Coolier - 新生・東方創想話

レッド・サン   ~日の丸弁当は燃えているか~

2011/01/07 14:52:16
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※お話の流れ上オリジナルの人物が少しだけ登場します。






















悪魔調伏 怨敵退散 七難速滅 七復速生秘



霊夢が高らかに唱えるとその周りを光り輝く御符が取り囲んだ。


臨・兵・闘・者・皆・陳・烈・在・前


霊夢は目にも止まらぬ勢いで印を結ぶ。『九字結印』だ。早苗は呆然としてその手練に見とれていた。
なんて優美で、力強く、圧倒的なのだろう。

「ぐぎゃ~~~~っっっ!!!」

闇の妖怪ルーミアはたちまち御符の塊となって、断末魔の叫びをあげている。

(ち……! チャンスだ……っ!!)

早苗はばたばたと懐をまさぐった。とどめのお札を取り出さなければいけない。
いまや護符の塊と化したルーミアは浮力を失いながら落下しつつある。
ちょうど早苗の場所から絶好の位置に煙を吐きながらフラフラと落ちてきたのだ。早苗はあせった。

「あぅ、、え、えと……!! ええ……とっっ!」

早苗はあわてて印を組もうとするが、あっけにとられていたせいで旨く術式が繋がらない。

そうこうしているうちに向こうから透き通った声が空に響く。

「とどめっ!!」

霊夢が天に向かって祓いの杖を突き上げていた。ピカッと空に光が奔る。

『 夢・想・封・印 』

突然視界が真っ白になった。

ズガアアンという物凄い音と、悲鳴が聞こえた。暫く早苗の鼓膜がやられて何も聞こえなくなっていた。

気がつくと、向こうで小さな火の玉が煙の尾を引きながら墜落していくのが見えた。

何度周りを見渡しても、闇の妖怪の姿はもうどこにも見当たらなかった。



















「霊夢さんの強さの秘訣を教えて下さい!」

突然神社に押しかけてきた早苗がいきなり切り出したのはつい先ほどのことだ。何でも博麗の強さ、というか巫女の能力に秘密があると踏んでいるらしい。早苗はそれを学びたいと言うのだ。

「別に構わないけど」

何の事もなしに言う霊夢に早苗は大いに拍子抜けしたらしい。「ぇええ!?」とおおげさなリアクションで驚いている。

「いきなり『強さの秘訣』とか言われても分かんないけど、まあ昨日今日の調子の秘訣はあるわよ」
「そ……!! それです!! 昨日ルーミアちゃんを退治したときに見せた圧倒的な強さ!! それの秘密を知りたいんです!!」
「まあ、昨日は確かに機嫌はよかったけど……」

早苗はつい昨日の苦い記憶を思い浮かべていた。
チルノのいたずらで封印のリボンが解けかかってしまったルーミアは暴走化してしまった。昨日はやっとのことでそれを再封印したのだ。
丸焼きにしてしまったので、しばらくは怖がって神社に遊びに来ないかもしれないが……。

「……そうね、お昼も近いし、よかったらウチで食べてかない?」
「へ?」

早苗はまた拍子抜けした。一刻も早く霊夢の強さの秘訣が知りたいのに、お昼なんか食べていていいんだろうか。

「知りたいんでしょ?『強さの秘訣』」

霊夢はそう言って縁側から立ち上がる。霊夢はそのままスタスタと奥の部屋に入っていく。早苗はあわててその後を追った。

「御宮田からね。お米が届いたのよ~!」

霊夢はそう言ってにこにこしながら米を梳き始める。『宮田』とは博麗の田んぼのことだ。守矢にも神田があるからそういったものだろう。
穢れを徹底して払った、神事用の田んぼである。

「は!! そうか!!」

早苗の頭でカエルの目玉がピコーン!と光った。    ケロケロ

「食べ物ですね!? 食べ物なんですね!? 霊夢さんの強さの秘訣は!!」

早苗はそう言って霊夢の肩に抱きかかる。霊夢はチラリとこっちを見て笑っている。
間違いない。そうか。博麗の巫女の神通力は食べ物からきているのだ。霊夢は人と違う何か特別なものを食べているに違いない。それが彼女の圧倒的な力の源になっているのだ。
早苗は拳をぎゅっと握りしめた。

特別なものを食べて強くなる。
それはヒーローの定石だ。小さな頃からそういったモノに憧れていた早苗は、そのお決まりのパターンが理屈抜きで理解できていた。

「そっかぁ……! そうだったんだぁ!」

早苗は目からウロコが落ちたような感覚を味わっていた。考えてみれば大いに納得できる。
彼女の周りの人物を思い浮かべてみてもそうだ。
鬼の伊吹萃香や星熊勇儀はお酒が大好き。魔理沙の魔力は魔法のキノコから。にとりら河童はきゅうりが力の素。天人は天界の桃。吸血鬼は血。西行寺幽々子はそれこそサイヤ人並に食べる。
「食べ物」という意味で言えばちょっとおかしいものもあるけど、それは種族の由緒や精神的な意味合いを持つものもある筈だ。
外部から何らかの刺激を取り込んで、力を増す、覚醒させるということは大いに論理的で納得できる。

それにちょっとかっこいいし!

(そうだ。わたしも何か力の付くものを神奈子様や諏訪子様に作ってもらおう。それで強くなるんだ。・あ! 変身したり出来るものとかイイかもしれない! ……ちょ、すごい! 大変なことを思いついちゃった!)

早苗の胸の内で妄想が暴走をし始めていた。
何かを摂取して力を倍増させる事を、人はドーピングと言う。しかし最早早苗の妄想はその様な常識的な理屈を飛び越えてしまっていた。カエルの様にピヨーンと。

「ごはんが焚けたら持って行くから、居間で待ってなさい」

霊夢が鍋に火を掛けながら言う。
早苗は小躍りしながら言われたとおりに居間で待つことにした。

(霊夢さんの力の源かぁ。良く見ておこう。何か参考になる事があるかもしれないし)

早苗はちゃぶ台の前で正座して待った。
待つこと15分。

「お待たせ~」

霊夢が襖を足で開けて入ってきた。早苗は目をぱちくりさせながらその手に持ったものを凝視する。
霊夢は古い壺を抱えていた。
その上に桐箱の様な箱を二つ重ねて乗せてある。
霊夢は満面の笑みでその古い壺をちゃぶ台の上に置いた。どんと言う音と共に、早苗の視界を年季の入った壺の表面が覆い隠した。

「さあ、たべましょ~」

霊夢そう言ってにこにこしながら早苗の隣に座る。
早苗の目の前に木の箱が置かれた。
霊夢は鼻歌を歌いながら自分の分の箱のフタを取る。

「じや~~~ん」

箱の中には真っ白なごはんがぎっしりと敷き詰められていた。
早苗は唖然とした。
自分の箱を開けてみると、やはり同じように真っ白いご飯がぎっしりと敷き詰められている。
なんのてらいも変哲も無い。ただの白米だ。

(こ……? これだけ……??)

