Coolier - 新生・東方創想話

女神と羽が降る街 第三話

2010/06/26 20:24:31
最終更新
サイズ
16.46KB
ページ数
1
閲覧数
831
評価数
4/30
POINT
1320
Rate
8.68

分類タグ


壁を壊すとそこには穴が開いた

向こうまで続く穴が。

森の背景の真ん中に浮かぶ、どこか暗い所に通じるような丸い穴が開いていた。

浮かんでいる、その次元が違うような穴は何かしら不気味だった

『何よ…………これ……………』

霊夢が気味悪そうにそう言った。

『一体誰のしわざだ』

だが、そう疑ってはいられなかった。

この中に香霖は居る。私はそう感じた。

『魔理沙、その中に入るの?』

霊夢が心配そうに私を見た

『どこにも居ないってんなら、この中に居るんじゃねえのか?』

私は、づかづかとその中に体を入れた。

なかなか狭いので、かがんで手も地について渡るしかなかった。

『なんじゃこりゃ』

私はそう言った時、顔にまた羽が飛んできた。

『魔理沙、この羽はなんなの?』

後ろで霊夢が追いかけてきた

『知らないよ。鳥が近くで羽ばたいてるんじゃないのか?』

私はそう言うと、前に光が見えた。

ようやく出口に出くわしたのである。

『もうすぐだ。だが、化け物鳥が近くに居るかも知んねえ』

霊夢に確認をするようにそう言うと、私達は武器を構えて出口に向かった。

そしてついにこの穴から脱出できようとした時、周りの状況を確認しようと首を出した。

その光景を見て、私は思わず自分の時間が止まったかのように固まってしまった

『どうしたのよ魔理沙。』

穴の向こう側の世界は、白く美しい羽がそこらじゅうに雪のように降っているのだ。















『師匠!!今日もしごきお願いしますよ!』

アリアが僕に使えと言った寝室の扉を開けた

『あら?もう起きていたの?』

アリアは不思議そうに僕を見た。僕は今日は寝ていない。

昨日、アリアの修業を付き合わされて、いろいろ教えたりして、師匠である僕の方が疲れたのにかかわらずだ。

幸い、僕は寝なくても生きられる生物だ。

寝た時はそれはもう長い時間、死んだように眠るが、

その時に起こしにきた時は、多分、僕も辛い目に会っているだろう。僕は低血圧のようだから。

『それじゃそれじゃあ!!今日もがんばって修行しよう!!』

アリアは心底うれしそうに僕の袖を引っ張って修行部屋に連れていかれた。

どうやら、もう外では修行しないようだ。

『どうして剣なんだ?』

僕はそう質問した。アリアは迷わず答えた

『師匠みたいな人じゃないと、天使は殺せないから』

天使

あの化け物の事か。

あの化け物を倒す為に君はこれほど動くと言うのか。

僕は、彼女に少なからずとも感心した。

だが、少女の腕は全く上がってはいない

これでは肉どころか葉も切れなさそうだった。

『バットのように振るなと何度言ったら分かるんだ』

『だって振るって言ったらこう言うのでしょ?横斬りって言うんでしょ?』

『まぁ確かにそう言うが、横斬りをするなら片足を上げなくても良いだろう。』

このような不毛な会話が続く事もあり、僕はうんざりする事もあった。

だが、少女は楽しそうに会話をしたり、剣を振ったりしていた。

バットを振っていると言った方がいいのか?

