「む、むきゅー……」
黒煙をプスプスと立ち上らせる尻を掲げ、パチュリーは床に突っ伏していた。
無様な姿であろうことは理解していたが、動けなかった。敗北感以上に喪失感が大きくのしかかっていたからだ。
またあの白黒に本を奪われてしまった。もう何度も何度も何度も何度も。このままでは図書館は霧雨邸に引っ越すハメになる。いや、結構マジで。
「パチュリー様、大丈夫ですか?」
かがんでくる黒い服。赤い髪を揺らし、赤い瞳が見つめる。図書館の有能な助手、小悪魔だ。
「ええ、あなたも大丈ぶ……何か無傷っぽいけど」
「運が良かっただけですよ。一歩間違っていれば、完成間近のトランプタワーが崩れるところでした」
「主の危機に何を作ってんのよ! 第一、崩れても怪我しないでしょ!」
「いえ、そうなったときの私の精神的な傷害は計り知れなく……」
「むしろ私が傷ついたわよ! 上司思いの部下を持って!!」
「そんな……照れますよ」
「褒めてない!!」
そこまで言って、パチュリーは唐突に身体を丸めてゴホゴホと咳をする。小悪魔は慌てて背中をさすった。
「喘息の調子、よろしくないのですか?」
「え、ええ。栄養状態が良くないのかしら」
「それはありません」
あまりの即答っぷりに、パチュリーは鳩が豆鉄砲を食ったように目を丸くする。自分の想定していた現況を、小悪魔があっさりと否定するなんて。常に主の知識の豊富さに敬服の意を示してきた使い魔、その態度として意外も意外だったのだ。
「え、いや、でも」
「ありえません」
再度否定する小悪魔。「なぜなら」と右手を伸ばす。パチュリーの胴体に向かって。
「この通りです」
「あう」
むんず、とお腹の柔肉をつかまれて、紫の主は小さく声を上げた。そう、つままれたのではなく、つかまれたのだ。それだけのボリュームがあったということである。本日、腹肉大量入荷。お安くしときますよ。
「パチュリー様の栄養状態は十全です。ええ、それはもう存分に。過分に。過剰過多に」
「ちょ、そんなに言葉を重ねなくても」
「そうですね。重なるのはこの三段腹だけで十分です」
「ぐはっ」
言葉の槍に貫かれ、苦鳴をあげる。事実を事実のままに伝えられることが、これほど暴力的なことだったとは。パチュリーが悶えるその間にも、豊かな膨らみはもにゅもにゅと両手で揉みまくられていた。──より上の部位のことであれば色気のある表現であったのが惜しい。
「ぐっ……っこ、これは何かの間違いよ。ちょっと前まではあばらが浮くほどの痩せぎすだったんだから」
「ここまで状況証拠をそろえられて、往生際が悪いですね。傍目で観ている者にとってはよーくわかりましたよ、パチュリー様が日々膨張していくのが」
「ぼ、膨張っ」
「その結果が、このたぷたぷの、ぷにょぷにょです。今後はファッチュリー様とお名乗りください」
「そうね、ファットとパチュリーでファッチュリー。名は体を表すというものね、って何その自虐名!」
「ファッチュリー=コルステロールとお名乗りください」
「ノーレッジの欠片も?!」
小悪魔は身を離すと、「さて」と言う。パチュリーは乱れた着衣を慌ただしい手で整えながら、赤面した顔もそのままに次の言葉を待ち受ける。
「今後どうなさるおつもりですか、コルステロール様」
「そっちがメインネーム?!」
「対策を練り、実行に移さねばなりません。このままでは白黒に本を奪われ放題、パチュリー様は順調に肥え太って、いずれは出荷されます」
「どこへとっ?!」
「精肉じょ……いえ、これ以上は言えません。主を思うが故に」
「ほとんど言ってるじゃない!! 本当にいい性格してるわね、あなた!」
「ありがとうございます」
「褒めてない!」
ひとしきり激高した後、パチュリーは「──でも、そうね」と口元に指を当てる。
「あなたの言う通り、このままではいけないわね」
「はい」
「栄養は摂れている。でも、それを消費していないのね。つまりは運動が足りない。だから体力もつかない」
パチュリーは論理を重ねていく。
「そう、必要なのは適切な運動──これよ。さっそく開始しなきゃ。健康かつスタイリッシュな身体を目指して! 健全なる肉体に健全なる精神が宿り、不健全な白黒を打ち負かす! やるわ、私! 小悪魔、まずは関連する書物を片っ端から持ってきてちょうだい!」
「かしこまりました」を頭を下げた小悪魔は、並び立つ本棚の谷へと足を向けた。口元には笑みが浮かんでいる。
