「文さんの本棚ってずいぶん古い手帖が並んでますねぇ」
文の家に珍しく訪れた椛が、彼女の書斎を眺めて長い歴史を刻んだメモの大群を見て感心した声をあげる。
「日記も一緒に兼ねてたりするからね。新しい奴はネタバレになるから見せられないけど、古いのなら見てもいいわよ。幻想郷よりも古い記述として稗田の一族に貸し出したりもしたから内容は表にでちゃってるし」
その言葉に甘えてとりあえず古そうなものを選んでみることにする。
「あ、これとか一番古い感じがしますね」
「え、あ! それはちょっとタンマ!?」
「見てもいいって言ったじゃないですかぁ」
制止の声に不服な表情を浮かべるが、表紙を開く寸前で手を止める。
「あーそうなんだけどね。それは誰にも見せてないというか、見せられないというか。人前で服を脱ぐぐらいに恥ずかしいの」
「ふぅん。文さんの全裸なら起こしに来るときに見てますがね」
幻想郷最速は幻想郷でも最高のお寝坊さんである。
天狗の寄り合いがあるときは大抵遅刻をするのは彼女だと言われてるので、近所に住んでいる椛が昔から起こしに行く役目を頼まれている。おそらくはそのせいで昔は文のことを嫌っていた理由の1つなのだろう。
「……そういう癖があるだけ! たぶん見てるのは椛と霊夢さんだけだから大丈夫」
「はたてさんも見てましたよ」
「よし そうか 弾幕ごっこしかけてやる」
部屋をあけるなり全裸で寝てるほうが悪いだろうと思うが、変に飛び火しては対応するのもやっかいと言うもの。黙ってはたての不幸にご愁傷様と慰めの言葉をかけるしかなかった。
「特にそれは椛に見られると恥ずかしい」
「余計に気になるじゃないですか。……そうですね、弾幕ごっこで私が勝ったら見せてもらってもいいですか?」
まさかの宣戦布告に文は戸惑う。
ちょっかいかけて戦うことはあっても椛から挑んでくるのは初めてである。
「それとも烏天狗様は下っ端の白狼天狗の挑戦は受け付けないのですか?」
「そ、そ、そんなことないじゃない!」
文と椛は表に飛び出す。
「射命丸。お前もそろそろ立派な烏天狗として成長した。その証にこの扇を授けよう」
巻き起こす風をより強く、そして誇らしく扱える天狗の扇。
大天狗から授かることは立派に成長し力を持ったということを認められたことでもある。
「ありがとうございます!」
「うむ」
授かった扇を手に文は大喜びで見つめる。
「力があると言うことはそれだけ危険もともなう。今まで以上に精神も磨くがよい」
「分かりました!」
頭をふかぶかと下げて文は飛び立つ。
その姿は人の子と対して変わるところはない。
「大天狗様いいのですか? あの子はまだ人を襲うことも人の本当の恐怖も理解してません。才能はあっても……」
「分かっておる。射命丸は天狗としては未熟だが、何年先かは分からぬが彼女だからこそできる可能性が感じてしかたないのだ。……大天狗としていささか不当な権力の使い方をしたか」
「いえ。ただ先代様ではなされなかった判断に少し疑問を感じただけです」
「そうか。組織で疑問を思うことは綻びが生まれる。が、それを理解できる上司ならばより強い組織になる。お前も部下を持つなら部下の話は聞いてやるといいぞ」
力ではこの大天狗はその地位に座っていなかっただろう。
だが、先代大天狗が後任として認めさせるほどの組織としての統率力は彼が誰よりも素晴らしいものを持ち合わせていた。
のちの妖怪の山で鬼がいなくなったときに天狗社会をいち早く形成できたのも、この若き大天狗の才能の高さと言える。
「分かりました。それと近頃人の里で我らを退治しようと言う声が上がっていると聞きます。警戒態勢は立ててますがご注意を」
「やれやれ。人は人同士で殺し合いそして妖怪とも争う。せめてどちらかをやめれば平穏に過ごせるというのになぁ」
悲しい表情を浮かべ山の外へ視線と向けた。
「ふーんふんふーん♪」
機嫌良く山を飛び回る文。
脚の速さは自身があったが、それ以外は落ちぶれていて今まで扇を持たされていなかっただけに嬉しさは誰よりも感じている。
その喜びのあまり里近くまで行っていたことに気がついていなかった。
「妖が! 里の領域に乗り込むとは!」
文の姿に気がついた青年が剣を構え飛び出す。
「え、あ!? こんな場所まで来てしまってましたか! あややや。どうしましょう。えーと謝ったら見逃してくれたりしますか?」
まさか人一人に頭下げてくる天狗がいたことに呆気に取られ剣を手にした男は口を大きく開けたまま固まる。
「そのぉ。人と戦うのは苦手でして。できれば戦いたくないのですが、命だけは助けてくれませんか」
