幻想入り要素あります。一応元ネタ知らなくても大丈夫なように作りました。
私、因幡てゐには余り人に知られてはいない能力がある。
それは優れた罠を作ることだ。
私には人間を幸運にする程度の能力があると人から言われるが、実のところ人を幸運する事と同じくらい、罠を作るのが得意で、私自身も好きだったりする。
罠と一言に言っても色々な種類がある。
法律の罠や人間関係の罠といった比喩的なものから、戦略的罠や策略的罠まで存在する。
それらの罠も出来ないことはない。出来ないことはないのだが、やはりというか私が最も得意とするのは戦術的罠だ。
戦術的罠というとやや堅く感じられるかも知れないが、要は一番罠という言葉を用いられる、設置型の罠ということだ。
例えば落とし穴、あるいは幻想郷にはまだあまりないが地雷といったようなもの(早く外の人々に忘れられ幻想入りしてほしいものだ)。
私と罠、といえば落とし穴のイメージを持っている者も幻想郷には多いかもしれない。
それは誤りではない。落とし穴は私がここで一番よく使う罠だ。
しかしそれは一番好きな罠というわけではない。
単に落とし穴は罠に嵌めても笑い話になりやすく冗談ですむから多用しているだけだ。
実際には、私はもっと多様な罠を使いたい。色んな罠を用いて人を嵌めたいのだ。
こんなことをいうと私が酷く歪んだ性格のように見えるかも知れないが、それは誤解だ。
私は罠を使って誰かと遊びたいのだ。
智力と智力のぶつかり合いが罠の魅力だ。
仕掛けるほうは相手の動きを予測し効果的に罠を選択し設置する。
仕掛けられるほうはその思考を想像しその裏をつく。
そうした抵抗の更に裏を読み見事に相手を罠に嵌めた時の快感は堪らない。 しかしここの幻想郷では久しくその感覚を味わっていない。
好敵手がいないのだ。
そもそもここの住民は空を飛んで移動する。
多くの罠は体重に反応して起動するのでこれはなかなかのハンデだ。
勿論空を飛んでいる者を対象にする罠もあるのだが、いかんせんここの奴等には殆ど効かない。
威力をあげれば効くのかもしれないが、そうしたらゲームとしての域を越えてしまう。
犯人探しが行われ、私は皆から糾弾されるだろう。
それに私は私の罠で誰かが傷つくのをよしとしない。
誰かが悲しむような罠などつまらないだろう。
引っ掛かっても少し私に怒りを向け、また笑い合えるような罠の仕掛け方が私は好きだ。
だから私は幻想郷ではこの罠の力を使うことはないと思っていた。
せいぜい時々落とし穴を掘ってレーセンを落として欲求不満を解消する……それくらいだった。
そうあの日までは。
あの日、ヤツは突然竹林に現れた。
私は何時ものように竹林のレーセンの通り道に落とし穴を掘っていた。
丁度出来上がってすぐ、後ろで音がしたので振り返ってみたらヤツがいたのだ。
一目でそれが異常なモノだと私は気づいた。
髪の毛一本ない血管だらけの頭。
恐らくは血走っているだろう目は奇抜なデザインの大きなマスクで隠されており、それは口にまで酸素マスクのように届いていた。
服装はこれまた奇妙なデザインで汚いとすら言えるピチピチの緑の服を着ており手は異様なほど長く、手首と首には棘のついたアクセサリーを付けている。
ぶっ飛んだ服装をしている者などいくらでもいる幻想郷の中でも更に飛び抜けてとんでもない姿と言えた。
彼はその高い身長から私を見下ろしていた。
いや正確には彼は私を見ていなかった。
今だからわかるが、彼は私の後ろにある落とし穴を見ていたのだ。
そのことに気づかない私は恐る恐る彼に声をかけた。
「お前は誰なの?」
彼からの返事はなく、彼は私の方につかつかと歩いて手を伸ばしてきた。私が何かされる……と身構える間もなく彼は私を無視しおもむろに私の作った落とし穴に、側の土を入れて埋め始めたのだ。
「な、なにするのさ!?私の努力の結晶を壊すな!」
初めはただのちんけな正義感からの行動だと思った。
人間が落とし穴に落ちないように埋めてしまえ、といった考えのもとの破壊行為だと私は考えていた。
だから私は自分でも笑ってしまうようなことを言ってしまう。
「こ、ここの落とし穴に人間が落ちることはないよ! この落とし穴はレーセンの為のものなんだから」
私は必死で彼を止めようと頑張ったが無駄だった。
そして暫くして落とし穴を全て埋め、終えると彼は私に目もくれず去っていってしまった。
それが私と彼との初対面。
その後、彼は竹林に住みついたようで度々私の前に現れ私の落とし穴を埋めていった。
私も意固地になり落とし穴を作り続けたがそれらはことごとく彼に埋められ破壊されてしまった。
