一目で恋に落ちた。
話には聞いていたが、それがどういうもんかわかっちゃいなかった。
火が点いた、なんてもんじゃない。一瞬で全てが持っていかれた。
身を焼き魂を焦がす――我が身の全てを捧げても構わない熱情。
万の言葉でも追いつかない嵐のような心の雄叫び。
これが、恋なんだ。
身支度を整える。
都で奪った着物を着て、太刀を佩いて甲冑を縫いつけた煌びやかな衣を羽織る。
ん、こんなもんかな。みすぼらしい格好で行くと機嫌損ねられるからな。
もっと女らしい格好して行こうかとも思ったけれど、これがありのままの私だ。多少飾っているが、いつもの私である。嘘はつきたくないからな。ただ会いに行くだけだってのに、気を遣うなぁ。ああまったく面倒くさい――こんな面倒くささにも頬が緩む。着飾るのは好きだったけれど、ここまで楽しいと思ったことは無かった。あいつのためだと思うと何しても楽しいなぁ。
手土産に上物の酒を持つ。私が仕留めた猪も持っていこうかとも思ったけれど、獣肉は穢れだとか言いそうだしなぁ。食い物は何を喜ぶのか皆目見当もつかんしやめとくか。面倒くさい面倒くさい。ああ本当に思い悩むのすら楽しくてしょうがない。
山を下り都を抜け川沿いに進み目当ての橋に向かう。
もう幾度目か、目をつぶっても辿り着けるくらいに足繁く通い詰めている。
別に隠しちゃいないが、仲間に私のお目当てが知れたら笑われそうだな。
この天下に名を轟かす大悪党、大江山の四天王、力の勇儀が神のもとに通っているなんて。
だが恋なんだからしょうがない。相手の氏素性に惚れたわけじゃないんだから。
一目で惚れちまったんだから、他の理由なんて全部が全部後付けだ。
「――っと」
身震いする風が吹く。
この世のものではない、黄泉比良坂から流れる風。
鬼は地獄と関連付けられるが、それでも冷たい死の空気。
幽世だと、あやかしの世界だと告げる冷気。
冥府に繋がる道の先に、この世ならざる宇治の橋が見えた。
「おおーい、橋姫ー!」
ぶんぶん手を振る。
ついさっき感じた寒さなんてどこかに吹き飛んだ。今はもう暑いくらいさ。
鬼火が燈るあの世とこの世を繋ぐ橋の上に、豪奢な衣裳を纏う華やかな姫がいた。
呼びかけに振り返る姿は正に幽玄の美しさ。金糸の髪に翡翠の瞳、夏の雲より白いその肌は、鬼の私が言うのもなんだが話に聞く遠く海の向こうの民を思わせる。
この国にそぐわぬ色彩。異形の姫は、されどどんな花よりも美しかった。
「相変わらず鼻息が荒い山賊ね」
姫君は一瞥くれて毒を吐く。
花には棘がある。そんな棘も愛いのだけど。
彼女は私の名を呼ばない。彼女にとって私など十把一絡げの山賊に過ぎないのだろう。
泣く子も黙るこの星熊勇儀を特別扱いしないで毒づくってのも、またそそるよねぇ。
「そりゃー意中のお姫さんの前に出りゃ荒くもなるさ。そういうもんだろ?」
「あなたは何もかも直截的過ぎる。それで口説いてるつもりなの?」
「そのつもりなんだけどねぇ」
口説けたことなど一度もない。まったくこのお姫様は身持ちが固くて困っちまう。
未だ名前さえ教えてもらえず、私は橋姫としか呼べないほどだ。
まぁそれも――なんて、繰り返しちまうほどに、全てが全て愛しいのだけど。
じっくりと眺める。花のかんばせを目で愛でる。他の神なんぞ碌に知らんが神とはこうも美しいものなのだろうか。彼女は神、守り神たるその名も高き宇治の橋姫だ。境の神の一種、らしいが詳しくは知らん。私にとって神であることと彼女であることは別問題だ。彼女が彼女であるのなら祟り神だろうが人間だろうが構わず愛す。それだけのことである。
