どうせ魔理沙がクッキーでもたかりに来たのだろう。
最初は何の疑いも無く、そう思い込んでいた。
だから扉の前で震えているパチュリーと目が合った時、アリスの思考は数秒間の静かな停止状態に陥ってしまったのだ。
ディープ・パープル ~魔女達の晩餐~
「……あら……」
裏返った声は情けないトーンで空気に溶けていく。
そしてカチカチと耳に響く、やかましい歯の音。
「ア、アリス……き、今日は……あな、あなたに……た、頼みがあって」
「……とりあえず入ってくれるかしら」
押しかけておいていきなり勝手に話を始めようとするのは、魔法使いという種族柄か。
それでなくとも引きこもりがちなパチュリーに対して、相手の事を考えながら話せと言うのは、かなり酷なことなのだろうか。
「しつ……し、しつれいするわ……」
震えながら人形の様な足取りで入ってくるパチュリー。その背後で、本物の人形達が暖炉にそそくさと薪を継ぎ足し始める。
パチュリーは小さく体を震わせながら、お尻を浮かせるようにイスに腰掛ける。どうやら、今日も外はかなり冷え込むらしい。
「今ちょうどお茶の時間だったの。よかったらドウゾ」
「あ、ああrがとう」
上海が紅茶の入ったカップを運んでいくと、カナカナと震えながらそれを受け取る。
コップを両手で包み込む様に持つのは彼女のクセだ。コップに取っ手が付いていても、それに指を通すという事をパチュリーは絶対にしない。
魔女とは基本的にひねくれ者なのだ。
「きき、今日はとても寒いのね。まままだ夏かと思っていたのに」
「出なさすぎよ」
アリスのカップにも注がれる紅茶。その透き通った液体の表面に、アリスのジト目がゆらめいている。
「ミ、ミル……ミルクを頂戴」
「はいはい。あわてなくてもあげるわ」
「シャンハーイ」
すぐに上海があたたかいミルクを注いであげる。
「ありがとう上海。ミルクはここに置いて頂戴。あと、お砂糖はここね」
「シャンハーイ」
「ぉ、お砂糖は駄目……」
「シャン?」
「………………待ってて」
そうだ忘れていた。「砂糖」は駄目なのだ。液状でなければならなかった。
早速キッチンに走るのは蓬莱だ。
「ホラーイ」
「はいシロップよ。これでよかったわね」
「え、液体に……こ、個体を溶かし込むのは」
「形の変化であり、性質そのものの変化である。それは『あまい紅茶』ではなく『紅茶と砂糖のまぜもの』以外の何者でもない」
「そそ、そうよ……その通り。私は『あまい紅茶』がの、飲みたいの……」
「おんなじじゃない」
「お……ぉおんなじじゃないわ。それなら砂糖の塊に紅茶をまぶして食べた方が、ま、まだ納得できるわ」
おえ、と思ったのは口の中まで甘くなった気がしたからだ。
魔女はひねくれている。というのはさっき言った通りだが、ひねくれているだけに、その暮らしは不可解なこだわりに満ちている。
特に生粋の魔女であるパチュリーの場合それが顕著だ。
何しろ生活のサイクルのほとんどが、細かなルーティーンワークの繰り返しで形成されている。それは魔女独特の戒律と、魔力の維持の為に行なわれるものなのだが、傍から見れば「変人のこだわり」以外の何物でもない。
例えば、つい先日こんな事があった。
紅魔館のランチに招待された時の事。ダイニングに全員が揃い、館の主のレミリアの声で食事が始まった。そこまではいい。
「さあ、食べましょう。アリスも遠慮なく食べて頂戴」
「え、ええ……」
それ自体は何のことも無い日常のひとコマ。ただ、問題だったのはパチュリーの食卓の光景である。
「……いただきます」
アリスの隣で、そうぼそりと呟くパチュリー。隣と言っても、やたらと長いテーブルなので互いの距離は開いている。
アリスはチラチラと、横目でその食卓を盗み見ていた。パチュリーの前に、明らかに異常な数の食器が並んでいる。
どれも小さい、小皿の様なものが、ざっと二十皿以上……。
「……おいしそう」と、おいしくない物を見るような目でつぶやいているパチュリー。
魔法使いの生活はこだわりが強く奇妙なのだが、その最たるものは食事だ。
特にパチュリーの場合、自らの使いこなす属性魔法の七曜思想に基づいて、その日その日で食べるものが決まっている。
今日は肉類、明日は魚、あさっては野菜と言った風だ。栄養のバランスを一日単位で取るのではなく、「七曜」つまり週単位で調整するのである。
さらに月の満ち欠けや季節によって、同じ肉でも「空を飛ぶ獣の肉」とか「地を這う四足獣の肉」とか細かな違いがある。
加えて、さっきのコーヒーの砂糖の様に、性質の違うもの同士を一緒に食べるという事が出来ない。そうなると、その食卓は実にややこしい事になるのだ。
「咲夜……このトマト……とてもおいしい……」
「有り難うございます」
「このキノコは……正解だったようね……」
「はい、魔理沙の無駄知識もこう言う所では役に立つものですわ」
そう言いながらパチュリーは食材を一つ一つ食べている。具材を分けているのである。
どういう事かと言うと、例えばスープを食べる際、パチュリーのテーブルには「スープ」と「具材」が別々の皿に載って現れる。
これを彼女はスープ、具材、スープ、具材、と言ったようにバラバラに食べるのである。スープに具が入っていると、料理そのものの属性が変わってしまうそうなのだ。
パスタなんかが出る際は、味の付いたパスタと上にのせるトッピングが、やはり別々の皿に載って出てくるし、おかずやサラダも当然のこと。全てを別々にして食べるのである。こうなると、もう何の料理だか訳が分からない。
現にその時は、咲夜の得意な石釜のピッツァが饗されたのだが、パチュリーはやはりそれらの具材の、キノコ、トマト、オニオン、ピーマン、ナス、バジル、オリーブ、ケッパー、ニンニク、パプリカ、モッツァレラを別の皿に分けて食べていたのだ。因みにピザ生地とソースとコショウもしっかり別々の皿に分けられていた。
「ね……ねえ、パチュリー」
「……何かしら」
「その…………おいしい?」
「ええ……とっても……」
そう言って、小さな口でもそもそと分解ピッツァを食べるパチュリー。ホントかよと言いたくなる。
「でもフルーツタルトとかパフェとかのスイーツはOKなのよ。その辺がイマイチ良く分からないのよね」
……デザートは別物とでもいうのか。こうなるともう本人以外誰にも分からないし、分かりたくも無い。
もっとも、まあ紅魔館の住人はその辺りは皆似たり寄ったりだ。
吸血鬼は色々と食事に変な決まりごとがあるし、美鈴は逆に全てを一つの皿にごちゃごちゃに混ぜて、イヌの食事の様にして食べる。
だからあそこの食卓と言うのは奇妙なことこの上ない。それら全てを毎日そつなく提供している咲夜は、やっぱり偉大な存在なのである。