このまま放っておくと土下座までしそうな勢いの天狗を男は慌てて止める。
「分かった分かった。飛ばれていては目立つ。天狗の里のほうへ案内するから地面を歩いてくれ」
「ありがとうございます! 歩いて移動するのは里の中ぐらいなのでこのまま撃たれたりしたら迷子になってしまうところでした」
黒い翼が生えて空を飛んでるのが嘘じゃないかと思うほどに天狗らしくない。
「あ、じゃあ翼も消しときますね」
「へぇ消えるのか」
「そうですよ。私達だって布団で寝るんです」
こうなってはただの人間の少女じゃないか。
剣を鞘に納め戦う気が無くなったことを態度でも示し文のほうへと近づく。
「それでキミがここに来た理由は偵察かい?」
偵察なら今回は約束で見逃すが今度はそうはいかない。
「え? 落ちこぼれ天狗がそこまで重要な役目を受けれるわけないじゃないですかぁ。ようやく天狗の扇を貰えたのですが、嬉しすぎてはしゃいでたらこんなところに来てしまいまして……」
嘘を言っている気配もなく本当にはしゃいでいたのだろう。
「なんというか。俺達の知っている天狗とは大きな差があるな。俺が聞かされている天狗はもっと怖いものだぞ」
「んー。先輩とかはたぶん凄い力を持ってますよ。私が落ちこぼれで戦うのが怖いだけです」
できれば落ちこぼればかりだと戦わないまま平和に過ごせるのだろう。
里のほうで天狗と戦おうという声が出てるだけに、この少女ともいずれ剣を交えなければいけないと思うと胸が苦しくなる。
「俺は戦うのが仕事だからな。怖いと思う者のかわりに剣を持って飯を食う。だから怖いなら戦わなくてもいい道を探すといいさ」
文の頭を撫でてほほ笑む男。
姿だけ見れば兄と妹という構図にも映る。
「あ、ありがとうございます」
「何、いいってことよ。……お、あそこの山からは天狗の傘下だ。俺以外の見張りはこれより先はいないと思うが、もし身回りがいたら全力で逃げて帰れよ。お互い無駄な戦いは痛いだけだぜ」
「はい! あ、そうだ。私は射命丸文と言います。あなたは?」
「俺は犬走椛。この地方じゃ有名な剣豪だって言われてたけど、天狗の耳にゃあ届かない程度か。腕を磨かないとな!」
椛は笑いながら来た道を真っ直ぐ戻る。
懐深いその姿は、自分に扇を渡してくれた大天狗と重なって見えた。
「で、また来たのか。下手に来ると人間様に退治されちまうぞ?」
「逃げ足だけは最速候補です! それよりも前のお礼のためにご飯を作ったんですがよかったらどうですか」
笹に包まれたおにぎり。どう見ても普通のご飯で怪しいところは何もない。
「天狗もこういうもの食べるのか?」
「そりゃそうですよ。人食い妖怪じゃあるまいし、こういう自給自足の社会が成り立ってるのです」
人より生き、人より力がある。たしかにそれは事実だが、話し合えば人に最も近い妖怪なのではないか。椛は文のおにぎりを頬張りそう思う。
「いい米を育てているな。俺達の百姓にも負けちゃいない」
5つあるおにぎりをひょいひょいと口に入れて平らげていく。
「えへへ。また着てもいいですか?」
「そうだな……。俺が山のほうに身回りに行くのがだいたいこの時間だ。俺以外がかわりにに来たら見つかるなよ」
「はい!」
こうして椛と文は種族を超えて他愛もない会話をする。
月日は流れ椛が徐々に歳をとるのに文は姿を変えない。それ以外はなにも人と変わらない。
この事実が文は人と自分は違うということを分からせる。
それでもこの椛といるときは幸せな時間であった。
永遠は望めなくとも彼が命尽きるまではこうしていたい時間であった。
だが、この時代ではその願いも適うことはない。
「犬走椛よ。お前は数年もの間、天狗と一緒にいたそうじゃないか」
「…あぁ。人間の少女と変わりない面白い奴だよ」
他の国との戦争が間にあったお陰で天狗との戦いはお流れになった。が、椛と文が雑談を楽しんでる姿を他の者に見つかってしまった。
「お前というものが妖に誑かされよって!」
「おいおい。長老さんよ。他の国との戦争にゃあ行ってるし、天狗との抗争も起きてない。それだけでは満足できないのか?」
「あのような力をもつものいつ我々に牙をむけるか分かったものではない!」
人はいつも力ある者を恐れる。
だから人は力ある英雄を求める。他者の力は恐れるが自らがあれば安心する材料になる。
「皆の者。犬走椛を……」
「射命丸文。お前は人間とよく一緒にいるようだな」
「うっ。大天狗様、なぜそれを」
この部屋には文と大天狗しかいない。