どうやらやる気を出してくれたようだ。
最近負けが込んでいて落ち込んでいたが、気を立たせてからプラス方向へと意識を転化させる作戦は上手くいった。あの調子なら大丈夫だろう。
元来、自分の主は真面目なので、アドバイスはきちんと聞き入れる。課題として取り上げたものは、律儀にコツコツとこなしていく。そうやって一流の魔女と呼ばれるだけの存在になったのだ。
まあ、確かについ入れ込み過ぎて、視野狭隘(きょうあい)になりがちな部分もあるけれど。
現在の「デブチュリー」状態になり果ててしまっているのも、「ちゃんと食事を摂った方がいい」と決めたからだ。
しかし、反省は活かされる。パチュリー様は運動をするだろう。的確、かつ理想的な。そして目標を達成するに違いない。ずっと主の姿を見てきた自分には確信があるのだ。ただ──
「ふふっ」
思わず吹き出してしまう。
やっぱり、それでもパチュリー様は以前より行動的になった。
それはあの白黒のお陰なんだろう。彼女は影響を与えるだけのまぶしさを持っている。
問題を持ち込む侵入者が、主を成長させる光を差し込ませるなんて。
何とも言えないおかしさに、小悪魔の顔には微笑みが湧いてくるのだった。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
白黒こと霧雨魔理沙は困惑していた。
どういうことだ? 久しぶりに来たと思ったら、どうも様子がおかしい。
間が空いた分を取り戻そうと、たくさんの本を積めるリヤカー持参で訪問したというのに。
門番から、メイドから、メイド長まで……まるで抵抗がない。断固侵入を阻止するってのが本来だろう。そのために強行突破用のスペルカードも存分に仕込んできたのだが、使い道がない。フリーパス状態だ。
いや、その表現は正確ではないか。全員が歓迎、とまではいかなくても、「待ち人現る」みたいな反応を示し、むしろ図書館に向かうことを促すような態度を取ってくる。現にパチュリーの使い魔はこうして、片手を引っ張って小走りに誘導しているのだ。
「な、なあ、そんなに急いでどうすんだ? 本は逃げないぜ」
「泥棒が言う台詞じゃないと思いますが、とにかくパチュリー様にお会いくださいっ」
何を興奮しているのか、口調は早く、声は高い。
疑問を解決する糸口もないままに、図書館の重厚な扉の前にたどり着く。
ギギギ……と開く向こう側に、見慣れた暗がりがあった。ほのかな照明のみが点々とする静かな空間。魔理沙は足を踏み入れる。
「では、後はよろしくお願いします!」
リヤカーが内部に入りきったと同時に、小悪魔の声と扉が閉じる音。
内部に取り残された魔理沙は違和感に気づいた。
いつもはひんやりとした湿気が満ちているはず。なのに、どういうことだ、このむんむんとした熱気は。
気配を前方に感じ、目を凝らす。暗さに目が慣れてきて、その存在が認識できるようになった。それは──
筋肉。
鍛え抜かれた巨体があった。その余すところ無く隆起した肉体が、地面に平行となって上下運動を繰り返している。腕立て伏せだ。しかも両の親指だけでやっている。荒い息づかいのつぶやきが耳に入った。
「1万2千601むきゅ、1万2千602むきゅ……」
「すみません、部屋間違えました」
即、リヤカーも置き去りに扉へと逆走する。が、開かない。固く閉ざされている。
「おいっ、ちょっ、開けろ! ここ、猛獣のオリじゃねーか!!」
バンバンと叩くが、外からは「責任は取ってください!」と一言あったのみで、それ以外の反応がない。何だ、責任って。
悪寒。
背中にツララを差し込まれた感覚が襲った。さびついた機械のように首を回す。筋肉の盛り上がりが身を起こしつつあった。全身から吹き出す汗が湯気を立てている。呼応するように魔理沙の全身からも汗が吹き出した。冷や汗の方だが。
紫色のビキニを身にまとった山盛り筋肉。頭のキャップと三日月の髪飾りにより、ようやくそれがパチュリーの成れの果てだと認識できる。やだ、何、これ。
ふしゅるぅー、と息を吐き、パチュリー(改)が言葉を紡ぐ。
「またぞろ誰かさんが読書の時間を邪魔しに来たようね……」
え、今の読書だったの? どう見ても頭じゃない方を鍛えていたぞ。
が、確かに顔のあった辺りに本があることに気づく。その閉じられた書物に記されたタイトルは……『ネクロノミコングラッチレーションマッスル』
(何て冒涜的な……!)