まさに絶句だ。
米を焚いていたからご飯が出るのだろうとは思っていたが、まさかホントにごはんだ,け,が出てくるとは思ってもみなかったのだ。
呆然としている早苗に、霊夢はさも誇らしげに胸をはる。

「いいでしょ? 早苗ぇ?」
「え? は? はい! とっても、いいです」

早苗は気をつかってかぶりをかぶった。

(そ……そうか。霊夢さんは『貧乏』なんだっ!!)

早苗の頭の中でカエルがピコーンと跳ねた。      ケロケロ

(そうかぁ。忘れてた! 私は自分の事しか考えてなかったんだ。ぅわぁ、どうしよう。『貧乏』な霊夢さんに無理させちゃったぁ。でも、これって普通のご飯だけど、これはきっと霊夢さんにとってはスゴイご馳走に違いないんだよね? ……ありがたく食べなきゃ)

「……なんかアンタ今ものずご~く失礼なこと考えてない?」

緊張と混乱で硬直する早苗を霊夢がじっとりした目で見つめている。
早苗は「はわっ」と飛び上がりつつも全力で手のひらをブンブン振って否定する。

「い、いえ! そんな事ないです! ないですないです!」
「ふ~ん…… まあいいけど」

霊夢はちょっと横目で早苗を見ていたが、すぐに機嫌を直した。
やっぱり目の前にある食べ物が優先するらしい。

「メインはこれよ。これ」

霊夢はそういって目の前にある古い壺の表面をぽんぽんと叩いた。
まさにご機嫌といった風である。

「これは……」

早苗は壺を不思議そうに見上げた。
霊夢はそんな彼女をよそに、壺の口を縛っている縄をくるくるとほどき始めている。
壺の表面に被せてある硬い油紙をとると、ふわんとした上品な香りが漂ってきた。

(あ……これって……)

このほんのりと漂う香りには覚えがあった。
壺は厚い紙の下に更に木のフタがされている様だった。
そのうえに、何か小さな石ころがコロンと転がっている。早苗は首を傾げた。

「何です? これ……石……ですか?」

早苗は不思議そうにその小さな石を覗き込んだ。
上から見ると古い木のフタには墨で何か文字が書いてあるのが分かった。掠れてしまってよく読めないが、巫女の祝詞……の様にも見える。
その上に無造作に石が一つ転がっているのだ。

「何だろ? ……まんまるで……けずってる?」

早苗はその石を手にとって眺める。
自然石の様だが、人為的に突起が削られているようで、ゴルフボールの様にまんまるだ。

「星石よ」

得意そうな霊夢の声がした。

「ホシイシ?」
「そう、この博麗の神社に代々伝わる家宝よ。ある日天から降ってきたものだと伝えられているわ」
「ええ? じゃあ隕石ってことですか?」
「さあね。でもこの石には重要な役目があるの。ちょっと貸してみて」

霊夢は早苗からその石を受け取ると、木箱に詰めたご飯の上にそれを持ってくる。
空中に、人差し指で箱の対角線を何度もバツ状になぞったあと、その中心、ちょうどご飯のど真ん中辺りにその星石をぎゅっと埋め込んだ。

「はい。早苗もやってみて」

霊夢はそういって星石を早苗に渡す。霊夢のご飯の真ん中にはきれいなくぼみが穴を開けていた。

「はい……えっと……えい」

早苗はだいたいの見当を付けて星石をごはんに埋め込む。
「もうちょっとよ」と霊夢が言うので更に深く石を埋める。
ごはんに立派なくぼみが出来上がった。

「う~ん。まあまあね」

霊夢が早苗のご飯を覗き込みながら言う。何がまあまあなのか今イチよく分からなかったが、早苗はこの匂いと窪みで、壺の中に何が入っているのかほとんど見当が付いていた。

「さあ、主役の登場よ~!」

霊夢は壺のフタを開いた。

(ああ、やっぱり)

早苗はその中を覗き込んで確信する。

壺の中には沢山の梅干がぎっしりと詰まっていたのだ。

「ん~~ああ~~いい! いいわこの匂い! ホラ早苗にも嗅がしてあげる」
「え、ええ…… い、いい匂いですね……」

霊夢はやたらハイテンションで壺を早苗に向けて傾けている。
早苗はやや引き気味に笑顔を作る。が、同時に早苗は不思議な違和感を感じていた。

えもいわれぬオーラの様なものが、壺の中から伝わってくるのだ。

(なんだろ……? この感じ……。 暖かくって……安心を感じる……)

この古めかしい壺といい、フタの祝詞風の文字といい、伝来の星石といい。
やはりなにかイワクがあるのだ。
さっきは霊夢が貧乏だから、これは霊夢にとってご馳走なんだと気を使っていたが、どうもそうでは無いっぽい感じがする。
恐らくこの梅干こそ、霊夢の強さの源なのだ。早苗は緊張で喉を鳴らした。
霊夢はそんな早苗をよそに、いやしい顔で梅干を箸でつまんでごはんの上に載せている。

「ホラ早苗、お弁当箱だして」

霊夢はつづいて早苗の分の梅干をとっている。袖を押さえて箸でつまんだ梅干を差し出す。
ってかやっぱお弁当箱だったんだ。早苗はそう思いながらもあわてて自分の弁当箱を差し出した。

「っそい」

霊夢は早苗が先ほど星石であけたくぼみに大きな梅干をぽんとのせた。

「こ……っっ! これは……!!」

梅干は寸分違わぬ正確さを以ってくぼみに収まった。
早苗はその姿に異様な衝撃を覚えた。


完璧な日の丸弁当の完成だ。


(な? 何? 何なのこれ? 何なの??)