他の者は危険です!と声を上げたが、その意見を一掃し文を信じろと言い放った。
「部下が偵察してた時に見つけたのでな」
「確かに私は人間と会ってましたが、それは犬走椛という一人の男だけです。彼は昔、里のほうへ迷い込んだ私を天狗の里付近まで案内してくれました!」
「なるほどな。人間とはいえ恩があるか。背くと鬼に怒られてしまうな。だが、今だから忠告しておく。我々は人間よりも長く生き人間と住む社会が違う。いつの日か人と過ごす日がきても生きる時間が違うということは覚えて置いて欲しい」
「分かりました。……私はどのような罰を受けねばなりませんか?」
文の質問に大天狗は首を傾げる。
「悪いことをしていないのに罰を与えるほど性癖は歪んじゃおらぬぞ? 恩を仇で返したならばそれこそ罰がいるがな」
大天狗は笑って文の肩を叩く。
もとより妖怪として生きるのは天狗の性。
「とはいえなぁ、外の連中の為に形式は必要だ。お前の受けた恩を正式に発表しそれに対し例を報いたと皆に伝える」
トントン
「急用以外なら後にしてくれないか?」
文の喜ぶ顔もみたいし、今後の注意もある。
「すいません。そこにいる烏天狗が会っていた男が捉えられ、里から人が武装をしていると情報が入りました」
「椛がですか!?」
報告にきた白狼天狗に詰めより問いかける。
「落ち着け文。それで人間の兵力はいくつだ?」
「我々だけで簡単に終わる程度ですが、一応男のことがあったので」
「そうか。文、お前は友人を助けに行くがいい。種族が違えど友を裏切る行為は許しはしない。白狼天狗のほうは、手加減して死なない程度に戦うがいい。手加減して圧倒的に負けたとあれば我々のことは恐れる。友人の友人もいるらしいからな、今回は人間達が運がよかったと思わせるがいい」
大天狗の言葉に文と白狼天狗は部屋から飛び出す。
「やれやれ。別地方の天狗が暴れるせいで俺達まで悪名になっちまう」
「椛大丈夫ですか!」
牢をぶち壊した文が抱きついてくる。
「大丈夫だ。それよりも天狗の里は大丈夫なのか?」
「あれぐらいの武器と数では身回りの天狗だけで終わる程度ですよ。今回は手加減をするようにと命令が出ているので死人が出る可能性は低いでしょう」
「よかった」
「よかった? お前を捕まえれば天狗から来ると思ったわぃ」
長老と武装をした兵士たちが牢の回りを取り囲む。
「なっ。山にいったのでは!?」
文は驚きの声をあげ当たりを見渡す。
「この数では山に行っても勝てぬ。だが、こうして獲物から来れば……椛。人としてありたければその天狗を斬れい」
「なんだと!?」
椛は激怒し長老をにらみつける。
「できぬなら2人とも死ぬがいい」
(本物かどうか嘘くさいが陰陽師まで配置していやがるか。おそらくここで文を倒しても俺は殺されるだろうし、逆になっても手負いの文にとどめをいれる)
「椛さん……。私が会いに来たばかりに」
「だろうな。長老、俺の剣を取ってくれ。あと戦う変わりに条件は山で戦わせてくれないか。武人として名を広めた俺が姑息なことで天狗を撃ちとっても歴史に残らない」
椛の言い放つ言葉に文は暗い顔で俯く。
かつて頭においてくれた温かい手はこない。
「ッチ。いいだろう」
舌打ちで何がしたかったか簡単に分かる。とはいえ、手負いになれば天狗一人なら簡単だと考え申し入れを受け入れる。
二人は山のふもとへと向かう。逃げないようにと後ろから兵士たちがついてきているが、2人は真っ直ぐに目的地へ歩く。
「文。1つ頼みがある」
小声で文にだけ聞こえる声で話しかける。
「おそらく俺が文を倒そうがどうしようが、こいつらは俺を処刑することに変わりはない。だから、せめてお前が俺を殺してくれ」
「……なっ。できるわけないじゃないですか。それなら我々の里に一緒に逃げ込めば」
「大天狗さんの話は聞いていていい人だと言うことは分かっているが、他の天狗がすべて彼の考えを理解し受け入れるかと言えば分からない。彼なら受けれるために頑張ってはくれるだろう。が、今の大天狗でなければ人と天狗が友となれる日はより遠くなってしまう。俺のために全ての人と天狗の可能性を失うのは悲しいことだ」
「どこまであなたって人と天狗が好きなんですかぁ」
声がかすれ泣いていることが分かる。
「どこまでもさ。とくに俺は老けてきて釣りあいがとれないかもしれないが、文のことが大好きでしかたない」
「私もですよ。あなたが人として天命を果たすまで一緒にいたかった」
椛の温かい手が文の頭をなでる。
「天狗に命を託すなら天命さ。今更あのじじぃに謝ったところで俺が刺されて終わるぐらいだ。あんなじじぃにはぁ殺されたかないね」