私も落とし穴では埒があかないと、ついに落とし穴以外の罠も作ったがそれも全て彼に色々な方法で駄目にされてしまう。
草を結んで足を引っ掛ける罠を作ればナイフで切られ、踏むと木の棒が水が落ちてくる罠は水を取り除かれ駄目にされる。
そんなような日が続いた。彼は、私が巧妙に隠したあらゆる罠を見事に見つけ破壊していった。
その時の私は久しぶりのライバルの登場に胸が踊ったものだ。
罠を壊す彼を逆に罠にはめてやろうと躍起になっていた。
しかし勝負は私の全敗。
彼は不思議な力で私の罠を全部見抜いてしまうのだ。
けれども、その中で彼についてわかったこともある。
まず彼が罠を壊すのは特に理由があるわけではなく、彼の本能によるものなのだということ。
一度、引っ掛かってもまるで無害な罠を彼の前に置いてみたことがある。
確か蜘蛛の巣のような脆く細い糸で作った罠だったと記憶している。
これも彼は破壊した。掛かったら人が喜ぶような罠も作ってみた。
人に反応しお金が上から降ってくるといった趣向だ。
これも彼は目に入るなり壊してしまった。
散らばったお金にはめもくれず彼の去っていく後ろ姿を私は見ていた。
彼には罠の大小や良し悪しは関係なかったのだ。
更に彼はその攻撃的な見かけに反して他の生き物に全くの無害だった。
一度人間の子どもが彼に石を投げていたことがあった。
恐らくは子どもの度胸試しの一つだったのだろう。
私は子どもが危ないと思って追い払った後、恐る恐る彼を見たら彼は投げられた石を一つも避けず立っていた。
石をぶつけられたことに関する怒りの様子は全く見えなかったのを覚えている。
一連の因縁から彼は妖怪や聖霊の類でなく、どこか普通ではないとはいえ人間だと知っていた私は大層驚いたものだ。
博麗の巫女でさえあのように石をぶつけられたら倒れてしまうだろう。
それなのに彼は石をかわすこともなく、堂々と受けきった。
そして彼はそのまま何事もなかったかのようにのそのそ歩いていく。
その姿はどこか頼もしく、どこか男らしく。私も少しときめきを覚えてしまったほどだ。
今から考えれば、その事件が私の中で彼の存在がどんどん大きくなっていったきっかけだったのかもしれない。
出会ってからの私の思考の大半を彼が占めるようになるのに時間は余りかからなかった。
初めはライバルとして、段々とそれ以上の感情も私は抱いて行った。彼は私が罠を作ると必ずやって来て破壊してゆく。
徐々にそれも悔しくなくなってくる。逆にそれを利用して彼に遊びにきてもらうのだ。
彼は何も喋らないから、いつも私が彼に一方的に話しているだけだったけどその時間はとても楽しいものだった。
「なんでお前は罠を壊すんだい?」
返事はない。いつものことだ。しかし私に不満はない。
きっと彼は罠で苦しむ人がいなくなるように神様が遣わした天使なのだろうとらしくもなく考えていた。
私の罠は無害でも、世の中には残念ながら人を殺す傷つける為の罠の方が圧倒的に多い。
世界中に罠によって涙を流す人の数はどれほどかわからない。それを考えれば、彼の罠を破壊する能力はどんなに素晴らしいのだろう。彼のような人が増えればきっと世界はもっと素敵なものになるはずだ。
彼は無口であったが私の言っていることは理解しているようだった。
というのも私が頼みごとをするといつも彼は従順にそれをきいてくれたからだ。
「肩車をしてよ」
そんなことをいうと彼は私をひょいと持ち上げて肩に乗せる。
歩けと言うとそのまま歩いてくれる。いい気分だった。
初めて会ったときにはあった手首と首元の棘はもうなくなっていた。
もしかしたら彼は私がいつも肩に乗るのに危ないと思ったのかもしれない。 いつしか子どもたちも彼に害がないことを知り彼を警戒する事もなくなって、寧ろ友達のように彼のところによく集まっていた。
私も毎日毎日彼と遊んでいると段々彼の奇抜な姿もチャームポイントに見えてきたのだから不思議なものだ。
腕にぶら下がってみると触れることのできる、その逞しい腕は私をドキドキさせた。
彼はけして人に害を及ぼさないが、多分戦ってもかなり強いのではないのだろうか?そんなことを想像してしまう。
そうしてさよならを言って、また明日も彼に会いにきてもらおう。
そんな風に思いながら私は毎日幸せに彼と遊んでいた。
しかしいつの時代も蜜月の時間は長く続かないものだ。
その日、私は永遠亭に帰った後、神妙な顔をした永琳に座敷に呼び出されこう告げられる。
「アレを破壊します」
私は一瞬何を言われたか解らなかった。
「あれ?」
「最近竹林にすみはじめたモノのことです」
かろうじて彼のことを話していると頭が理解する。
