(出囃子)
えーりん えーりん 助けてえーりん えーりん えーりん 助けてえーりん
えーりん えーりん 助けてえーりん えーりん えーりん 助けてえーーりーーん
パチパチパチパチ・・・・ キャーキャー・・・・
永琳「あ゛ー」
輝夜「よいしょっと」
永「どーですか 幻想郷は慣れましたか?」
輝「まぁ、慣れないといけないとは、思ってるんだけどねぇ 外に出るのがツライわね」
永「いいかげん、隠れ暮らしをやめて、随分経ったんですから、見聞広げましょうよ」
輝「あのー まぁ、少しづつ ね。それで、月見会やら行事で人を呼んで、見聞を広げようとしてるんだけど」
永「私は慣れましたよ」
輝「博覧会と花見会と茶会と月見会だったら、どれがいい?」
永「月見会ですかね。手間がかからないし、やろうと思えば、毎月できますし」
輝「静かに、月を見て風情を味わうならいいけどね。でも、とんでもない客来たら、最悪よね」
永「ウルサイ奴いますからね」
輝「あのー 紅魔一家」
永「紅魔一家ねぇ」
輝「こないだねぇ ウチに来て、シート広げて、メイド長と門番と魔女と吸血鬼姉妹の2人来てねぇ、その姉妹2人が、キーキーウルサイのよ」
永「あの、妹の方って、思い出したように
「「「ア゛―――――――――――ッッッッ!!」」」
て、言いますでしょう」
輝「そうそうそうそう」
永「アレは、なんなんだろうと、私、ずっと考えたんですよ」
輝「その間、ずっと、アタシと永琳、顔は月向けたまま
「チッ チッ チッ ハァァァ゛ー ゴホンッ ウォッゴッホン」
とか言ってるのに、何にも言わないのよ、そのメイド長が!」
永「メイド長がちゃんと、抑えなきゃだめですよ」
輝「なのに、そのうち、姉と二人して
「「「ア゛―――――――――――ッッッッ!!」」」
言いだすし」
永「アレね、やっぱりねぇ あのぉ 感極まってるんでしょうね」
輝「なんでよ 月見て、お菓子食べてるだけじゃない」
永「だから、月が綺麗キレイ、大好きなメイドも居る、門番も居る、魔女も居る、前にはヨウカンもある
「「「ア゛―――――――――――ッッッッ!!」」」
輝「クスクスクスクス」
永「チキショーォ! 幸せー!」
輝「もぅ腹立って来るのよ、あの一行。凄かったのよ、本当に。アタシ、自分のウサギだったら、耳、ガッっと掴んで『静かにしなさいコラ』って、顔を向かせて言うわよ」
永「甘やかしすぎよ、あのメイド長も」
輝「そうね」
永「で、たくさん食べますからね、あの二人も」
輝「そうそう」
永「月見会始まってから、ずーっと、食べてるんです。明け方なったら、少し大きくなってるんですよ」
輝「嘘をつきなさい!」
永「勝手に、赤飯も炊いてますし・・・」
輝「 『何食べます?芋ようかんですか?お団子ですか?』うるさいわ中国」
永「ですけどね、アレね・・・・」
輝「で、メイド長は何も注意しないんか、と思って、メイド見たら、ずっと、胸のあたり、ゴソゴソしてるのよ」
永「そうですね メイドは、自分の胸ばっか、気にしてましたね」
輝「・・・クスクス そこは、フォローしなさいよ」
永「クスクス ・・・・ ぢゃぁ、そろそろ」
輝「そろそろ、ハガキ行きますか。 ワゴンちょーだーい」
[Dr・エーリンに聞いてみて!]
輝「『業界の事なら、裏から表まで知り尽くしてる、八意さんに質問です。サンライズって、何ですか?』」
永「あー サンライズってのはぁ、 あそこに居ますね」
輝「うん 来てるわねぇ」
永「ちょっと、そこの方、 黒いパーカーの方、前に来てもらっていいですか。1人でいいです」
クスクスクス・・・ ザワザワザワ・・・・
永「すみません、ここに立って、カメラに背中見せてください。 ハイ!コレです!コレが、サンライズです!」
輝「書いてあるからね。パーカーの背中にサンライズって」
永「ハイ、もういいですよ。仕事戻ってください。だから要はー、照明の業者さんです」
輝「そうね」
永「こういったスタジオのねぇ 照明扱ってたり あとはー 厄神の照明調節してたり」
輝「なんで、そこで厄神が出てくるのよ」
永「あの、キラリと光る歯の照明の係ですよ」
輝「アレ、サンライズの人がやってるの?」
永「そうですよ もぅ、この業界じゃ、常識ですよ」
輝「どこの業界よ」
永「サンライズの中でも、熟練した人じゃないと、あの仕事はできません」
輝「そんな、適当にラフ板でも向けておけばいいんじゃないの?」
永「そんなわけにはいきませんよ。あのー サンライズの中の、ブライトフィンガーズ って、人らがローテーションで、やってるんです」
輝「・・ぇ、え、なに?」
永「何がですか」
輝「なんていう人たちが、やってるって?」
永「ブライトフィンガーズ」
輝「なによそれ」
永「サンライズの中でも、5本の指に入る、熟練した仕事人ですよ」
輝「へぇ その人たちが、ローテーションで組んでるわけ?」
永「そうですよ 3人づつ」
輝「多いなぁ」
永「多いことありませんよ」
輝「多いでしょう、厄神1人に、3人は」
永「そんなことありませんよ あの歯の部分に、ピンポイントで、適切な光を当てるには、それぐらいの人と、設備が必要ですから」
輝「そんなの、適当に、ライト照らしてればいいだけじゃない」
永「違いますって 歯だけに光を当てないと、歯が浮かび上がらないじゃないですか。しかも、クルクルクルクル回るんですよ。もぅ、こんなのができるのは、ブライトフィンガーズ以外に居ません!」
輝「だったら、なんで5人でやらないのよ」
永「5人は、さすがに多いんです。余るんです。他の仕事場にも、ブライトフィンガーズのメンバーを必要としてる場所はありますし」
輝「あー なるほどね」
永「ですから、アレですよ。風神録の、雛との会話シーンがあるでしょう。あの時、四角の枠の外には、ブライトフィンガーズの3人が、居るわけですよ」
輝「そうなの?」
永「そうですよ。で、裏方じゃないですか。あの、弾幕戦が繰り広げられてる、四角の枠の中には、絶対入っちゃだめじゃないですか」
輝「うん」
永「でも、たまーに、見切れる時があるんですって」
輝「それは、あの画面内に、映るってこと?」
永「そうです」
輝「それは、ダメでしょう」
永「そうですよ」
輝「見切れたら、どうするの?」
永「見切れたら、監督が、止めますわね。『カットカットカット! 見切れてるよ!』 って」
輝「監督って、何なのよ」
永「いや、あのぉ 神主が。 たまーに、画面がフリーズしたり、動きがスロウになったりしますよね」
輝「うん」
永「もぅ、その時は、神主が止めてるんですよ」
輝「・・ふーん」
永「・・・なんでしょう 姫様、全然、興味ない顔してます」
輝「いやいやいや、続けて続けて」
永「で、スローの時って、編集で、つなげてる時なんです。フリーズの時は、もぅ1回、頭からやり直しの時なんです」
輝「ふーん・・・ ぁ、業界に詳しいってのは、そういう業界ってことね」
永「そうですよ」
輝「ふーん はい わかったわ」
永「じゃー、いいですか」
輝「ぇぇ、もう十分よ。帰りましょう」
パチパチパチパチ・・・・ キャーキャー・・・・
に吹いたww