「はぁ~……あたたかいわ……」
ほうと息をつくパチュリーの声で、アリスは静かに我に返った。
パチュリーは基本的に、ほとんど感情が表情には出ないのだが、やや頬を赤らめてほんわかした様子なのがアリスには見て取れた。
顔から表情が消えてくると、彼女の場合いつもの調子に戻ったと言うことだ。
「落ち着いてきたみたいね」
「……凍え死ぬかと思ったわ」
「ところで、さっき何か頼みがあるって言ってたわよね? どうかしたの?」
「ええ……その事よ」
「何かしら。わざわざこんな寒い中出向いてきて」
紅茶をくいと喉に流し込む。
一旦口元に傾けたカップを戻すと、その向こうからパチュリーの根暗そうな無表情が表れる。相変わらずその表情からは、彼女の心情の何物も読み取る事はできない様に思える。
「私と付き合ってほしいのだけど」
「ぶ!!」
再び傾けようとしたカップに弾けて、薫り高いロイヤルミルクティーの芳香が周囲に爆散していた。
激しく咽こむアリスの周りで、オロオロと右往左往するのは人形達。
「……変わった紅茶の嗜み方をするのね」
「たしなんでんじゃねーよ!」
「どうかしら? 今日一日、人里に付き合ってほしいの。食べたい物があるのよ……」
「……んだったら最初っからちゃんとそういいなさい!」
まったく。魔女と言うものは、つくづく相手の事を考えてしゃべるという事をしない。言ってることが自分本位すぎて、ややこしい事この上ない。
「ハンカチー」
「ゾーキーン」
「ああ、ありがとう倫敦……ってこれは雑巾! そっちのハンカチを頂戴」
「魔理沙は家から出てこなくて……あなたしか頼める人がいないのよ」
コッチの惨状はお構い無しに話が進んでいく。
「つい先日降霊と魔法実験の本を持っていかれてしまって……。アレにのめり込んでるみたいなのよね」
「ああ、左様ですかっ」
「……あなた、ランチはまだよね。今日食べてみたいと言うのは人里の料理屋なのよ……つまり私と食事を供にしてほしいの。誰にも邪魔される事なく。二人っきりで……」
「……なん~か、微妙~に語弊がある言い方するわよね……」
たぶん邪魔されることなく意見交換をしながら食べたい、と言う種の意味なのだろうが、どうにも喉にモノが引っかかったような言いまわしだ。
ただ「食べたい物がある」とは、パチュリーにしては珍しい欲求だ。アリスも昼食はまだなので、別に付き……一緒するのはやぶさかではない。
それに人里の料理屋と言ったので、突飛なものを食べてみたいという事でもなさそうだし。
そう思って顔を上げると、話がついたと見たのか、パチュリーは早くも立ち上がってごそごそし始めている。
「ち、ちょっと……もう行くの?」
「あと7分で正午だわ。ランチの時間よ」
「……私は一言もOK出していないんだけどね!」
そういいながらも支度を始めるアリス。この辺りは相当魔理沙に鍛えられてしまっていると言うのを、彼女は気づいていない。
「あ……そうだわアリス」
「今度は何よ? 今から行くんでしょ? 里に」
「コートとマフラーが無いわ……」
「…………」
貸して下さいと言う事は絶対に言わない。魔女とは基本的にひねくれ者なのだ。
◇◇◇◇
円い大皿に、皿のサイズと同じ位の大きなピッツァが載っている。
トマトとチーズの香りの中に、ほのかに漂う香ばしい炭のにおい。これは、このピッツァが紛れも無く石の釜を潜って来た事を意味していた。
「……おいしそう」
無表情でぼそりと呟くパチュリーが、狭いテーブルの向かいに付いている。
店の中は雑多な洋風の設えで、店員の妖精達がせわしなく行き来していた。周りはがやがやとうるさいが、この雰囲気が返って肩肘張らなくていい。つまりビストロ風な店だ。
「ホントーねとってもおいしそう」
「……私はこの辺をもらうわね。……チーズがのびるわ……むきゅ~ん……」
「あははパチュリーったらしょうがないわね上海フォークで切ってあげて頂戴」
「シャーンハーイ」
ピザ生地を片手に、頭の上にまで引っ張るパチュリー。その手から、チーズの糸がのびる。
「こういうのはちゃんとフォークを上手に使わないと駄目よ? ピザ生地の先の方はトッピングで重たくなってるから、支えながら ・て、うおぉ~~いっっ!!」
マーガトロイド式ノリツッコミを成立させて、アリスは勢いに任せて立ち上がる。
そんな彼女の様子を、パチュリーは半口開けて見上げていた。
「 ピザじゃんっ!! 」
間髪入れず突き出される人差し指。その先は、まっすぐパチュリーの寝起きの様な顔に向けられている。
「…………………………正確にはクワットロ・フォルマッジ…」
「ん~なことぁどうだっていいのよー!」
アリスは堪らず両拳を天に向かって突き上げていた。
店内は騒がしいので、こんな破天荒なマネをしてもあまり目立たない。その辺をちゃんと踏まえているのがアリスマーガトロイドなのだ。
「あ~んた!」
高い位置から、また人差し指を突き下ろす。相手にしてみれば実に屈辱的な体勢であるのだが、構やしない。
「何喰ってんのよ!!」
「……? 」
「『……?』じゃないわよ!!」
「…………ピザだけど……? 正確にはクワットロ・フォルマッジ…」「ち~がう!っつてんでしょ~っ!!」
アリスは七色の光を撒き散らしながら叫んだ。周りで人形達がくるくる回りまくっている。
七曜思想とか言ってた傍から、よりによってピッツァを食べに来るとは何事だ。しかもトッピングバリバリの一番豪華なやつだ。「クワットロ・フォルマッジオ」とか、微妙に詳しいのにも何故かハラが立つ。
「あんた! 魔女のルーティーンはどうしたのよ!? 七曜思想に基づいた食生活はどうしたのよー!?」
「……? してるわよ? 館の中では」
「場所限定かよ!」
まさかの新事実に、アリスは髪を逆立てんばかりにして突っ込む。
「……だって。あそこは私のテリトリーだもの……ここはテリトリーの外だから……影響は無いわ……」
抑揚のない口調でそう呟つぶやくパチュリー。くやしいがアリスは内心納得していた。
魔女は自分のテリトリーを非常に大切にするのだ。その中で行なわれる日々のルーティーンワークが、その空間の力を高めていくのである。
「じ、じゃあ私の家でのこだわりは何よ? あの紅茶! アレも七曜思想でしょうが!」
「……アレは七曜思想とは関係ないわ。ホントにただのこだわりで…」
「わがままかよ!」
絶句して卒倒するアリス。
イスがあったので、それに落ち込むように座り込んだだけになったが。
「……甘いミルクティーは私にとって大切な嗜好品なの。『食事』というモノとは根本的に概念の異なるものだわ……」
