紅く染まっていたはずの館が白に塗り替えられるように雪が降り積もる。
館に続く一本道も白い道となっていた。
一歩進むごとに紅い足跡がついていく。
いつも喧嘩を売りに来る氷の妖精にも会うことは無く、徐々に館の姿が見えてきた。
館の前に来ると、そこにはいつもと違う女性が立っていた。
「あら、お久しぶりですね。」
そこには館のメイド長が首にマフラーをまいて、どこかに出かけるようとしていた。
その様子を見てか、咲夜は手に持っていた手提げを少し上げて、男に見せる。
「丁度、人里に買い出しに行こうとしていたところですよ。」
「男手が欲しい･･････と言うのが本音ですが、今日はあの子に用事なんでしょう？」
男は少し恥ずかしがりながら、その言葉に頷く。
その仕草に咲夜はおかしくなって、クスリと笑う。
「それじゃあ、私は雪が本降りになる前に人里に行きますね。」
男に会釈をした咲夜は門をくぐりぬけて行く。
入れ替わるように男は屋敷の敷地内へと入っていく。
「あ、あの子は今は門の休憩室にいますよ。」
その言葉に男は振り返る。
先ほどまでいたはずの少女はそこから消えていた。
ただその場に数枚のトランプが残されていた。
その光景を見て、男は何かを考える仕草を見せる。
そして、その言葉に従って踵を返し、目的の人物の元へと向かった。
――――――――
使用人の部屋と言ってもそこは思った以上に綺麗に作られており、普通に過ごそうと思えば住めるような空間が広がっていた。
「ほひゃ！おひぃはんだ！」
「あら、お久しぶりです。」
男が休憩室に入ると、女性と少女が椅子に座っていた。
少女は肉まんを食べており、その光景をほほえましく女性が見ていた。
一口で入るようなサイズではないはずなのだが、少女はそれを口いっぱいにほおばるように食べていた。
男はその様子を呆れながら見ていた。
「どうしたんですか。こんな大雪の日に。」
美鈴はそう言いながら近くの折りたたみの椅子を差し出す。
男はそれを受け取り、二人の近くに座る。
―新作ができた。
その言葉を聴いてフランドールは目を輝かせて男を見る。
「今日は何を見せてくれるの？」
フランドールはまだ残っていた肉まんを平らげると、男に詰め寄った。
男は、挨拶代わりと言って手のひらをフランドールに見せる。
差し出された手のひらをジッとフランドールは見つめる。
男がもう片方の手をその手のひらの上に重ねる。
そしてその手を退けると、そこには先ほど食べていたと同じような肉まんが現れた。
「わぁ！すごいすごい！」
「･･･タネはあるって言いますけど、どうやって出してるんですか？」
素直にその手品に驚いているフランドール。
一方で本当にそれが手品と言えるのか疑問を抱いている美鈴。
男はその肉まんをフランドールに渡す。
ありがとう、と一言言ってからフランドールはまた肉まんをほおばり出す。
男はテーブルに置いてある肉まんを見て、美鈴に食べてもいいかと問う。
美鈴は笑顔でどうぞ、と肉まんを手渡す。
それを受け取った男は肉まんを口に運ぶ。
「それでさっき、新作って言いましたけど。どんな手品なんですか？」
「私も気になるー！」
肉まんを食べ終わったフランドールの口の周りには肉まんの粒がついていた。
美鈴はハンカチを取り出し、フランドールの口を綺麗にする。
男も肉まんを食べ終え、手荷物からひとつの道具を取り出し、机の上に置く。
「トランプ？」
フランドールの言葉に男はうなずく。
男は手馴れた手つきでトランプをシャッフルする。
「咲夜さんもトランプをよく使いますねー。」
美鈴はタネ無し手品をよく披露してくれるメイド長を思い出す。
―実はそれを見て思いついたんですよ。
男はそう言って二人にトランプの束を渡す。
―好きなカードを二枚選んでください。