この図書館で読む前から拒否したくなった書物は初めてだ。気づけば、近くの小テーブルにもいくつか本が載っているが、それぞれタイトルは、
『グリモワールドマッスル』
『ソロモンのマッスル』
『ルルイエ肉本』
……いろいろ酷かった。
これらを完読し、実践した結果、どのようなことになるか──それは目の前の事象が如実に物語っている。魔理沙の眼前に、筋骨隆々の八頭身と化したパチュリーがそびえ立っていた。怖い。キモい。
「パ、パチュリーなのか」
今更間の抜けた質問だったが、あまりの変貌っぷりに聞かずにはいられない。
「ええ、ちょっと運動したのよ。見違えたでしょ」
「いや、見違えたっつーか、我を失いかけたっつーか……ちょっと運動ってレベルじゃねーぞ」
「紫モヤシと呼ばれた私は過去のものよ」
「うん、私もそんなぶっといモヤシ見たことねぇ」
あったら、食いでがありそう、という前に歯が立たなそうだ。
「じゃあ、さっそく始めましょうか」
「え、何を」
「もちろん弾幕勝負よ」
拳をポキポキ鳴らしながら、パチュリーは言った。
「言葉と行動に若干の齟齬を覚えるが、それはともかく、私はお前とは戦うつもりはないぜ。その理由もない」
だから早く帰らせ──と続くはずの言葉は、パチュリーの手によって遮られる。手は人差し指を突き立てる形となり、一つの方向を指した。
そちらを向いた魔理沙、頬に汗がタラリと垂れる。リヤカーがあった。
「理由はあれで十分よね」
「いや、その、違うんだ。あれは日頃の感謝を込めて私からお前への、」
「プレゼントってわけ」
「い、いささか無理があるのぜ?」
「いいえ、ちょうど欲しかったの」
「マジで?!」
救いの御手が差し伸べられたと思った魔理沙だったが──
「ええ、あなたの死体を運搬するのに最適ね」
──神も仏もありゃしなかった。
「ま、待て、話せばわかる、話せば!」
「そうね、たっぷり話し合いましょう、肉体言語で」
「ボディーランゲージ?!」
一方的な会話を想像し、魔理沙は戦慄(せんりつ)した。まさか身振り手振りのことではないだろう。事実パチュリーは戦闘態勢に入るべく、Tシャツを被っている。
胸面に筆で大きく書かれた文字は『巨大なる人間山脈』。
「……すげーセンスだな。どこで売ってんだ。ユニクロ?」
「アンドレ」
聞いたことがない。ただ何となく大店舗っぽい響きだ。
珍妙なシャツがパチュリーの上半身を覆うと、内側からの張り詰めた筋肉によりピッチピチとなった。その布地を右手でパシリと叩き、紫の魔女は戦闘開始の声を上げた。
「じゃあ、勝負よ、魔理沙! おぉおおおおおぉおおッ!!」
雄々しい気合いと共に両腕を曲げ、胸を張る。急激な筋肉の膨張に耐えきれず、Tシャツが破裂した。四散した布きれが周囲に舞う。
「って、服着た意味はッ?」
魔理沙の疑問も意に介さず、パチュリーは決めの言葉を発する。
「今日は喘息も調子いいから、とっておきの魔法、見せてあげるわ!」
「今のお前だったら、喘息どころかエイズもエボラも抗体が殲滅できるだろ! 裸絞めとかで!」
冷静さを失う魔理沙の先手を取り、パチュリーは既にスペルカードを取り出していた。ビキニの下にでも挟んでいたのかのだろうか。
「土符『レイジィトリリトン』!」
「あ、ああ、良かった、スペルカードはいつものやつだ──って何やってるのぉおおお?!」
力強い上下運動がそこにあった。パチュリーはつま先立ちで腕を振りながら足の屈伸をしていたのだ。いわゆるヒンズースクワットである。
「こう、する、ことで! 大地の、パワーを、吸収、するのよッ!」
意味がわからない。荒い息づかいでの説明だからというわけでなく、意味がわからない。
地面を掘削する勢いでのスクワットは、大地のパワーというより、全身の血液を筋肉の隅々に充填(じゅうてん)しているようであった。腕に、首に、野太い血管が浮き出る。
「ひっ、ひいいっ」
魔理沙は防衛本能から反射的にスペルカードを発動していた。
「『ブレイジングスター』!」