何だそれ。
スイーツとおんなじって事か。もうホント適当に言ってるだけじゃないだろうかとすら思えてくる。
まあ、これが魔女のこだわりと言うものだ。結局本人以外誰にも理解する事など出来やしないのだ。
アリスは脱力してイスにへたり込んだ。なんだか物凄い疲労感を感じる。
「……この間のランチの時を思い出して。突然猛烈にピッツァが食べたくなったの……それでこの店がおいしいって小悪魔が言うから……」
「はあ? それじゃあ何? 単に完全なピッツァが食べたかっただけってこと?」
「ええ……」
「寒い中わざわざ? 震えながら?」
「……どうしても今すぐ食べたかったの」
「なによそれ……」
がっくりと首を垂れるアリスの周りを、心配そうな顔をした人形達がおろおろと漂っている。
「せっかく咲夜が石釜で焼いてくれるのに。その味を知らないなんてもったいないじゃない」
「……咲夜のピッツァは神社の宴会で良く食べるから……」
「は……さいですか~」
もうこの魔女特有のすれ違い感と言うのは、我ながら何とかしてほしいと思う。
考え方のズレ具合と言うのが妖怪以上に酷い。
魔理沙が魔女にはならないぜとか言っているのが、良く分かる気がする。本当ロクなものじゃない。
「……ただ、テリトリー外での食事と言う物は重要だわ……私も本の世界だけでなく、もっと広く世間を知らなければ……」
「うんソウダネー」
是非そうしてほしい。そして少しでも相手の事を考えるという事を学んでくれれば、言う事は無い。
まあ確かに、外やとりわけ人里のビストロなんかで、パチュリーをこうして目にするのはアリスにとっても新鮮だ。
「動かない大図書館」などと訳のわからない二つ名で呼ばれているパチュリー。仮にも間違いなく大魔法使いの部類に入る人物なので、もうちょっとマシな名で呼ばれてもよさそうなものだ。
なんだか、ものすごい引きこもりをカッコよく言っただけ、みたいじゃないか。実際そうだろうけど。
「……おいしい……」
あれやこれやと考えをめぐらせるアリスを置いて、当の本人はとっくにピッツァを堪能中だ。ああ、もう勝手にするがいい。
もそもそもそもそ……。
相変わらずおいしくなさそうに食べる。何とかならないものかと思っていると、
「……でも……」
「んー?」
「咲夜のピッツァの方が…………おいしいわ……」
ぼそりと、そうつぶやく。
そもそもパチュリーはお世辞は絶対に言わないタイプ。それに思っている事を、かなりダイレクトに発言する種の人物である。
今のセリフを咲夜が聞けば、どんなに喜ぶ事だろうか。
「そりゃそうよ。毎日あんな料理を食べられるんだから、感謝しときなさいよ」
一応小さく釘を刺しておく。
そして偉大なるメイド長を想いながら、試しにアリスもピッツァを一口。
チーズの程度が程よく、上品な香りが口から鼻腔に広がった。生地の口当たりもいい。思ったよりおいしいが、生地や素材の手間はやはり咲夜の方が上だろうか。
何しろ咲夜の場合、手間を惜しんで相手の待ち時間を気にする必要は無いのだから。
パチュリーはピッツァで口の周りを汚しながら、周りの光景をきょろきょろ見渡している。たぶんこういう店は珍しいに違いない。
「……周りが騒がしくて……神社みたいね」
「神社だって年がら年中騒がしいわけじゃないわよ」
「こんなに狭い中にヒトがいっぱい……これは何か人寄せの結界を展開しているか、土地の風水の影響に寄るものかしら……」
「何でも魔法に繋げないの。単に人気なお店なだけよ」
店内の喧騒の中、店員の妖精が忙しそうに通り過ぎていく。
パチュリーはそれを珍しそうに目で追っている。
「……ウチの妖精メイドよりもよく働くわ……」
「駄目よ? それ咲夜なんかに言っちゃあ。スパルタ教育にブーストが掛かっちゃうから」
その妖精店員は忙しそうにカウンターにつくと、厨房に向かい、
「ミートスパカルボマルゲリドリアフォードリンクで~す!」
大きな声でオーダーを叫ぶ。
そうしている間にも、別の妖精が厨房に向かって何やらオーダーを叫んでいる。せわしない事この上ない。
「ホント大変ね。あれって注文かしら? 何言ってるか分からないわね」
アリスも若干あきれ気味に、振り返ってその様子を眺める。人里にはそもそも洋風の店というものが少ないので、皆珍しがって食べに来るのだろう。
そんなアリスの前で、パチュリーの興味深げな目がにぶい光を放っていた。
食事は、何と言っても魔法使いにとっては実験や儀式の一環の様なもの。違った場所での食事は、パチュリーにとっても興味を引く事なのだ。
これが自分のテリトリーの中なら、こんな経験は出来ない。ここは仲間の居ないテリトリー外の場所。さっきここへ来る前に、「誰にも邪魔される事なく」と言ったのはそういうことを意味していたのだろう。
「あのセリフ……恐らくはオーダーを端的に伝える為の暗号の様なものね……」
「分析しないの」
「……たぶんミートスパゲティとカルボナーラスパゲティとマルゲリータとドリアとドリンクが4つ……そういうオーダーでしょうね……」
「まあ、そうでしょうね」
「 このお昼の混雑した時間……ミートスパゲティとカルボナーラスパゲティとマルゲリータとドリアとドリンクが4つのオーダーが一度に入った場合、『ミートスパゲティとカルボナーラスパゲティとマルゲリータとドリアがそれぞれ一人前でドリンクが4つ』と言うより『ミートスパカルボマルゲリドリアフォードリンク』と言う方がより合理的でスピーディ。そうやってメニューを暗号化する事で、一人でも多くの敵を捌くことができるというわけね……」
パチュリーは早口でそう捲くし立てる。目は相変わらず眠そうだが。
ただ、アリスにとってはそんな事は正直どうでもよい。
むしろ今のセリフを一度も噛まずに言い切ったのは、普通にスゴイと思っていた。さすが大魔法使い。
(皆も試してみよう! byアリス)
「……それなりに訓練は受けている、と言うわけね……」
「ピザオイシイナー」
「……これはまさに魔法の詠唱技術に通じる技だわ……」
魔法を構成する際、どうしても避けて通れないのが「詠唱」である。
大魔法になると、それこそ厚い辞書一冊分ほどのキーワードを全て暗記し、ごく短時間の内に唱えきらなければならない。例えば小さなハガキほどのカードが燃え尽きるまでの間とか、薬品の水滴が地面に落ちるまで、とかである。普通ならまず不可能だ。
そこで編み出されたのが、内容の暗号化だ。これを「真言」と言う。
魔導書と言うものは、その内容こそ難解で難しげだが、簡単に言えば要するに単語の羅列である。