早苗の全身を静かな電撃が駆け抜けていた。
米の上に梅干をのせる。ただそれだけの事に何故自分がこれほどまでにショックを受けているのか分からない。
早苗は軽い錯乱状態に陥っていた。

(……鳥肌がたってる……どうして? ……それに……この、プレッシャーは……)

早苗は腕を捲くって、ぶつぶつとわざめく自分の肌をまじまじと見ていた。
目の前にある米と梅干は眩しいほどの気品と輝きを放っている。
先ほどまで何とも思わなかったお米も、梅干と一緒になることで見違えるように輝いて見えた。梅干はまるでそこにあるのが当然のように真紅の輝きを放って収まっている。
まるで、そう、永い封印から解かれた眠りの女王が、数百年ぶりに自らの玉座に納まったような、そんな奇跡を目の当たりにするような感覚だ。

「す…… すごい……」
「この凄さがわかるの……そう、あなたも…………巫女なのね」

霊夢はフッと男前に笑った。
霊夢の弁当箱にも、早苗のものと同じくらい大きな梅干が収まっている。

早苗は透き通る様な梅干を箸で毟った。
ふんわりとした梅の中は、ルビーのように透明感のある深い紅色である。

「い、いただきます」
「はい、いただきます」

霊夢と早苗はほぼ同時にぱくりと梅を口にいれた。

(んん~すっぱぁぁ!)

口に入れたとたん今まで食べたどの梅干よりもすっぱい味が口内を駆け巡った。早苗は急いでごはんをかきこむ。
梅はあつあつのごはんと見事に調和した。
ごはんもしっかりと焚かれている。霊夢の卓越した飯炊きの技量に早苗は舌を巻いた。
硬すぎず、柔すぎず、米の一粒一粒が見事に生きている。木の弁当箱の匂いがかすかにするのも清々しい。
それに驚くべきはやはりこの梅干だ。
どんどん食べ進んでも、ちっとも口がしつこさを感じない。
すっぱさが気にならないのだ。
香りもすばらしく良かった。品性が漂っている。
ごはんの旨みに、その梅の香りが気品を添える。

なんの手も加えない。何のてらいもない。ただただ何処までもシンプルな米と梅が、早苗を圧倒した。

「わ、私が思うに……」

早苗は震える声で口を開く。霊夢は何も言わずに黙って箸を動かしている。

「このお弁当箱も……恐らくは、伝来の秘術によって編み出されたもの……! この箱の縦、横、そして深さにも厳格な規定がある筈です……!
そしてご飯をよそう方法も、何か特別なものが? ……先ほど霊夢さんは……私をさりげなく台所から遠ざけました。それはその秘術を見られないようにする為……っ!
普通にしゃもじでよそおったのではこの、そう、夜の湖の湖面の様に静かにご飯は敷き詰められません……! このお米の白い色のなんて神々しい ……そしてこの紅い梅干は燃える火のようで……!」

早苗は混乱する頭でいっきに捲くし立てた。
ジャン・ピエール・ポルナレフの様に捲くし立てた。
まさに階段を上がっていたら降りていた様な衝撃が早苗の理性を揺さぶっていた。
霊夢は黙って早苗の言葉を聴いていたが、やがてふいと小さく笑うと幻想郷一男前の表情で呟く。

「そう……そこまでバレていたのなら仕方ないわね…… その通りよ。この梅干はただの梅干じゃない…… これは今からおよそ100年前に作られたもの。私の三代前の巫女、博麗霊京の作った梅干よ」
「な……!? そ、そんな!?」

早苗は驚愕に目を見開いた。
100年前の食べ物が存在するなんて非常識だ。ましてや、こうして普通に食べられるなんて事があるわが……。

(いや……! まって!)

そういう話はどこかで聞いた事がある。
早苗は自らの記憶の引き出しを引っ掻き回した。

確か外の世界に居た頃だ。そんな話を新聞かテレビかで見たことがある。
ある古い商家の蔵から江戸時代の梅干が発見されて、それはちゃんと食べる事ができたと言うのだ。
古く、状態のよい良質な梅干は味も風味も良く、一粒何十万という値がつくものもあるという。
この目の前の、早苗がいま食べている梅干は、100年の時を超えてきた奇跡の流れ星なのだ。
早苗は壺の上に乗っている木のフタをもう一度見てみた。
掠れた筆の跡、最後の所に確かに『 霊 京 』の文字がかろうじて確認できる。

「私達博麗の巫女は三代後の世代の為に梅干を造り残す事が使命なの。特別な秘術によって丹精こめて作り上げられた梅干を、じっっくり寝かせて熟成させる……
先祖の代より伝えたこの至高の梅干が、博麗の巫女の力となるのよ。そしてこの星石が、それとともに代々伝えられてきた家宝……」

霊夢は男前の顔でそう語りながら、カッカッカッカッと早弁する男子高校生の様な勢いで弁当をたべている。妙な器用さだ。

「そ、そんな大事なもの…… 私、もらっちゃって……」
「いいのよ、別に。もう魔理沙や紫にもとられちゃってるし」

霊夢はガツガツ弁当箱を鳴らしながら言う。

「ええ!? そんな!? いいんですか!?」
「だから普段は隠してるの。でも紫だけには見つかっちゃうのよね。アイツどうも今まで代々の梅を食べてきたみたいでさ」
「はあ……」

紫さんなら確かにやってそう。
早苗は一瞬そう思ったが、深く考えないようにして再び梅を口に入れた。
濃厚な酸味と確かなコクが口の中に広がる。およそ100年前の巫女が作った梅干が、今私の口の中にあるのだ。
そして毎年、博麗の宮田から新米が供えられるこの時期だけ、二つの味が出会う。
究極の日の丸弁当が完成するのだ。
早苗はこの奇跡にめぐり会えたことに心の底から感激した。

「あ、ありがてぇ……!!」
「あら? 泣いているの? 早苗ぇ?」
「ち、違います……っ!!」

早苗は強引に袖で目をこすった。

「梅がすっぱすぎて……!! 涙がでらぁ! て感じで……!」

強引なこじつけの理由を吐きながら、早苗は抱えた弁当をカッカッカッカッと頬張った。









嵐の様な時間が過ぎた。

「……そういえば……」

座敷に寝転んだまま、早苗はふと呟いた。
ちゃぶ台の上には空になった弁当箱が二つと湯飲みが二つ放置されている。

霊夢も寝転んでいた。
おそらく彼女も自分と同じ、食後の心地よい満足感を味わっているのだろう。

「何よ」

霊夢は天井をぼんやり見つめたまま口を開く。
もうどうなってもいいわ。幻想郷滅んじゃってもいいわ。
彼女はそんな笑えない冗談を思い浮かべる程、満腹で投げやりな気分になっていた。