術者突進型の最速魔法。相手スペルの発動前に潰すつもりだった。防護魔法で前面を固め、突っ込む。かわされても、ホウキからばらまかれる星形弾幕が続くという二段構え。
攻撃こそ最大の防御! 死中に活あり! ホウキにまたがり、裂帛(れっぱく)の気合いで立ち向かう、その相手は、
「ふんぬっ」
同じく突進してきていた。左手首を右手で握りながら半身になり、腕の太さや胸の盛り上がりを強調しながら。ボディビルでいう『サイドチェスト』のポージングである。はい、ここテスト出ますよ。
「ふぎゃぁああ?!」
踏んじゃわれた猫の叫びを上げ、魔理沙は横にそれる。勢い余って床に当たり、弾かれて天井に、本棚にへと、ビリヤード球のように跳ね飛んだ。最終的に本棚を倒し、崩れてきた無数の本に埋もれる。
恐ろしい攻撃であった。攻撃に向かった自分を即座に逃走に向かわせるとは。あまりのことに星形弾幕を出す余裕もなかった。
知識の山から黒帽子を出し、恐る恐るうかがう。パチュリーは次の攻撃に移らず、ポージングを決めたままだった。ピクピクと大胸筋をうごめかせている。嬉しくない乳揺れだ。
「なかなかやるわね。スペルカードで初撃を避けるとは思ってもみなかったわ。当たっていれば、反撃の隙もない連携が決まったのに」
回避は偶然の産物なのだが、運が良かった。ものすごく良かった。食らっていたかもしれない連携がどんなものなのか、想像もしたくない。
「それなら次はこれね。全身からほとばしる汗を媒介とした、水符『ジェリーフィッシュプリンセス』」
「何を媒介にしてんだ! 最悪のプリンセスじゃねぇか!!」
「汗の成分と海の成分は親和性が高いのよ」
「汗の海で海水浴ってストレスたまるわ! ムワーッとした液体が寄せては返す浜辺……まさしく死海だろうが!」
「甘いわね。私のスペルは、そこにみなぎるマッスルを加えたわ」
「より悪化だと?!」
どんな攻撃かはわからないが、間違いなく先の土符と同等の変態性を有している。魔理沙は一枚のスペルカードを取り出した。もはやスペルって何なの?という状況になった今、一気に勝負をつける決意を固めた。これ以上筋肉の大瀑布に身を投じるわけにはいかない。終焉(しゅうえん)をもたらす必殺の一枚。すなわち、
「届けッ、貫けッ、私の想いッ! 恋符『マスタースパーク』!!」
この場合の想いとは、さっさと筋肉からおさらばしたいという願いである。
まばゆい光と轟音が図書館を満たした。中距離からの極大魔砲は標的へ放射され、勢いに流された多数の本が木の葉のごとく舞う。
直撃の手応えに魔理沙は口角を上げる。辺りを一切なぎ払う必殺のスペルだ。まともに当たって無事でいられるはずがない。
閃光の暴風が収まってきた。人影が浮かぶ。
「な、何ィ?!」
パチュリーだった。まるで無傷の状態で直立している。しかも、ポーズまで決めていた。足を交差させ、両手を後頭部に回して肘を上げている。腹筋と脚を強調する『アブドミナル&サイ』と呼ばれる体勢である。はい、ここもテスト出ますよ。
「なかなかの威力ね。身体を鋼鉄と化してなければ危なかったわ」
「えええっ?!」
「これぞ新スペル、金符『シックスパック』」
「六つに割れた腹筋のことじゃねーか!」
「このスペルはカードに魔力を込めるのではなく、筋肉に時間をかけて負荷と休息を交互に与え続けることによって完成する」
「それ、ただのトレーニングだろ?!」
「わかってないわね。肉体の奇跡は高度な魔法と同じなのよ」
「いや、言ってることがさっぱりッ??」
「ならばその身で知るといいわ。火水木金土符『賢者の石』で!」
魔理沙の背筋に怖気が走った。五行を操るパチュリーは、単にそれぞれの属性を用いるだけでなく、それらを組み合わせたスペルを創り上げることができる。そして、五行全てを融合させたのが『賢者の石』だ。
いや、それがいつもの『賢者の石』だったら何度も見ているので、対処のしようもあるのだが。
(これまでの変態技を全部合わせてくるってことか?! あのスクワット、あの汗、あの腹筋とかを!)