「分かりました。私が初めて人の命を奪うのは貴方です。できればこれが最後であることを願いたい」
手にした扇を強く握る。
「そうだな。人は戦いが好きすぎて困るよ」
山に付いた2人は距離を取り武器を握る。
文ならここで逃げだすことは簡単にできるが、椛の最後の願いを叶えずしてなにが友か。
黒き翼を抱えてはいるが、この舞台が西洋なら文のことを天使を言っていたに違いない。
椛は地を蹴り文の元へ駆けよる。
人としては驚異の速度で剣を振るう。
「ッ早いですね」
「お前にそう言わせれて嬉しいぜ。天狗ぐらいに速い人間がいたって噂を広めてくれよ」
椛の振るう剣を文は全て避ける。
殺したことのない彼女が覚悟を決めるためにも椛は手を抜かず斬り込み続ける。
「最後に損な役割を押しつけてすまないな」
「昔の借りは返せそうですね」
振り下ろした剣を風で切り裂く。
「閻魔に頼んで今度は天狗に転生させろって言っておく。あと……人を……うら……む…なよ」
椛の心臓が綺麗に文の風に貫かれる。
ほとんど痛みも感じることないまま椛は文を抱くように倒れ息を引き取る。
「約束は守るので、椛さんもやぶらないでくださいよ」
彼を地に寝かし文は回りを囲んでいる兵士をにらむ。
「これ以上戦うと言うならば死なない程度にお相手します」
誰も足が動かない。
少女から放たれる気迫に恐れを感じている。
「えぇい! 何をしているいかんか!」
「貴方がいなければ椛と私は不運な別れをしなくてすんだのに。……今回は約束があるので特別です。今度来たら死んでもいいという気持ちできてください」
文はそのまま飛び去る。
この後、椛を失い統率が消えたこの里は他国の勢力に簡単に破れ滅びたと記録されている。
およそ200年後
「あ、文さん。こんど文さんの家に引っ越すことになった若いのを紹介しときますぜ」
「んあ?」
筆を握り人の歴史を記事に新聞を書き始めた射命丸文。
やはり戦うこと自体は好きになれず何かあった時の最低限で済ませている。
「なかなかの剣の腕前で生まれて100年足らずで俺が負けるぐらいでさぁ、よかったら白狼天狗ですが仲良くしてやってくんなまし」
「私は種族を問わないことで有名でしょ」
人とも仲良くできる天狗として彼女の名は有名である。
白狼天狗など、烏天狗より階級の低い者も彼女を慕い、時には迷い込んだ人間を安心させるために呼ばれたりもする。
「はじめまして。犬走椛と言います!」
「…なっ」
「驚いた顔で固まらないでくださいよ」
「あ、いやごめんごめん。椛ね。昔の知り合いに似てたから驚いただけよ。よろしくね」
約束を守ったのか?
それとも偶然なのか。
同じ名をした剣を扱う天狗が文の元へと現れる。
が、最初はいざこざがあり喧嘩も積み重ねた。
でも椛が文の元を離れないのは烏天狗でありながら権力ではなく文として喧嘩をしてくれるからだろう。
「……へぇ。文さんにも可愛い時代があったんですね」
椛に負けてへこんでる文の傍で最初の日記を読む。
「それにしても私と同じ名ってすごい偶然ですね。それで見せたくなかったんですか」
「悪かったわね。それよりも弾幕を斬るとか白玉楼の庭師みたいなこといつからできるようになったのよ!?」
「え? 妖夢さんに教えてもらって真似したらできたんですよ」
「う~。椛に負けたぁ」
ぽん なでなで
「文さんならすぐに私より遠いところに行けますよ」
あの時と同じ手の体温が文の頭をなでる。
性別は女性にはなっているが変わらぬ笑み。
あの犬走椛は確かに約束を守って隣にきたのだ。
「あらら!? 泣かないでくださいよ。ほら、この日記のせいで調子が悪かっただけですって」
「うん。次はまた勝つけれど、椛が追いつけないほど遠くには行かないわ。だから友として傍にいなさい」
今度は別れはない。
親友は確かに戻ってきたのだから。
文の家に珍しく訪れた椛が、彼女の書斎を眺めて長い歴史を刻んだメモの大群を見て感心した声をあげる。
「日記も一緒に兼ねてたりするからね。新しい奴はネタバレになるから見せられないけど、古いのなら見てもいいわよ。幻想郷よりも古い記述として稗田の一族に貸し出したりもしたから内容は表にでちゃってるし」
その言葉に甘えてとりあえず古そうなものを選んでみることにする。
「あ、これとか一番古い感じがしますね」
「え、あ! それはちょっとタンマ!?」
「見てもいいって言ったじゃないですかぁ」
制止の声に不服な表情を浮かべるが、表紙を開く寸前で手を止める。