「あれってあいつのことですか?壊す?なんで?」
「危険だからです」
「どこが危険なんですか。あいつが今まで誰かを傷つけたことがありますか!?」
「私もそう思って放置していました。しかしアレの正体がわかった今、もう無視は出来ません。」
「正……体……?」
「そうです」
「あ、あいつの正体がなんだって私は……」
「彼は人間が人工的に生み出した、戦闘兵器なのです」
「!?」
「アレは兵器故に単独では無害ですが、誰かに使役されたとたん恐るべき殺戮を行うでしょう」
「……」
「罠を破壊する能力も当然、戦いのためです」
私は既に何も言えなくなってしまっていた。
「今のところその情報は私しか知らないのでなんとかなっていますが、悲劇の種を排除するのは当然です」
「てゐ、あなたがアレと仲が良いのは知っています。しかし、アレがもし誰かに悪用されるようなことがあったら……」
「お師匠様、あいつのことをアレと呼ぶのは止めてください。あいつは普通の人間です」
「てゐ……」
その時の私の顔はどうなっていたのだろう。
「お師匠様。私は、どうせ貴女は何を言っても曲げないことは知っています。もし私が必死で貴女を説得しても貴女は決して聞き入れてくれないでしょう。だから私は……あいつを殺すのを賛成します」
ほっとしたような様子を見せる永琳。
「良かった。流石の私も貴女に強硬に反対されたら困っちゃうところだったわよ」
「但し一つ条件があります」
「……なにかしら?」
「あいつは私が殺します。お師匠様もレーセンも姫様も他の誰にも手はださせないでください」
永琳は少し考えこんだ後こう答えた。
「一週間です。一週間過ぎたら私が討伐に向かわせていただきます」
「一週間……わかりました……」
永琳は月の賢者だ。
彼女の判断はいつも合理的で適切。
彼女が彼を殺すべき、と言うのならばそれは正しいことだっただろう。
彼女は、いくら私が止めようと彼を殺しただろうし、きっとそれは正義だったのだ。
しかし私には永琳に彼を殺させることは許せなかった。
彼の死が避けられないものだったとしてもそれだけは私は止めたかった。永琳はいつも正しい。
だからもし永琳が彼を殺したらそれは『正義の永琳が悪の人間兵器を倒しました。めでたしめでたし』のハッピーエンドなのだ。
彼の死がそんなものであっていいわけがなかった。
だから私がこの話を、『罠を壊し続ける正義の男は、悪のウサギの卑劣な罠にかかり倒されてしまいました』のバッドエンドにしてやろうとしたのだ。
そうだ、私は彼の死をヒーローの死のようなものようにしてやりたかったのだ。
私が殺す。罠に嵌めて殺す。
そうじゃなけりゃ余りにも救われないだろう。 誰が救われない?彼か、私か。今となってはよくわからない。
永琳との約束の日から一週間私は竹林を人間も妖怪も立ち入り禁止にさせた。
妹紅にも立ち入りを控えてくれるよう頼んだ。
それから一週間の竹林は戦場になる予定だったからだ。
今までのお遊びとは違い人を殺す為の罠を大量に仕掛けるのだ。当然だろう。
私のテンションは幻想郷に来る以前のように冷たくなっていた。
感情を殺し、対象を殺す。いや彼を殺すのだ。
ゲームではなく戦争。
一週間で私は絶対に彼を殺す。そんな風になっていた。
まず初日。
私は竹林に、昔の伝手から大量に入手した大型地雷を仕掛けた。
半径5mを吹き飛ばす高威力の巨大地雷。これを15個設置した。
勿論ただの爆風の大きいだけの地雷ではない。
彼は普通の地雷ならば彼はすぐ壊してしまうからだ。
私はこの地雷を誰にも解除が出来ないようにした。
最初から回収を考えない、人を殺傷するためだけの兵器である。
きっと彼はそれでも無理に壊そうとするだろう。
そうすれば地雷は爆発してドカン。
それで終わりだ。
私はそう想定していた。
しかし彼はどうやったのか、私の設置した地雷を全て破壊した。
私はその時まで彼の罠破壊は不思議ではあっても、技術に分類されるものだと思っていた。
だからあの工夫で十分だと考えていたから驚きだった。
彼は罠であれば全て破壊する。そこに理論や理屈はないのだ。
それはルールだった。私は遅蒔きながらそう気づく。
2日目はその反省を活かした。
私は罠の起動と攻撃対象とを別にすればいいと考えた。
つまり彼が罠に嵌まるのを待つのでなく、私が地雷を自分で踏み起動させてしまえばいい。
爆風を私でない別の一方向に集中させることなど容易いものだ。
彼は罠に向かって歩いてくる。
その側で私が待っていて、範囲内に入った瞬間自分で地雷を踏む。
爆風は私には向かわず彼にのみその暴力を振るう。
そのような戦術をたてていた。