「何で、その……梅干なんですか?」
「はあ?」
「いや……どうして、梅なのかな~て……」

霊夢は突然がばりと起き上がった。
何か怒ったような顔をしてこちらを見ている。
早苗の上瞼の端に、霊夢のムスリとした表情が逆さまに写りこんでいた。

「アンタ、あそこまで分かってるくせに何でわからないのよ」
「え……? 何が……です?」

早苗は寝転んだまま首を反らして霊夢を見る。やはり霊夢の不機嫌そうな表情が逆さまに写りこんでいた。
霊夢はあきれたようにはあと息を吐いた。
早苗はあわてて上体を起こす。

「だって……神社の何処にも梅の木なんて無いし……変じゃないですか。何で巫女が梅干なのか……。全然話がつながりませんよ」
「梅の木はこの山にあるわ。博麗の山の『ある場所』にね」

霊夢はため息まじりにそう言う。
手を後頭部に回して、耳の後ろに掛かった髪をうっとおしそうにかきあげている。

「その場所は私しか知らない。代々巫女に口伝で伝えられるの。探す事だってできないわ。そこで梅をとってくる。
因みにそこでもこの星石が役に立つわ。星石と同じ大きさの梅しかとらないのよ。他のは使わない。星石が選んだ梅が色、形、味、全てを備えた最高の梅干になるのよ」
「はあ……。でも何で梅が……」

早苗はやはりそこに拘った。
それこそが、博麗と言う一族の謎を解く鍵になるような気がする。その一族の強さの秘訣に繋がるような気がするのだ。

「そうね。いいわ、早苗、来なさい」

霊夢はそういって立ち上がった。

「ウチのご神体を見せてあげる」

「え?」

霊夢は障子を開けて縁側に出ていた。そのまま縁側に腰掛け、靴を履いている。

早苗はその場で固まっていた。

今彼女は何といったのか?
御神体を見せると言ったのか?
御神体?博麗神社の神様のこと?

「え、ええええぇぇぇええええぇぇぇぇ!!!????」

早苗は動転した。

いきなり核心というか、スタート直後にラスボスというか、迷路に入った直後に出口というか、階段を上ったと思ったら降りていたというか、なんかそんな感じの急展開に精神が付いていけていなかった。
早苗は畳みを掻き毟る様にして立ち上がった。そのままあわてて縁側に転がるように飛び出す。
霊夢はもう外に出ていた。
晴天の秋晴れの中、飄々とした佇まいで参道の方に立っている。

早苗は靴を履くのも中途半端に、あわてて彼女の元に駆け寄った。

「ちょ……! 霊夢さん! 御神体って……博麗神社の御神体ですか?? 神様ですか??」
「そうよ」

霊夢は事も無げに答える。
むしろ動転している早苗をいぶかしんですらいる様だ。

「どうしたのよ? あわてる必要あるの?」
「いや……あわてますよ!! 良いんですか? 私が見ても!?」
「別にいいわよ。隠してないし。みんな見てるし」

御神体を見るということは、神社にとっては禁忌中の禁忌だ。
部外者がうっかり見れば殺されてしまうことだってある。
フランクにお酒を絡んでくるどこぞの二柱などは常識はずれもいいところなのだ。   
むしろ人目にめったに触れないことで神はその神格を高めるのである。博麗の御神体もその様なものだと思っていた。

(ん? ということは、博麗の神様も、神奈子様や諏訪子様の様に顕現されるのだろうか?)

早苗はふと考えた。
あ、自分こんな格好でいいのだろうか?失礼はないのだろうかと。
早苗はいつもの風祝の巫女服だ。神に接するにはこの上も無い正装なのだが、早苗に染み込んだ庶民思想がそんな理屈を無駄にかき回してしまう。

早苗は賽銭箱の前に進み出た。

ありもしないネクタイを気にして、やたらと襟首の辺りをこねくり回す。

(あう、どうしよ。緊張してきたかも)

博麗の神様。賽銭も信仰もイマイチ、ていうかかなりアレな現状で、よその巫女の私を見たらどう思うんだろうか?こわい神様だったらどうしよう?神奈子様や諏訪子様の事をどう思ってるんだろうか?
早苗の脳内を様々な疑問と不安が一気に駆け巡った。

「早苗ぇ。何やってんの? こっちよ! こっち!」
「はい?」

後ろから霊夢の声がした。
早苗は間抜けな返事をして振り返る。参道の真っ直ぐ先、大鳥居の前で霊夢が手招きしていた。

「え? え?」

何やってるって、それはこっちの台詞だ。早苗は社殿を振り返りながら霊夢に近づく。

「そっちには何にもないわよ? なんか落としたの?」
「え? いえ……でも……神……様が……」
「神様なら目の前にいるわよ」
「は!?」

早苗は今日最大のすっとんきょうな声を上げた。
霊夢は鳥居の横で腰に手をやって怪訝な顔でこちらを見ている。
その横にはただの空間があるだけだ。
ひょっとして自分には見えていないんだろうか?
早苗はそう思ったが、それはほんの一瞬のことだった。


「あ!!」


神社や神のことに幾らか詳しい早苗でなければもっと気づくのが遅かっただろう。詳しい者でなければ、或いは説明されても気づかなかったかもしれない。
早苗には見えた。
鳥居の向こうが見えたのだ。


博麗の山。大鳥居の間から、幻想郷の雄大な景色が広がっていた。

遥か彼方まで広がる幻想郷の大地。

遠くに見える山脈は妖怪の山。

その麓から伸びる輝きは湖の光。その先に紅い洋館が小さく見えた。

向こうに広がる巨大な森は魔の森と呼ばれている。

そのはるか彼方に、人間達の里が霞んで見えた。


早苗は以前テレビや雑誌で見たことがある。実物を見たことは無いが、湖や海ににょっきりと立っている鳥居がある。
正確には湖や海に「向かって」立っているのだ。
湖や海を拝するためのものなのだ。それらすべてが神様なのだ。

