沙の望んだ言葉そのものだった。
『……うん、いいかもね』
『だろ! だったら、いっしょにさ……』
『でも、それは無理なの』
『え、何でだ!?』
しかし、一転して拒否された魔理沙は困惑した。そんな彼女を見ていた霖之助が、仕方がない、と頼んでもないのに説明をした。
『簡単な事だよ、魔理沙。霊夢は将来、博麗の巫女を担う役を負っているんだ。魔法使いを目指すなんてことは許されないんだよ』
『何だよそれ! そんなむちゃくちゃなこと、だれが決めたんだっ!』
『さて、誰だろう。それに無茶苦茶なんかじゃないさ。なにしろ、博麗の巫女は幻想郷を管理する重要な要だからね、誰かがやらなくちゃならない。
そして、その役目にたまたま霊夢に白羽の矢が立ったんだ。外野である僕や君がいくら騒ごうが、仕方のない事だろう?』
『むうっ……』
魔理沙は聡い子どもだったので、霖之助の言う事を理解することは出来た。だが、感情はそれを許容しなかった。だから、霊夢にも問うた。
『れいむ! れいむは、れいむはそれでいいのか!? 自分のやりたいことも好きにできないのに、それでもお前ははくれいのみこをやるって言うのか!?』
子どもが子どもの好きなことも出来ないなんて間違っている、と子どもの魔理沙は本気で思っていた。
しかし、それは霊夢本人が否定した。現実という名の正論を以て。
『……いいも何も、そうしないとげんそうきょうの皆がこまるんでしょう? 私はもちろん、りんのすけさんも、まりさも』
『あ……』
『私は、私のわがままで誰かがこまるなんてイヤだもの。それなら私は、さいしょから決められてようがみこの役を受け入れるわ』
『そういう事だよ、魔理沙。霊夢は既に受け入れているんだ。諦めなさい』
『ごめんね、まりさ』
霖之助だけでなく、他ならぬ霊夢本人の言葉に魔理沙は黙らされた。それを見た霊夢も珍しく謝った。
しかし、魔理沙はここで折れるほど軟な子どもではなかった。
『……れいむは、私やこーりんみたいな、げんそうきょうの皆のためにみこをやるんだな?』
『うん、そうよ』
『そっか。……だったら、私も決めたぜ』
『決めたって何を?』
疑問を浮かべる霊夢に、魔理沙は己の中の決定を言葉にして叩き付けた。
『私は、れいむのために本物の魔法使いをめざすっ!』
『へ? 私のため? それってどういうこと?』
『たんじゅんなことだぜ。―――私がいつかこの絵本の大魔法使いみたいになって、はくれいのみこなんてふざけた役をブチこわしてやるんだ!』
それはあまりにも荒唐無稽な絵空事だった。しかし、霖之助は大いに動揺した。何せ彼女の、魔理沙の思想は、あまりに過激で危険だったからだ。
『なっ―――。魔理沙、君は何て恐ろしい事を口走ってるんだ!? もし妖怪賢者の耳にでも入ったら……いいか、すぐ今の発言を取り消すんだっ! まだ間に合うかも……!』
『イヤだぜ! もうこれはけってーじこうなんだ!』
一度決めたら引こうが押そうが簡単には動じない、それが今も昔も変わらぬ霧雨魔理沙という少女なのだった。
こうなると霖之助が何を言おうと無駄と知っていたので、彼は早々に諦め、思考を放棄した。
そして、そんな薄情な店主そっちのけで、幼い少女二人の会話は続いていた。
『でもまりさ、私がはくれいのみこじゃなくなったらげんそうきょうはどうなるの? 大変なことになるんじゃない?』
なるんじゃない? ではなく、確実に大変なことになる。しかし、この少女は何の恐れも怯えも無く言うのだ。
『なに、その時の私はきっと大魔法使いだからだいじょーぶだ!』
『大丈夫なの?』
『あぁ、まかせろ。みこがいなくてもげんそうきょうの一つや二つ、どうにかしてみせてるはずだぜ!』
そっか、ならあんしんね、だろう? なんて子どもらしい暢気で甘い考えを、霖之助は右から左へ流していた。
『それでな、れいむ? もし、お前がみこじゃなくなったらなんだけど―――その時は私と一緒に魔法使いになってみないか?』
『私が魔理沙と一緒に?』
