好きなんだ。
どうしようもなく好きなんだ。
他の誰かではなく、お前だから好きなんだ。
「おーっす! 遊びに来てやったぜ!」
「…また来たのね」
「なんだよ? 本当は私が来て嬉しいくせに」
「寝言は寝て言いなさい」
「つれないなぁ…」
「…ふんっ」
好きなんだ。
どうしようもなく好きなんだ。
他の誰かではなく、お前だから好きなんだ。
「はい、お茶」
「おっ? ありがとな」
「まったく、アンタってやつは…」
「ん? なんだよ?」
「べつに…。なんでもないわ」
「…? そうか。あ、このお茶おいしいぜ!」
「そお? それはよかったわね」
好きなんだ。
どうしようもなく好きなんだ。
他の誰かではなく、お前だから好きなんだ。
「ねぇ、アンタ毎日ここに来て楽しいの?」
「楽しいぜ! 霊夢といるとすげー楽しい!」
「…よくそんな恥ずかしいこと言えるわね」
「私は素直だからなっ」
「アンタは素直すぎるのよ…」
「素直なのはいいことだぜ?」
好きなんだ。
どうしようもなく好きなんだ。
他の誰かではなく、お前だから好きなんだ。
「私の予想では、三日後に綺麗な星が見られると思うんだ」
「アンタの予想はあてにならないんだけど?」
「大丈夫だって! ちゃんと調べたから」
「…本当?」
「ああ! だからもしよかったら一緒に見ないか?」
「…却下。一人で見てなさい」
「ええ~!」
好きなんだ。
どうしようもなく好きなんだ。
他の誰かではなく、お前だから好きなんだ。
だから…
「なぁ、私はお前のこと好きだぜ」
何度も言ったその言葉は
「…私はアンタのこと嫌いよ」
霊夢には届かなくて
「そりゃ酷いぜ」
私の想いは
「素直に言ったまでよ」
儚く散っていった
好きなんだ。
どうしようもなく好きなんだ。
他の誰かではなく、お前だから好きなんだ。
「…人間捨てた魔理沙なんかに、興味ないもの」
好きだったんだ。
どうしようもなく好きだったんだ。
他の誰かではなく、お前だから好きだったのに。
私が馬鹿だから、こんな結果になった。
でも、もうどうにもならなくて。
現実から目をそむけることしかできない私は。
次の日、この世界から姿を消した。
コーラだと思ったらそばつゆだった
たまにはこう言う上手くいかない話もいいかと思った
これは上手に書かれましたねぇ。
個人的には多少くどくなっても良かったので、この形式で二人の
心象風景の移り変わりをもうちょっと描写して欲しかったかな?
後、このお話って、文章をほんのちょっといじるだけで霊夢主観の
物語に変化しますよね。それがまた切ないの何の。
作者様が狙って書かれたのならば、更に脱帽です。