Coolier - 新生・東方創想話

星に願いかけない

2013/04/14 21:05:58
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「地軸がずれてしまったんだぜ」

「だから何?」

「まあ、そう怒るなよ霊夢」

「……魔理沙は箒をぶつけられて怒らないの?」

「それは、怒る」

「じゃあ、私が怒るのは当然よね」

「……だから、地軸がずれたせいなんだぜ」

「意味が分からない」

「箒に罪は無いぜ」

「そうね。箒をおもちゃにして振り回していたアンタが悪い」

「そこだぜ。地軸がずれたせいで、私は箒を振り回したくなったんだぜ」

「本当にそう思っているの?」

「そ、そうだぜ」

「言い訳しなければ許してあげようと思っていたのに」

「……私が、悪かった。ごめん」

「最初から、謝ってればいいのに」

「ごめん」

「もういいわ」

「……」

「そんな顔しないで、星を見るんでしょ?」

「……そうだった。今日は月が綺麗なんだ。それに、木星も良く見える」

「魔理沙は、星座が分かるの?」

「雰囲気だけなら分かるぜ」

「ふーん」

「この縁側からでも、色々見えるぜ」

「そういえば、星なんて久しぶりに見るかも知れない」

「そうだな、あれは北斗七星かもしれないぜ」

「そうかも、しれないわね」

「それに、あれはオリオン座かもしれない」

「或いは、そうかもしれないわ」

「そして、あれは月かも知れない」

「あれが、月じゃなかったら何なの?」

「……あれは、月だぜ。引っかかると思ったんだぜ」

「何がしたいの?」

「……星が見たいんだぜ」

「普通に見ない?」

「普通に見るぜ」

「星が綺麗ね」

「そうだな」

「あ、流れ星が見えた気がした」

「おしいな」

「流れ星って、見つけたときにはもう無くなっていることが多いわ」

「何か願いごとをかけるのか?」

「とくには、願わないわ。見つけるだけで嬉しくなるの」

「そうなのか? 私はたくさん願うけどな」

「欲が深いわね」

「そうかもしれないぜ。でもな、今日は一つ願いがかなったぜ。昨日一人で流れ星に願いかけたんだ」

「どんな願い事?」

「私は霊夢と星が見たかったんだ」

「そう」

「そうだぜ」

「だったら、私はやっぱり星に願いはかけない」

「なんでだ?」

「魔理沙のおかげでその必要がなくなったの」
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コメント



0.470簡易評価
1.50名前が無い程度の能力削除
気に入ったんだZE☆取っちゃやだZE☆
12.70名前が無い程度の能力削除
やっぱりレイマリはいいね
14.70非現実世界に棲む者削除
香林堂の話からいつぶりの、二人での流星祈祷会なんでしょうね。
この二人の流星祈祷会は格別です。
15.70奇声を発する程度の能力削除
この二人は良いですね
16.703削除
雰囲気がいいぜ
魔理沙の語尾が伝染っちゃったんだぜ