Coolier - 新生・東方創想話

紫と天子がダベってるだけ

2011/06/27 17:05:18
最終更新
サイズ
9.28KB
ページ数
1
閲覧数
2947
評価数
10/58
POINT
3190
Rate
10.90

分類タグ


・この作品は他の『ゆかてん幻想郷』ジェネ)タグの作品と繋がっております。
・同タグの作品と一緒にお読みになられればよりお楽しみいただけると思います。






「何だか寝転びながらグダグダ話でもしてたい気分なのよ」
「いきなり何かしら」
「いやねぇ、珍しく動く気がしなくて、覇気が出ないって言うか……これって横文字で何だっけ、アンノーン?」
「アンニュイよ」
「そうそうアンニュイよ。そんな訳でグダグダと適当にダベってたいの、付き合いなさい」
「全力で寝転びながら命令しても誰も聞かないわよ」
「頭なら下げてるじゃない」
「それは下げてるんじゃなくて、下にあるだけでしょう」

「とにかく話だけど」
「都合が悪いからって流すのはどうかと思うわ」
「とりあえず、何かネタない?」
「そっちからやってきたのに用意してないの?」
「ダベりたい気分だけでやってきたから特に何も」
「行き当たりばったり過ぎじゃないかしら」
「人生そんなもんでしょ」
「人生そこまで甘くないわ」

「私にとっては甘いのよ、天人だし、働かなくても生きていけるし」
「堂々とニート宣言とは世も末ね」
「どうとでも言いなさい、私ほど高格な者になれば他人からどう言われようとも気にしなくなるのよ」
「……絶壁娘」
「胸は関係ないでしょうが!?」
「思いっきり気にしてるじゃないの」
「ハッ!? ……止め、この話もう止め」
「はいはい」
「もう……」
「……どうでもいいけれど、こう胸が大きいと誰かを耳掃除する時とか見え辛くって困るわぁ」
「だから止めろって言ってるでしょが!?」

「せっかくこっちから話題を提供してあげたのに」
「どう考えても喧嘩売ってる選定よねそれ!?」
「文句ばかり言うならそっちから話しなさい」
「そうねぇ……そう言えばこの前、紅魔館で鳥に関する本を読んだのよ。鳥って空を飛ぶために色々工夫凝らしてるのよ、風を読んだり、体重減らしたり」
「空を飛ぶために相当特化しているわね」
「でも私達は能力さえあれば体重はあんまり関係ないじゃない、荷物とか持ってウェイトが増えても飛んでられる。風とかも関係ないし、生きてられるなら空気だって必要ないかもしれない」
「飛ぶ方法にもよるだろうけれど、概ね言う通りね」
「それでさ、じゃあ水の中でも空を飛ぶように移動できるんじゃない? って思ったのよ」
「あら、中々面白い考え」
「でしょ? すぐに紅魔館飛び出して湖に飛び込んだわ」
「それで結果はどうなったのかしら」
「……移動は出来たけど、鼻に水が入って物凄い気持ち悪かった」
「……水だものね」

「おまけに水の中って視界が悪いし、どっちが上でどっちが下なのかわかりにくいのよ。お陰で溺れ死ぬところだったわ」
「よく生きてたわね」
「咄嗟に要石出して、沈んだ方向とは逆に飛び上がったの。もう当分水浴びはしたくないわ」
「じゃあお風呂は入らなくてもいいわね、当分は我が家のお風呂は貸さない方向で」
「ちょっ、嫌よ入らせてよー」
「寝ながら命令してくる相手に頼まれても」
「謝るから許して、ごめんってば」
「……しょうがないわねぇ」

「でも、お風呂は気持ちいいから入りたいけど、私って普通の人ほど入る必要性はないわよね」
「天人は汗も垢も出ないものね」
「そう、だからお肌はいっつもスベスベ。見なさい、この玉のようなお肌を!」
「頬に畳の後付いてるわよ」

「……ナイフは通らないのに、畳の後は付く天人の身体、ふっしぎー」
「それを言うなら幻想郷自体が不思議の固まりよ」
「そうなんだけどね、やっぱり自分の事の方が気になる訳よ。これでも結構柔らかい肌してるし」
「へぇ、そうなの」
「あんまり肉付きよくないから紫ほどじゃないけどね」
「そうねぇ、特に胸とか」
「だから胸の話は止めなさいよ!?」

「天子と胸の話は切っても切れない関係にあるわ」
「何でそこでキリッと真面目な顔して語るのよ!? セクハラだし止めなさいってば!」
「セクハラする胸がない」
「それくらあるわよ! くそぅ、大きいからって。巨乳爆発しろ!」
「あら、危険よ天子。そんな事言っていたら本当に起こってしまうかも」
「何言ってるの、そんなわけないでしょ」
「言葉には言霊が宿るわ、この幻想郷で天人のあなたが言っていると……」
「へーんだ、それこそ願ったり叶ったりよ! 巨乳はみんな爆発よ、爆発!」