それらの単語をまとめて暗号化する、さらに複数の魔法使いが分担作業で詠唱する、という事でこの不可能が可能になるのだ。
ほとんどの大魔法が、数人の魔法使いによって構成されるのはこう言った理由がある。
それと全く同じ事が、このビストロでは行われているというのだ。
「んなわけないでしょ」
「む?……」
「誰だって慣れればああなるわ。だから何でもかんでも魔法に繋げないの」
「きゅー……」
アリスのつれない反応に、空気が抜けた様にしぼんでいくパチュリー。
オーダーの略語が魔法の真言と同じだとは、トンデモ理論も甚だしい。トンデモ過ぎて逆に新しく感じてしまう程だ。
気にいらないのか、しぼんだままじっとりとした目でアリスを見てくるパチュリー。
「何よ? そんな事より、早く食べないと私が食べちゃうわよ?」
「……アリスは知らないんだわ」
「今度は何の話かしら」
「私が、何故そもそもピッツァにこだわってあなたを誘ったか……」
「はあ? 無性に食べたかったから、てさっき言ったじゃない」
「ふふ……」
パチュリーは妖しく笑うとゆらりと顔を起こし、イスに沈む様に深々とふんぞり返った。
いつも大図書館にいて本を読んでいる時の、あの姿勢だ。
「アリスはそもそも、ピッツァの起源をご存知かしら?」
「ピッツァの、起源?」
いいえ知らないわと答えると、パチュリーは懐から一冊の小さな本を取り出した。
手帳よりやや大きい目の、単行本の様なものだ。古い紙のカバーが掛けてあって、表面に魔法陣が描かれている。
「ピッツァの歴史は古いわ……そもそもはフォカッチャという一種の惣菜パンが形を変えたもの、と言われているけれど……この二つはトッピングと料理方法自体は大きく違わない……味もそう」
何が言いたいのかといぶかしんでいるアリスをあざ笑うように、パチュリーは言葉を続ける。
「では何故似た様な料理が生まれたのかしら?」
「し……知らないわよ……そんな事……」
「このピッツァの形を良く見てみて……何かに似ていはいないかしら……?」
「……?」
アリスは皿の上に載った円いピッツァを凝視した。
そんなに突然に言われても何も思い浮かばない。ピッツァはピッツァ。それ以外のものが浮かぶ筈が……
そう思って顔を上げたアリスの目に、突然に飛び込んできたものがあった。
「魔法陣……」
パチュリーは無言で頷く。
彼女の持つ本のカバーに描かれているのは魔法陣、サークルだ。
円い円。そこに引かれた十字、対角線のライン。その上に載った輪切りの野菜は幾つもの小サークル。描かれる文様はチーズとソース、スパイス。まさにそうだ。このピッツァは魔法陣そのものではないか。
「かつてsedici notte fiorisce nel buio(セーディチノッテ・フィオリーシェ・ネル・ブィオ)という独りの魔法使いがいたわ……」
「……」
「彼はある時、魔法の効果をより確かなものにする為の実験を始めた……つまり、魔法そのものを相手に取り込ませる事を、料理で実現できないかと考えたの……」
パチュリーは図書館に居る時と同じ口調でぼそぼそと話し続ける。アリスはいつしか身を乗り出して、その話に耳を傾けていた。
「彼はそれが抵抗無く受け入れられるために行動したわ……」
「……」
「すなわち、当時最もポピュラーな料理だったフォカッチャの生地を薄く引き伸ばし、その上で黒魔術の呪法に則った規格でトッピングをのせ、独自に調合したソースを掛けて料理を完成させた……。そうする事で、対象は何の疑いも無く彼の呪法を体内に取り込むことになる……」
「……魔法陣を……食べさせたのね……」
「その通りよ……」
「……何てこと……」
ピッツァの起源にそんな事実が隠されていたなんて。アリスは絶句した。
だが、魔法使いとう種族ならやりそうな事だ。目的に手段を選ばないのが魔法使いと言うもの。
実はアリス自身もピッツァの調理を嗜む。自分の料理のレパートリーの中ではわりと得意分野なのだ。
だが、仮にも魔法使いである自分がその事実を知らなかった。こればかりは、さすがはパチュリーと言わざるをえないだろう。
そのブィオという人物が、どのような魔法使いだったかは知らないが、その発想は今後アリスの中でも何かのヒントになりそうな予感を感じさせた。
「なるほど……これは十分研究の余地がありそうね……」
「ええ…………全部嘘だけど……」
「 うそかよっっ!!!! 」
ズダン! とアリスは力任せにテーブルに足を踏み出す。足が見えてしまうがそんなことはどうだっていい。
「アリスったら……すっかり騙されちゃって」
「あ……ぁぁあん、た……」
「……こーんな顔して……『……魔法陣を……食べさせたのね……』」
「おぉぉ……ぉぉ……」
「 ………………プーッ!! クスクスク! ブックック……ぐえほっ! げほっごほっ……!」
会話というものも立派な「魔術」の一環。
会話で他人を転がし、その心理を操るのは魔法使いの得意とする所である。
まさに魔女。その外道っぷりはアリスを数段上回る。
アリスのシリアスな顔マネを、似てもないのに披露するパチュリー。そして自分ウケ。またアリスマネ……自分ウケ。それをエンドレスで繰返す永久機関。
そしてその負のエネルギーはアリスの顔にばかり集まる。
今や羞恥と怒りに真っ赤に沸騰したアリスの顔は、臨海ラインを軽く突破した暴走状態にあった。
「ぴきーー!!!」
人形をふん掴んで投げつけるが、引きこもりとは思えないような身のこなしでそれを避けるパチュリー。手にはしっかり残りのピッツァを確保している所は、さすがの大魔法使いだ。
ぼかん!とイスが吹っ飛んだ所で、ようやく周りの喧騒が一気にコチラに向けられる。
「何!? 何? 何がはじまったの?」
「人形師さんと寝巻きの女の子がケンカしてる!」
「マジで!? おもしろそー!」
他人のテーブルの上を飛び移ってパチュリーを追いかけるアリスに、きゃーきゃー言いながら他の客も喝采を送る。
アリスはパチュリーを捕まえると、その丸いぽっぺたをふん掴んでぎゅーぎゅー引っ張った。詠唱が封じられるので、実はこうする事が魔法使いに対しては一番効果的だったりする。
「 きぃぃーー!!! 」
「ふにゅーーー!! ふみゅーーーー!!」
店の中をめちゃくちゃに転がりまわりながら、二人はキャットファイトを繰り広げた。
「いけない口をきくのはこの口かしら? ええ? どうなのよ! この憎たらしい口め! どう・にゃ・にょ・よー!」
「むぎゅーーーー!!」
普段スタイリッシュな魔法バトルを繰り広げる魔女も、怒り心頭に発すれば結局はこうなる。
この二人の奇妙なランチの光景は、翌日の文々。新聞に見事にすっぱぬかれ、郷中の話題をさらう事になるのだった。