ま、ちっとは私のことも愛して欲しいなんて勝手なことを考えちまうんだが。
「彼岸と此岸の境に通うのなんて、あなたくらいね」
「ははは、こんな別嬪の番人が居るなら誰だって通うと思うけどね。見る目ねぇなぁ男衆は」
「皮肉だって気づいてる?」
「ぜんぜん」
小さな溜息。
「伊邪那岐尊でも気取っているのかしら?」
「イザナギ? ああ冥府に落ちた妻を迎えにって話か。……んん? もしかして私を夫と認めてくれんのかい? いやこいつぁ嬉しいねぇ!」
大きな溜息。
「……あなた女でしょう……それに伊邪那岐尊は失敗して妻の伊邪那美から逃げてるわよ……」
ありゃ、そうだっけ。なんで失敗したか知らんけど残念な話だな。
んー……何が言いたいんだこいつ? ええと、冥府……冥府の番人? 彼女はイザナギが冥府に下りた時も番人だったとか? あれ、もしかして私より結構年上なのか。まあ姉さん女房ってのも悪くないかな。いやいや流石にそういう話ではなかろう。私ぁ学は無いがそこまで馬鹿ではないつもりだ。彼女が考えそうなことっつーと……
「私は失敗しないつもりさ」
悲恋譚に例えた。なんとなく、それが一番彼女らしい気がする。
神と鬼の恋なんて、どうしたって悲恋に至るのだから諦めろと告げた。
だが生憎と叶わぬ恋だなんて思っちゃいない。諦めたりなんかしやしない。
ふっと、息が漏れるような笑む声が耳に届いた。
「話にならないわ」
それはとても柔らかな笑みで、私はいっそう心奪われる。
照れ隠しで、乱暴に頭を掻く。意識しないでやってんだろうなぁ。
どっちが鬼なんだか。とんだ悪女だよまったく。
彼女から少し離れた橋の欄干に寄りかかる。
持参した酒を一口呷る。ん、美味い。
「花を肴に一献。風流だねぇ」
「どこに花が咲いてるのよ」
「私の横に居るじゃないか。とびきりキレイな花が一輪」
「どこが風流よ」
呆れたような、笑ったような声。
「あー、あれか? お姫様だし、文を送ったりしてってのがよかったのかね?」
「山賊にそんな高尚なの求めてないわ……攫わないだけ理性的よ、あなたは」
「へっへ……って、攫われたことあんのか?」
「何度かね。未遂で終わらせて川に流したけど」
物理的な意味なんだろうなぁ。……まあ、未遂で済んだんならそれでいい。
そうじゃなかったら今から犯人潰しに行くところだ。あんま強く言えない立場なんだが。
……ま、なんでもないっつーんなら笑って流すか。褒められて気分良いしな。
山賊としか呼ばれずとも、彼女の笑顔が見れるのならそれでいい。
以後は無言。言葉は交わさずとも傍に居られるだけで満足だった。
あの世とこの世の境を流れる川のせせらぎを耳で楽しみながら鬼火に照らされる花の姿を愛でる。
それだけで酒が美味い。それだけで満たされる。
この味を二度と楽しめぬと思うと寂しさに肩が落ちる。
ああ、名残惜しい。
「――ん」
ふと視線を感じる。
翠玉の瞳が、珍しいことに私を直視していた。
「なんだい? ようやく私の魅力がわかったかな」
「笑えない冗談ね。単純に、面白くないわ」
そいつは残念。――気づけば、笑ってないな、お姫さん。
「今日は随分静かじゃない。いつもは訊いてもいない武勇伝を語ってくれるのに」
「静かに花を愛でたい気分な日もあるさ」
「似合わないことを口にするものじゃないわ。とくにそれが嘘なら、舌が腐れ落ちるわよ」
嘘のつもりはなかったんだけどねぇ。嘘なんざ――大嫌いだし。