ヤバイ。
こいつはヤバイ。
恐慌に駆られた魔理沙の頭には、逃走の文字しか浮かばなくなった。
背を向けようとしたとき、気づく。
パチュリーの姿が見えない。いったいどこに──
「むきゅ」
背後の声に振り向く間もなく、抱き締められていた。キマシタワーと言うにはあまりにもたくましい両腕の抱擁。
筋繊維の連なりに拘束された魔理沙は「あ、ああ……」と絶望の声を上げることしかできない。
パチュリーが耳元でささやく。
「ようこそ、筋肉の黄金世界へ」
絶叫が響き渡った。
黒煙をプスプスと立ち上らせる尻を掲げ、パチュリーは床に突っ伏していた。
無様な姿であろうことは理解していたが、動けなかった。敗北感以上に喪失感が大きくのしかかっていたからだ。
またあの白黒に本を奪われてしまった。もう何度も何度も何度も何度も。このままでは図書館は霧雨邸に引っ越すハメになる。いや、結構マジで。
「パチュリー様、大丈夫ですか?」
かがんでくる黒い服。赤い髪を揺らし、赤い瞳が見つめる。図書館の有能な助手、小悪魔だ。
「ええ、あなたも大丈ぶ……何か無傷っぽいけど」
「運が良かっただけですよ。一歩間違っていれば、完成間近のトランプタワーが崩れるところでした」
「主の危機に何を作ってんのよ! 第一、崩れても怪我しないでしょ!」
「いえ、そうなったときの私の精神的な傷害は計り知れなく……」
「むしろ私が傷ついたわよ! 上司思いの部下を持って!!」
「そんな……照れますよ」
「褒めてない!!」
そこまで言って、パチュリーは唐突に身体を丸めてゴホゴホと咳をする。小悪魔は慌てて背中をさすった。
「喘息の調子、よろしくないのですか?」
「え、ええ。栄養状態が良くないのかしら」
「それはありません」
あまりの即答っぷりに、パチュリーは鳩が豆鉄砲を食ったように目を丸くする。自分の想定していた現況を、小悪魔があっさりと否定するなんて。常に主の知識の豊富さに敬服の意を示してきた使い魔、その態度として意外も意外だったのだ。
「え、いや、でも」
「ありえません」
再度否定する小悪魔。「なぜなら」と右手を伸ばす。パチュリーの胴体に向かって。
「この通りです」
「あう」
むんず、とお腹の柔肉をつかまれて、紫の主は小さく声を上げた。そう、つままれたのではなく、つかまれたのだ。それだけのボリュームがあったということである。本日、腹肉大量入荷。お安くしときますよ。
「パチュリー様の栄養状態は十全です。ええ、それはもう存分に。過分に。過剰過多に」
「ちょ、そんなに言葉を重ねなくても」
「そうですね。重なるのはこの三段腹だけで十分です」
「ぐはっ」
言葉の槍に貫かれ、苦鳴をあげる。事実を事実のままに伝えられることが、これほど暴力的なことだったとは。パチュリーが悶えるその間にも、豊かな膨らみはもにゅもにゅと両手で揉みまくられていた。──より上の部位のことであれば色気のある表現であったのが惜しい。
「ぐっ……っこ、これは何かの間違いよ。ちょっと前まではあばらが浮くほどの痩せぎすだったんだから」
「ここまで状況証拠をそろえられて、往生際が悪いですね。傍目で観ている者にとってはよーくわかりましたよ、パチュリー様が日々膨張していくのが」
「ぼ、膨張っ」
「その結果が、このたぷたぷの、ぷにょぷにょです。今後はファッチュリー様とお名乗りください」
「そうね、ファットとパチュリーでファッチュリー。名は体を表すというものね、って何その自虐名!」
「ファッチュリー=コルステロールとお名乗りください」
「ノーレッジの欠片も?!」
小悪魔は身を離すと、「さて」と言う。パチュリーは乱れた着衣を慌ただしい手で整えながら、赤面した顔もそのままに次の言葉を待ち受ける。
「今後どうなさるおつもりですか、コルステロール様」
「そっちがメインネーム?!」
「対策を練り、実行に移さねばなりません。このままでは白黒に本を奪われ放題、パチュリー様は順調に肥え太って、いずれは出荷されます」
「どこへとっ?!」
「精肉じょ……いえ、これ以上は言えません。主を思うが故に」
「ほとんど言ってるじゃない!! 本当にいい性格してるわね、あなた!」
「ありがとうございます」
「褒めてない!」
ひとしきり激高した後、パチュリーは「──でも、そうね」と口元に指を当てる。
「あなたの言う通り、このままではいけないわね」
「はい」
「栄養は摂れている。でも、それを消費していないのね。つまりは運動が足りない。だから体力もつかない」
パチュリーは論理を重ねていく。
「そう、必要なのは適切な運動──これよ。さっそく開始しなきゃ。健康かつスタイリッシュな身体を目指して! 健全なる肉体に健全なる精神が宿り、不健全な白黒を打ち負かす! やるわ、私! 小悪魔、まずは関連する書物を片っ端から持ってきてちょうだい!」