◇◇◇◇
「……まあ、そんなこんなで、結局ピッツァはおいしかったのだけれど……」
パチュリーが館に帰還したのはその日の夕刻頃。
相変わらずの眠そうな表情。なのだが、その中で彼女の纏う空気が、何時に無く生き生きとしているのを館の住人は感じていた。同時にほっぺたが赤く腫れていたのには、皆見てみぬフリを通した。
パチュリーが帰ると、待ってましたとばかり皆がダイニングに集まってくる。そのまま全員で晩餐だ。
「……でも咲夜の石釜のピッツァには及ばなかったわ……」
「当然ね。咲夜の腕に敵う者などいやしないよ」
今日のテーブルには、豪華な和食の懐石が並んでいる。
それをつつきながら、ぼそぼそといつもの調子で呟く友人に、館の主は当然とばかり相槌をうつ。
「勿体無いお言葉ですわ」
傍らで、表情一つ変えない咲夜が軽く頭を下げる。瀟洒だ。
ただ裏では、時間を止めて十分きゃーきゃー喚いて、落ち着いてから反応しているのだ。そんなメイド長の可愛げのあるところを、館の誰もが知っている。
「で……」
ひとしきり話題を終えると、おもむろにレミリアが切り出した。
「アリスはどうだった? ヤツの食事はまともだったのかい?」
「ホントにこの間みたいにして食べてましたか!?」
美鈴がテーブルに身を乗り出すと、場の全員の目が期待に膨らみ、輝きだした。まるで、この時を待っていたとでも言わんばかりの表情だ。
一瞬の間の後、パチュリーはやれやれと言った風に首を振り、
「ええ……間違いなく前の通りだったわ。……家に居る時も店に居る時も、アリスは食事の一切を上海達に世話させていたわ……」
そう言うが早いか、溜っていたものが噴き出す様に、テーブルから一度に歓声と悲鳴があがった。
「ええー! やっぱりかぁ~!」
「やりましたね! 妹様!」
「いえ~い!」
頭を抱える美鈴の横で、互いに手の平をペチンと合わせるフランドールと小悪魔。
主のレミリアはお手上げのポーズで、傍らの咲夜に苦笑してみせている。
「やられたわね咲夜」
「アウトー、でございますわ」
以前アリスを紅魔館のランチに誘った時の事。
アリスは食事に際し、その一切を自分の人形達に世話させていたのだ。
ピッツァの具材を切り分けるのも、スープを飲むのも、それらを口に運ぶところまで。自分が一切手を使わずに、全部上海人形達にやらせて食事をしていたのである。
ただ、食後の紅茶にだけは強いこだわりがあったらしく、カップは手でちゃんと持って飲んでいたのだが、クッキーやミルクはやはり人形達に運ばせていた。
あの後、館の住人達の間で「アレはネタだったのか? それとも素でやっていたのか?」という議論が湧き上がったのである。
当然のように意見は分かれた。
じゃあ掛けてみようという事になり、同じ魔法使いであるパチュリーが、今日それを確かめに行く事になったと言う訳だ。
アリスには適当な事を言ってごまかしておいたが、最初パチュリーがアリスに言った「頼みたいこと」とは、要するにアリスの食事している所をみせてほしかっただけなのだ。
アリスが聞いたらまた怒るだろうが、これも魔法使いの研究の一環だ。珍しい店にもいけたし、何よりも楽しかった。良しとしておいてほしい。
「へいへ~い♪ みんな5本づつだよ~♪」
「ンフフ……♪ すみませんねぇ~」
「ちぇ、しょうがないわねぇー」
「うぇぇ……私のお友達がぁ……」
フランドールと小悪魔の元に、掛け金である『んまぁ~い棒』が集まる。
「あれは高度なネタである」と主張したレミリア、咲夜、パチュリー、美鈴に対し、「アリスならば素に違いない」と断言したのはフランドールと小悪魔だった。
パチュリー自身も非常に難しい判断を迫られたのだが、独特のセンスを持つアリスの事だから、ネタである可能性も十分に考えられた。試しにやってみたタロットの答えもそう示していたのだ。
ただ、彼女も魔法使いであり、幻想郷の住民であるという事なのだろう。常識のものさしでは、とても測りきれないものを持っているのだ。
「いやぁ~、しかしやっぱりアレ素だったんですねぇ~」
「神社の宴会の時の食べ方も、やっぱりネタじゃなかったんだね~」
美鈴が感嘆の声を漏らしながら、中華どんぶりに放り込まれた料理を掻き込む。
その傍らで、フランドールはお子様ランチにアレンジされた懐石にフォークを突きたてた。
「今度は是非うんと食べにくいものを出してやろうじゃないか。どこまであの人形達が器用に出来るのか、試しにな」
「そうね……蕎麦とかどうやって食べるのかしら……興味深いわ……」
パチュリーもそうつぶやきながら、小皿に分けられた食材をつまんでいく。
食事が滞りなく始まったのを見て、咲夜は一番最後に席についた。
(フフ……ホント、皆変わってるわね。おかしな人達ばっかり)
そう小さく笑みを漏らし、咲夜は足に縛り付けてあるナイフを抜き取って、皿の上の懐石料理を切り分けていった。
(了)
あとパチュリーが読んでて楽しかった。
マーガトロイドですかね
名前を間違えるのはアレですが、面白かったです。
お腹空いてきた…
台詞に「……」を多用しすぎて、ちょっと引っ掛かったかな
しかも、ちゃんとピッツァの描写も面白くて、夕飯前に読んだのは拙かったですね、色々な意味で…
次はどんな食べ物で、我々のお腹を困らせるのか…ホントに楽しみにしてますw
ちなみに自分は、シンプルなマルゲリータのピッツァが大好きです。
知ってますか?トマトの赤・チーズの白・バジルの緑……
マルゲリータは、イタリアそのものを表してるんですよ。
今回は調理がモブなんでいつもの味過剰演出は無かったですね
しかしミートスパカルボマルゲリドリアフォードリンクは噛みますね
試しに前後の文合わせて読んだらミートスパカルボマルゲリドリアフォードリンクの途中でカルボミャッてなりましたw
あ、何回かコメしてましたが今回から猫って名乗っときます。どなたかSS書いてる人と被ってたら変えます。
つい最近このシリーズの存在を知って、気づけばすべて読破していました。個人的にはカレー、うどん、ミノリコ豚のお話が特においしそ―――おもしろかったです(ミノリコ豚食べたい)。
パチュリーさんの偏食設定が面白かったです。混ぜ料理が苦手な人はたまにいますが、ピザまで分解して食べなくても……こだわりというやつでしょうか。ちなみに身内の一人は手巻き寿司を分解して食べたりしています。なんでも、別々に食べたほうがうまいとか(汗
これからもグルメ泥棒シリーズの更新を楽しみにしています!
貧乏学生の身分ではピザは高すぎるから、パン屋に行ってピザパンでも買ってこよう……
すげえ!