「あーそうなんだけどね。それは誰にも見せてないというか、見せられないというか。人前で服を脱ぐぐらいに恥ずかしいの」
「ふぅん。文さんの全裸なら起こしに来るときに見てますがね」
幻想郷最速は幻想郷でも最高のお寝坊さんである。
天狗の寄り合いがあるときは大抵遅刻をするのは彼女だと言われてるので、近所に住んでいる椛が昔から起こしに行く役目を頼まれている。おそらくはそのせいで昔は文のことを嫌っていた理由の1つなのだろう。
「……そういう癖があるだけ! たぶん見てるのは椛と霊夢さんだけだから大丈夫」
「はたてさんも見てましたよ」
「よし そうか 弾幕ごっこしかけてやる」
部屋をあけるなり全裸で寝てるほうが悪いだろうと思うが、変に飛び火しては対応するのもやっかいと言うもの。黙ってはたての不幸にご愁傷様と慰めの言葉をかけるしかなかった。
「特にそれは椛に見られると恥ずかしい」
「余計に気になるじゃないですか。……そうですね、弾幕ごっこで私が勝ったら見せてもらってもいいですか?」
まさかの宣戦布告に文は戸惑う。
ちょっかいかけて戦うことはあっても椛から挑んでくるのは初めてである。
「それとも烏天狗様は下っ端の白狼天狗の挑戦は受け付けないのですか?」
「そ、そ、そんなことないじゃない!」
文と椛は表に飛び出す。
「射命丸。お前もそろそろ立派な烏天狗として成長した。その証にこの扇を授けよう」
巻き起こす風をより強く、そして誇らしく扱える天狗の扇。
大天狗から授かることは立派に成長し力を持ったということを認められたことでもある。
「ありがとうございます!」
「うむ」
授かった扇を手に文は大喜びで見つめる。
「力があると言うことはそれだけ危険もともなう。今まで以上に精神も磨くがよい」
「分かりました!」
頭をふかぶかと下げて文は飛び立つ。
その姿は人の子と対して変わるところはない。
「大天狗様いいのですか? あの子はまだ人を襲うことも人の本当の恐怖も理解してません。才能はあっても……」
「分かっておる。射命丸は天狗としては未熟だが、何年先かは分からぬが彼女だからこそできる可能性が感じてしかたないのだ。……大天狗としていささか不当な権力の使い方をしたか」
「いえ。ただ先代様ではなされなかった判断に少し疑問を感じただけです」
「そうか。組織で疑問を思うことは綻びが生まれる。が、それを理解できる上司ならばより強い組織になる。お前も部下を持つなら部下の話は聞いてやるといいぞ」
力ではこの大天狗はその地位に座っていなかっただろう。
だが、先代大天狗が後任として認めさせるほどの組織としての統率力は彼が誰よりも素晴らしいものを持ち合わせていた。
のちの妖怪の山で鬼がいなくなったときに天狗社会をいち早く形成できたのも、この若き大天狗の才能の高さと言える。
「分かりました。それと近頃人の里で我らを退治しようと言う声が上がっていると聞きます。警戒態勢は立ててますがご注意を」
「やれやれ。人は人同士で殺し合いそして妖怪とも争う。せめてどちらかをやめれば平穏に過ごせるというのになぁ」
悲しい表情を浮かべ山の外へ視線と向けた。
「ふーんふんふーん♪」
機嫌良く山を飛び回る文。
脚の速さは自身があったが、それ以外は落ちぶれていて今まで扇を持たされていなかっただけに嬉しさは誰よりも感じている。
その喜びのあまり里近くまで行っていたことに気がついていなかった。
「妖が! 里の領域に乗り込むとは!」
文の姿に気がついた青年が剣を構え飛び出す。
「え、あ!? こんな場所まで来てしまってましたか! あややや。どうしましょう。えーと謝ったら見逃してくれたりしますか?」
まさか人一人に頭下げてくる天狗がいたことに呆気に取られ剣を手にした男は口を大きく開けたまま固まる。
「そのぉ。人と戦うのは苦手でして。できれば戦いたくないのですが、命だけは助けてくれませんか」
このまま放っておくと土下座までしそうな勢いの天狗を男は慌てて止める。
「分かった分かった。飛ばれていては目立つ。天狗の里のほうへ案内するから地面を歩いてくれ」
「ありがとうございます! 歩いて移動するのは里の中ぐらいなのでこのまま撃たれたりしたら迷子になってしまうところでした」
黒い翼が生えて空を飛んでるのが嘘じゃないかと思うほどに天狗らしくない。
「あ、じゃあ翼も消しときますね」
「へぇ消えるのか」
「そうですよ。私達だって布団で寝るんです」
こうなってはただの人間の少女じゃないか。
剣を鞘に納め戦う気が無くなったことを態度でも示し文のほうへと近づく。
「それでキミがここに来た理由は偵察かい?」