「かしこまりました」を頭を下げた小悪魔は、並び立つ本棚の谷へと足を向けた。口元には笑みが浮かんでいる。
どうやらやる気を出してくれたようだ。
最近負けが込んでいて落ち込んでいたが、気を立たせてからプラス方向へと意識を転化させる作戦は上手くいった。あの調子なら大丈夫だろう。
元来、自分の主は真面目なので、アドバイスはきちんと聞き入れる。課題として取り上げたものは、律儀にコツコツとこなしていく。そうやって一流の魔女と呼ばれるだけの存在になったのだ。
まあ、確かについ入れ込み過ぎて、視野狭隘(きょうあい)になりがちな部分もあるけれど。
現在の「デブチュリー」状態になり果ててしまっているのも、「ちゃんと食事を摂った方がいい」と決めたからだ。
しかし、反省は活かされる。パチュリー様は運動をするだろう。的確、かつ理想的な。そして目標を達成するに違いない。ずっと主の姿を見てきた自分には確信があるのだ。ただ──
「ふふっ」
思わず吹き出してしまう。
やっぱり、それでもパチュリー様は以前より行動的になった。
それはあの白黒のお陰なんだろう。彼女は影響を与えるだけのまぶしさを持っている。
問題を持ち込む侵入者が、主を成長させる光を差し込ませるなんて。
何とも言えないおかしさに、小悪魔の顔には微笑みが湧いてくるのだった。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
白黒こと霧雨魔理沙は困惑していた。
どういうことだ? 久しぶりに来たと思ったら、どうも様子がおかしい。
間が空いた分を取り戻そうと、たくさんの本を積めるリヤカー持参で訪問したというのに。
門番から、メイドから、メイド長まで……まるで抵抗がない。断固侵入を阻止するってのが本来だろう。そのために強行突破用のスペルカードも存分に仕込んできたのだが、使い道がない。フリーパス状態だ。
いや、その表現は正確ではないか。全員が歓迎、とまではいかなくても、「待ち人現る」みたいな反応を示し、むしろ図書館に向かうことを促すような態度を取ってくる。現にパチュリーの使い魔はこうして、片手を引っ張って小走りに誘導しているのだ。
「な、なあ、そんなに急いでどうすんだ? 本は逃げないぜ」
「泥棒が言う台詞じゃないと思いますが、とにかくパチュリー様にお会いくださいっ」
何を興奮しているのか、口調は早く、声は高い。
疑問を解決する糸口もないままに、図書館の重厚な扉の前にたどり着く。
ギギギ……と開く向こう側に、見慣れた暗がりがあった。ほのかな照明のみが点々とする静かな空間。魔理沙は足を踏み入れる。
「では、後はよろしくお願いします!」
リヤカーが内部に入りきったと同時に、小悪魔の声と扉が閉じる音。
内部に取り残された魔理沙は違和感に気づいた。
いつもはひんやりとした湿気が満ちているはず。なのに、どういうことだ、このむんむんとした熱気は。
気配を前方に感じ、目を凝らす。暗さに目が慣れてきて、その存在が認識できるようになった。それは──
筋肉。
鍛え抜かれた巨体があった。その余すところ無く隆起した肉体が、地面に平行となって上下運動を繰り返している。腕立て伏せだ。しかも両の親指だけでやっている。荒い息づかいのつぶやきが耳に入った。
「1万2千601むきゅ、1万2千602むきゅ……」
「すみません、部屋間違えました」
即、リヤカーも置き去りに扉へと逆走する。が、開かない。固く閉ざされている。
「おいっ、ちょっ、開けろ! ここ、猛獣のオリじゃねーか!!」
バンバンと叩くが、外からは「責任は取ってください!」と一言あったのみで、それ以外の反応がない。何だ、責任って。
悪寒。
背中にツララを差し込まれた感覚が襲った。さびついた機械のように首を回す。筋肉の盛り上がりが身を起こしつつあった。全身から吹き出す汗が湯気を立てている。呼応するように魔理沙の全身からも汗が吹き出した。冷や汗の方だが。
紫色のビキニを身にまとった山盛り筋肉。頭のキャップと三日月の髪飾りにより、ようやくそれがパチュリーの成れの果てだと認識できる。やだ、何、これ。
ふしゅるぅー、と息を吐き、パチュリー(改)が言葉を紡ぐ。
「またぞろ誰かさんが読書の時間を邪魔しに来たようね……」
え、今の読書だったの? どう見ても頭じゃない方を鍛えていたぞ。
が、確かに顔のあった辺りに本があることに気づく。その閉じられた書物に記されたタイトルは……『ネクロノミコングラッチレーションマッスル』
(何て冒涜的な……!)