と思ったらw
ピザ美味しいよね~…かれこれ4年間くらい食べてないな(´;ω;`)
山奥の田舎にまで配達出来ないんだから…!
仕方がないからまた今度食べに行きます。何かオススメのピザあったらご教授願います(`・ω・´)
今回は魔女さん二人の壮絶な食生活がツボでした。「それはないだろう!」とツッコミつつも、「この二人ならやりかねないな……」と思う絶妙な設定が良いですね。
しかし、パッチェさんの何でもバラす食べ方は、何となく共感できます。
私もハンバーガーやミルフィーユなど重なっている食べ物を、一枚一枚剥がして食べるクセがありましたから。でも周りにドン引かれるので止めました。どこがいけないんだ!?
でもスカーレット一家の食事風景を見て、作法はTPOに応じて使い、それ以外は楽しく食事するのが紅魔館では一番なんだな、と思いました。
ちなみに、私的にピッツァといえば、サイゼ○アの生地が薄っぺたいせんべいみたいなピザが身近で大好きですね。
それを一枚とドリアとサラダとミネストローネを注文して、一人でもりもり平らげちゃいます。それを見た友人がドン引きしてました。何故だ!?
ピザと魔法陣の関係については、思わす「なるほど!」と声に出してしまったw
何でもかんでも一緒くたに混ぜるのは韓国の食べ方だった気が。いや、中国もそうなのか・・・?
>>発投稿です
初投稿
>>怒り心頭に達すれば
怒り心頭に発すれば
情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ!
そしてなによりもォォォオオオッ!!
速さが足り…てる…だと!?
パチェさんよく噛まずに注文いえましたね
いやでもこの時間に見るのはやばいです…腹が…
あと自分だと普通に思ってるけど変な作法ってありますよね
私はグラタンと白米を混ぜて食べるのですが、それを友達に言ったらひかれました
ところで、お蝶が書いていたという長編はどうなった?
↑無理でしたww
最近勢いに任せた感じが多かったですが今回妙に説得力があって面白かったです。
いろいろ感心しながら読んでました。いやー楽しかった。
ちゃんと事前準備にしっかり食事してから読んだというのに猛烈にピザが食いたくてたまらないんですがどうしてくれますか。
ピッツァの起源にウケたのでこれから自分の中ではこの設定を真としようと思います。
スルーしてくれてもいいのですが、こんな料理でお話を作ってほしいというリクエストのようなものを書いてもよろしいでしょうか?例えばアウトドア料理とか保存食(漬物等)を題材にしたお話とかなんですが(前二つは本当に例としてあげたものなので実際は書いてもらいたいのは違いますが)ただ、これやり始めたらきりなくなるのできっぱり無理といってくれてもかまいません。
懐石料理をナイフで食べるとかwww
今回も面白かったです。次回も楽しみにしています。
確かにピッツァと魔方陣って似て……まあ、似てますね
そいえば、リアル友人に「丼物の上と下を分けて食べる」というやつが居ます。
かつ丼ならば、先に上のかつを全部平らげ、その後で残ったご飯を全部食べるみたいなやり方ですね。
「変だからやめろ」といつも言ってるんですが、こいつもその内魔女になれるんでしょうか。
ところでケーキのフルーツを先に食べてしまって、あとからスポンジクリームを食べる私は魔女なんでしょうか。
いやーあなたの作品独特の食に対する雰囲気がでて、オチも楽しませていただきました。
ハイテンションなアリスの突込みが冴え渡る今作ですが、その裏で上海たちが甲斐甲斐しく世話を焼いているのを想像すると、こう、ほんわかしますねぇ。
でも、紅魔館組にアリスのことをどうこう言う資格は無いと思いますがどうか(笑)
ピザは、友人と集まったときぐらいしか食べません。
宅配なら一枚の値段で牛丼が三杯は食べられますからねぇ。
イタリア料理専門店のピッツァは別物だと思いますが。
後は、今回のピザ屋の背景がいまいち明確にされていなかったのだけが心残りでしょうか。
いつものグルメ泥棒的なノリで誰かがやり始めたのかなと思ったのですが。
まぁ、メインが魔法使い二人とその食事作法なので、これぐらいの薄味でもいいのかなとも。
料理の味付けと同じで難しいところです。
とりあえずお腹が空いたのですが、もうすぐ朝食?なので我慢します。
で、昼にはピザを食べに行きますっ(笑)
の「似ていはいないか」が誤字なのか実際ある表現なのかで悩みました
いやあしかし面白いし読みやすいしオチもいいし文句なしですな!
でも食べ方がひどいwww
どう考えてもピザ腹でした…ああ、ピザが食べたい
今回もご馳走サマでした。友人誘って茶化しあいながら食事がしたくなるようないい雰囲気のお話でした
パチュリーは今までずっとやりたかったキャラだからよかった。幻想郷はキャラ不足に困らないからいいね~ お嬢様
ありがとうございます!コレ本当は風見幽香さんのお話だったりするんです。一回全部作り変えたんです。
元ネタは私の考えた話です! 超門番
奇声様 うっ…ぅぅぐぐ。辛口だぁ・・・ お嬢様
また誤字でしたか・・ いっぺん話作り変えたからかなぁ・・ 超門番
4番様 「……」はやっぱ気になった? パチュリーはキャラ的にそうしたかったんだけど、アリスの部分はもっと削れた
かもしんない。。 どうかな~とは思ったんだけどね。むずかしいなぁ。 お嬢様
とっても参考になる意見をありがとうございます。
読み手の側に立って考えてみるというのはとても大事な事ですね。今後ウルトラ気をつけたいと思います。 冥途蝶
6番様 マルゲリータのこと調べてみたよ~。う~ん、ロマンチックで良い! 王女様が名づけたんだね~。
食べ物の事だけじゃなくてちゃんと幻想郷に絡めて書きたい、って思ってるから変なお話になるんだよね。まあ、いいんだけどさ! お嬢様
とても素晴らしい書き込みです。イタリア…いつかいってみたいですね。本場のピッツァを食べてみたいです。
私は海産物がいっぱいのジェノベーゼが好みですね。 冥途蝶
ネコ様 いっつも来てくれるネコ鍋同盟さんとは違うのかな? コッチこそどうかよろしくっ!
「カルボミャッ」にはウケたーーーww!そうなったのは君が猫だからだよw! お嬢様
ありがとうございます。名乗ってくれるとありがたいですね!私は超門番っていいます。あ、知ってるか。
パチュリーさんは魔女なので設定がいろいろ作れて楽しかったです。あと何かピッツァとか似合いそうだったし。旨くいってよかったよぉ。
超門番
8番様 学生って事は同じ歳の人かな?大学生の人?貧乏学生って事は高校生だよね。
ピッツァは確かに高いけど、おいしいところはホントお小遣いはたいちゃうよ。あとお母さんに「ピザ食べるからお金くれ」て言うww
うん。我ながらほとんどたかりだw お嬢様
いや、でもお嬢様はリッチですから。私はおこづかいないので「んまぁ~い棒」がお友達なのです。。
ちなみに「お嬢様」は素のあだ名なのです。 冥途蝶
9番様 考えた時は三人で「コレはイケる!」てはしゃいだけど、後になればなるほど自信なくなってきちゃって・・・ww でも楽しんでもらえて
よかったよ。 お嬢様
ピッツァが魔法陣…そりゃあ嘘ですよね~wwて感じのお話です。まあ、そう見えなくもないっていう… 冥途蝶
白銀狼様 白銀狼さん山の中に住んでるの!? もしかして白狼天狗みたいな人なのかな?
