昔、昔あるところにおばあさんが一人で住んでいました。
本当ならおじいさんも居たのですが、特に必要でもないため最初からいないことにします。
結局人間は死ぬ時は一人です。
「良いのよ…代わりにこの娘達がいるから…」
「シャンハーイ」
「ホウラーイ」
おばあさんことアリス・マーガトロイドは、自分で操作している人形。
蓬莱人形、上海人形、その他たくさんの人形と家族同然に扱い大家族のように過ごしていました。
自立させるのが夢らしいですが、まだできていないため。
大家族に見せかけた一人暮らしです。
「貴方達ご飯ができたわよ~」
「シャンハーイ」
「ホウラーイ」
勿論人形はご飯なんて食べれないため、十人分作られていますがアリス一人しか食べません。
何十体という人形を同時に操作してるためお腹が空くのです、というか何十体も操ってて十人分では赤字です。痩せる一方です。
「あの葉が落ちたら私は死ぬのよ…」
「シャンハーイ」
「ホウラーイ」
そういうわけで、時折過労と栄養失調と痩せすぎと内臓疾患のためアリスは倒れていましたが、近所に住む医者に頼めば一瞬で治る薬を処方して貰えるため問題ありません。
「アリス、来たわよ」
「………」
「また死んでるわね、塗り薬をぬりぬりしましょうか」
そうして医者が塗り薬をアリスの腕に塗ると。
枯れ木のような腕はぷにぷにの小学生のような肌合いに。
土色の痩せこけた顔は美肌効果たっぷりの小学生のような肌に。
胸はCからAAに、身体は高校生並が小学生並になりました。
少しおかしいような気もしますが、医者の趣味なので仕方がありません。
「ありがとにゃ~新作の服は作っておいたにゃ」
「相変わらず良い腕ね、じゃあまた死んだ頃に来るわね」
「この頃よく死ぬから頼むにゃ~」
いつのまにかアリスの頭からは猫耳が生える、尻尾が生えていました。
ちゃんと人間の耳が消えている辺り医者の腕が凄いことがわかります。
「にゃ~」
「次は水着を頼むわね、姫様に似合いそうな」
そういうと医者はアリスの机に置かれていた、ランドセルと体操服と幼稚園の服と赤白帽と黄色い帽子とピアニカを手に取り、家からでていきました。
残念ですが、これに関してはここには書けないため省略します。
そうしたある日。
アリスは唐突に山に行きたくなりました。
人形達を引きつれ、ピクニックをした後は水浴びをしよう。
そして娘達の身体の成長を確かめなければならない。
そう考え山へピクニックに、その後に川に水浴びに行くことにしました。
「シャンハーイ」
「ホウラーイ」
「ふぅ…」
川で水浴びをして遊ぶ人形達を見てアリスは紳士になっていました。
いえこの場合は淑女ですね。どちらでもいい気がしますけど。
何しろ外見にこだわり、どこかのオリエ……失礼。
何しろ外見にこだわり蓬莱人形や上海人形達は、アリスが自身の身体を内部まで観察し。
バランスの取れた限りなく平坦に近いが成長期のせいか少しだけ丸みを帯びたボディライン、関節部分の球体の上から透き通るような白い肌を付け。
髪も本物に限りなく近い質を作り、顔も眼球から全て作り上げまるで本当の11歳の少女のように作り上げられています。
材料は秘密です。操作は全てアリスがやっています。
服にもこだわり、全ての少女に性格にあった服装で。
蓬莱人形はスクール水着、上海人形はピンクのワンピースを着て、水をかけあい遊んでいます。
何度も言いますが操作は全てアリス本人です。
「成長したわね…」
「ホウラーイ」
「シャンハーイ」
そうして水浴びをしていると
ドンブラコ、ドンブラコと、大きな桃が流れて来ました。