しかしこれも失敗する。
地雷は不発に終わってしまった。
彼の能力は私の考えていた以上に高度なものだった。
次の日、地雷の設置と起爆を同時に行ってみたがこれも駄目だった。
4日目からは私は資料をあさり始める。
このままでは彼を殺せない。
このままでは永琳に彼を殺されてしまう。
私には焦りが生まれてきていて、行動よりも作戦を立てることに一日中時間を割いた。
彼の能力に関する文献を探した。兎にも手伝わせる。
もしかしたら永琳に聞けばわかったのかも知れない。
しかしそれでは当然駄目だ。
探す探す探す。
次の日も同じように探すが、手掛かりは見つからなかった。
6日目、古代エジプトの文献に彼に似た画像を発見できた。
これをきっかけに古代のエジプトに関連する本を読み始め、そうして見つけた彼の能力の弱点。
彼は魔法を用いた罠には反応できないということだった。
即座に私は魔法使いのところへ私は走る。
7日目、私は彼を魔法の地雷で葬ることに成功した。
彼は文献通り魔法の罠にはいっさい無反応だった。
彼は地雷を踏む一瞬前もいつものように無表情。
永琳にそれを報告する。
彼女は、そう……と呟いただけだった。
彼女にとってはそれは理想的な終わり方だったのかもしれない。
私は彼の亡骸を竹林の奥に埋葬した。
そこには葬儀もなかったし、私の他に参列者もなかった。
子供たちも彼が居なくなって最初は寂しそうだったが、そのうちに忘れていってしまった。
私は今でも回顧する。
あの時の私は確かに彼に何かしらの感情を持っていた。
それがどんなものかは分からない。
この感情は言語化できないものだ。
彼のことをその後も私は今でも暇を見つけて調べている。
彼のことを忘れない為というのもあるがそれ以上に、私は彼のことを今でさえもっと知りたいのかもしれない。
ちょっと前に彼の本名を知ることができた。
その名前は彼の見かけどおり奇抜な名前だった。けれども私はこの名前を多分ずっと覚えていることだろう。
私が殺した、罠を壊しを壊し続ける男のサイコ・ショッカ―という名前を。
私、因幡てゐには余り人に知られてはいない能力がある。
それは優れた罠を作ることだ。
私には人間を幸運にする程度の能力があると人から言われるが、実のところ人を幸運する事と同じくらい、罠を作るのが得意で、私自身も好きだったりする。
罠と一言に言っても色々な種類がある。
法律の罠や人間関係の罠といった比喩的なものから、戦略的罠や策略的罠まで存在する。
それらの罠も出来ないことはない。出来ないことはないのだが、やはりというか私が最も得意とするのは戦術的罠だ。
戦術的罠というとやや堅く感じられるかも知れないが、要は一番罠という言葉を用いられる、設置型の罠ということだ。
例えば落とし穴、あるいは幻想郷にはまだあまりないが地雷といったようなもの(早く外の人々に忘れられ幻想入りしてほしいものだ)。
私と罠、といえば落とし穴のイメージを持っている者も幻想郷には多いかもしれない。
それは誤りではない。落とし穴は私がここで一番よく使う罠だ。
しかしそれは一番好きな罠というわけではない。
単に落とし穴は罠に嵌めても笑い話になりやすく冗談ですむから多用しているだけだ。
実際には、私はもっと多様な罠を使いたい。色んな罠を用いて人を嵌めたいのだ。
こんなことをいうと私が酷く歪んだ性格のように見えるかも知れないが、それは誤解だ。
私は罠を使って誰かと遊びたいのだ。
智力と智力のぶつかり合いが罠の魅力だ。
仕掛けるほうは相手の動きを予測し効果的に罠を選択し設置する。
仕掛けられるほうはその思考を想像しその裏をつく。
そうした抵抗の更に裏を読み見事に相手を罠に嵌めた時の快感は堪らない。 しかしここの幻想郷では久しくその感覚を味わっていない。
好敵手がいないのだ。
そもそもここの住民は空を飛んで移動する。
多くの罠は体重に反応して起動するのでこれはなかなかのハンデだ。
勿論空を飛んでいる者を対象にする罠もあるのだが、いかんせんここの奴等には殆ど効かない。
威力をあげれば効くのかもしれないが、そうしたらゲームとしての域を越えてしまう。
犯人探しが行われ、私は皆から糾弾されるだろう。
それに私は私の罠で誰かが傷つくのをよしとしない。
誰かが悲しむような罠などつまらないだろう。
引っ掛かっても少し私に怒りを向け、また笑い合えるような罠の仕掛け方が私は好きだ。
だから私は幻想郷ではこの罠の力を使うことはないと思っていた。
せいぜい時々落とし穴を掘ってレーセンを落として欲求不満を解消する……それくらいだった。
そうあの日までは。