『うん。みこじゃなくなったら、れいむはニートだろ? そうなる原因は私にあるし、私がちゃんとせきにん持って見るから! ……どう、かな?』
『そうねぇ、みこじゃなくなったら私もすることが無いだろうし……それもいいかもねぇ』
『本当か!? じゃあ、じゃあ! 私、がんばるから! がんばって魔法使いになって、れいむを助けてみせるから!』
胸の前で握り拳を作ってむんと意気込む魔理沙は幼い外見もあって可愛らしかったのだが、生憎と口にしている事はこれ以上ない程に物騒なのだった。
『まるで博麗の巫女が悪者みたいな言い振りだね。もう僕は知らないから勝手にしてくれ』
霖之助は薄情な店主というスタンスを崩さなかったが、やはり少女たちは勝手に盛り上がっていくのだった。
『ところで、魔法使いってどうやったらなれるんだろう。れいむは知ってるか?』
『うーん、この絵本の女の人がしたみたいなことをすればいいんじゃないかしら』
『それもそうか。……というわけだ、こーりん。この絵本の魔法使いが着てるような服をいそいで用意してほしいんだぜ!』
『今さっき僕は勝手にしろと言った筈なんだが? それに、どうして服なんだ。普通の魔法使いなら杖とか箒なんかの方が先決なんじゃないのかい?』
口では関わるなと言っておきながら断りの言葉を口にしない辺り、何だかんだで霖之助は魔理沙に甘かった。
『分かってないなぁ、こーりんは』
一丁前に指をチッチッと振ってみせる姿は何とも堂に入ったものだった。
絵本の中の魔法使い、彼女は最終的に悪魔を倒すという偉業を成し遂げたが、魔法を習い始めた理由はほんの些細な事だった。
切っ掛けは引っ込み思案な自分を変えたかったが為。地味で暗かった過去を取り払うように、奇抜な魔女の衣装に着替えた。
意識を変え、別人の様に力を付けていった一方で、彼女は根底にある自分の願いを忘れてはいなかった。
魔法使いとなった自分に気付いて欲しい、知って欲しい、そして、褒めて欲しい。
誰かに。誰に? ただ一人に。それは、彼女の母親だった。
その意思を魔理沙は物語の中から正確に汲み取っていた。だから、彼女もそれに倣う様に言ったのだ。
『だって―――』
その言葉はきっと、どれだけの時間を経ようが変わりようがない。
# # #
「『―――この姿をしてたら、誰が見たって私が魔法使いだって分かってくれるじゃないか』」
風と共に時間を超えて届けられた魔法使いの言葉は、巫女に微かな驚きを与えていた。
それだけの反応だというのに、魔理沙は満足した様な表情を浮かべている。
「魔理沙、今のどっかで―――」
霊夢が何か言いた気に口を開いたが、魔理沙はそれを遮る。まるでそれを問うのはルール違反だというかの様に。
代わりとばかりに魔理沙は霊夢の手を握り、星でも舞いかねない程に輝かしい笑顔を浮かべて問う。
「なぁ、霊夢! お前には私がちゃんと魔法使いに見えてるかな?」
思わず霊夢は、遠慮なく握ってきた魔理沙の手を見ていた。
女の子らしい柔らかさを含む反面、その手は小さな傷や火傷の跡で一杯だ。それは魔理沙が努力してきたことの証であり、結晶と言っていい。
卑怯だった。そんなものを見せられて否と答える程に霊夢も人の心を忘れていない。
だから精一杯に何でもない風を装って答えるのだった。
「……何を今更、何年あんたを見てきたと思ってるのよ。あんたみたく暑っ苦しくて如何にもな魔法使いなんて私は知らないわよ」
そんな霊夢の意図を察しながら、掛けられた言葉に魔理沙は相好を更にだらしないものに変えていた。
当たり前の答えが心底嬉しい。何故なら、誰よりも頑張りを見ていて、気付いて欲しい人に、自分の存在を肯定してもらえたのだから。
魔理沙の夢とは、霊夢にとっての魔法使いであることなのだから。
「そうか。へへっ、その言葉を聞けたなら、私はまだまだ頑張れそうだぜ」
「安上がりねぇ。あんたが頑張るってことは、魔法の研究?」