ただ、まぁ、本心じゃないってのは……本当か。観念するか、負けのようだしな。
「名残惜しいんでね、この空気を味わってた」
訝しい顔をされる。これだけじゃわからないよな。
「実はこの町離れることになったんだ」
「へえ? 山賊稼業から足を洗う気になったの?」
「はは、こんな時まで手厳しいねぇ。いやな、こないだの喧嘩でうちの親分が怪我してね。ちょいと療養も兼ねて遠くに行くかってさ。親分が友達に誘われたんだと」
「ふうん……なんか、本意じゃなさそうな口ぶりね」
「その友達って奴が私は嫌いでね。滅茶苦茶胡散臭いんだよ」
でもまぁそれも、枝葉末節か。一等の理由じゃあない。
またつつかれて機嫌を損ねられる前に本音を吐いておこう。
「なによりね、あんたと離れたくないし」
嘘つきたいわけじゃないんだけど、やっぱ面と向かって寂しいなんて恥ずかしいな。
なんつーか、私はこう……強面で通ってるんだし。好いた女に情けないとこ見せたくない。
鬼なんだから強くて当然と思われてるだろうし……ああ、ぐじぐじと情けないな私は。
「そんで――」
本題を言おうとして、彼女の笑顔に言葉を奪われた。
「徹頭徹尾直截的ね、あなたは」
皮肉さなんて欠片も無い、とても柔らかな、優しげな笑み。
彼女はこんな風に笑うんだ。初めて見るその笑顔は、恋に落とされたあの姿よりも美しかった。
手玉に取られているようで、いつもなら怒るような場面だ。なのに何も言えない。
伝えたいことがあるのに、顔が熱くて、喉がからからで、声を出せない。
もう恋をしているのに。十二分にこいつを好きだと思ってたのに。
笑顔一つで。
やっすいなぁ、私……
そして再び沈黙が訪れる。寂しいと言った私を慮ってか彼女は黙ってくれている。
だけど、今度は空気を楽しんでなんていられない。頭の中は滅茶苦茶で、顔が、熱くて。
何か言ってこの状況を脱したいのだけど、何を言えばいいのかもわからない。
いつもいつも私から話しかけていたのにどうして、何も言えないのか。
何か、何か言わなきゃ。
「えっと、あのさ」
なんでもいい。ちょっとした話でいい。
彼女を見て――ああ、また頭が茹だる。
「なんか縮んでないかい橋姫」
ぴしり、と空気が凍りついたような。
あれ。なんで目を逸らしてるんだ私。もう熱くないのに汗が出てきたぞ。
黙ってちゃダメだ。話し続けなければ。
「前はもっとこう……胸とか尻とか」
「ほっとけ」
おう、殺気かコレ。背筋に冷たい汗が。
いやでもさ、なんか若返ってるっていうか、子供っぽくなってんだろ?
怖くて口に出せないけどさ。おおう、ぶるっときた。
も、もう黙ってた方がいいのかなー……
「……信仰が減ってるのよ。守り神様もこれじゃあやってけないって程にね」
――――内容の割に、彼女の口調は軽かった。
「橋姫は鬼だとか、橋を渡る女は祟られるとかね」
神にとって……悪評など致命的ではないのだろうか。
生まれたての妖怪もそうだが、神という者はより信仰に左右される。
祟り神ならいざ知らず、彼女は守り神だ。悪評が広まれば神であることさえ……
「最近じゃあ悪神としての評判ばかりが広まって、殆ど妖怪になっちゃったわ。この間も勘違いした武士が退治に来たし」
「なんだと」
「話したら人違いだってわかってくれたわよ? ま、私が妖怪になり切るのも時間の問題ね」
そりゃ、そっちも気になるけどこうして無事なのだし、今はそれよりも妖怪になってるという方が気にかかる。彼女が、橋姫が妖怪に? 崇められず恐れられる、私の同類に?