偵察なら今回は約束で見逃すが今度はそうはいかない。
「え? 落ちこぼれ天狗がそこまで重要な役目を受けれるわけないじゃないですかぁ。ようやく天狗の扇を貰えたのですが、嬉しすぎてはしゃいでたらこんなところに来てしまいまして……」
嘘を言っている気配もなく本当にはしゃいでいたのだろう。
「なんというか。俺達の知っている天狗とは大きな差があるな。俺が聞かされている天狗はもっと怖いものだぞ」
「んー。先輩とかはたぶん凄い力を持ってますよ。私が落ちこぼれで戦うのが怖いだけです」
できれば落ちこぼればかりだと戦わないまま平和に過ごせるのだろう。
里のほうで天狗と戦おうという声が出てるだけに、この少女ともいずれ剣を交えなければいけないと思うと胸が苦しくなる。
「俺は戦うのが仕事だからな。怖いと思う者のかわりに剣を持って飯を食う。だから怖いなら戦わなくてもいい道を探すといいさ」
文の頭を撫でてほほ笑む男。
姿だけ見れば兄と妹という構図にも映る。
「あ、ありがとうございます」
「何、いいってことよ。……お、あそこの山からは天狗の傘下だ。俺以外の見張りはこれより先はいないと思うが、もし身回りがいたら全力で逃げて帰れよ。お互い無駄な戦いは痛いだけだぜ」
「はい! あ、そうだ。私は射命丸文と言います。あなたは?」
「俺は犬走椛。この地方じゃ有名な剣豪だって言われてたけど、天狗の耳にゃあ届かない程度か。腕を磨かないとな!」
椛は笑いながら来た道を真っ直ぐ戻る。
懐深いその姿は、自分に扇を渡してくれた大天狗と重なって見えた。
「で、また来たのか。下手に来ると人間様に退治されちまうぞ?」
「逃げ足だけは最速候補です! それよりも前のお礼のためにご飯を作ったんですがよかったらどうですか」
笹に包まれたおにぎり。どう見ても普通のご飯で怪しいところは何もない。
「天狗もこういうもの食べるのか?」
「そりゃそうですよ。人食い妖怪じゃあるまいし、こういう自給自足の社会が成り立ってるのです」
人より生き、人より力がある。たしかにそれは事実だが、話し合えば人に最も近い妖怪なのではないか。椛は文のおにぎりを頬張りそう思う。
「いい米を育てているな。俺達の百姓にも負けちゃいない」
5つあるおにぎりをひょいひょいと口に入れて平らげていく。
「えへへ。また着てもいいですか?」
「そうだな……。俺が山のほうに身回りに行くのがだいたいこの時間だ。俺以外がかわりにに来たら見つかるなよ」
「はい!」
こうして椛と文は種族を超えて他愛もない会話をする。
月日は流れ椛が徐々に歳をとるのに文は姿を変えない。それ以外はなにも人と変わらない。
この事実が文は人と自分は違うということを分からせる。
それでもこの椛といるときは幸せな時間であった。
永遠は望めなくとも彼が命尽きるまではこうしていたい時間であった。
だが、この時代ではその願いも適うことはない。
「犬走椛よ。お前は数年もの間、天狗と一緒にいたそうじゃないか」
「…あぁ。人間の少女と変わりない面白い奴だよ」
他の国との戦争が間にあったお陰で天狗との戦いはお流れになった。が、椛と文が雑談を楽しんでる姿を他の者に見つかってしまった。
「お前というものが妖に誑かされよって!」
「おいおい。長老さんよ。他の国との戦争にゃあ行ってるし、天狗との抗争も起きてない。それだけでは満足できないのか?」
「あのような力をもつものいつ我々に牙をむけるか分かったものではない!」
人はいつも力ある者を恐れる。
だから人は力ある英雄を求める。他者の力は恐れるが自らがあれば安心する材料になる。
「皆の者。犬走椛を……」
「射命丸文。お前は人間とよく一緒にいるようだな」
「うっ。大天狗様、なぜそれを」
この部屋には文と大天狗しかいない。
他の者は危険です!と声を上げたが、その意見を一掃し文を信じろと言い放った。
「部下が偵察してた時に見つけたのでな」
「確かに私は人間と会ってましたが、それは犬走椛という一人の男だけです。彼は昔、里のほうへ迷い込んだ私を天狗の里付近まで案内してくれました!」
「なるほどな。人間とはいえ恩があるか。背くと鬼に怒られてしまうな。だが、今だから忠告しておく。我々は人間よりも長く生き人間と住む社会が違う。いつの日か人と過ごす日がきても生きる時間が違うということは覚えて置いて欲しい」
「分かりました。……私はどのような罰を受けねばなりませんか?」
文の質問に大天狗は首を傾げる。
「悪いことをしていないのに罰を与えるほど性癖は歪んじゃおらぬぞ? 恩を仇で返したならばそれこそ罰がいるがな」