『横斬りで剣が上達すると思っているのか?』

『横斬りの他に何があるのよ。』

『縦に斬ってみてはどうだろうか』

僕がそう指導すると、アリアは試しに両手で縦に振りおろした。

すると、棒は少しよろけた

『まぁ、構えはいいな。振り方も悪くない。』

僕は正直な感想を述べた

『でも全然攻撃が弱い!どうしたらいいんですか?師匠~~』

『力をつける必要があるな』

僕は吐き捨てるようにそう言った。









『お母さん!おはよー!!』

アリアと僕は母親の部屋に上がり込んだ

『アリア。霖之助さん。随分早い起床ですね。』

と母親は優しく微笑んだ。

『ご飯持って来たんだよ!この料理師匠が作ってくれたんだから!』

そう言ったアリアは、僕の作った朝ごはんの定番ばかりが乗っている料理を差し出した

一つ違う所と言ったらお粥くらいか

『あら。アリアよりも料理が美味いじゃないの。』

その言葉を聞いて僕は少し照れくさかったが、アリアは不機嫌になった。

『ちょっと?それどういう意味よ』

『これなら、これからもアリアをお任せ出来るわね。』

母親はさらに冗談を言った

『お母さん。そんな無責任な』

『何気安くお母さんって言ってるのよ』

アリアはさらに機嫌を悪くしたようだ

『いえいえ、全然充分ですよ。』

アリアの母親は、まるで母親とは思えぬような若さでずっと微笑んでいた。

それは当然か。この人はまだ26歳だ。

だと言うのにこんなに病弱で、可哀想で見ていられなかった

まだ、ずっと長く生きられたと言うのに。

『霖之助さん。』

アリアの母親は、真剣に、でも優しく囁くように言った。

『私はもう、そんなに長くはありません。ですから、死んだ時、その時はアリアをよろしくお願いしますね。』

僕は反論ができなかった。

アリアが僕から卒業したら、当然別れが来るのだ。

だから、その時はどうする事もできない。

『大丈夫よお母さん。私が弟子である限り師匠はずっとここに居るから』

なんとも無責任で自分勝手な事を言っていた。

僕は怒ろうかと思ったが、アリアの母が喜ぶ顔を見て、怒るのを止めた。

『ふふ。そう、なら安心ね』

僕は、この人の為になんとかできないものかと考えていた。

できる事なら、まだずっと生きていてほしい。

病弱でも、病気に強く生きて居てほしいからだ。

それに………………

『師匠?どうしたんですか?』

『いや、なんでもない。力をつけるために外に行こう』

僕は顔を隠すように背を向けて外に出ようとした。

『霖之助さん。』

アリアの母は、少し微笑む息を吐いて僕の方に声を出した

『本当にありがとうございます。』

僕は、その言葉に返事する事もできず、外へ出ようとした。

『アリア、あなたは本当によく笑うようになったわね。』

アリアの母がそう言うと、アリアの照れくさく笑う声が聞こえた。
















僕はアリアに本を詰めた鞄を渡した。肩にかけられない方のだ

『お…………重いよ師匠…………』

アリアは本当に苦しそうに声を出した

『百科事典3冊を入れただけじゃないか。それくらい余裕だろう』

僕がそう言うと、アリアは僕に怒鳴り声を上げた

『どんなに分厚い百科事典なのよ!!』

『はいはい。ではこの家4つ並んでいる所を10周するんだ』

『鬼!!!』

『歩いても良い。だが走った方が力はつくがな』

アリアは目に涙を浮かべながら、さっさと走って終わらせようとした。

ちなみに、この修行法は本に書いてあったものではないのでどこらへんに力が付くかは知らない。

何よりこの方法を考えたのは、アリアの母親を救う事を考えるためだ。

また図書館から本を借りてきた。病気や薬に関する本だ。

あの母親は一体なんの病気なのか、アリアに聞いても

『病気?病気なんかじゃないわよ』

と言ってきたからだ。ならばどこか骨折か内臓破裂か何かだろう。

足が使い物にならなくなった可能性だってあるが、

どうにか治療方法は考えられないか、本を開いて必死に探した。

向こう側でアリアが息を荒くする声が聞こえる

『今は何週目だ?』

『一周目よ。こんなの無理よ……』

僕は無視して読書を続けた

骨折の治療方法は、僕たちの世界とほとんど変わりはなかった。

人体破壊の治療方法も載っていたが、ほとんど素人には無理な事だった。

