おばさん、魔理沙と遊びに行っていい?
なんだい? 霊夢は魔理沙と遊びたいのかい?
ええ。
しょうがないね。門限は守るんだよ。
11時まで、後1時間しかないわ。
早く行ってきな。
「よお、霊夢遅かったな」
「ちょっと、手間取って」
今の霊夢には時間が無い。時間まで、全身全霊をかけて魔理沙と遊びたかった。
「どうした、すごい汗だぞ」
「時間が無いわ。歩きながら遊ぶ」
そういって、霊夢は弾幕を構えていつでも弾幕ごっこができる体制をとった。
「どうしたんだ? 何そんなに遊び急いでるんだ?」
「私には時間が無いの」
「そういえば、お前の家門限11時だったな」
遊びたい、でも、遊ぶ時間がない。門限まであと、55分しかのこっていない。
「でも、今日は弾幕ごっこをしないで、将棋する約束だろ?」
「なんで、今日に限ってそういう。時間のかかる遊びをしなくちゃならないの?」
将棋では、時間がかかりすぎる。しかも相手は、魔理沙だ。和食派なのに、チェスと将棋を混同しているふしがある。
飛車のことをルークと呼ぶのがきにくわない。
「でも、弾幕ごっこは服が汚れるから嫌だぜ」
「あ、確かに失念していたわ。服が汚れるのは嫌ね」
しかし、新しい遊びが思いつかず時間は刻々と過ぎていくこのままでは門限の時間になってしまう。
「おい、とりあえず歩きながらアヤトリするぜ」
「良案ね。他に遊びが思いつくまでアヤトリしましょう。早速はじめるわ」
そういって、適当にその辺の枯れ草を引き抜いて二人はアヤトリをはじめたのだった。
「霊夢はこういうの苦手なのか?」
「そんなことない」
実力の差は歴然だった。才能だけならば霊夢に分があるのだろう。しかし、今までアヤトリにさほど熱心に打ち込んで来たわけでは無かった。
逆に、才能がなくても魔理沙はいままで、あの頭脳明晰なパチュリーと共に密かにアヤトリの修行をしていたのだった。
「これで、どうだ! 宇宙だぜ!」
「く、なんてこと、私が負けるなんて」
結果は、霊夢の完全な敗北だった。しかし、敗戦に傷ついている暇はない。なにせ、門限まで、あと38分しかない。
「私の勝ちだな。なんか、おごれよ」
「く、しかたないわ。この、草の先に虻のついたのでどう?」
これは、霊夢がいつかわらしべ長者になるためにとっておいた。秘密の長者セットだった。
「ああ、それでいいぜ」
「今度は、負けないわ」
しかし、そのときだった。10時30分を告げる空砲が、響き渡ったのだった。
「10時30分だぜ。……おい。待てよ」
「どうしたの?」
魔理沙が何かに気づいた。
「ここまで、30分間歩いてきたということは、帰りも30分かかるぜ!」
「不味い、おばさんが家で怒ってるかもしれない。また、今度遊びましょう」
「じゃあな」
こうして、霊夢は大急ぎで家に帰ったのだった。
その後、魔理沙は金持ちに成ったのは別のはなしである。
なんだい? 霊夢は魔理沙と遊びたいのかい?
ええ。
しょうがないね。門限は守るんだよ。
11時まで、後1時間しかないわ。
早く行ってきな。
「よお、霊夢遅かったな」
「ちょっと、手間取って」
今の霊夢には時間が無い。時間まで、全身全霊をかけて魔理沙と遊びたかった。
「どうした、すごい汗だぞ」
「時間が無いわ。歩きながら遊ぶ」
そういって、霊夢は弾幕を構えていつでも弾幕ごっこができる体制をとった。
「どうしたんだ? 何そんなに遊び急いでるんだ?」
「私には時間が無いの」
「そういえば、お前の家門限11時だったな」
遊びたい、でも、遊ぶ時間がない。門限まであと、55分しかのこっていない。
「でも、今日は弾幕ごっこをしないで、将棋する約束だろ?」
「なんで、今日に限ってそういう。時間のかかる遊びをしなくちゃならないの?」
将棋では、時間がかかりすぎる。しかも相手は、魔理沙だ。和食派なのに、チェスと将棋を混同しているふしがある。
飛車のことをルークと呼ぶのがきにくわない。
「でも、弾幕ごっこは服が汚れるから嫌だぜ」
「あ、確かに失念していたわ。服が汚れるのは嫌ね」
しかし、新しい遊びが思いつかず時間は刻々と過ぎていくこのままでは門限の時間になってしまう。
「おい、とりあえず歩きながらアヤトリするぜ」
「良案ね。他に遊びが思いつくまでアヤトリしましょう。早速はじめるわ」
そういって、適当にその辺の枯れ草を引き抜いて二人はアヤトリをはじめたのだった。
「霊夢はこういうの苦手なのか?」
「そんなことない」
実力の差は歴然だった。才能だけならば霊夢に分があるのだろう。しかし、今までアヤトリにさほど熱心に打ち込んで来たわけでは無かった。
逆に、才能がなくても魔理沙はいままで、あの頭脳明晰なパチュリーと共に密かにアヤトリの修行をしていたのだった。
「これで、どうだ! 宇宙だぜ!」
「く、なんてこと、私が負けるなんて」
結果は、霊夢の完全な敗北だった。しかし、敗戦に傷ついている暇はない。なにせ、門限まで、あと38分しかない。
「私の勝ちだな。なんか、おごれよ」
「く、しかたないわ。この、草の先に虻のついたのでどう?」
これは、霊夢がいつかわらしべ長者になるためにとっておいた。秘密の長者セットだった。
「ああ、それでいいぜ」
「今度は、負けないわ」
しかし、そのときだった。10時30分を告げる空砲が、響き渡ったのだった。
「10時30分だぜ。……おい。待てよ」
「どうしたの?」
魔理沙が何かに気づいた。
「ここまで、30分間歩いてきたということは、帰りも30分かかるぜ!」
「不味い、おばさんが家で怒ってるかもしれない。また、今度遊びましょう」
「じゃあな」
こうして、霊夢は大急ぎで家に帰ったのだった。
その後、魔理沙は金持ちに成ったのは別のはなしである。