「じゃあ私はこれー！」
フランドールは山札の一番上を手に取る。
「では私はこれを。」
美鈴は山札の真ん中からカードを取り出す。
男は二人にカードの絵柄を覚えてもらう。
そして、二人に好きなだけカードをシャッフルしてもらう。
その間男は後ろを向いていた。
「できたよ！」
シャッフルしたのはフランドールで、男はその言葉に振り返り、カードを受け取る。
―それじゃあ、二人の選んだカードを選びます。
男はカードを再びシャッフルする。
そのスピードはとても速く、フランドールは目をぐるぐるさせて追っていた。
美鈴も感嘆をあげ、その様子を見ていた。
「あれ？」
フランドールは何かの異変に気づく。
男のシャッフルしているカードが徐々に数を減らしていた。
男が隠しているのだろうが、シャッフルするスピードが速く、カードが一枚一枚消えていくように見える。
その状態がしばらく続き
気がつくと男の持っていたカードが残り二枚となっていた。
男はそれを確認してから、机の上にカードを表にして置く。
それは二人が選んだカードと全く同じ絵柄だった。
「すごいすごい！」
「･･･手品ってより、魔法ですよね･･･」
男を羨望の眼差しで見つめながら拍手をするフランドール。
眉間に皺を寄せて何かを考える美鈴。
ただ男は頭を下げる。
―本日の奇術はこれにて終了･･･
―――
フランドールは手品を学びたいと男に頼み、何個かの手品を教えてもらっていた。
簡単なトランプを使った手品である。
最初は失敗をしていたが、何度かしているとコツを掴んだのか、すぐに上達していった。
「ねぇ、お兄さん。」
ちょっと休憩を挟み、美鈴にいれてもらったお茶飲んでいると、フランドールが男に尋ねた。
男は持ってきた道具を何個か机の上に出しており、フランドールでも使えるようなものを探していた。
「どうしてそんなにすぐに手品を思いつくの？」
フランドールの問いに顎を掴んで考え込む。
すぐに思いつく訳ではない。
ただ、できるのではないかという考えにたどり着き、気がつけば実行している。
できそうでできなかった手品だって数え切れないほど考え付いた。
できるようになった手品だって時には失敗をする。
「失敗は怖くない？」
怖くない訳ではない。
怖い。客席の目が感動から、落胆へと変わる。
あの眼を思い出すだけで眠れなくなるときだってある。
「それでもなんで、やめないの？」
それでもやめない･･･
諦めない理由･･･
男はそんなことは分かりきっていた。
その恐怖以上に、欲しいと思ってしまうモノがある。
「それって何？」
男はフランドールの頭をやさしくなでる。
フランドールは突然のことに驚きながらも、嫌ではないのか、眼をつむりながら男のされるがままだった。
―君みたいな子が純粋に驚いて、喜んでくれるからだよ。
その言葉にフランドールはなんだか恥ずかしくなり、顔を朱に染める。
「私も、人を喜ばせて笑顔にできるかな？」
もちろん、と男は笑顔で答える。
フランドールはその言葉に同じように笑顔になる。
「それじゃあ早く練習しよう！」
それからフランドールの手品の練習は雪が止むまで続いた。
―――――
「咲夜ーーーー！おかえりー！」
「あら、フラン様。ただいまです。」
買い物から帰ってきた咲夜の腰にタックルをするフランドール。
その衝撃に少しよろめきながらも、しっかりとその身体を受け止める咲夜。
そして、その後ろからゆっくりと男が歩いてきた。
「今日はどんな手品を見せたんですか？」
少し敵対心を醸し出す咲夜。
それに対して乾いた笑い声をあげる男。
咲夜は一度男の手品を見たことがある。
手品に対して少しプライドのある咲夜はタネなんてすぐ分かると思っていた。
しかし、男の手品はすごかった。