ならば医者に頼めばいいのだが、このあたりで医者は知らない。

それに、医者が必要ならば彼女はもうとっくに呼んでいるはずだ。

やはり、何かどうしようもない病気にでもなっているのだろうか……………。

目の前で物音がした。

そこにはアリアが息をさらに荒くして倒れこんでいた

『何週歩いた?』

『三週目…………お願い休憩させ…………て………』

驚きの体力の無さだ。

僕は心底呆れてしまった。ため息が出た。

とりあえず寝ていたら通行人の邪魔になると思ったので、僕の座っていた噴水に座らせた。

とりあえず、一昨日に貰った男の金はまだ残っていたので、僕はそこの店でクリームソーダを買った。

それをアリアに見せると、アリアは嬉しそうにはしゃいで僕の手からそれを奪った

何もあげるとも言って居ないのに……………。

アリアはクリームソーダを全て飲んだ後、満足そうに息を吐いた。

『休憩は終わりだ。』

そう言うと、アリアは猫のように僕に要求した

『あと3分だけ!!三分!!』

ため息を吐いた。本気で呆れかえった

本当に修行する気があるのだろうか。剣を振る修行では真面目にやっていたが、

『駄目だ。とっとと行け』

僕がそう言うと、アリアは頬をふくらまして百科事典を持ち、走って行った。。

僕がため息をつくと、羽がこっちの方向に飛んできた。

風が吹いたのか?随分いきなりで強い風だ。

僕はそこを振り向くと、弾幕が僕の顔を直撃した。

一瞬のけ反ったが、すぐに体制を戻すと

目の前には黒い金髪の魔法使いと、赤い巫女が居た

『こんな所で何やってんだよ香霖…………』

魔理沙は真剣な顔で僕を見ていた。

だが、すぐに笑顔になった。

『ったく!!心配かけやがって!!』

魔理沙は僕の肩を組むと、ずるずると引きずるようにどこかへ向かっていた

『んじゃ!!帰るぞ幻想郷!!』

魔理沙はそう言っていた。

僕は思った。この子達がこの世界に来ていると言う事は、出口が修復されたのだろうか

僕はそう思い、少し安堵した。

だが、安堵した瞬間に魔理沙は吹っ飛んだ。

いや、誰かに蹴っ飛ばされたと言った方が正しいか

『魔理沙!?』

霊夢が驚いたように吹っ飛ばされた魔理沙を見た

『師匠をどこに連れていく気よ!!』

アリアが怒鳴るように魔理沙達に抗議した

『痛ってえな!誰だお前!!』

『私は師匠の弟子よ!!』

『はぁ!?』

魔理沙は疑問を感じているようだ。

霊夢は確認するように聞いた

『師匠って、霖之助さんの事?』

『そうよ。それ以外何があるのよ』

アリアが返すと、魔理沙はため息をついた

『なぁお前、香霖の弟子になるなんて止めといた方がいいぜ』

僕はその言葉に少しカチンと来たが、その怒りを代弁するようにアリアは返した

『何よ、こんな強い人他に居ないわよ』

『香霖よりも私の方が数段強いぜ。私の弟子になった方が得になるぜ』

自惚れに感じたが、僕は何も言わなかった

『何言ってんのよ。あんたみたいなチビが師匠なんて嫌よ!!!』

アリアは堂々と言った。

そう言えば、魔理沙は霊夢と比べて背が小さいのだ。霊夢とほぼ同じくらいの身長を持つアリアは小さく見えて当然だ

魔理沙は、当然のように逆上した

『んだとぉ!!人が親切に言ってやってるってんのにぃ!!』

その上に乗っかるように、霊夢が割り込んだ

『なら私ならどうかしら?霖之助さんよりも魔理沙よりも自身はあるわよ。』

余裕の表情で冗談交じりで言っていたが、アリアは

『嫌よ。貧相そうな人に教わる事は何も無いわ』

霊夢は右手に妖力を集めて それをアリアに向けて放そうとしていた

だが、アリアは軽やかに避けた。

『止めろ。霊夢』

『霖之助さん!!私はこいつをしばき上げないと虫の居所がぐちゃぐちゃに荒らされてそして蚯蚓で蜉蝣で』

『落ちつけ。』

僕が霊夢に一言を言うと、霊夢は反省するかのように腕を下げた

『それに、あなた達剣術は使えるの?』

それを聞いた二人は、何も答えなかった。

教えても居ないのだから、振れるはずがない。

『師匠みたいな剣術じゃないと天使は倒せないのよ!魔法でなんとかできるはずないもの!!天使も魔法を使うのに!』

天使も魔法を使うと知ったのはたった今だ。初耳だそれは

『は?天使?』

魔理沙は質問をするようにアリアに言った。

アリアの代わりに僕が説明することにした