「そうだぜ。―――実を言うとな、私の悲願達成まであとほんのちょっとの所まで来てるんだ」
「へぇ、それはおめでとうって言った方が良いのかしら?」
まったく重みの籠っていない霊夢らしいと言えばらしい言葉に、魔理沙は少し拗ねた様な表情を浮かべる。
「おいおい、他人事みたいに言うなよ。お前だって少なからず関わってる事なんだぜ?」
「はぁ? 何よそれ、どういう意味?」
「内緒だぜ。自分で思い出して辿り着くんだな」
べーっ、と子どもっぽく舌を出して言う魔理沙を、霊夢はまるで頓珍漢でも見るような目で眺めている。
しかし、それもこれも霊夢が昔交わした約束をすっぽりと忘れているのが悪いのである。子ども時代の話、仕方のない事とはいえ、やはり魔理沙は寂しかった。
とはいえ、前(さき)の会話で霊夢も切っ掛けを掴んだ筈。後は勘の良い娘だ、放っておいても答えに辿り着いてくれるだろう。
その時、その場面を想像し、魔理沙はくつくつ面白そうに笑う。
「急に笑ったりして変な奴ねぇ、あんたって」
「悪い悪い。お詫びと言っちゃなんだが、霊夢、一つ予言をしてやろう」
「今度は予言? 何時からあんたは吸血鬼に弟子入りまでしてたの? 流石に趣味を疑うわ」
「あれはあれで良い反面教師になれると思うけどなぁ。まぁ、それは置いてだ。これから少し先、ちょっとしたイベントがお前を待っている」
「はぁ、イベント?」
「うん、イベントだ。きっと楽しいことになる」
「あんたが言う楽しいなんだから、きっとロクなことじゃないんでしょうね」
「その日は一日中、種々様々な弾幕が空を飛び交い彩るだろうぜ」
何よ、ただの異変じゃない、とぼやく霊夢の前に、魔理沙は二本の指を掲げた。
「そこでお前は二つの選択を迫られることになる」
「ふーん。……その選択の内容は?」
「それは内し……ゴホン! その時になってみないと分からないぜ」
「……」
「……何だよ、言いたい事があるなら言えよ」
「言っていいの?」
「いや、やっぱり勘弁だぜ」
まるで犯人でも見るような目で見詰めてくる霊夢。悲しいことにそれは事実である。
「その予言が本当だとしても、使えないわねぇ……」
「うぅ、だってこればっかりは仕方ないって言うか……あー、でもこれだけは一つ言えるぜ」
「言ってみなさいよ」
「お前がその二つの選択の内どちらを選んだとしても、私はお前の選択を支持するだろうぜ」
真っ直ぐな瞳が今度は霊夢を射抜く。
霊夢も何と答えればいいのか困った様子で、出てきた言葉も短い確認だった。
「……いいの?」
「何故そこで私に聞くのかは知らんが、お前の選択だ、お前が決めていいに決まってるだろ」
「ふーん……」
霊夢にいずれ襲い掛かる二択は、魔理沙にとっての悲願と霊夢にとっての使命のぶつかり合いだ。
魔理沙と共に魔法使いの道を歩むか、博麗の巫女としての道に生きるか。
もちろん、魔理沙としては前者を選んで欲しいが、無理強いはしたくない。
霊夢の意思で選ばれてこそ、価値があり、また対立のし甲斐があるというもの。
それにどちらに転ぼうが―――。
「あ、魔理沙。お醤油切れてたの忘れてたから、ちょっと里まで買いに行ってきてー」
「……何を考えてるかと思ったらそんな事かよ。自分で買いに行けばいいじゃないか」
「それがタダ飯にありつこうって奴の台詞? つべこべ言ってないで、さっさとひとっ飛びしてきなさいよ」
「はいはい、分かりましたよ。その代わりに美味い飯を頼んだぜ、素敵な巫女さん」
「そっちこそお買い物は任せたわよ、普通の魔法使いさん」
魔理沙が霊夢の為だけの魔法使いという事に変わりはないのだ。
だから―――。
「霊夢は、私と幻想郷のどちらを取るのか。現状維持か、それとも進展か。……まったく、罪作りな女だぜ」
少しだけ、ほんの少しだけ自分の人生を狂わせた少女に愚痴を吐く。吐いて、吐き切って、満更でもないかと魔理沙は小さく笑った。
マリレイ甘くて美味しいです。
霊夢の為の魔法使いか.....レイマリでいっちゃってんじゃないのか、これ?