天子が大袈裟に両手を挙げて唱えたその時だった、天子の目の前で紫の胸部が一瞬にして膨れ上がり、そして爆散した。

「……は?」

あまりにも突然の事態に理解が追いつけず、天子は腕を伸ばしたまま硬直していた。
だが辺りに散った紫の衣服を見て、目の前から友人が消えてしまったのを知ると、力なく両腕が下がった。

「ちょっ……紫? いるんでしょ、ちょっと……」

震える手で、残された服の切れ端を拾い集める。

「冗談でしょ、ねぇ……紫……?」

その場に残っていた、紫の布切れを胸に抱きしめて、天子は悲しみの叫び声を上げた。

「ゆかりぃーーーー!!!」
「呼んだかしら?」
「――って、やっぱりかい!」

すぐ傍から隙間を開いて出てきた紫に、思わずチョップを打ち込んだ。

「ドッキリ大成功☆」
「いちいち立て札まで持ってこなくていいから! 心臓に悪いわよばかぁ!」
「あら、心配してくれたの? 優しいのね」
「そ、そう言う訳じゃなくて、その……あーもう、とにかくばか!」
「(あぁ、涙目で怒りながらも、不意に褒められてうろたえる天子可愛いわぁ)」

「お二人とも、仲良くやっているところでなんですが夕食の用意が出来ましたよ」
「あら、藍ご苦労様」
「あっ、私の分ある?」
「食べると思って天子の分も用意しておいたぞ、冷めないうちに食べてくれ」
「こーなったら紫の分まで食べてやるんだからー!」
「泣いたり怒ったり、慌しい娘ねぇ」

「ところで紫様、部屋が爆発でもあったみたいにボロボロになっている件について弁明は」
「弄ったら良い反応をする天子が悪い」
「お小遣いから修理費用引いておきますね」
「あぁん、こうなるとわかっていても止められない止まらない」
「いや、止めて下さいよ」



 ◇ ◆ ◇



「さて、ご飯食べてお腹一杯、ついでにお風呂も入って身も心もスッキリ」
「じゃあ頬に畳の後を付ける仕事も止めたらどうかしら」
「じゃあ仰向けになるわ」
「そうじゃない」

「…………(それにしても、紫もお風呂上がりだから湿気で服が吸い付いてて、おっぱいの形が)」
「どうしたの、そんなに見つめて」
「(やっぱ大きい……やばっ、なんかドキドキしてきた)巨乳皆諸共に滅べ」
「爆発ではなく滅べとなると、どうリアクションすべきか悩むところね」
「フリじゃないから、ドッキリの看板用意しなくていいから」
「あら残念」

「さっきから話してて思ったんだけどさ、紫って雑談となると受け態勢よね」
「そうかしら」
「そうよ、相手の話題に合わせて対応してる。何か自分から出せるネタとかないの?」
「……私はいつも、幻想郷を眺めていることが多いから」
「眺める?」
「この郷で、人間と妖怪が上手く折り合いを付けて共存をしているのを見ているだけで、心が安らいで満たされる気分になるの」
「紫……」
「…………」
「良い話っぽいけど、要するに覗き見が趣味なだけよね」
「見も蓋もない事を言わない」

「丸一日覗き見してるわけじゃないでしょ、他にはいつも何してるのよ」
「最近はあなたの相手をしてるか、幽々子とお茶でも飲んでるか、博麗神社に顔を出してみてるか」
「ワンパターンね」
「後は一人で物思いにふけることも多いわね」
「あぁ、年取ると動くのが億劫になるとかそういう……」
「違う」

「さて、隙間妖怪はババアであると再確認したところで」
「失礼ね、まだピッチピチよ」
「物思いにふけるって、どんなこと考えてるの? 幻想郷の賢者の考え事とか興味あるわ」
「そうねぇ、例えば……」
「例えば?」
「どうやって天子をからかおうかとか、どうやれば天子が困るだろうかとか、どうすれば天子が……」
「もういい、止めなさい馬鹿!」
「えー」

「この馬鹿! ドS! 何わけわかんないこと考えてるのよ!?」
「あら、もっと喜んでくれると思ったのに」
「何でそう思ったのよ……」
「だって、あなたってマゾヒストじゃない」
「違うから! それって全部魔理沙の妄言だから! 何よマゾ度星五つって!」

「そんなに恥ずかしがらなくたっていいのに」
「心の底から否定してるのよ! ……大体さぁ、私ってどっちかって言うとMじゃなくてSだし」
「あらあらあら、それまたどうして」
「心底意外そうな顔しないで。天人虐める祭りの時に逆に来たやつみんなボコボコにしてやった時は、異変の時に本気で暴れれなかった分スカッとしたし、MじゃなくてS寄りでしょ」
「それだけでサドだと決め付けるのは早計だと思うけれど」
「どうして私がマゾだって方向に話し進めようとするのよ(そう言えば、Sの人って首輪付けさせたりするらしいわね)」
「だってそちらの方が弄り甲斐があるじゃない」
「何だってそう……(私がサドだとして、例えば紫に首輪を付けて引っ張ったりとか……)」
「……どうしたのかしら、突然黙り込んで」
「(あっ、ゾクって来た)……紫、私が紫に首輪付けるならどんな色がいい?」
「はいっ!?」