タネが分からないという前に単純にすごかった。
見る人を引き込ませるモノを持っていた。
それが咲夜にとって悔しかった。
だがその反面、期待を込めていたのを感じていた。
次はどんなものを見せてくれるんだろうと。
「えっとね、今日はトランプを使った手品だったよ！」
その言葉に場の空気が凍る。
咲夜は笑顔のまま表情が固まり、男を見る。
「あら、それは私に対する挑戦状でしょうね。さぞすごいモノなんでしょう。」
若干声に憎悪寄りの何かを含ませた咲夜。
男は口をひきつりながら、ただ笑うしかなかった。
「今度、見せてくださいね。」
――――――
「ねぇ、咲夜。」
「なんでしょうか。」
男はすでに暗くなり始めた道をゆっくりと歩いていた。
その後ろ姿を屋敷の門まで見送った二人。
すでに見えなくなるほどに小さくなったそれを見ながらフランドールは自分の考えを話す。
「私ね、もっと手品を覚えたい。お兄さんを驚かせたい！」
「フラン様･･･」
咲夜は嬉しそうに涙を浮かべてフランドールを見る。
「分かりました！この私が手取り足取りフラン様に手品を教えます！」
「え？あ、うん」
咲夜はフランドールの手をがっちりと掴む。
あまりのことに思考がついていかないフランドールはとりあえず相槌をうつ。
「あんな男なんてすぐに抜いてしまいましょう！目指すは幻想郷一番の手品師ですよ！」
「あー･･･」
咲夜は空に輝く一番星を指差して高らかに宣言する。
フランドールは人選を間違えたかもしれないと、諦め半分でため息をつく。
でも、頑張ればお兄さんも驚いてくれるかもしれない。
壊すだけの力だけど、もしかすると笑顔を作れるかもしれない･･･
そんな期待を抱くフランドールは、嬉しそうに見えなくなった男のことを考えていた。
館に続く一本道も白い道となっていた。
一歩進むごとに紅い足跡がついていく。
いつも喧嘩を売りに来る氷の妖精にも会うことは無く、徐々に館の姿が見えてきた。
館の前に来ると、そこにはいつもと違う女性が立っていた。
「あら、お久しぶりですね。」
そこには館のメイド長が首にマフラーをまいて、どこかに出かけるようとしていた。
その様子を見てか、咲夜は手に持っていた手提げを少し上げて、男に見せる。
「丁度、人里に買い出しに行こうとしていたところですよ。」
「男手が欲しい･･････と言うのが本音ですが、今日はあの子に用事なんでしょう？」
男は少し恥ずかしがりながら、その言葉に頷く。
その仕草に咲夜はおかしくなって、クスリと笑う。
「それじゃあ、私は雪が本降りになる前に人里に行きますね。」
男に会釈をした咲夜は門をくぐりぬけて行く。
入れ替わるように男は屋敷の敷地内へと入っていく。
「あ、あの子は今は門の休憩室にいますよ。」
その言葉に男は振り返る。
先ほどまでいたはずの少女はそこから消えていた。
ただその場に数枚のトランプが残されていた。
その光景を見て、男は何かを考える仕草を見せる。
そして、その言葉に従って踵を返し、目的の人物の元へと向かった。
――――――――
使用人の部屋と言ってもそこは思った以上に綺麗に作られており、普通に過ごそうと思えば住めるような空間が広がっていた。
「ほひゃ！おひぃはんだ！」
「あら、お久しぶりです。」
男が休憩室に入ると、女性と少女が椅子に座っていた。
少女は肉まんを食べており、その光景をほほえましく女性が見ていた。
一口で入るようなサイズではないはずなのだが、少女はそれを口いっぱいにほおばるように食べていた。
男はその様子を呆れながら見ていた。
「どうしたんですか。こんな大雪の日に。」
美鈴はそう言いながら近くの折りたたみの椅子を差し出す。
男はそれを受け取り、二人の近くに座る。
―新作ができた。