あの日、ヤツは突然竹林に現れた。
私は何時ものように竹林のレーセンの通り道に落とし穴を掘っていた。
丁度出来上がってすぐ、後ろで音がしたので振り返ってみたらヤツがいたのだ。
一目でそれが異常なモノだと私は気づいた。
髪の毛一本ない血管だらけの頭。
恐らくは血走っているだろう目は奇抜なデザインの大きなマスクで隠されており、それは口にまで酸素マスクのように届いていた。
服装はこれまた奇妙なデザインで汚いとすら言えるピチピチの緑の服を着ており手は異様なほど長く、手首と首には棘のついたアクセサリーを付けている。
ぶっ飛んだ服装をしている者などいくらでもいる幻想郷の中でも更に飛び抜けてとんでもない姿と言えた。
彼はその高い身長から私を見下ろしていた。
いや正確には彼は私を見ていなかった。
今だからわかるが、彼は私の後ろにある落とし穴を見ていたのだ。
そのことに気づかない私は恐る恐る彼に声をかけた。
「お前は誰なの?」
彼からの返事はなく、彼は私の方につかつかと歩いて手を伸ばしてきた。私が何かされる……と身構える間もなく彼は私を無視しおもむろに私の作った落とし穴に、側の土を入れて埋め始めたのだ。
「な、なにするのさ!?私の努力の結晶を壊すな!」
初めはただのちんけな正義感からの行動だと思った。
人間が落とし穴に落ちないように埋めてしまえ、といった考えのもとの破壊行為だと私は考えていた。
だから私は自分でも笑ってしまうようなことを言ってしまう。
「こ、ここの落とし穴に人間が落ちることはないよ! この落とし穴はレーセンの為のものなんだから」
私は必死で彼を止めようと頑張ったが無駄だった。
そして暫くして落とし穴を全て埋め、終えると彼は私に目もくれず去っていってしまった。
それが私と彼との初対面。
その後、彼は竹林に住みついたようで度々私の前に現れ私の落とし穴を埋めていった。
私も意固地になり落とし穴を作り続けたがそれらはことごとく彼に埋められ破壊されてしまった。
私も落とし穴では埒があかないと、ついに落とし穴以外の罠も作ったがそれも全て彼に色々な方法で駄目にされてしまう。
草を結んで足を引っ掛ける罠を作ればナイフで切られ、踏むと木の棒が水が落ちてくる罠は水を取り除かれ駄目にされる。
そんなような日が続いた。彼は、私が巧妙に隠したあらゆる罠を見事に見つけ破壊していった。
その時の私は久しぶりのライバルの登場に胸が踊ったものだ。
罠を壊す彼を逆に罠にはめてやろうと躍起になっていた。
しかし勝負は私の全敗。
彼は不思議な力で私の罠を全部見抜いてしまうのだ。
けれども、その中で彼についてわかったこともある。
まず彼が罠を壊すのは特に理由があるわけではなく、彼の本能によるものなのだということ。
一度、引っ掛かってもまるで無害な罠を彼の前に置いてみたことがある。
確か蜘蛛の巣のような脆く細い糸で作った罠だったと記憶している。
これも彼は破壊した。掛かったら人が喜ぶような罠も作ってみた。
人に反応しお金が上から降ってくるといった趣向だ。
これも彼は目に入るなり壊してしまった。
散らばったお金にはめもくれず彼の去っていく後ろ姿を私は見ていた。
彼には罠の大小や良し悪しは関係なかったのだ。
更に彼はその攻撃的な見かけに反して他の生き物に全くの無害だった。
一度人間の子どもが彼に石を投げていたことがあった。
恐らくは子どもの度胸試しの一つだったのだろう。
私は子どもが危ないと思って追い払った後、恐る恐る彼を見たら彼は投げられた石を一つも避けず立っていた。
石をぶつけられたことに関する怒りの様子は全く見えなかったのを覚えている。
一連の因縁から彼は妖怪や聖霊の類でなく、どこか普通ではないとはいえ人間だと知っていた私は大層驚いたものだ。
博麗の巫女でさえあのように石をぶつけられたら倒れてしまうだろう。
それなのに彼は石をかわすこともなく、堂々と受けきった。
そして彼はそのまま何事もなかったかのようにのそのそ歩いていく。
その姿はどこか頼もしく、どこか男らしく。私も少しときめきを覚えてしまったほどだ。
今から考えれば、その事件が私の中で彼の存在がどんどん大きくなっていったきっかけだったのかもしれない。
出会ってからの私の思考の大半を彼が占めるようになるのに時間は余りかからなかった。
初めはライバルとして、段々とそれ以上の感情も私は抱いて行った。彼は私が罠を作ると必ずやって来て破壊してゆく。
徐々にそれも悔しくなくなってくる。逆にそれを利用して彼に遊びにきてもらうのだ。
彼は何も喋らないから、いつも私が彼に一方的に話しているだけだったけどその時間はとても楽しいものだった。