う~ん。それなら近くにコンビにがあったらそこの「ピザポテト」がおすすめ! ピザじゃないけどね!けっこうおいしいんだよっ! お嬢様
ピザ4年間も食べてないってスゴイですねぇw
私はドミノの生地の中にチーズが入ってるやつが好きです。アレはオススメですよー!あーなんかおなか減ってきたかも!? 超門番
がまさん なんかひさしぶりだねww
ピッツァは高い高いってみんな書いてるけど、それはまるごと頼んでるからじゃないの? カフェとかの切ってるやつならそんなに高くないよ?
あとサイゼリアは私達も良く行くよ。あのバカみたいな安さがウケるよね。ところで「TPO」て何?? お嬢様
がまさん食べ過ぎですw。 門さんやお嬢様もよく食べますけど、すっごい痩せててどうなってるんだろう?ていつも思います。
ハンバーガーは許せてもミルフィーユを一枚一枚食べるのって、どれだけ時間掛かるのでしょうか?途中からバツゲームみたいになりそうです。
がまさんは本当に謎キャラですね。謎に満ち溢れてます。 冥途蝶
愚迂多良様 いつも指摘してくれてありがとう。さっそく直しました!
ピザと魔法陣はみんなやたら関心してくれてるけど、コレはじめて門さんに聞いたときは「それどうなの?」的な感想だったんだよねww
でもやっぱりお話にするとおもしろい!さすが門さんだね。 お嬢様
何でもごちゃまぜにして食べるのは美鈴さんには可愛そうかなぁ、て思ったんですけど妙に似合ってる感じもしたので結局書いちゃいましたw
咲夜さんは私の仲ではもっとぶっとんだキャラなんですけどねー。 超門番
19番様 グラタンと白米を混ぜるってそれは「ドリア」だよ!立派な料理だよw
私も変食はよくやるよ。クリームシチューを途中まで飲んで残りをごはんに掛けたりw お父さんに怒られるけどね~。おいしければそれが一番!
お嬢様
パチュリーさんは早口でぼそぼそしゃべるっていう設定がどこかにあったような気がします。そんな感じのネタです。私は小さい頃はカレーに牛乳
を掛けて食べてました。今考えると変な子以外の何物でもないです。 冥途蝶
20番様 ぎくぎくぅぅぅ!!!
何でそれを!??どこかで言いましたっけ??心臓バクバク… 冥途蝶
なんて心の大きなひとだあー! ありがとう!
誤字は極力減らすようにがんばるからどうか許して!
そしてお蝶の長編は今止まってますw 「その2」まではできてるんだけどね~。 高校生活の集大成として何とか書かせるよww まあ皆で
やってるんだけどね。
しかしよく覚えてるね~。そうやってお尻たたいてくれると「やらなきゃ」ていう気になるよw お嬢様
21番様 うん、みんな濃いよね。それが幻想郷テイストw お嬢様
結局皆…て感じです。他のキャラのことも色々書きたかったんですけどねー。それは次のお楽しみって事で! 超門番
22番様 感想短くってもぜんぜんOKだよ。読んでくれてありがとう! また見にきてね! お嬢様
ありがとうございます。「乾燥」とても感謝していますww 冥途蝶
25番様 飯テロリズム。いい響きだ!なんかネタになりそうな予感がするよっ! お嬢様
またお嬢様の不思議センサーが……。どうしてくれるんですかw 超門番
ぺ 様 ヨン様こんにちわー!早口無理だったww?
勢い任せなのは若い内だけだからね。私達もう3年生だからそろそろ落ち着かないとね。て、たぶんまたやらかすけどね。 お嬢様
猛烈にピザ食べたくなったら頼んじゃいましょう!私達が学校に届けてもらう時は4、5人以上で割るからあんまり高価なイメージ無いんです
よねぇ。独りじゃ食べきれないですしね。 超門番
28番様 、て事はもう食べ終わったのかな?ねーねーどんなヤツたべたのー?よかったら教えてね! お嬢様
満場一致という事は脳内一人会議が開催されたわけですね。脳内一人昼飯協議会が盛大に開催されたわけですね? 冥途蝶
ぴよこ様 今回の「落とし」は門さんのアイデア。二転三転するネタの回し方は私じゃちょっとマネできないよ~。
いままでとは一風変わった感じになったよね。さすが! お嬢様
パッチェさんの性格の表現にやや分かりづらい所がありましたが、何とか着地出来た感じです。ピザの設定に関しては、ぴよこ様も是非お知り合い
などにこの設定を披露して「何言ってんの?この人?」的な反応をもらってください。 南無三。 冥途蝶
おにがみ様 事前の準備はさすが!わかってるねー!
ふむふむ。ネタのリクエストだね?そういうの大歓迎だよ! ただし、私達が食べられる物でね?いつもホント食べながらネタを考えてるのが私達
の活動のポリシーだからさ。あと、高校生のおこづかいで食べられる物っていうのも重要!なるべく変わったものがいいかな! お嬢様
すばらしいアイデアです。私達の方こそどうかよろしくお願い致します。 冥途蝶
36番様 何か前に見た映画で、ジャングルでナイフ使って食べてるのを見たから、そんな感じ。アレって口切ったりとかしないのかなぁ? お嬢様
これはいつも読んでくれてる気配ですね?ありがとうございます!「結局皆変人かよっ」的なお話でした。おかしな食べ方をしてる人を見ると何か
目線がそっちにいっちゃいますよね! 超門番
さて、お題 幻想郷は考察などを見ると明治18年頃に外と分けられたようです。
ならば里で食べられてる家庭料理は江戸時代頃からの料理やその頃ブームとなった料理が伝わっている可能性が高いわけです。
で、お題ですが 江戸時代のレシピ集 ○○百珍(豆腐でも甘藷でも蒟蒻・卵なんでもどうぞ)で、その中からいくつかの料理を作中で出してもらえますでしょうか。
家庭料理のレシピ集なので簡単なようで、でも本当の意味で今に伝える人がいないので難しい かも?
名前被ってたかー…まぎらわしいかもですが「猫」一字です。
『時と場所、状況を考えて行動しましょう』といった場合に、『TPOに応じて』と使います。
どうもありがとうございます!次回作もよろしくお願いします! 超門番
39番様 言われてみれば似てる・・・て感じだよね~。まあ、全部嘘なんだけどさっwww お嬢様
さすがにちょっとこじつけだったかなぁ…て思ってました! 超門番
中尉様 へ~!実際にそんな人いるんだね。カツ丼分けて食べるんなら、トンカツ定食とかじゃだめなのw?