彼女は神でなく妖怪。同類。……同類か。
「ふぅん……まぁ、大輪の花もいいが小さな花もまたいいよねぇ」
他人の不幸を喜ぶような下種な趣味なんざ無いつもりだったのに、頬が緩んじまう。
手の届かぬ高根の花が目の前に下りてきてくれたような気分だ。
ったく、存外意地が悪かったんだなぁ、私は。
ああ、だけど、これで……言いたかったことをより強く言える。
「ところでさ、さっきも言おうとしてたんだが」
「うん?」
「私と一緒に来ないか?」
橋姫は目を丸くしていた。
初めて私が訪ねた時も驚きなんてしなかったのに、そんなに驚いたかね。
そのまま暫し待つ。真ん丸くなってる翡翠の瞳を真っ直ぐに見詰める。
図らずも見つめ合いになってるが、彼女の表情が表情なので色っぽい空気にゃならなかった。
「聞こえなかったかい?」
いくら待っても橋姫は答えず、表情も固まったままなので声をかける。
そりゃ答え難いかもしんないけど私は我慢弱いんだ。早くいい返事を聞きたい。
すると彼女はばたばたと――なにしてんだこれ。手をぱたぱた振り回して、口をぱくぱくさせて。
「は? いやちょっと待って。私、神よ? そりゃ今は零落れてるけど……でも分社も持ってないような身分だし、そんな遠くには……いえ、神無月には出雲に出向いたりするけど」
「うんうん。つまり他に守るもんが出来りゃ他に行けるんだろ?」
「話聞いてる? ……いえまあ、ええと……出来なくは、ないのかしら? 普通はそれなりの儀式で社を代えたりすることもって……聞いたことあるような……」
「だからさ」
ばたばたして、ちょっと離れた彼女に一歩近づく。
「私が住むことになる里の境を守っておくれよ」
目を白黒させる彼女の顔を間近から覗き込む。
さっきから初めて見る顔ばかりだ。どれもキレイで可愛くて、誘ってよかったとしみじみ思う。
「……そんな、勝手な」
「どうせ妖怪になるんだろ? だったら私と来てもいいじゃないか」
「妖怪になるならなるでここで暴れてやるわよ。私はここで生まれ育ったのだし」
「自由になりたくはないのかい?」
何度も見た呆れの表情に変わりかけていた顔がぴしりと固まる。
やっぱり、中間の、曖昧な表情もまた――美しい。
「ここじゃないどこかで、自由に生きてみたいとは一度も思わなかったのかい?」
「……私は、別に……神無月に、出かけられるし」
「嘘だね」
そっと柔らかな髪に触れる。
「私は嘘が嫌いで、嘘に聡いんだ。そんな拙い嘘……すぐに見破れるよ」
冷たい金色なのに桜の花びらのような手触りの良さ。
手放したくないよねぇ――まだ手に入れてもいないけどさ。
ぺちんと手が撥ね退けられた。
「女の、髪に……勝手に触るな……破廉恥よ」
キレは無いけどいつもの憎まれ口。
だけど私は朱に染まる彼女の顔を見逃さない。
「ふむ」
これ以上の問答は面倒だね。押せば引かれるんじゃ堂々巡りだ。
なら――
「素直になれない難儀なタチ、ってとこかい」
「ちょ、勝手に分析しないで、よ?」
ひょいと片手で彼女を抱える。豪奢な衣装で掴みにくいがまあコレも醍醐味ってヤツだね。
掴みにくいお姫様を、しっかり抱えて放さない。うん、いいじゃないか。
「じゃ、私が掻っ攫ったってことにすりゃ万事丸く収まるよな」
空いた右手を振り被る。
きょとんとした彼女を見詰めてにやりと笑う。
生きた風など吹かぬ彼岸の川に、私の拳で風が疾る。
「忘れたのかい橋姫?」
迷うことなく、拳を橋に振り下ろすっ!
「私は鬼の四天王星熊勇儀! 欲しいもんは、力尽くで手に入れるのさっ!!」
この世のものでない橋は砕け散る。
爆散した彼岸の宇治橋から色んなもんが溢れ出した。
怨念だかえにしだか歴史だか――何もかもを吐き出して、黄泉への道が閉じていく。
――気づけば私たちは鬼火の燈らぬ此岸の宇治の橋に居た。
見たところ橋は壊れていない……私がブッ壊したのはあっちの橋だけって勘定なのかね?
んー……よくわかんないけど、異界への道が完全に閉じちまった、のかな。
「ねえ」
襟を引かれる。おっとそうだ。
ようやく手に入れたお姫さんを忘れちゃ、
「ド阿呆っ!!」
「はぎゅっ!?」
もう放さないつもりだったのにあまりの威力につい手を放してしまった。
つーか私勢いよく仰向けに倒されて動けないんだけど。
天を衝く拳が私の顎を見事に捉えた――滅茶苦茶、痛ェ……
お、おおお……こ、この私を一撃で……顎がガタガタいうんだけど!?