「なんでお前は罠を壊すんだい?」
返事はない。いつものことだ。しかし私に不満はない。
きっと彼は罠で苦しむ人がいなくなるように神様が遣わした天使なのだろうとらしくもなく考えていた。
私の罠は無害でも、世の中には残念ながら人を殺す傷つける為の罠の方が圧倒的に多い。
世界中に罠によって涙を流す人の数はどれほどかわからない。それを考えれば、彼の罠を破壊する能力はどんなに素晴らしいのだろう。彼のような人が増えればきっと世界はもっと素敵なものになるはずだ。
彼は無口であったが私の言っていることは理解しているようだった。
というのも私が頼みごとをするといつも彼は従順にそれをきいてくれたからだ。
「肩車をしてよ」
そんなことをいうと彼は私をひょいと持ち上げて肩に乗せる。
歩けと言うとそのまま歩いてくれる。いい気分だった。
初めて会ったときにはあった手首と首元の棘はもうなくなっていた。
もしかしたら彼は私がいつも肩に乗るのに危ないと思ったのかもしれない。 いつしか子どもたちも彼に害がないことを知り彼を警戒する事もなくなって、寧ろ友達のように彼のところによく集まっていた。
私も毎日毎日彼と遊んでいると段々彼の奇抜な姿もチャームポイントに見えてきたのだから不思議なものだ。
腕にぶら下がってみると触れることのできる、その逞しい腕は私をドキドキさせた。
彼はけして人に害を及ぼさないが、多分戦ってもかなり強いのではないのだろうか?そんなことを想像してしまう。
そうしてさよならを言って、また明日も彼に会いにきてもらおう。
そんな風に思いながら私は毎日幸せに彼と遊んでいた。
しかしいつの時代も蜜月の時間は長く続かないものだ。
その日、私は永遠亭に帰った後、神妙な顔をした永琳に座敷に呼び出されこう告げられる。
「アレを破壊します」
私は一瞬何を言われたか解らなかった。
「あれ?」
「最近竹林にすみはじめたモノのことです」
かろうじて彼のことを話していると頭が理解する。
「あれってあいつのことですか?壊す?なんで?」
「危険だからです」
「どこが危険なんですか。あいつが今まで誰かを傷つけたことがありますか!?」
「私もそう思って放置していました。しかしアレの正体がわかった今、もう無視は出来ません。」
「正……体……?」
「そうです」
「あ、あいつの正体がなんだって私は……」
「彼は人間が人工的に生み出した、戦闘兵器なのです」
「!?」
「アレは兵器故に単独では無害ですが、誰かに使役されたとたん恐るべき殺戮を行うでしょう」
「……」
「罠を破壊する能力も当然、戦いのためです」
私は既に何も言えなくなってしまっていた。
「今のところその情報は私しか知らないのでなんとかなっていますが、悲劇の種を排除するのは当然です」
「てゐ、あなたがアレと仲が良いのは知っています。しかし、アレがもし誰かに悪用されるようなことがあったら……」
「お師匠様、あいつのことをアレと呼ぶのは止めてください。あいつは普通の人間です」
「てゐ……」
その時の私の顔はどうなっていたのだろう。
「お師匠様。私は、どうせ貴女は何を言っても曲げないことは知っています。もし私が必死で貴女を説得しても貴女は決して聞き入れてくれないでしょう。だから私は……あいつを殺すのを賛成します」
ほっとしたような様子を見せる永琳。
「良かった。流石の私も貴女に強硬に反対されたら困っちゃうところだったわよ」
「但し一つ条件があります」
「……なにかしら?」
「あいつは私が殺します。お師匠様もレーセンも姫様も他の誰にも手はださせないでください」
永琳は少し考えこんだ後こう答えた。
「一週間です。一週間過ぎたら私が討伐に向かわせていただきます」
「一週間……わかりました……」
永琳は月の賢者だ。
彼女の判断はいつも合理的で適切。
彼女が彼を殺すべき、と言うのならばそれは正しいことだっただろう。
彼女は、いくら私が止めようと彼を殺しただろうし、きっとそれは正義だったのだ。
しかし私には永琳に彼を殺させることは許せなかった。
彼の死が避けられないものだったとしてもそれだけは私は止めたかった。永琳はいつも正しい。
だからもし永琳が彼を殺したらそれは『正義の永琳が悪の人間兵器を倒しました。めでたしめでたし』のハッピーエンドなのだ。
彼の死がそんなものであっていいわけがなかった。
だから私がこの話を、『罠を壊し続ける正義の男は、悪のウサギの卑劣な罠にかかり倒されてしまいました』のバッドエンドにしてやろうとしたのだ。
そうだ、私は彼の死をヒーローの死のようなものようにしてやりたかったのだ。
私が殺す。罠に嵌めて殺す。