その言葉を聴いてフランドールは目を輝かせて男を見る。
「今日は何を見せてくれるの？」
フランドールはまだ残っていた肉まんを平らげると、男に詰め寄った。
男は、挨拶代わりと言って手のひらをフランドールに見せる。
差し出された手のひらをジッとフランドールは見つめる。
男がもう片方の手をその手のひらの上に重ねる。
そしてその手を退けると、そこには先ほど食べていたと同じような肉まんが現れた。
「わぁ！すごいすごい！」
「･･･タネはあるって言いますけど、どうやって出してるんですか？」
素直にその手品に驚いているフランドール。
一方で本当にそれが手品と言えるのか疑問を抱いている美鈴。
男はその肉まんをフランドールに渡す。
ありがとう、と一言言ってからフランドールはまた肉まんをほおばり出す。
男はテーブルに置いてある肉まんを見て、美鈴に食べてもいいかと問う。
美鈴は笑顔でどうぞ、と肉まんを手渡す。
それを受け取った男は肉まんを口に運ぶ。
「それでさっき、新作って言いましたけど。どんな手品なんですか？」
「私も気になるー！」
肉まんを食べ終わったフランドールの口の周りには肉まんの粒がついていた。
美鈴はハンカチを取り出し、フランドールの口を綺麗にする。
男も肉まんを食べ終え、手荷物からひとつの道具を取り出し、机の上に置く。
「トランプ？」
フランドールの言葉に男はうなずく。
男は手馴れた手つきでトランプをシャッフルする。
「咲夜さんもトランプをよく使いますねー。」
美鈴はタネ無し手品をよく披露してくれるメイド長を思い出す。
―実はそれを見て思いついたんですよ。
男はそう言って二人にトランプの束を渡す。
―好きなカードを二枚選んでください。
「じゃあ私はこれー！」
フランドールは山札の一番上を手に取る。
「では私はこれを。」
美鈴は山札の真ん中からカードを取り出す。
男は二人にカードの絵柄を覚えてもらう。
そして、二人に好きなだけカードをシャッフルしてもらう。
その間男は後ろを向いていた。
「できたよ！」
シャッフルしたのはフランドールで、男はその言葉に振り返り、カードを受け取る。
―それじゃあ、二人の選んだカードを選びます。
男はカードを再びシャッフルする。
そのスピードはとても速く、フランドールは目をぐるぐるさせて追っていた。
美鈴も感嘆をあげ、その様子を見ていた。
「あれ？」
フランドールは何かの異変に気づく。
男のシャッフルしているカードが徐々に数を減らしていた。
男が隠しているのだろうが、シャッフルするスピードが速く、カードが一枚一枚消えていくように見える。
その状態がしばらく続き
気がつくと男の持っていたカードが残り二枚となっていた。
男はそれを確認してから、机の上にカードを表にして置く。
それは二人が選んだカードと全く同じ絵柄だった。
「すごいすごい！」
「･･･手品ってより、魔法ですよね･･･」
男を羨望の眼差しで見つめながら拍手をするフランドール。
眉間に皺を寄せて何かを考える美鈴。
ただ男は頭を下げる。
―本日の奇術はこれにて終了･･･
―――
フランドールは手品を学びたいと男に頼み、何個かの手品を教えてもらっていた。
簡単なトランプを使った手品である。
最初は失敗をしていたが、何度かしているとコツを掴んだのか、すぐに上達していった。
「ねぇ、お兄さん。」
ちょっと休憩を挟み、美鈴にいれてもらったお茶飲んでいると、フランドールが男に尋ねた。
男は持ってきた道具を何個か机の上に出しており、フランドールでも使えるようなものを探していた。
「どうしてそんなにすぐに手品を思いつくの？」
フランドールの問いに顎を掴んで考え込む。
すぐに思いつく訳ではない。
ただ、できるのではないかという考えにたどり着き、気がつけば実行している。