「そっちには何もないわよ?」ついさっき霊夢はそう言っていた。
早苗はその事を理解した。博麗の社殿には、おそらく巫女本人が言うように何もない。
この郷が、この幻想郷こそが――

「それは或る意味で正解。或る意味でちょっとちがうわ」

霊夢は早苗の心を見透かしたかの様にいたずらっぽく微笑んでいた。

「え?」

早苗は霊夢をまじまじと見つめる。霊夢はそこから見える郷の景色に目を細めながら言う。

「この山や鳥居が幻想郷を拝しているのは間違いないわ。でも神はそこにはいない。もっと上をみなさい」

霊夢の髪と袖を風が撫でた。その瞬間霊夢は空と一体となっていた。
霊夢はふわりと浮き上がった。

「さっき言ったでしょう?『隠してない』って。皆がいつも見ているもの。いつだって皆をみているもの」

霊夢はゆっくりと上昇していく。
鳥居の真ん中から上へ上へ。

「あ……ああ……」

早苗はがっくりと膝をついた。

「か……! かみさま……っっ!!」

霊夢の背後に燦然と輝く太陽の光があった。


「これぞ博麗の御神体。この常世全てを照らす光こそ、我ら博麗の崇める聖なる神体」


早苗は全てを理解した。遅ればせながら、と言ってもいい。

早苗が梅干を見て最初に感じたプレッシャー。暖かいオーラの様なもの。
それは太陽のエネルギーだったのだ。
梅は天日に干すことで梅干になる。日の光、光の力を吸収するのである。

梅干の紅い輝きは太陽の光だ。

そして米の清々しいまでの純白の色は空の色、空(クウ)の色。

昔の博麗の巫女は、御神体である太陽の光を吸収して紅く輝く梅を、まさしく神の顕現と考えたのだろう。

あの「日の丸弁当」こそ、博麗の神を表す食べ物なのだ

そしてその紅白の二色こそ、博麗の巫女そのものを表すのである。「紅白の巫女」の紅と白の色は太陽と空を表していたのだ。

「あ……はああ……あ……」

早苗の頬をはらはらと涙が伝っていた。

変わらず常世を照らし続ける太陽の力を、歴代の博麗の巫女は梅干に閉じ込め、連綿と次に伝えていたのだ。

日の光は何処までも力強く、闇を照らし、夜を終わらせ、魔を退ける。

そして郷の命やこの世全ての命を育んできたのだ。

神様はいつもそこにいた。

私達の世界を照らし。全てに命を与えてきたのだ。

神を見たことがないと言う人がいる。
そんな事は決してない。

いつも神様はそこにいたのだ。























――遠い昔のある日




















博麗の社の縁側には、暖かな春の日差しがやさしく降り注いでいる。

「ほい、これでよし。と」

巫女は少女の小さな頭をぽんと叩いた。
彼女の前に座っている少女はきょろきょろと視線を宛ても無く彷徨わせている。
そのぱっちりとした瞳が、ぼんやりと後ろを振り向いた。

「なかなか似合ぅてるじゃない。ちょっとしたモンよ。これは」
「そー……なのかー……」

少女は呆けた顔で、自分の頭上をぼんやり見つめていた。
闇を表す黒い服に不釣合いな紅いリボンが、その金の髪の流れる頭上にちょこんとのっている。
その紅い布地の端には控えめに白いレースの線があしらわれていた。

「これでお前は大丈夫。もう力が暴走する事は無いわ。さあ、お行きなさいな。もう悪さすんじゃないわよ」

巫女がそう言うと、少女はふよふよと何処へとも無く飛んでいってしまった。


――お見事ね


背後の空間から不意にその声が聞こえても、巫女は少女の消えた後の空を見つめていた。
彼女の白い手がゆっくりと傍らの湯飲を持ち上げる。
比較的長身な方の巫女よりも更に伸びやかな気配が、今は直ぐ後ろにはっきりと感じられる。

「あの『闇の子』は永く人間達から恐れられてきたわ。いいえ。そればかりか妖怪達からも疎まれてきた。あの子の夜は今日終わりを告げたのですわ。これであの子も晴れて幻想郷の一員。私の方からもお礼を言わなければならないわね」

羽衣を擦り合わせて粉にした様な声。巫女はこの声をそう評していた。

「まあ、一件は片付いたって所かな?まだこの郷に馴染んでいないヤツらがくっさる程いるけど」
「あらあら、はしたない言葉遣いは血筋ねえ」

ぱしっ と乾いた音がした。
後ろから伸びた手を、巫女の白い手がはたいていた。
その手はそのまま盆の上の梅干を摘む。

「あげないよ」

ぴしゃりと言い放つ巫女の低い声色によよよと胡散臭い泣き声が混じった。

「博麗の梅干は私も毎回楽しみにしてるのに。悲しいわ。霊想との思い出がいっぱい詰まった梅干を楽しみにしてたのに」
「博麗霊想は歴代最強と言われた大祝だ。アンタなんかと付き合いがあったとは到底思えないわね」

巫女は冷たく言い放ちながらも、笑顔で梅干を味わっている。
くうう~と唸りながら熱い茶を流し込む。

暫く梅干を楽しんだ後、巫女はこふこふと数回咳き込んだ。ため息でそれを誤魔化し、幻想郷の空気をゆっくりと吸い込む。

「わたしもそろそろ梅干作らないと」

巫女はポツリとそう呟いた。後ろからは何の反応もない。
巫女はそれでも独り言の様に呟きを辞めない。

「私の梅干を食べる娘の頃には、ちっとはマシな幻想郷になってるといいんだけど」

巫女の白い手が湯飲みを少し強く握り締めた。その手は細く、異常なほど青白く、いまにも消え入りそうだった。

巫女はもう一度空を見上げた。

今日のお日様は穏やかだった。日の光は何処までも暖かく、闇を照らし、夜を終わらせ、魔を退ける。

「私の梅干。食べちゃダメだからね」

せめて私と、次の娘の代でこの幻想郷のどたばたを何とかしなければならない。
そうすれば、この暖かい日の光も、郷のすみずみにまで届くだろう。
その後の事は、その次やそのまた次の娘達が何とかやってくれる筈だ。

彼女達の働きはこの太陽が見守ってくれる。郷の命も。

巫女は口の中に残った先ほどの梅干の味を思い返していた。
大らかで、濃厚な酸味の少ない味がした。永い年月を経ても、梅本来の味が瑞々しい程に残っていた。彼女はそこに三代前の巫女の姿を想った。