「いったぁ~い、ぶたれた!」
「ふ、普段温厚な私でも、いきなりそんな事言われたら手が出るわ」
「ごめんごめん」
「その質問の意図は何なの?」
「私がS寄りだと言うことを証明しようと思って(本当は本気で付けさせてみたいなぁ)」
「それでいきなり首輪付けることに飛ぶのがビックリよ(ちょっとドキッとした自分が怖い)」

「それにしても痛いわね……あっ、こぶできてる」
「えっ、嘘」
「本当よ、ほらこの辺触ってみなさいよ」
「……本当、結構大きいわね」
「天人の頭に素手でこぶ作るのは流石と言うか」
「痛そうに……ごめんなさいね、驚いたからってやりすぎたわ」
「別に、これくらいどうってことないけど……(紫に撫でられると、なんか安心してくるなぁ)」

「どう? 痛みは引いたかしら」
「うん、ありがと……ふあ……」
「あら、眠くなってきちゃったの、泊まっていく?」
「そうしようかしら……安心したからかな……」
「安心?」
「何でもないわよ、その膝もーらい!」
「きゃっ」

「う~ん、紫の膝ってやわらかい……」
「ちょっと、こんなところで寝るつもり?」
「私が寝たら布団まで連れてって」
「面倒だからって押し付けない」
「固いこと言わずに」
「そっちは勝手なこと言いすぎよ」

「…………」
「…………」
「……おやすみ、紫」
「おやすみなさい、天子」

「……スー……スー……」
「寝た、か。布団まで連れて行かないと」
「うみゅ……スー……」
「軽いわね、もうちょっとくらい肉があったほうが……天人だから増えないのかしら」
「むにゃ……くびわ……」
「まだ言ってるし」

「スー……うへへ……にあって……」
「……首輪、買ってみようかしら」
藍「影が薄いが、楽しそうに話してる主を見てると出て行けない」
橙「藍様、一緒にお茶飲みましょう」
藍「優しいなあ橙は。ほらこっちに来なさい、マッサージしてあげよう」
橙「藍様、顔と手の動きが凄くやらしいです……」



ゆかてんが書きたかったけど、長いの書く気力が出なかったので軽いの書いてみたんだ。
でもいつか天子が紫に首輪付けて躾ける話を書いてみたい。
電動ドリル
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.2240簡易評価
2.90奇声を発する程度の能力削除
ダラダラとした雰囲気が良かったです
6.100名前が無い程度の能力削除
首輪買ってくる
犬用で良いかな?かな?
7.無評価電動ドリル削除
気になるコメントがあったので急遽コメ返し

>奇声を発する程度の能力さん
ダラダラしながら話し合える関係って素敵だと思うんです

>6さん
人間用のがあるんでそっちをおすすめします、犬用のだったりすると人の肌に合わないとか。
また高めのを買った方がいいです、安いのは出来が悪くてかぶれたりするらしいし、貰った方は大切にするため長い間使うことになるらしいです。
ちょっと高めでも相手のことを想って良いのを買ってあげて下さい。
12.90名前が無い程度の能力削除
本当のSは奉仕の精神に溢れていないと務まらないと聞きます。Mの期待を一身に受け、相手を慮る心遣いを要求されるそうです。
そういう意味ではSMはお互いに信頼関係がなければ成り立たない難しいプレイ。紫さんと天子さんはそれに足るカップルなんじゃないですかね。
14.90橙華とっつぁん削除
そうか、相手によっては攻め天子もありなのか。
いいだべり具合でした。ごちそうさまです。
24.100過剰削除
爆 発 す べ き は 貴 様 等 だ

しかし首輪付けた天子か……犬耳も必要だな!
猫耳じゃないぞ?
26.100名前が無い程度の能力削除
結果的におっぱい談義が多かったですね。
だがそれが良い!
31.100名前が無い程度の能力削除
あまあまご馳走様ですwMな紫ってもいいかもw
32.100名前が無い程度の能力削除
ところで橙はどこいった
35.無評価電動ドリル削除
>12さん
ほうほう、Sはただ過激なだけではだめと言うことですね。
SMの道は置くが深い……。

>橙華とっつぁんさん
いつもはマゾキャラ扱いされてるのがSになるギャップがいいよねって思って書きました。

>過剰さん
犬耳は尻尾も含めてあのモフモフ具合がたまらないですよね。

>26さん
おっぱいって言葉を作った人は天才だと思うんです。
響きからしてエロい。

>31さん
紫様はMが似合うと思う今日この頃。

>32さん
橙はマヨヒガで猫達と一緒にいて、八雲家にはたまに来る程度をイメージして書いてました。
……が、コメントを見て出したほうが良かっただろうかと思いまして、ちょっと後書きに追加してみました。
今度からはなるべく出すようにしてみようかと思います。
43.80幻想削除
最近はS(スレイブ)とM(マスター)のSMが流行ってると聞きましたwww

ほんわかしました
44.100名前が無い程度の能力削除
SMプレイじゃなくても飾りとして首輪付けるってのもいいと思うんだけどな~

でもやっぱ首輪っつーとそっち系になるのかな?w
人の価値観って違うもんだな(´・ω・`)