『夜になると現れる妖怪……いや魔物の事だ。この羽の降る日に何か関係するそうなのだが、』

『そう言えば、この村はどうして羽が降るのかしら』

霊夢が落ちてくる羽を掴んだ。だが当然何も起こらなかった

『この羽は、女神の羽と言って、幸せを運ぶ奇跡の羽のはずなんだが、』

霊夢はどこからか袋を取り出し羽を袋一杯に詰めようとした

魔理沙も負けじと羽を集めようとしていた。

『浅ましいね。』

アリアがそう言ったが、二人には聞こえて居ないようだ。

『おい香霖!!お前も拾った方がいいんじゃねえか!?』

魔理沙がそう言ったが、僕は拾わない

幸せを呼ぶはずの羽がどうして魔物が来る日に降って来るのか、

そして魔物が去るとどうして羽が止むのか、

考えるだけでこの羽が恐ろしく感じたからだ。

『賽銭が増えますように賽銭が増えますように賽銭が増えますように賽銭が』

霊夢が捕まえた羽に向かって願い事を言っていた。

『単純だよね』

アリアはさらに呆れて溜息をついた。

こんな非常識な少女にも呆れられるこの二人は終わりだな。と僕は感じた




















少女の修行に付き合った後、家に帰ることにした。

『おい香霖、もうすぐ日が暮れるから帰ろうぜ。』

『帰るとは……幻想郷にか?』

『何当り前の事言ってんだ?』

『残念だが、僕はまだ帰るわけには行かないんだ。』

僕はそう言うと、魔理沙が不満そうに声を出した

『え―――!?なんでだ!?』

『僕にはまだやる事がある』

僕はそう言うと、魔理沙はため息をついた

アリアが噴水に座っている。

『師匠、もう歩けないよ~~~。』

アリアがわざと悲しそうにそう言うと、魔理沙はアリアに説教をした

『あのな、お前修行してえって言うなら本当は師にはあまり頼らないものなんだぜ』

『だってしょうがないじゃない!!私あんた達みたいに飛べないんだもん!!』

魔理沙は僕の方を向き、真剣な顔で言った

『あんまり真面目に聞くんじゃないぞ。こいつの言葉』

『最初から真面目に聞いてないよ』

僕がそう言った後、この辺りが夜になった。

空にはまた再び青い星がきらめく

『うわぁ………綺麗な蒼い星………』

霊夢が芸術品を見るようにそう言った。

『すげえな………この世界ってこんなに綺麗な蒼い星なんだな…………』

二人は珍しく乙女らしい顔で星を見ていた。

だが、そんな雰囲気に割り込むようにアリアが語ってきた

『何言ってるのよ。あれは≪ほし≫じゃなくて≪涙≫よ』

『涙?』

『まぁ、正しくは≪女神の涙≫って言うんだけどね』

その名前を略して言っているのか。

だが、その名前は妙に納得できた。

『でも、綺麗だよな…………。』

一つ一つの白い羽が、青い光に照らされて海に落ちていく光景は、まさに幻想的と言えた。

霊夢と魔理沙は、まだもう少し居たいような事を言ったが、

一つのサイレンの音でその雰囲気は壊された

『なっなんだよこの音!!』

魔理沙がそう質問すると、昨日と同じ羽ばたく音が聞こえた

体に白い布を包んだシスターのような、顔に大きな口しかない化け物がまた降りて来たのだ。

『なっなんだよこいつら!』

魔理沙が少し驚いていたが、すぐに弾幕を取り出し、天使に向けた

だが、天使はその弾幕を食ってしまっていた。

その食っているときに弾幕を当てる事はできたが、何かのバリアが自身の体を守って何も効かなかった

『マジかよ!!』

魔理沙はそれを見て驚いていたが、天使は何も無かったかのように襲いかかった。

今度は霊夢が結界を張り、僕たちの身を守ったが、はじかれただけだった。

またサイレンが鳴るまでこの場所に居ればいいのだが、それは許されなかったようだ。

結界の中に天使の歯が入ったのだ。そして結界は次第に裂けていった

『うそでしょ!!』

そして結界は風船のように消え、天使はさらに増えていた。

『これでもくらいやがれ!!!』

魔理沙はマスタースパークを天使にくらわした。案の定、それは聞いており、天使はそれぞれ吹っ飛ばした

『よし!!』

だが、間違いなく死んでは居ない。

結局はまだ増え続けているのだ。

『どいてろ』

僕は彼女たちにそう言った。

霊夢と魔理沙は少し反論したが、僕が剣を抜くとすぐにかがんだ

僕はその草薙の剣を引き抜き、回転斬りをした。

『何やってんだ!!全然届いてねえじゃねえか!!』