私の梅も、三代後の巫女の心にのこってくれればいいけど。
巫女は料理嫌いな自らの不精を少し心配したが、それは直ぐに苦笑に変わった。

これは料理なんてものじゃなかった。博麗の神そのものだった。そういえば前の巫女もそう言ってたっけ。
苦笑は柔らかな笑顔に変わった。巫女は口の中に残った梅干の種を転がした。


「私達の紅い太陽よ」


そう言って巫女は梅の種を力一杯噛み砕いた。

どこか気品のある、軽快な音が郷の空に溶け込んでいった。









カリッ……カリリ……………………  








(了)
あけましておめでとうございます。

この2011年が皆さんにとって素敵な1年になりますように。





どこも学校11日からなのに何でウチだ,け,今日あるの? 憂鬱だわ……も~…… たまったお話読みまくってやるんだぜ!
                                                  お嬢様
この寒さは殺人的ですわ、特に駅の寒さは異常というか異変だと思います。皆様お風邪など召しませんよう。私はもう駄目かもしれませぬ。
                                         冥途蝶
クリスマスとお正月が嵐の様に過ぎちゃった…… 楽しい時間ってすぐ終わっちゃうのね……
                               超門番


お嬢様・冥途蝶・超門番の三人ユニットです。ここまで読んでいただいてありがとうございました!!今年もよろしくお願いします!
お嬢様
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コメント



0.2470簡易評価
1.100奇声を発する程度の能力削除
感動した…
7.100名前が無い程度の能力削除
ちょっと日の丸弁当食ってくる
9.100お腹が空く程度の能力削除
うん、スッキリとストンと何処かに何かが納まった様な不思議だけれど安心できるお話でした。
言葉にするのは難しいけれどそんな感じ。
歴代の博麗の巫女の想いも梅干と一緒に受け継がれていくんだなぁと思いました。
さすがに100年ものは食べたことはありませんが、戦後しばらくしてから祖母が漬けた50年ものならあります。
あれは本当に美味しかった。
今は簡易漬けの梅干ばかりですが、幻想郷になら昔ながらの美味しい梅干があるんでしょうねぇ。
今回も美味しくいただけました。
12.100名前が無い程度の能力削除
梅干の保存性は最早奇跡の領域にあると言っても過言ではありませんね
ちょっとググってみた所、1576年に漬け込まれた梅干が現存しているそうで
400年保存できる食品なんてちょっと思いつきません
15.90名前が無い程度の能力削除
幻想郷の梅干しというと、今どきの減塩とかしていない昔ながらの梅干しなんだろうなぁ。
かなり塩がきつくて早苗さんには驚きものかも。
それはそれで、塩が穢れを払う云々につながるか。
冒頭のルーミアの話も綺麗に終わりの方に絡んでいるし、いつものコメディ主体な作品と違って
こういうのもいいですね。
しかし、早苗さんがいまから漬け込んでも彼女自身のパワーアップにはならずに三代後の風祝さんの
ためになるのかー。
19.90名前が無い程度の能力削除
親戚のばあちゃんが作ってくれた
甘さの一切無い 酸っぱさのみの梅干し、あれまたくいてぇなあ
22.100名前が無い程度の能力削除
不思議だ…女の子二人が日の丸弁当を食べてるだけなのに
何故読んでる途中から姿勢を正しくしようとするんだ…俺

今年最初のグルメ泥棒、ご馳走様でした
今回は出てくるグルメ題材と同じく、シンプルでクドくも無く
でもきっちり主張するところはしてくる構成で楽しく読めました
これからも皆が笑顔になるようなご馳走、期待してますのだ
28.100名前が無い程度の能力削除
とても素敵な話ですね
途中のハイテンションで、またはじまったwと思ったらまさかの締めかた
幻想郷がいつまでも平和でありますように
29.100名前が無い程度の能力削除
梅干しひとつでここまでいい話に仕上げるとは!
30.100名前が無い程度の能力削除
設定だけ聞くと「それはないわwwww」なのに、なんと言うか見事に説得されてしまいました。
おもしろかった!
32.100紅川寅丸削除
お三人様【ことよろ】でございます。
「宮田」「星石」が雰囲気を盛り上げてますね、シャレ乙です。
「ありがてぇ」は木枯紋次郎が白湯を頂く場面でしょうか。
太陽信仰と梅干のかけ方、ルーミアの封印設定、スゴイですね。
歴代巫女の設定と合わせて素敵な練り込みです。
あと「羽衣を擦り合わせて粉にした様な声」に参りました。

古いアルマイトの弁当箱は梅干が当たる部分のフタの裏側が変色してしまいましたな。
鰯の梅酢煮や、豚しゃぶの梅肉おろしも美味いですよね。
高級品の南高梅は「つぶれ梅」が割安ですが、ピンキリです。
新聞・ラジオの広告品はハズレが無いようですよ。
37.100がま口削除
新年一発目の作品は、まさにシンプルイズベストの傑作だと感じました。
博麗に伝わる梅干には太陽と歴代巫女の意思が宿っている。非常に神秘的だけど親近感も同居していて心地よい設定ですね。
また幻想郷の過去と今を短く綺麗につなげる文章運びが素晴らしいです。
もちろん、このシリーズ特有のハイテンション&ハイビビットな表現も健在でホッとしました(何が?)