そうじゃなけりゃ余りにも救われないだろう。 誰が救われない?彼か、私か。今となってはよくわからない。
永琳との約束の日から一週間私は竹林を人間も妖怪も立ち入り禁止にさせた。
妹紅にも立ち入りを控えてくれるよう頼んだ。
それから一週間の竹林は戦場になる予定だったからだ。
今までのお遊びとは違い人を殺す為の罠を大量に仕掛けるのだ。当然だろう。
私のテンションは幻想郷に来る以前のように冷たくなっていた。
感情を殺し、対象を殺す。いや彼を殺すのだ。
ゲームではなく戦争。
一週間で私は絶対に彼を殺す。そんな風になっていた。
まず初日。
私は竹林に、昔の伝手から大量に入手した大型地雷を仕掛けた。
半径5mを吹き飛ばす高威力の巨大地雷。これを15個設置した。
勿論ただの爆風の大きいだけの地雷ではない。
彼は普通の地雷ならば彼はすぐ壊してしまうからだ。
私はこの地雷を誰にも解除が出来ないようにした。
最初から回収を考えない、人を殺傷するためだけの兵器である。
きっと彼はそれでも無理に壊そうとするだろう。
そうすれば地雷は爆発してドカン。
それで終わりだ。
私はそう想定していた。
しかし彼はどうやったのか、私の設置した地雷を全て破壊した。
私はその時まで彼の罠破壊は不思議ではあっても、技術に分類されるものだと思っていた。
だからあの工夫で十分だと考えていたから驚きだった。
彼は罠であれば全て破壊する。そこに理論や理屈はないのだ。
それはルールだった。私は遅蒔きながらそう気づく。
2日目はその反省を活かした。
私は罠の起動と攻撃対象とを別にすればいいと考えた。
つまり彼が罠に嵌まるのを待つのでなく、私が地雷を自分で踏み起動させてしまえばいい。
爆風を私でない別の一方向に集中させることなど容易いものだ。
彼は罠に向かって歩いてくる。
その側で私が待っていて、範囲内に入った瞬間自分で地雷を踏む。
爆風は私には向かわず彼にのみその暴力を振るう。
そのような戦術をたてていた。
しかしこれも失敗する。
地雷は不発に終わってしまった。
彼の能力は私の考えていた以上に高度なものだった。
次の日、地雷の設置と起爆を同時に行ってみたがこれも駄目だった。
4日目からは私は資料をあさり始める。
このままでは彼を殺せない。
このままでは永琳に彼を殺されてしまう。
私には焦りが生まれてきていて、行動よりも作戦を立てることに一日中時間を割いた。
彼の能力に関する文献を探した。兎にも手伝わせる。
もしかしたら永琳に聞けばわかったのかも知れない。
しかしそれでは当然駄目だ。
探す探す探す。
次の日も同じように探すが、手掛かりは見つからなかった。
6日目、古代エジプトの文献に彼に似た画像を発見できた。
これをきっかけに古代のエジプトに関連する本を読み始め、そうして見つけた彼の能力の弱点。
彼は魔法を用いた罠には反応できないということだった。
即座に私は魔法使いのところへ私は走る。
7日目、私は彼を魔法の地雷で葬ることに成功した。
彼は文献通り魔法の罠にはいっさい無反応だった。
彼は地雷を踏む一瞬前もいつものように無表情。
永琳にそれを報告する。
彼女は、そう……と呟いただけだった。
彼女にとってはそれは理想的な終わり方だったのかもしれない。
私は彼の亡骸を竹林の奥に埋葬した。
そこには葬儀もなかったし、私の他に参列者もなかった。
子供たちも彼が居なくなって最初は寂しそうだったが、そのうちに忘れていってしまった。
私は今でも回顧する。
あの時の私は確かに彼に何かしらの感情を持っていた。
それがどんなものかは分からない。
この感情は言語化できないものだ。
彼のことをその後も私は今でも暇を見つけて調べている。
彼のことを忘れない為というのもあるがそれ以上に、私は彼のことを今でさえもっと知りたいのかもしれない。
ちょっと前に彼の本名を知ることができた。
その名前は彼の見かけどおり奇抜な名前だった。けれども私はこの名前を多分ずっと覚えていることだろう。
私が殺した、罠を壊しを壊し続ける男のサイコ・ショッカ―という名前を。
『彼』というのは、遊戯王のモンスターカードの人造人間サイコ・ショッカーです。攻撃力2400です。フィールド上のトラップカードを破壊する能力を持っています。城の内君の切り札です。
殆どネタの幻想入りをあえてシリアスに書いて笑いを取ろうと思いました。
サイコ・ショッカーかぁ、そういやそんな能力持ってましたね
これからも頑張ってください。
確かに魔法は対処できないものなあ…w
彼が死んだときのてゐの表情を想像すると胸にきます。
しかし、いい話だが、ギャグではないですよね。