できそうでできなかった手品だって数え切れないほど考え付いた。
できるようになった手品だって時には失敗をする。
「失敗は怖くない？」
怖くない訳ではない。
怖い。客席の目が感動から、落胆へと変わる。
あの眼を思い出すだけで眠れなくなるときだってある。
「それでもなんで、やめないの？」
それでもやめない･･･
諦めない理由･･･
男はそんなことは分かりきっていた。
その恐怖以上に、欲しいと思ってしまうモノがある。
「それって何？」
男はフランドールの頭をやさしくなでる。
フランドールは突然のことに驚きながらも、嫌ではないのか、眼をつむりながら男のされるがままだった。
―君みたいな子が純粋に驚いて、喜んでくれるからだよ。
その言葉にフランドールはなんだか恥ずかしくなり、顔を朱に染める。
「私も、人を喜ばせて笑顔にできるかな？」
もちろん、と男は笑顔で答える。
フランドールはその言葉に同じように笑顔になる。
「それじゃあ早く練習しよう！」
それからフランドールの手品の練習は雪が止むまで続いた。
―――――
「咲夜ーーーー！おかえりー！」
「あら、フラン様。ただいまです。」
買い物から帰ってきた咲夜の腰にタックルをするフランドール。
その衝撃に少しよろめきながらも、しっかりとその身体を受け止める咲夜。
そして、その後ろからゆっくりと男が歩いてきた。
「今日はどんな手品を見せたんですか？」
少し敵対心を醸し出す咲夜。
それに対して乾いた笑い声をあげる男。
咲夜は一度男の手品を見たことがある。
手品に対して少しプライドのある咲夜はタネなんてすぐ分かると思っていた。
しかし、男の手品はすごかった。
タネが分からないという前に単純にすごかった。
見る人を引き込ませるモノを持っていた。
それが咲夜にとって悔しかった。
だがその反面、期待を込めていたのを感じていた。
次はどんなものを見せてくれるんだろうと。
「えっとね、今日はトランプを使った手品だったよ！」
その言葉に場の空気が凍る。
咲夜は笑顔のまま表情が固まり、男を見る。
「あら、それは私に対する挑戦状でしょうね。さぞすごいモノなんでしょう。」
若干声に憎悪寄りの何かを含ませた咲夜。
男は口をひきつりながら、ただ笑うしかなかった。
「今度、見せてくださいね。」
――――――
「ねぇ、咲夜。」
「なんでしょうか。」
男はすでに暗くなり始めた道をゆっくりと歩いていた。
その後ろ姿を屋敷の門まで見送った二人。
すでに見えなくなるほどに小さくなったそれを見ながらフランドールは自分の考えを話す。
「私ね、もっと手品を覚えたい。お兄さんを驚かせたい！」
「フラン様･･･」
咲夜は嬉しそうに涙を浮かべてフランドールを見る。
「分かりました！この私が手取り足取りフラン様に手品を教えます！」
「え？あ、うん」
咲夜はフランドールの手をがっちりと掴む。
あまりのことに思考がついていかないフランドールはとりあえず相槌をうつ。
「あんな男なんてすぐに抜いてしまいましょう！目指すは幻想郷一番の手品師ですよ！」
「あー･･･」
咲夜は空に輝く一番星を指差して高らかに宣言する。
フランドールは人選を間違えたかもしれないと、諦め半分でため息をつく。
でも、頑張ればお兄さんも驚いてくれるかもしれない。
壊すだけの力だけど、もしかすると笑顔を作れるかもしれない･･･
そんな期待を抱くフランドールは、嬉しそうに見えなくなった男のことを考えていた。
アッと驚くとは正直言えませんが、ほほぅと頷けるような、そんな手品でした。
そうそうフランちゃん、君はあまり手品が上手くならない方が良い。
たどたどしい手つきで、たまに失敗して「エヘヘ」と照れ笑いを浮かべる位が
丁度良いのだ。