最後に梅干の種の中身を『天神様』って言って、柔らかな酸味と独特の歯ごたえが楽しみで私もよく食べます。
霊京さんもさすが通ですなぁ、と天神様を食べる度に周りにドン引かれる私の拍手で感想を締めたいと思います。
とても丁寧な作品、ありがとうございました。
39.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい新年一発目でした。
タイトルからまた熱々のハイテンションものを想像していたのですがいい意味で期待を裏切られた
感じです。
霊京の最後のシーン、梅の「種」の音が空に溶けていくところで、彼女の思いが平和な今の幻想郷
と見事に繋がったきがします。名作と言っていいでしょう!
42.100名前が無い程度の能力削除
くそう、どっかでギャグになると思って読み進めていた自分を殴ってやりたい…!
なんとも壮大なスケールの物語、お見事でした。100点持ってけ!
45.100名前が無い程度の能力削除
良い話や…
歴代の巫女たちの思いがたくさん詰まっているのでしょうね
今の幻想郷は彼女たちの思いが影響を与えて出来たものなのかも、と考えると
偉大な先人たちのためにもれいむには頑張ってほしいなあ
46.80ワレモノ中尉削除
まさか梅干でここまで話を広げられるとは…。
ああ、ご飯が食べたい。思いっきりかきこみたい。
49.無評価お嬢様・冥途蝶・超門番削除
今年も奇声を発する様  あけましておめでとう!今年一番最初のお客様ね!
            今年もその奇声でたくさんの人を励ましてあげて!  お嬢様
            新年あけましておめでとうございます。今年の第一声ありがたく
            頂戴致しました。もったいないお言葉、お礼の言葉もございません  冥途蝶
            あけましておめでとうございます!
            さっそくですね!ホントありがてぇ!て感じで・・!!  超門番
7番様         あけましておめでとう!初日の出とかけてみました。なんて
            堂々と喰ってきて!!       お嬢様
今年もお腹が空いてる様 あけましておめでとう!今年も変わらず空腹なんだ!ww
            いつもとは毛色の違う感じだったけど喜んでもらえてよかった!
            今年も私らのお話で空腹を満たして!    お嬢様
            50年もの!?スゴイですわね。実際食べられると分かっててもなかなか
            勇気がいると思いますわ。さすがは空腹様。ハングリーですわ。  冥途蝶
            あけましておめでとうございます!丁寧なコメントありがとうございます。
            私的には一番好きなお話に仕上がりましたね~    超門番
12番様        あけましておめでとう!
            ぶっ!!400年!?もう石仮面並みよね。。ホントのホントに食べられるの?
            分かっててもスゴク勇気が要りそうだわ。。     お嬢様
            ぶっっ!!!う、上には上がいますねぇ・・・    超門番
            タイムカプセルみたい・  冥途蝶
15番様        あけましておめでとう!今年もよろしくね!
            へぇ~~!!今の梅干って減塩してるんだぁ。古い梅干・・一回は食べてみたい
            わね・・。「喰ってないのかよ!」とかは言わないで!  
            ルーミアのエピソードは誰かがやってるかもしれないけど、何とか押し込んだっ     
            て感じね。丁寧なコメントありがとうね!      お嬢様
            早苗ちゃんのお話はネタあるんですけどね~ 未完なんですよね・・ 
            続編的なものもやりたいんですけどね~   超門番
            あけましておめでとうございます。ちょっと毛色の違う話になりましたが喜んで
            いただき何よりでございます。ありがてぇ・・!!    冥途蝶
19番様        あけましておめでとう!読んでくれてありがとうね!
            梅干はおばあちゃんのモノに限るわね!ウチのばあちゃんはイタリア料理が得意な
            超ファンキーなばあちゃんだけど!   お嬢様
            ばあちゃんの梅干コレ最強  冥途蝶
22番様        あけましておめでとう!読んでくれてありがとう!いつもたっくさんの人に読んで
            もらって、ホント驚きよ。今回ははっちゃけ成分少なめでどうかな~?とか思って
            たんだけど喜んでもらって嬉しいわ。
            それにとっても丁寧なコメント。ホントありがとう!よかったらこれからの作品も
            ちょくちょく見てあげて!    お嬢様
            一発目は厳かに、おしとやかにきましたわ。喜んでもらえて光栄でございます。
            今年もどうぞよろしくお願い致します。   冥途蝶
            なんか常連さんっぽい雰囲気。。ありがとうございます!もう、ホントありがたす
            ぎますよねぇ。。   超門番
28番様        あけましておめでとう!常連さんね!いつもとは雰囲気の違うお話だったけど評価
            してもらって嬉しいわ。私も結構気に入った作品になったと思ってる。 
            こういう雰囲気のお話はちょくちょく作っていきたいな=。    お嬢様
            あけましておめでとうございます!真摯なコメントありがたく頂戴します!超門番
29番様        あけましておめでとう!
            お話の構成はほぼ冥途蝶の発案なのよ。この娘のセンスはとってもうらやましい!!
            ぱるぱるぱる・・    お嬢様
30番様        あけましておめでとう!楽しんでもらえてよかったー。
            こういう系統のお話もちょくちょく作っていきたいわね。よかったらまた見にきてね
                                            お嬢様
            あけましておめでとうございます。お読みいただき光栄でございますわ。 冥途蝶
            ありがとうございます!確かに変な設定だけど何とか着地できました。こういう調子
            のお話も、書いてて楽しいですね。妄想全開って感じで。      超門番
紅川先生        センセイあけましておめでとーー!
            「年末までに1話書く」っていってたのに無いじゃん!ww今探したんだよ?
            今回のお話の構成はほとんどお蝶のネタなのよ。いいセンスしてるわ、疎ましい、、
            きぃー! 木枯紋次郎って・・いったい幾つなんだアンタ!白湯を頂く場面って違う
            から!!全っっ然ちがう!!wwww 
            ところでいつも思うんだけど色んな変わったモノ食べてるのね。。グルメさんなのね。
                                            お嬢様
            あけましておめでとうございます。少し毛色の違う作品でしたが喜んでいただいて光栄
            でございます。新聞の広告に載ってる食品はいかにも胡散臭そうなスキマ食品ばかりと
            思っておりましたが盲点でした。今度よく見てみると致しましょう。 冥途蝶
            あけましておめでとうございます!今年もまた引くくらいな変態話期待してますよ!
            「ことよろ」て、オヤジですねぇwww              超門番
がま口様        あけましておめでとう!
            がま口さんの作品見つけたよーー!!すっごい笑った!辛いネタ、頂いていくんだぜ!
            今回はいつもとは毛色のちがったお話だけど喜んでもらってうれしいわ。構成は冥途蝶
            のものなのよ。今年もどうかよろしくね!             お嬢様
            天神様のネタは知っていたら混ぜたのですが、、シット!! 
            私達は「種の芯」って言っていました。霊京が種を噛み砕くシーンは「私キタッ」て感
            じの大好きな場面になりました。うまく霊京のキャラ付けになったかどうかは微妙です。
                                            冥途蝶
            新年から丁寧なコメントありがとうございます。
            いつも心がこもっててホント申し訳ないですよぉ。         超門番
39番様        あけましておめでとう!む!すごい読解力のある人ね!
            こういう「演出」は冥途蝶のネタなんだけどそう言う意味があったのね!!何てことぉ         
            ~~~~おおおおお~~~~!!!!               お嬢様
            お見事でございます。霊京という架空のキャラのキャラ付けが旨くできたかどうかは微
            妙ですが気に入っていただけて何よりでございます。        冥途蝶
42番様        コメントうけたわwwwww!!!
            いつもとは全然ちがう雰囲気だったもんね。今後もたまにだけどこう言うしっとりした
            お話作っていきたいかな?かな?                 お嬢様
            すばらしいコメントセンスでございます。
            お気に入り頂いて光栄でございます。よろしければ次回もご覧下さいませ 冥途蝶
45番様        あけましておめでとう!
            オリジナルの人物はむずかしいけど博麗の巫女のお話は考えてて楽しいよね。妄想全開
            で腕の見せ所って感じよ。気に入ってもらえて嬉しい。       お嬢様
            居たんだろうけどまったく謎な博麗の巫女には想像が掻き立てられますよね!
            また機会があれば書いてみたいですよね。             超門番
            「梅干」というモノの中にオリジナルの人物を閉じ込めるのは難しい試みでした。
            霊京だけではなく歴代の巫女の姿を思っていただければ、それは成功といえると思います
                                            冥途蝶
ワレモノ中尉様     おっと有名人さん!!ベテランさんね!!
            こんな人に見てもらって光栄よ。なんていうか緊張するわ。
            今後ともがんばりますので、あたたかく見守ってやって下さい! ビシッ! お嬢様
            中尉にご覧いただき光栄であります!
            よろしければ次回もご覧下さいませ!  ビシッ! 冥途蝶
            光栄です小佐。「私は中尉だよ。ブライト」 ビシッ! 超門番
53.80桜田ぴよこ削除
偉大なる日輪、ですか……日の丸弁当に対する認識を、私はどうやら誤っていたようです(^*^)
54.100名前が無い程度の能力削除
日の丸弁当からここまで話を広げるとは……
オリ設定なのに妙に説得力があるというか、むしろこれが公式でも良いと思う。
57.無評価お嬢様・冥途蝶・超門番削除
桜田ぴよこ様
      ホントに学校に日の丸弁当を持っていくと、周りからおかずが自然と
      集まってくる程度の能力があるのよ!これは新事実よ!!
      いっかい試してみて!!
                                 お嬢様
      日の丸弁当に適度な大きさの梅干入れるとホントにおかずいらないで
      すからねぇ。よく考えてあるんですよ!         超門番
      (本日はお休みです。あしからず)           冥途蝶
54番様  それは言いすぎだよ!!wwww
      でも心の中では超嬉しかったり。。
      ありがとう!喜んでもらえた事が最高!おそまつさまでした! お嬢様
      ホント過分なお言葉です!ありがとうございます!      超門番
59.100名前が無い程度の能力削除
白いご飯に梅干しのみ……自分でもよくやる組み合わせなのに全く別の食べ物のように感じる。
せめて今度はちょっといい梅干しを買ってみよう
60.無評価お嬢様・冥途蝶・超門番削除
59番様   返事が送れてごめんなさい!なんせ学生は今の時期忙しいからね。
       それとどうもありがとう!これからも良かったら読んでみて! お嬢様
       素敵なコメントありがとうございます。
       コメントは本当にありがたく励みになるものです。      冥途蝶
       ありがとうございます!梅干の文化は廃れさせてはいけませんよね!
       あなたのお口に良い後味が残ったみたいで何よりです!!   超門番
62.100名前が無い程度の能力削除
受け継がれる想いですか…
紫はどんな気持ちで梅干しを食べるんでしょうね…
素晴らしい作品でした