あ、でもそう言うのってたいてい味噌汁とかが付くからいいのかも? お嬢様
お久しぶりデス!中尉様! 私も小さい頃はカレーに具が入ってるのがどうしても許せませんでした。それが今回の元ネタです。
子供の口にはあの野菜は大っきくって邪魔なんですよー! 超門番
44番様 あ!?女のヒトかな?かな?
ありがとうございまっす!ここはほとんど男の読者ばっかりだから凄くうれしいです!なんか安心!ケーキの食べ方、私と一緒だww お嬢様
月宮あゆ様 またまた女のヒトですか!? 読んでくれてコメントまでくれて凄く嬉しいです!
女の子だけで一度作品集埋めてみたいですよね~!絶対無理だろうけどww お嬢様
評価してくれて感謝感激です!くだらない話ですけどいつもこんな感じで書いてます。暇があったらどうか覗きに来て下さい! 超門番
47番様 パチュアリって、別にカップルするつもりは無かったんだけどね~・ でも気に入ってくれて凄く嬉しいよ! お嬢様
因みに私はマリアリ派です。 冥途蝶
お腹が空く様 ん~。さすがグルドロの常連さんだね~。このピザ屋は実は永遠亭の新企画だったのだ!て感じww?それはホント一部の人にしか
わかんないよw ていうかいつも思うんだけどスゴイ時間に読んでるんだね? 次の日学校とか無いの? お嬢様
ピザは基本的に皆で食べるものですよねぇ。私もひとりではあんまり食べないかもしれません。
たま~にですけど、学校で頼む時もあるんですよー。時間かかるし、教室が臭くなるからめったにやらないですけどねw 超門番
52番様 言ってくれた箇所直しました。確かに紛らわしかったかもしんないw 食べ方については皆常識が通用しないからきっと変な食べ方なんだよ、て
ところから派生した感じ。例によってそこは適当w お嬢様
オチはなんか美味く決まった感がありますよねぇ。本当はこの話、風見幽香さんの話だったんですがなぜかこうなりました、まあ、魔女の方が
変人っぷりは出やすいですけどねー。 超門番
53番様 ピザ腹はちゃんと収まったのかな?ww アリスは素直なイメージがあったから騙されちゃう役になってもらった感じw
やっぱ魔女ネタはアイデアが詰め込めておもしろいよね! お嬢様
食べ方はみんな酷いです。これが幻想郷テイスト。実際にこんなヒトの家に呼ばれたらドン引きするだけですが。 冥途蝶
おにかみ様 ありがとう。・・・て、しょっぱなから難易度高ーーっ! もう最初何言われてるのかすら分からなかったよw三人で「???」てなってたww
ふ~ん。「百珍もの」ていうのがあるんだね。運よく図書室に本置いてあった。。昔の資料調べながらやるのは好きだから、何とかがんばる!
期待してて!
猫さん あー!テニプリのヒト!?「猫」よりも「テニプリ」にすればよかったじゃん!ww まあ私的には猫さんの方がいいけどねw お嬢様
リアルテニプリさんですかー!今もテニスやってるんですかー?かっこいいですよねーテニスとか旨いヒトって!ホントあこがれます! 超門番
がまさん なーるほど! なんか大人な感じの格言だね。覚えといて損は無いってかんじかな。ありがとっ! お嬢様
TPPとかそんな感じかと思ってました… ww 超門番
正体不明様 すいーたーのーかなー?ww 誰かと思ったら不明さんじゃん。ちょっと正体不明のコメントやめてくれるーwww? お嬢様
わたしもすいたーのー。 冥途蝶
わたしーもー。 超門番
それは七曜思想に基づいた……て・うおぉぉ~~い! 冥途蝶
紅魔館で完成したオムライス出したら卵を剥がしチキンライスからグリーンピースをより分けるパッチェさんが見られるのだろうか。
大量のよしかちゃんが大爆発するところを想像してしまったww
もしかして狙ってました?
まあパッチェさんの場合はたまごとごはんと野菜とグリーンピースとケチャップが別々に出てくるんだけどね! お嬢様
S.Kawamura様
大量の芳香ちゃんが「わー!」て爆散するわけ?? 何だそれww 狙ってなんかないから!w お嬢様
なるほど、そこに気がつきましたか……うんうん。S.Kawamuraさんはかなり変なヒトなんですね!? 超門番
これから返事書くからねー。 ぼちぼち新作も投稿予定だからそっちもヨロシク! お嬢様
ありがとうございます。人にとって「食べる」と言う事はやっぱりとても重要な事だと思います。
それをやり続けて早3年目に突入ですが、これからも私達なりに食についてくだらなく追求していくつもりです。
どうか応援していただけるとマジ喜びします。 冥途蝶
オチがそう来るとは思わなかった
あ、顕著が兼著になってるでえ
有り難う御座居ました。そしてお嬢様の無礼をお許し下さい。お詫びに漢字の書き取りをやらせようと思います。 冥途蝶
相変わらず導入の雰囲気作りが巧み。
導入ですでに勝っているって感じです、うらやましい。
お尻を浮かせるようにイスに腰掛ける……
お茶へのこだわり『紅茶と砂糖のまぜもの』……
分解ピザのくだりは感心しました……
「コートとマフラーが無いわ……」んーいいな、こんな風に使うんだ……
ピザ屋でのアリスツッコミ最高ですね。
会話が上手いなぁ、締めに入る直前の「プーッ!! クスクスク! ブックック」へ持っていくまでの流れが特に良いですね。
【しゃれ乙】としか言いようがない。
魔女がロクでもないってのは同感です。
私ももっとロクでもない魔女を書かねば。
キャットファイトは最近では【泥レス】を指す事が多いようですね。
ビキニでやるのは展開が読めすぎて興がさめます。
きちんとした着衣からスタートする長期戦、明確な弱点(脇腹とか)が分かり、攻防のポイントが絞られてくると観客としては試合に【乗れ】ますね。
ピッツァ、おっと、つい言い方がキザになってしまいますな、フフフ。
生地がすべてとだけ言っておきましょう。
トッピングはどうでもよろしいと言い切りましょう。
ドルチェピッツァを考えてもらえば分かるよね? シニョリーナ。
生地が酷かったら食べられませんからね。
素で食べても美味しい生地、できれば薄手がいいです。
またぞろロクでもないコメントで失礼しました。
パチェの変なメシの食いかたに焦点を当てといて、実はアリスの食いかたを紅魔館皆で検証していたと言う
読み返すと確かにに食事シーンでの上海の出番が不自然な程にピックアップされていて成程と思えます
テンポも良くてオチの付け方も鮮やか
読後感スッキリで面白かったです