カツカツと黒板に文字を書く音が響く。
文字を書き終えると寺子屋の教師である上白沢慧音は振り返り口を開く。
「それでは、最初の問題だ。分かる者。手を上げろ」
教室全体を見渡し、優しい笑顔を浮かべる。
「はい」
勢いよく手を上げる一人の少女。
「よし、では霧雨さん」
「答えはレッドマジックです」
「よく覚えていたな、正解だ」
嬉しそうな表情で席に着く少女。
「どうだ霊夢?」
魔理沙は得意げな顔をすると隣の霊夢を小馬鹿にした様に肘で突く。
「見てなさいよ。次こそは」
悔しそうな表情を浮かべる霊夢。
「よし、では次の問題だ。分かる者、手を上げろ」
「はい」
同時に声を上げ、手を大きく振りアピールする多数の生徒達。
「おっと、今回は簡単すぎたようだな。では一番最初に手を上げた東風谷さん」
「はい、答えはパーフェクトフリーズです」
「正解。ちょっと簡単すぎたようだな。次からは難しくするぞ」
「えぇー」
教室内に生徒達の批判の声が響く。
ざわめく声に紛れ魔理沙が霊夢に話しかける。
「何で今の問題、手上げなかったんだ?もしかしてわからなかったのか?」
「そんな訳ないでしょ。簡単な問題を答えたって意味ないじゃない。魔理沙の方こそ随分必死に手を上げてたわね。これから分かんない問題だらけで活躍できないと見越してかしら?」
「なんだと」
「なによ」
「授業中だ。静かにしろ。それに、難しい問題じゃないとお前達の為にならん。日頃から勉強していればどうという事はないぞ」
そう言い、生徒達を黙らせ、再び黒板に向かう慧音。
「よし、次の問題だ。分かる者は手を――」
「はいっストレートとカーブの夢郷です」
ガッツポーズをする霊夢は小馬鹿にしたような表情で魔理沙を見る。
「正解だ。ただし、人の話は最後まで聞きなさい」
「は、はい」
「あっははは、怒られてやんの」
「うるさいわね。博麗の巫女はこれ位じゃないと務まらないのよ」
「大体、今のあんただって答えられなかったんじゃない?」
「そんな事あるか。私は大魔法使いだぜ?私の知らないスペルカードなど存在しない」
二人の話し声に紛れ、コツコツと床を歩く音が響く。
ゴツン、ゴツン。
鈍い音が二回聞こえた。
「授業中だ。保護者の方は静かにしててくれ」
「す、すいませんでした」
頭を押さえながら声を揃え、慧音に謝る二人。
「もう、お母さん達にも困ったものよね」
頭の大きな赤いリボンを揺らしながら少女は隣の席の少女に話しかける。
「あぁ、見てて馬鹿みたいだもんなぁ」
とんがり帽子に手を当てながら苦笑いをする少女。
「東風谷さんのお母さんが羨ましいわ」
リボンを着けた少女が前の席の少女に話しかける。
「うちのお母さんも負けないくらい困ったお母さんだよー」
苦笑いをしながら振り返った少女は可愛らしい蛙と蛇の髪飾りを着けていた。
「よし、では気を取り直して次の問題だ」
教壇に戻った慧音は少し嬉しそうにしてた。
今日は寺子屋の授業参観の日。
永夜異変で対峙した二人の人間。今では娘を自分の寺子屋に通わせていると思うと、時の流れを改めて実感した。
文字を書き終えると寺子屋の教師である上白沢慧音は振り返り口を開く。
「それでは、最初の問題だ。分かる者。手を上げろ」
教室全体を見渡し、優しい笑顔を浮かべる。
「はい」
勢いよく手を上げる一人の少女。
「よし、では霧雨さん」
「答えはレッドマジックです」
「よく覚えていたな、正解だ」
嬉しそうな表情で席に着く少女。
「どうだ霊夢?」
魔理沙は得意げな顔をすると隣の霊夢を小馬鹿にした様に肘で突く。
「見てなさいよ。次こそは」
悔しそうな表情を浮かべる霊夢。
「よし、では次の問題だ。分かる者、手を上げろ」
「はい」
同時に声を上げ、手を大きく振りアピールする多数の生徒達。
「おっと、今回は簡単すぎたようだな。では一番最初に手を上げた東風谷さん」
「はい、答えはパーフェクトフリーズです」
「正解。ちょっと簡単すぎたようだな。次からは難しくするぞ」
「えぇー」
教室内に生徒達の批判の声が響く。
ざわめく声に紛れ魔理沙が霊夢に話しかける。
「何で今の問題、手上げなかったんだ?もしかしてわからなかったのか?」
「そんな訳ないでしょ。簡単な問題を答えたって意味ないじゃない。魔理沙の方こそ随分必死に手を上げてたわね。これから分かんない問題だらけで活躍できないと見越してかしら?」
「なんだと」
「なによ」
「授業中だ。静かにしろ。それに、難しい問題じゃないとお前達の為にならん。日頃から勉強していればどうという事はないぞ」
そう言い、生徒達を黙らせ、再び黒板に向かう慧音。
「よし、次の問題だ。分かる者は手を――」
「はいっストレートとカーブの夢郷です」
ガッツポーズをする霊夢は小馬鹿にしたような表情で魔理沙を見る。
「正解だ。ただし、人の話は最後まで聞きなさい」
「は、はい」
「あっははは、怒られてやんの」
「うるさいわね。博麗の巫女はこれ位じゃないと務まらないのよ」
「大体、今のあんただって答えられなかったんじゃない?」
「そんな事あるか。私は大魔法使いだぜ?私の知らないスペルカードなど存在しない」
二人の話し声に紛れ、コツコツと床を歩く音が響く。
ゴツン、ゴツン。
鈍い音が二回聞こえた。
「授業中だ。保護者の方は静かにしててくれ」
「す、すいませんでした」
頭を押さえながら声を揃え、慧音に謝る二人。
「もう、お母さん達にも困ったものよね」
頭の大きな赤いリボンを揺らしながら少女は隣の席の少女に話しかける。
「あぁ、見てて馬鹿みたいだもんなぁ」
とんがり帽子に手を当てながら苦笑いをする少女。
「東風谷さんのお母さんが羨ましいわ」
リボンを着けた少女が前の席の少女に話しかける。
「うちのお母さんも負けないくらい困ったお母さんだよー」
苦笑いをしながら振り返った少女は可愛らしい蛙と蛇の髪飾りを着けていた。
「よし、では気を取り直して次の問題だ」
教壇に戻った慧音は少し嬉しそうにしてた。
今日は寺子屋の授業参観の日。
永夜異変で対峙した二人の人間。今では娘を自分の寺子屋に通わせていると思うと、時の流れを改めて実感した。
ところで、私の嫁と娘が登場していないようだが(ry
いい発想
見事に騙された
だがよくぞ俺がキャベツ畑でコウノトリ家業を営む妻子持ちの男と気づいたな!
褒めてやる!ああ褒めてやろうとも!
ニヤニヤしながら読み返してしまいましたよw
素敵なお話をありがとうございます
あとがきまで夢を壊さない作者にほっとしました。
しかももったいない程の高得点。
今後の励みになりました。感謝感激でございます。
ニヤニヤして読んでいましたw
すごくいいです!
お見事でした。
慧音「(プツン)私は怒ったぞーーーーーーっ!!!」