大天狗は笑って文の肩を叩く。
もとより妖怪として生きるのは天狗の性。
「とはいえなぁ、外の連中の為に形式は必要だ。お前の受けた恩を正式に発表しそれに対し例を報いたと皆に伝える」
トントン
「急用以外なら後にしてくれないか?」
文の喜ぶ顔もみたいし、今後の注意もある。
「すいません。そこにいる烏天狗が会っていた男が捉えられ、里から人が武装をしていると情報が入りました」
「椛がですか!?」
報告にきた白狼天狗に詰めより問いかける。
「落ち着け文。それで人間の兵力はいくつだ?」
「我々だけで簡単に終わる程度ですが、一応男のことがあったので」
「そうか。文、お前は友人を助けに行くがいい。種族が違えど友を裏切る行為は許しはしない。白狼天狗のほうは、手加減して死なない程度に戦うがいい。手加減して圧倒的に負けたとあれば我々のことは恐れる。友人の友人もいるらしいからな、今回は人間達が運がよかったと思わせるがいい」
大天狗の言葉に文と白狼天狗は部屋から飛び出す。
「やれやれ。別地方の天狗が暴れるせいで俺達まで悪名になっちまう」
「椛大丈夫ですか!」
牢をぶち壊した文が抱きついてくる。
「大丈夫だ。それよりも天狗の里は大丈夫なのか?」
「あれぐらいの武器と数では身回りの天狗だけで終わる程度ですよ。今回は手加減をするようにと命令が出ているので死人が出る可能性は低いでしょう」
「よかった」
「よかった? お前を捕まえれば天狗から来ると思ったわぃ」
長老と武装をした兵士たちが牢の回りを取り囲む。
「なっ。山にいったのでは!?」
文は驚きの声をあげ当たりを見渡す。
「この数では山に行っても勝てぬ。だが、こうして獲物から来れば……椛。人としてありたければその天狗を斬れい」
「なんだと!?」
椛は激怒し長老をにらみつける。
「できぬなら2人とも死ぬがいい」
(本物かどうか嘘くさいが陰陽師まで配置していやがるか。おそらくここで文を倒しても俺は殺されるだろうし、逆になっても手負いの文にとどめをいれる)
「椛さん……。私が会いに来たばかりに」
「だろうな。長老、俺の剣を取ってくれ。あと戦う変わりに条件は山で戦わせてくれないか。武人として名を広めた俺が姑息なことで天狗を撃ちとっても歴史に残らない」
椛の言い放つ言葉に文は暗い顔で俯く。
かつて頭においてくれた温かい手はこない。
「ッチ。いいだろう」
舌打ちで何がしたかったか簡単に分かる。とはいえ、手負いになれば天狗一人なら簡単だと考え申し入れを受け入れる。
二人は山のふもとへと向かう。逃げないようにと後ろから兵士たちがついてきているが、2人は真っ直ぐに目的地へ歩く。
「文。1つ頼みがある」
小声で文にだけ聞こえる声で話しかける。
「おそらく俺が文を倒そうがどうしようが、こいつらは俺を処刑することに変わりはない。だから、せめてお前が俺を殺してくれ」
「……なっ。できるわけないじゃないですか。それなら我々の里に一緒に逃げ込めば」
「大天狗さんの話は聞いていていい人だと言うことは分かっているが、他の天狗がすべて彼の考えを理解し受け入れるかと言えば分からない。彼なら受けれるために頑張ってはくれるだろう。が、今の大天狗でなければ人と天狗が友となれる日はより遠くなってしまう。俺のために全ての人と天狗の可能性を失うのは悲しいことだ」
「どこまであなたって人と天狗が好きなんですかぁ」
声がかすれ泣いていることが分かる。
「どこまでもさ。とくに俺は老けてきて釣りあいがとれないかもしれないが、文のことが大好きでしかたない」
「私もですよ。あなたが人として天命を果たすまで一緒にいたかった」
椛の温かい手が文の頭をなでる。
「天狗に命を託すなら天命さ。今更あのじじぃに謝ったところで俺が刺されて終わるぐらいだ。あんなじじぃにはぁ殺されたかないね」
「分かりました。私が初めて人の命を奪うのは貴方です。できればこれが最後であることを願いたい」
手にした扇を強く握る。
「そうだな。人は戦いが好きすぎて困るよ」
山に付いた2人は距離を取り武器を握る。
文ならここで逃げだすことは簡単にできるが、椛の最後の願いを叶えずしてなにが友か。
黒き翼を抱えてはいるが、この舞台が西洋なら文のことを天使を言っていたに違いない。
椛は地を蹴り文の元へ駆けよる。
人としては驚異の速度で剣を振るう。
「ッ早いですね」
「お前にそう言わせれて嬉しいぜ。天狗ぐらいに速い人間がいたって噂を広めてくれよ」
椛の振るう剣を文は全て避ける。