「あのまま彼岸に取り残されたらどうするつもりだったのよ!? いくら鬼だからって地獄から出ていけるとは限らないでしょう!? 何考え無しに黄泉路一つ葬ってんのよ!?」
彼女は自分の足で立って、思い付いた端からって勢いで私を怒鳴りつける。
あー、こんな感じのも見たことなかったなー。うん、元気なのもいいな。
キレイじゃないけど可愛いわ。
「……聞いてるの?」
「効いてるよ。いい殴りっぷりだ」
ほんと、効いてる。何度惚れ直しゃいいんだかねぇ。
掻っ攫ってよかった。私、やっぱこいつのこと好きだ。
守護する橋を失ったせいか、さらに若返った感じの容姿。
初めて見た時と比べたら随分と縮んでしまったお姫様。
だけど私の想いは微塵も薄れていなかった。
どんな姿も、愛らしくて堪らない。
「――はぁ」
深々と――彼女は溜息を吐いた。
「神としての最後の繋がり、切れちゃったわ。よくも私を妖怪にしたわね」
「踏ん切りついたろ?」
「少しは悪びれなさいよ」
「山賊なんだろ私は? 賊が反省するかい」
言って彼女を再び抱える。今度は両手で、二度と放さないようにしっかりと。
ふと、彼女の背に回した指が髪に触れていることに気付いた。
あー……そういやさっき恥ずかしがられたっけな。そんじゃあ。
「私の髪、触っていいよ」
「へ?」
「お互い様ならはれんちとやらにゃならんだろ?」
一応大事にしてる女の髪だ。はれんちとやらはよくわからんが、彼女の髪と等価だろう。
髪は女の命だと、萃香から耳が痛くなるほどに教え込まれた。だからそれを差し出す。
私の命を差し出すから、あんたの命に触れさせておくれ。
「………………」
小さくなった彼女は、おずおずと――
「いってぇ!」
思い切り引っ張りやがった!?
ちょ、マジ痛い! 痛いって!
「パルスィよ」
「え?」
「水橋パルスィ。私の名。名前も知らないんじゃ不便でしょ」
ぱる、すぃ?
彼女の……名前?
何度訊ねても教えてくれなかった、お姫様の。
「……パルスィ……」
「そうよ、勇儀」
それは。
「……なんだ、私の名、憶えてたんだ」
「あれだけ騒がれたら忘れられないわ」
「はは」
嬉しい。
彼女の名を知れて。
彼女の名を呼べて。
彼女に名を呼んでもらえて。
たまらなく、どうしようもなく、嬉しかった。
「勇儀」
幼ささえ感じさせるのに、妖艶な微笑み。
あの橋の上で私の心を奪った姫君の美しさ。
妖怪に堕ちた今も、彼女の幽玄なる美は失われていなかった。
「――責任、とりなさいよね」
ああ、約束しよう。私はおまえを放さない。
この先ずっと、那由他の果てまでもおまえと共にある。
「これからよろしくね、パルスィ」
私が攫った神様は、いつまでも私のモノだ。
素敵な勇儀さんとパルスィさんでした。
この場を借りて。
勇パルも無論素敵なわけですが、もみあやもですね…お願いしたいのですがね…(ぼそぼそ)
失礼しました。
とにかく、こんな設定も妄想出来る勇パルと、こんな文章を書ける作者さんが素敵です。
やっぱ猫井さんの勇パルは最高やで!
何時もとは違う良い勇パルでした。次回もゆっくり待ってますー
これで勝つる!!
生きてて良かったあぁっ!!最高ですっ!!!
姐さんはかっこいいですなぁ…
かわいくてかっこいい勇パルを堪能させていただきました。
それで縮んでしまっても一つの曇りもない姐さんの想いがまぶしかったです。
ほんとお似合いの二人だなぁ。
猫井さんの勇パルは生きる糧やでぇ…!
もう惚れるというか憧れるというか。
対比してパルスィが麗しいのなんのって。
2人ともステキ過ぎる。もうどうにでもしてくれぃ!