この図書館で読む前から拒否したくなった書物は初めてだ。気づけば、近くの小テーブルにもいくつか本が載っているが、それぞれタイトルは、
『グリモワールドマッスル』
『ソロモンのマッスル』
『ルルイエ肉本』
……いろいろ酷かった。
これらを完読し、実践した結果、どのようなことになるか──それは目の前の事象が如実に物語っている。魔理沙の眼前に、筋骨隆々の八頭身と化したパチュリーがそびえ立っていた。怖い。キモい。
「パ、パチュリーなのか」
今更間の抜けた質問だったが、あまりの変貌っぷりに聞かずにはいられない。
「ええ、ちょっと運動したのよ。見違えたでしょ」
「いや、見違えたっつーか、我を失いかけたっつーか……ちょっと運動ってレベルじゃねーぞ」
「紫モヤシと呼ばれた私は過去のものよ」
「うん、私もそんなぶっといモヤシ見たことねぇ」
あったら、食いでがありそう、という前に歯が立たなそうだ。
「じゃあ、さっそく始めましょうか」
「え、何を」
「もちろん弾幕勝負よ」
拳をポキポキ鳴らしながら、パチュリーは言った。
「言葉と行動に若干の齟齬を覚えるが、それはともかく、私はお前とは戦うつもりはないぜ。その理由もない」
だから早く帰らせ──と続くはずの言葉は、パチュリーの手によって遮られる。手は人差し指を突き立てる形となり、一つの方向を指した。
そちらを向いた魔理沙、頬に汗がタラリと垂れる。リヤカーがあった。
「理由はあれで十分よね」
「いや、その、違うんだ。あれは日頃の感謝を込めて私からお前への、」
「プレゼントってわけ」
「い、いささか無理があるのぜ?」
「いいえ、ちょうど欲しかったの」
「マジで?!」
救いの御手が差し伸べられたと思った魔理沙だったが──
「ええ、あなたの死体を運搬するのに最適ね」
──神も仏もありゃしなかった。
「ま、待て、話せばわかる、話せば!」
「そうね、たっぷり話し合いましょう、肉体言語で」
「ボディーランゲージ?!」
一方的な会話を想像し、魔理沙は戦慄(せんりつ)した。まさか身振り手振りのことではないだろう。事実パチュリーは戦闘態勢に入るべく、Tシャツを被っている。
胸面に筆で大きく書かれた文字は『巨大なる人間山脈』。
「……すげーセンスだな。どこで売ってんだ。ユニクロ?」
「アンドレ」
聞いたことがない。ただ何となく大店舗っぽい響きだ。
珍妙なシャツがパチュリーの上半身を覆うと、内側からの張り詰めた筋肉によりピッチピチとなった。その布地を右手でパシリと叩き、紫の魔女は戦闘開始の声を上げた。
「じゃあ、勝負よ、魔理沙! おぉおおおおおぉおおッ!!」
雄々しい気合いと共に両腕を曲げ、胸を張る。急激な筋肉の膨張に耐えきれず、Tシャツが破裂した。四散した布きれが周囲に舞う。
「って、服着た意味はッ?」
魔理沙の疑問も意に介さず、パチュリーは決めの言葉を発する。
「今日は喘息も調子いいから、とっておきの魔法、見せてあげるわ!」
「今のお前だったら、喘息どころかエイズもエボラも抗体が殲滅できるだろ! 裸絞めとかで!」
冷静さを失う魔理沙の先手を取り、パチュリーは既にスペルカードを取り出していた。ビキニの下にでも挟んでいたのかのだろうか。
「土符『レイジィトリリトン』!」
「あ、ああ、良かった、スペルカードはいつものやつだ──って何やってるのぉおおお?!」
力強い上下運動がそこにあった。パチュリーはつま先立ちで腕を振りながら足の屈伸をしていたのだ。いわゆるヒンズースクワットである。
「こう、する、ことで! 大地の、パワーを、吸収、するのよッ!」
意味がわからない。荒い息づかいでの説明だからというわけでなく、意味がわからない。
地面を掘削する勢いでのスクワットは、大地のパワーというより、全身の血液を筋肉の隅々に充填(じゅうてん)しているようであった。腕に、首に、野太い血管が浮き出る。
「ひっ、ひいいっ」
魔理沙は防衛本能から反射的にスペルカードを発動していた。
「『ブレイジングスター』!」
術者突進型の最速魔法。相手スペルの発動前に潰すつもりだった。防護魔法で前面を固め、突っ込む。かわされても、ホウキからばらまかれる星形弾幕が続くという二段構え。
攻撃こそ最大の防御! 死中に活あり! ホウキにまたがり、裂帛(れっぱく)の気合いで立ち向かう、その相手は、
「ふんぬっ」
同じく突進してきていた。左手首を右手で握りながら半身になり、腕の太さや胸の盛り上がりを強調しながら。ボディビルでいう『サイドチェスト』のポージングである。はい、ここテスト出ますよ。
「ふぎゃぁああ?!」
踏んじゃわれた猫の叫びを上げ、魔理沙は横にそれる。勢い余って床に当たり、弾かれて天井に、本棚にへと、ビリヤード球のように跳ね飛んだ。最終的に本棚を倒し、崩れてきた無数の本に埋もれる。
恐ろしい攻撃であった。攻撃に向かった自分を即座に逃走に向かわせるとは。あまりのことに星形弾幕を出す余裕もなかった。
知識の山から黒帽子を出し、恐る恐るうかがう。パチュリーは次の攻撃に移らず、ポージングを決めたままだった。ピクピクと大胸筋をうごめかせている。嬉しくない乳揺れだ。