殺したことのない彼女が覚悟を決めるためにも椛は手を抜かず斬り込み続ける。
「最後に損な役割を押しつけてすまないな」
「昔の借りは返せそうですね」
振り下ろした剣を風で切り裂く。
「閻魔に頼んで今度は天狗に転生させろって言っておく。あと……人を……うら……む…なよ」
椛の心臓が綺麗に文の風に貫かれる。
ほとんど痛みも感じることないまま椛は文を抱くように倒れ息を引き取る。
「約束は守るので、椛さんもやぶらないでくださいよ」
彼を地に寝かし文は回りを囲んでいる兵士をにらむ。
「これ以上戦うと言うならば死なない程度にお相手します」
誰も足が動かない。
少女から放たれる気迫に恐れを感じている。
「えぇい! 何をしているいかんか!」
「貴方がいなければ椛と私は不運な別れをしなくてすんだのに。……今回は約束があるので特別です。今度来たら死んでもいいという気持ちできてください」
文はそのまま飛び去る。
この後、椛を失い統率が消えたこの里は他国の勢力に簡単に破れ滅びたと記録されている。
およそ200年後
「あ、文さん。こんど文さんの家に引っ越すことになった若いのを紹介しときますぜ」
「んあ?」
筆を握り人の歴史を記事に新聞を書き始めた射命丸文。
やはり戦うこと自体は好きになれず何かあった時の最低限で済ませている。
「なかなかの剣の腕前で生まれて100年足らずで俺が負けるぐらいでさぁ、よかったら白狼天狗ですが仲良くしてやってくんなまし」
「私は種族を問わないことで有名でしょ」
人とも仲良くできる天狗として彼女の名は有名である。
白狼天狗など、烏天狗より階級の低い者も彼女を慕い、時には迷い込んだ人間を安心させるために呼ばれたりもする。
「はじめまして。犬走椛と言います!」
「…なっ」
「驚いた顔で固まらないでくださいよ」
「あ、いやごめんごめん。椛ね。昔の知り合いに似てたから驚いただけよ。よろしくね」
約束を守ったのか?
それとも偶然なのか。
同じ名をした剣を扱う天狗が文の元へと現れる。
が、最初はいざこざがあり喧嘩も積み重ねた。
でも椛が文の元を離れないのは烏天狗でありながら権力ではなく文として喧嘩をしてくれるからだろう。
「……へぇ。文さんにも可愛い時代があったんですね」
椛に負けてへこんでる文の傍で最初の日記を読む。
「それにしても私と同じ名ってすごい偶然ですね。それで見せたくなかったんですか」
「悪かったわね。それよりも弾幕を斬るとか白玉楼の庭師みたいなこといつからできるようになったのよ!?」
「え? 妖夢さんに教えてもらって真似したらできたんですよ」
「う~。椛に負けたぁ」
ぽん なでなで
「文さんならすぐに私より遠いところに行けますよ」
あの時と同じ手の体温が文の頭をなでる。
性別は女性にはなっているが変わらぬ笑み。
あの犬走椛は確かに約束を守って隣にきたのだ。
「あらら!? 泣かないでくださいよ。ほら、この日記のせいで調子が悪かっただけですって」
「うん。次はまた勝つけれど、椛が追いつけないほど遠くには行かないわ。だから友として傍にいなさい」
今度は別れはない。
親友は確かに戻ってきたのだから。
感想ですが、話が突然過去に飛んだり同名のオリキャラが出てきたりで読む方が置いてきぼりでは?
特にオリキャラは嫌がる人が多いのでタグとか注意書きを書いておいた方が無難です。
というか、あやもみ要素は一体どこにあるの…?
書きたい勢いが強すぎて細かいところを置いてけぼりでした。
オリキャラのほうは今後投稿することがあれば気をつけたいと思います
あやもみの友情を書こうとしてみたら、要素がほとんどなかったみたいです。申し訳ありません。
椛が好きであるがために。
もうひとつついでに、一文が長いがために読みづらいところも多々ありました。
初投稿ということで、これからの成長に期待を。
大天狗に癒されました。
転生による絆というのをやってみたかったのですが難しかったみたいですね。
オリジナルでやるときに置いといたほうがいい設定だったみたいです。
欠点のほうは次回書くときの参考にして、もっと楽しんでもらえるように頑張ります。
コメントありがとうございました!
自分も二作目を執筆中の駆け出しです。一緒に頑張りましょう。
上でも爆撃さんが同じようなことを言ってくれててました。
2作目はお二方の意見を参考に句読点および短い2文を効果的に使ってみたいと思います。
どうにも長い一文を好んで使う癖があるみたいです
もしかしたら次は変に区切り過ぎた形になってしまうかもしれませんが、今度は意識的に区切ってみようと思います