繰り返しになりますが、この話で一番悩んだところは彼がサイコショッカ―であるとどこまで表現するか?ということでした。直接的に表現してしまうと元ネタを知らない人にはわからない。全く匂わせないならオリジナルキャラと言うことでいいじゃないかと言うことになりますので。結局のところこのように、元ネタと知らなくても一つのシリアスなお話として読める。元ネタがわかるとそのシュールさに、にやりとしてしまうような形をとりました。初投稿なのに無駄に二段構えをとっています。
というかサイコショッカ―の知名度がどれくらいかも分からなかったので、名前出しても知らないと言われたらどうしようかと思ってました。皆さん知ってるんですね、人造人間サイコショッカ―。一応周りにアンケートをとって予備調査みたいなことをしてたんです。
5人に
①罠を壊す人造人間って誰か分かる? というのと
②人造人間サイコ・ショッカ―って知ってる?って聞いてみたところ
5人とも①はNO、②でYESと答えたのでちょっと大丈夫かなぁと思ったけど、ネットならみんな詳しいだろうと思ってそのままだしました。やっぱり皆さんも名前は知ってる感じでしたね。
今回のものは初投稿の作品ですが、自分の作品が評価されるというのは凄く面白いものですね。投稿する前はどきどきしてトイレに何度も駆け込み、投稿したあとはコメントがついてないか何度も手汗だらけの手で更新しまくってました。それで皆さんの感想に一喜一憂してあほみたいに一人で騒いでました。今後も文章力に磨きをかけて投稿していきたいと思います。相変わらずマニアックなキャラを幻想入りさせていますが、今は「多々良小傘VS宇宙恐竜ゼットン」というのを書いています。納得のいくものができたらまたここで発表してみたいと思います。
サイコ・ショッカーは罠を破壊するのではなく、恐らくはサイコキネシスのようなもので罠が機能しないようにしているんだと思います。
OCGでも罠を破壊する効果はありませんから。
なにより、落とし穴を埋めなおしているサイコ・ショッカーって間抜けて見えると思うんです。
>サイコ・ショッカーは罠を破壊するのではなく~
僕の記憶ではアニメや漫画で、眼から「トラップサーチ☆」とか言ってレーザーをだして罠を破壊していました。実際のカードでは罠破壊でなく罠の効果を無効にする感じでしたね。この話では原作準拠になっています。調べてみたら最近は人造人間サイコ・ロードというカードがあって、実際に罠を破壊してしまうらしいです。進化してるなぁ…。
>落とし穴を埋めなおしているサイコ・ショッカーって間抜けて見えると思うんです
初めは「罠を壊した」という描写だけだったのですが、そんな派手な壊し方なのに語り手が言及しないことあるか?と思い、かといって「目からレーザーをだして罠を壊した」という言い方じゃあ”安全で優しい”とは到底言えないということで独自アレンジで、このようにサイキックと物理破壊の併用という感じにさせてもらいました。幻想入りの過程でサイコショッカ―にもなにか変化が起きたのかな?間抜けなサイコショッカ―といわれればそうかもしれません。レーザーをだしててゐの落とし穴を破壊しまくってるってのも面白かったかも。
最後に
>まさかサイコ・ショッカーを幻想郷入りさせる人が居ようとは・・・
俺はその突っ込みを貰う為にこの話を書いたんだああ!
検索してみたらなんとも懐かしい気分になれました。ああ…こんなやついたなぁって。
「あいつ」とか「こいつ」とか。
因みに僕の切り札はネフィティスの鳳凰神でした。プロミネンスドラゴンや炎帝テスタロスと併せて、じわじわと持久戦で相手のライフを削るいやらしいデッキです。どうでもよかったですね。すみません
私は最初から「あいつ」の正体を知っていたので
どういうコラボになるんだろうと?と期待しつつ
見させてもらいました。
発想が面白すぎますwというか懐かしいw
とても面白かったの次回作にも期待です!
有難うございます。ここのサイトは幻想入りが好まれない傾向にあるため、このようにぼかして幻想入りさせてみました。いつかきちんと幻想入りさせて高評価を貰いたいですね。
あとタイトルつけました。あと語尾のウサを消しました。
私は武器を装備してのごり押し戦術でした
マハ―・ヴァイロと悪魔のペンダントのコンボは鉄板ですね
しかしギャグではない
パ○ディウスシリーズの紙飛行機カラフル棒人間'sじゃないですかー(;´д`)
まさかこいつら(紛らわしいな)が遊戯王カードにいるとは思わなんだ…
どっちが先なんだろう?パ○ディウスの方はSFCの極上の頃からいるけど…