絵本の中の魔法使いはまさしく私が抱いている魔理沙の心情だと思っています。参考にさせていただきます。
実を言うと近々作品を投稿するつもりでいますので、その作品でのネタとして取り入れようと思ってます。
でも現時点ではまだ半分も出来ていないのでまだ一ヶ月かかるかもしれません。
何か宣伝みたくなっちゃてすみません。
素直にこの作品はとても良かったです。
誤字報告
霊夢霊夢→博麗霊夢
だけなの→だけの
不快感を抱かせてしまってすみません。
それでは失礼いたしました。
魔理沙が魔法使いになったのは、少なからず霊夢が関わってて欲しい。
とはいえ、これはこれで余韻のある終わり方なのかもしれませんね。
続きがあるのであれば、楽しみにしています。
いや、全てにおいて子供の発想なんてなくて子供と大人の区別はなく、ただ意志と目的と障害があるだけなんだろうな いわば念仏を唱える時間があれば努力するを本当に実行してるんだろう
大人と子供の差は畏れの有無 霧雨魔理沙に畏れはない 畏れがない故自分の努力のみを本当に信仰している
>1
そのジャム、きっと腐ってます。食べられませんぜ。
>2
誤字報告ありがとうございます。助かりました。
私のお話が果たして参考になるのかは分かりませんが、ご自由にどうぞ。
>5
こんなお話しか書けませんが、ありがとうございます。
>6
こういった友人な距離関係のレイマリも一つの醍醐味かと。
>9
ですねえ。元ネタがまさしくそんな感じでした。
>12
可愛く書けてましたか、そう言って貰えて嬉しいです。
>13
可愛い(と言って貰える)レイマリが書けて私は満足です。
>15
捻くれてはいますが、根は一直線な娘さんですからね。可愛い。
>16
幻想郷の根幹を揺るがす規模の異変を起こすくらいには頑張っちゃいます。
>18
気付いた霊夢はどの様な選択を取るんでしょうね。紫様はきっと大激怒です。
>19
また祝福して貰えたよ!やったね、レイマリちゃん!
>21
この続きは読者の皆様の夢の中で補完して頂きますれば、これに勝る喜びはございません。
>25
ありがとうございます。次も頑張ります。
>26
魔理沙は霊夢は勿論、自分も大好きそうですからね。だからこそ、自分の行いに迷いがないのでしょう。
特に過去への視点の移り変わりと、そこからまた元に戻る時の技巧は素晴らしかった。こういう部分は見習いたい所です。
終わり方も、余韻を感じさせるもので、書きすぎない辺りがいいですね。
こういった、いわゆる王道的なものは、雰囲気と文章が重要ですが、その両方が高い水準で維持されていたと思います。素敵素敵。
以下蛇足ですが、過去の回想での魔理沙と霊夢の台詞、個人的にはもう少し感じの割合を減らしてもいいかもな、と思いました。
「魔法使い」も「まほーつかい」みたいな感じで。
そうして、成長して「まほーつかい」から「魔法使い」に、みたいな。
まあ、妄想ですし、すると過去の台詞と現在の台詞が被る時にどうするのかというのもあるので、このままで十分だろうな、とも思っています。どっちだよ。
ともかく、とても楽しく読ませていただきました。
感謝!
ベタベタに甘い、という感じでは無いですが核となっている部分が甘い!
あと、どうでもいいですが
>うん。みこじゃなくなったら、れいむはニートだろ?
こんな子ども嫌だ……!
覚悟はいいか? 俺はできてる。