「なかなかやるわね。スペルカードで初撃を避けるとは思ってもみなかったわ。当たっていれば、反撃の隙もない連携が決まったのに」
回避は偶然の産物なのだが、運が良かった。ものすごく良かった。食らっていたかもしれない連携がどんなものなのか、想像もしたくない。
「それなら次はこれね。全身からほとばしる汗を媒介とした、水符『ジェリーフィッシュプリンセス』」
「何を媒介にしてんだ! 最悪のプリンセスじゃねぇか!!」
「汗の成分と海の成分は親和性が高いのよ」
「汗の海で海水浴ってストレスたまるわ! ムワーッとした液体が寄せては返す浜辺……まさしく死海だろうが!」
「甘いわね。私のスペルは、そこにみなぎるマッスルを加えたわ」
「より悪化だと?!」
どんな攻撃かはわからないが、間違いなく先の土符と同等の変態性を有している。魔理沙は一枚のスペルカードを取り出した。もはやスペルって何なの?という状況になった今、一気に勝負をつける決意を固めた。これ以上筋肉の大瀑布に身を投じるわけにはいかない。終焉(しゅうえん)をもたらす必殺の一枚。すなわち、
「届けッ、貫けッ、私の想いッ! 恋符『マスタースパーク』!!」
この場合の想いとは、さっさと筋肉からおさらばしたいという願いである。
まばゆい光と轟音が図書館を満たした。中距離からの極大魔砲は標的へ放射され、勢いに流された多数の本が木の葉のごとく舞う。
直撃の手応えに魔理沙は口角を上げる。辺りを一切なぎ払う必殺のスペルだ。まともに当たって無事でいられるはずがない。
閃光の暴風が収まってきた。人影が浮かぶ。
「な、何ィ?!」
パチュリーだった。まるで無傷の状態で直立している。しかも、ポーズまで決めていた。足を交差させ、両手を後頭部に回して肘を上げている。腹筋と脚を強調する『アブドミナル&サイ』と呼ばれる体勢である。はい、ここもテスト出ますよ。
「なかなかの威力ね。身体を鋼鉄と化してなければ危なかったわ」
「えええっ?!」
「これぞ新スペル、金符『シックスパック』」
「六つに割れた腹筋のことじゃねーか!」
「このスペルはカードに魔力を込めるのではなく、筋肉に時間をかけて負荷と休息を交互に与え続けることによって完成する」
「それ、ただのトレーニングだろ?!」
「わかってないわね。肉体の奇跡は高度な魔法と同じなのよ」
「いや、言ってることがさっぱりッ??」
「ならばその身で知るといいわ。火水木金土符『賢者の石』で!」
魔理沙の背筋に怖気が走った。五行を操るパチュリーは、単にそれぞれの属性を用いるだけでなく、それらを組み合わせたスペルを創り上げることができる。そして、五行全てを融合させたのが『賢者の石』だ。
いや、それがいつもの『賢者の石』だったら何度も見ているので、対処のしようもあるのだが。
(これまでの変態技を全部合わせてくるってことか?! あのスクワット、あの汗、あの腹筋とかを!)
ヤバイ。
こいつはヤバイ。
恐慌に駆られた魔理沙の頭には、逃走の文字しか浮かばなくなった。
背を向けようとしたとき、気づく。
パチュリーの姿が見えない。いったいどこに──
「むきゅ」
背後の声に振り向く間もなく、抱き締められていた。キマシタワーと言うにはあまりにもたくましい両腕の抱擁。
筋繊維の連なりに拘束された魔理沙は「あ、ああ……」と絶望の声を上げることしかできない。
パチュリーが耳元でささやく。
「ようこそ、筋肉の黄金世界へ」
絶叫が響き渡った。
あとアリスさんお願いですから全力で逃げろ下さい
それはそうとテンポいい。
作者アンタやりすぎだwwwwいいぞもっとやってくれwwwwwww
筋肉成分だけでも腹筋持ってかれたのに作者絶対シャドウハーツのファンだろwww漢祭りのテーマが頭の中で鳴り響いて電車の中で爆笑しちまったじゃないかwwwwwww
おかげで周りの視線が痛かったよ…次回作マジで楽しみにしてます!!!
うちの腹筋が完全に破壊されたよ・・・
おかげで呼吸がやばかった。
ちくしょうもっとやれ!アリスの次は聖だ!筋肉と相性がいいぞきっと!(ヤケ
展開も既視感を覚えるもので目新しい展開がありません
マチョリーネタはもはや使い古されたもの。そう思ってた時期が私にもありました。
しかしこれは使い古されたそれを更に力技で鍛え上げ、磨き上げられた筋肉への賛美歌へと昇華させていました。
強いて我侭を言うのであれば、オチがやや強引だったことでしょうか。
あとはダブルバイセップスも取り上げていただきたかったなと。
まさかの多面的魔術理論キタw
さすが大図書館、何でもあるんだなー
とりあえず笑っときます。
おかしいな、笑わされたぞ。
笑ったので負けです。
魔理沙のリアクションや冒涜的な書物で笑いました
これは彼女の的確且つ間断の無いツッコミがなければ面白さが成立しなかった
GJwwww
と思いきや、まさかのマチョリー、しかもフルスロットル。
七色のマッチョのくだりまで笑わせて頂きました。