ぶっちゃけ私は梅干し苦手だけどな!
63.無評価お嬢様・冥途蝶・超門番削除
62番様    梅干苦手なんだwwww  でも読んでくれてありがとう!
        普段はっちゃけてるんだけどしんみり系やってみた。て感じだね。気に入ってもらえてよ
        かったよ。どうもありがとう!                      お嬢様
        ありがとうございます。梅干は好き嫌いが確かに分かれますね。
        ちょっと変わった作風ですが気に入っていただけて嬉しいです。       冥途蝶
   
65.100名前が無い程度の能力削除
しょうもないダジャレがいつくるかいつくるかと身構えていたら、綺麗に出し抜かれました。お見事です
梅干しが食べたくなりました
66.無評価お嬢様・冥途蝶削除
65番様   これはお蝶が主に設定したお話なのよ。私は「もっとギャグいれろ!」て横からちゃち出し
       ただけだったりね!でもいいお話になってるよね。               お嬢様
       ありがとうございます。皆さんのコメントのおかげで梅干の薀蓄が随分聞けて興味深かった
       です。私もギャグ入れるつもりだったんですが、途中で疲れてしまいましたw 先代の巫女
       のネタは機会があったらまたやりたいですね。お読みいただきありがとうございました
                                             冥途蝶
68.100ぺ・四潤削除
ギャグなのかと思ってたのに正直これだけ感動するとは思わなかった……
代々の熱い思いが篭った梅干が力の源にならないはずがないじゃないか……
こんな梅干を食べるのに他のおかずをつけてしまったら先代に失礼じゃないか……
でも本当に梅干にはこういう邪気を払うような神聖な力があると思うんだ。
そして霊夢はあっさり紫に食べられちゃったって言ってるけど、きっとその時というのは霊夢が一人前になったという成長の祝いと共に、先先代の巫女へ最期の別れと報告をした特別な日なんでしょうね……
ああ、なんで子供の頃の私はおばあちゃんの作った梅干を食べなかったんだろう……もう……今は食べることができないのに……
69.無評価お嬢様・冥途蝶削除
ヨン様    ヨン様返事送れてごめんね~。
       まさかあんなに書いてくれてるなんて思ってなかったから。。
       このお話は感動話だよね~。今年の一番でイイの書こうねって決めてたから。力入ってる
       なって思う。もう八月来ちゃったけど、まだまだ夏はこれから。次は海だね!  お嬢様
       ありがとうございます。いつも思うのですがなんだか本当に皆真剣に読んでくれてコメント
       くれて。もっと叩かれるのかなぁ、て思ってました。本当にありがたいです。
       紫さんのネタは本当に入れたらよかったですね!とってもいいエピソードになりそうで。
       夏休み中に何とかお話を投稿しますので、見に来てください。         冥途蝶