魔理沙の怒鳴り声が聞こえた。そしてその怒鳴り声が良い終わると

天使はそれぞれ真っ二つになり。また砂になってどこか散っていった。

『嘘!?』

霊夢が信じられない様に霖之助を見た

『おい香霖、その剣を貸せ』

魔理沙が持っていた草薙の剣を横取りした。

『お前ら!!しゃがんでろよ!!!』

魔理沙がそう言って振りまわした。

だが、天使には何も影響はなかった

『あれ!?あれ!?』

どうやら魔理沙には草薙の剣は使えないようだ。

天使は容赦が無いように、理性が無いように飛んで襲いかかってきた

『返してくれ!』

『あっ!コラ!!』

僕は再び魔理沙から草薙の剣を取り返すと、天使に向かって斬りつけた。

それぞれ真っ二つになり、天使は砂になった。

僕たちの周りに天使が居なくなると、ようやく羽が止み、サイレンが鳴った

『何よコレ…………』

霊夢が不気味そうに僕に質問をしてきた。

『おい香霖、これが天使だって言うのかよ………』

『さぁ、そうだろう。天の世界は残酷だって事じゃないかな。』

僕は冗談交じりでそう言った

『そうだ香霖!!どうして香霖がその剣を使えて私には使えないんだ!?』

そう言えばそうだ。どうして草薙の剣は魔理沙には使えないのだろうか。

魔法使いだからか。僕が半分妖怪の血が混じっているからだろうか。

だが、昔人間が使っていたという記録がある以上、そう言うわけでもないだろうが。

やはり、この剣は僕を認めたのだろうか

『ふふん。やっぱり私は師匠の弟子の方が良いわね』

アリアが意地悪そうにそう言うと、魔理沙はまた怒りだした

『なんだよ!!私だって活躍してたじゃんか!!なぁ香霖!』

『ああそうだな。助かったよ。』

魔理沙はその言葉を聞いて勝ち誇ったような顔をした

『それにお前は役立たずだったじゃねえか。』

『何よ!これから師匠のように強くなるんだから!』

少女同士の口喧嘩が始まった。

霊夢だけがため息をついて、僕の所に歩み寄ってきた。

『本当にこの世界の星は綺麗ね』

『ああ。そうだな。』

『どうして霖之助さんはその剣が使えたのかしら?』

霊夢がそう質問すると、僕は適当に返した

『さぁ。分からないな』

そう言うと、霊夢は興味なさそうな態度を取った。

『これからどうするの?』

霊夢がそう言った時、僕は霊夢に言った

『僕はまだここに残るよ。やらなくちゃいけない事があるからね。まだあの出口が幻想郷につながっていると言うなら、君達は帰った方が良い』

霊夢は不機嫌そうに言った

『この世界の方が住みやすいかしら?』

『まぁ、そうかもしれないね。』

僕は冗談交じりの声で言った

霊夢は、溜息をついて僕から背を向けた

『魔理沙、帰るわよ』

『はぁ!?おい香霖は!?』

『まだやる事があるみたい。それに霖之助さんが帰れと』

霊夢がそう良い終わると、魔理沙が僕の方に近づき襟首を掴んだ

『おい!!どういう事だよ香霖!!』

『霊夢の言った通り僕にはまだやる事があるんだ。また明日来てくれないか?それとも野宿するのか?』

僕がそう言うと魔理沙はふてぶてしく

『香霖について行く』

『はぃ!?私あんたなんか家に泊めたくないわよ!!』

『私だってお前の家に泊まりたくなんかねぇよ!!』

また喧嘩が始まった。

『なら、僕も野宿すれば良い話じゃないのか?』

『駄目よ!師匠はまだ私の修行を見てもらうんだから!』

『いい加減我がままを止めろ!!』

また少女同士の喧嘩が始まった。








僕はため息をつき、青く光る女神の涙が輝く空を見上げた。
まさかの三話目です、
100パーセント4話で納められません。すみません。
まだもう少し長くなりそうですが、もうしばらくお待ち下さい。

間違っても10話まで行きませんので安心して続きを待ってください
ND
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.970簡易評価
14.100名前が無い程度の能力削除
アリア可愛いな
15.70名前が無い程度の能力削除
とりあえず『おい!!導いう事だよ香霖!!』……どう?
16.無評価ND削除
>>34
修正しました。ありがとうございます。
20.100名前が無い程度の能力削除
魔理沙の小物っぷりが凄い件w
何話かかっても全部読ませてもらいます
26.80りんご削除
アリアと魔理沙の喧嘩がかわいい。