ついに桃太郎本編の開始です。
「蓬莱人形ったら名前をひらがなで書くなんて素晴らしいわね…浪漫がわかってる」
「ホウラーイ」
ドンブラコ、ドンブラコ。
「上海人形は初々しさがでてて最高よ…」
「シャンハーイ」
ドンブラコ、ドンブラコ。
「ふぅ…」
「シャンハーイ」
「ホウラーイ」
ドンブラコ、ドンブラコ。
ドンブラコ、ドンブラコ。
ドンブラコ、ドンブラコ。
アリスに無視されたため大きな桃はどこかにいってしまいました。
しかしどこかに流れていってしまっては話にならないので、少々話を変えます。
ドンブラコ、ドンブラコ。
上流から大きな桃型ボートに乗った紅白巫女が現れました。
巫女のはずなのに巫女服で無く、眠そうな顔に下着とシャツ一枚ですが。
「霊夢どうしたの」
「寝てたのに起こされた…祝ってやる…」
お子様に配慮してある言葉は全て祝ってやるに変換されます。
とりあえず桃太郎という物語は桃太郎という人物がいたらいいので巫女に頼むことにしました。
先程の大きな桃に入っていた人物はこの先出てきません。
「大変ね」
「私桃太郎らしいから、鬼ヶ島に行かないとダメなのよ」
桃太郎は鬼ヶ島に行くのが仕事ですからね。
鬼ヶ島に行かない桃太郎なんてただの無職です。警備員です。
「行ってらっしゃい」
「アリスも来なさい」
「なんで私も」
「魔法少女ってやっぱり小学生までよね、変身セット手に入れたけど私二十前後の巨乳が好きだからいらないのよね、そんな年齢で魔法少女なんて存在する訳無いし」
「喜んで行きます」
桃太郎を鬼ヶ島に一人で行かせるなんてひどいことは出来ない。
仲間思いのアリスは一人で鬼退治をしようとする霊夢の無謀さを諌めましたが、彼女の意思は強固で、一人よりは二人、二人より三人ということでついていくことにしました。
「鬼ヶ島行きのバス何時だっけ」
「十分に一本だからすぐ来るんじゃない」
冒険物と言えばやはり冒険です。
時には裏切られ、時には敵と和解し、時には恋愛といった感じに仲間達と苦労に苦労を重ね、ボスを倒す。
アリスと霊夢達もその例に従い冒険を重ねました。
「折角、紫の胸楽しんでたのに…アリス小さいし…寝るか」
「到着したら起こして」
だから決して鬼ヶ島行きのバスに乗り、寝ながら鬼ヶ島に向かうなんてことはありえません。
冒険したんです。
サルと呼ばれる男と出会い、農民から出世していく冒険などがあったのです。
そしてついに鬼ヶ島へやってきました。
名前の通り鬼達の住処であり鬼達が何百、何千と住んでいました。
一人だけ小さい鬼がいましたが、他は全員大きいです。
何が大きいってとにかく大きいんです。
例えるならバズーカです、ロケットです。
それでいて皆スタイルも良く、美人さんばかりです。
男の鬼なんて最初からいなかったんです、男の娘鬼はいるかも知れませんが。
「ねえアリス」
桃太郎が何やら良い笑顔をしています。
とてもよい笑顔です。百点満点あげたくなります。
代わりに目は濁りに濁ってますが。
「なにかしら」
「私ここに住む事にするから帰って良いわよ」
こうして桃太郎は、鬼達と幸せに過ごしましたとさ、めでたしめでたし。
そして突っ込むのが面倒くさいwwwwww
……が、遺憾なことに誤字が多く、また不統一感もちょとあるかと。
こんな感じで ↓
>何十体物人形
>間接部分の球体
>鬼が島 鬼ヶ島
>付いたら起こして
>鬼達 鬼たち
>百点満点挙げたくなります
となると逆にホウラーイっていう文字列にすんごい違和感がなきにしもあらず
それじゃあ仕方ないな。