魔理沙が次元の狭間へ消えてから、気付けば24時間が経っていた。
後に残された私は、ただ霧雨亭に残ったタンスの中のパンツを食べることしか出来ない。
魔理沙が先日脱ぎ捨てたものであろうパンツのカツレツ、略してパンカツをつまみながら、私はやはりあの時何をしてでも止めておくべきだったと後悔していた。
―――これがホントのデロリアンなんつってな!
そう言ってロリっ子萃香をベッドでアンアン言わせていた魔理沙は、浮気現場を目撃した永江衣玖に1.21ジゴワットの大電流を流されてそのままタイムスリップしてしまった。
『てーってれてってってってー』とデロリアン発進のテーマソングを歌いながら消えたところを見ると、あれは間違いなく計算づくだろう。
何より証拠もある。魔界の姉妹達とかつて撮ったはずの集合写真を見れば、今やそこに写っているのはもはや私と母だけだ。
夢子、サラ、ルイズ、ユキにマイ。みんな消えてしまった。過去へ渡った魔理沙の影響か、現在が上書きされてしまっているのだ。
イメージ的には末っ子の私から順に消えていきそうなものだが、そこは気にしてはいけない。
写真の中の私も御多分に漏れず既に足元から消えかかっている。魔理沙が一体何をしようとしているのか、それはわからない。だがわからないからと言って私もただ手をこまねいて見ているわけではない。
魔理沙が消えてすぐ八雲紫に頼み込んで手にした外の技術と、それに優るとも劣らない河童達のテクノロジー。それらを編みこんで作った人形は、ついに自力での時間跳躍を可能としたのだ。
「さぁ立ちなさい、カリフォルニア人形!」
命令のままに立ち上がった人形は、私の身長をはるかに越える187cm。
あらゆる状況に耐えられるよう作られた肉体は鋼よりも堅い筋肉の鎧に覆われている。
短く刈り上げたブラウンの髪、サングラスをかけたその姿を一言で表すとすれば―――州知事。なぜかそんな言葉が浮かび上がってくる。
「今すぐ過去へ行って、お母さん……じゃない神綺様を助けるのよ!」
「了解した」
私達の存在が消えていっている以上、魔理沙がお母さんに何かしでかしているのは明白。
それを助けることがカリフォルニア人形の役割だ。
「魔理沙はここに連れてきなさい、殺しちゃだめよ」
「殺しはしない」
「よし、じゃあ行きなさい!」
カリフォルニア人形の内燃機関が唸りを上げ、周囲の酸素を急速に吸い上げていく。
急激な発電に伴う発熱がプラズマを呼んだりしたりとかして火花が舞い散る。河童側のシステムだからよくわからないけど多分そんな感じ。
バチバチ、と大きな音を立てて火花が散る中、カリフォルニア人形は親指一本を立てて叫んだ。
「Hasta la vista, baby」
まだ教えてねぇよ、という突っ込みをぐっと抑えて私は人形を見送る。
人形は周囲の空間を球状に削り取って消えていった。
これで私がすべきことは何も無い。すぐにでもあの人形が魔理沙を捕まえてくるはずである。
そうなれば全て解決だ。写真の中の彼女達も―――うん、流石は私の人形。
写真を見れば、既にユキとマイ、サラにルイズまでもが帰ってきている。夢子は今は足だけ復活していてちょっと怖い。
「完璧……え!?」
夢子も完全に復元し、そう呟いた瞬間。既に七人フルメンバーが揃たはずの写真の中に新たな人影が現れる。
その人影を見た時、私はようやく魔理沙が何をしたかったのかを悟った。姉妹は消されていたのではない。そう、一旦消えて、再構成されていたのだ。魔理沙の子として。
「私に子ども扱いされたくないからって、何も父親にならなくてもいいのに……バカなんだから」
写真の奥、新たに現れた魔理沙―――いや、お父さんはお母さんの隣でにこやかに笑っている。
口の中で噛み続けていたお父さんのパンツも気付けばブリーフになっている。私は吐き気を覚えてそれを吐き捨てた。
目的を達成した以上、魔理沙はカリフォルニア人形に逆らうことなくこちらに戻ってくるだろう。
そう思うと同時に、先程と同様に何も無い空間に火花が生まれ始める。お父さんが戻ってきたようだ。
「戻った。魔理沙はここだ」
「よう、アリス」
ボロボロの姿で二人は帰ってきた。
大変だっただろう。慣れぬ過去で紆余曲折あっただろう。お母さんと一緒にどれだけ頑張ってきたか、それがこのボロボロの姿に現れている。
その苦労を思って、私は居ても立ってもいられず戻ってきたばかりのお父さんに抱きついた。
「おかえり、お父さん!」
私はお父さんの厚い胸板に抱かれ、安らぎのままに目を閉じた。
ちらりと目の端に映った写真の中では、七人の筋肉娘が父親とポージングを決めていた。
六人姉妹の末っ子、アリス・カリフォルニアは今日も父親の胸で眠る。
お父さんの筋肉、あったかいなりぃ……
後に残された私は、ただ霧雨亭に残ったタンスの中のパンツを食べることしか出来ない。
魔理沙が先日脱ぎ捨てたものであろうパンツのカツレツ、略してパンカツをつまみながら、私はやはりあの時何をしてでも止めておくべきだったと後悔していた。
―――これがホントのデロリアンなんつってな!
そう言ってロリっ子萃香をベッドでアンアン言わせていた魔理沙は、浮気現場を目撃した永江衣玖に1.21ジゴワットの大電流を流されてそのままタイムスリップしてしまった。
『てーってれてってってってー』とデロリアン発進のテーマソングを歌いながら消えたところを見ると、あれは間違いなく計算づくだろう。
何より証拠もある。魔界の姉妹達とかつて撮ったはずの集合写真を見れば、今やそこに写っているのはもはや私と母だけだ。
夢子、サラ、ルイズ、ユキにマイ。みんな消えてしまった。過去へ渡った魔理沙の影響か、現在が上書きされてしまっているのだ。
イメージ的には末っ子の私から順に消えていきそうなものだが、そこは気にしてはいけない。
写真の中の私も御多分に漏れず既に足元から消えかかっている。魔理沙が一体何をしようとしているのか、それはわからない。だがわからないからと言って私もただ手をこまねいて見ているわけではない。
魔理沙が消えてすぐ八雲紫に頼み込んで手にした外の技術と、それに優るとも劣らない河童達のテクノロジー。それらを編みこんで作った人形は、ついに自力での時間跳躍を可能としたのだ。
「さぁ立ちなさい、カリフォルニア人形!」
命令のままに立ち上がった人形は、私の身長をはるかに越える187cm。
あらゆる状況に耐えられるよう作られた肉体は鋼よりも堅い筋肉の鎧に覆われている。
短く刈り上げたブラウンの髪、サングラスをかけたその姿を一言で表すとすれば―――州知事。なぜかそんな言葉が浮かび上がってくる。
「今すぐ過去へ行って、お母さん……じゃない神綺様を助けるのよ!」
「了解した」
私達の存在が消えていっている以上、魔理沙がお母さんに何かしでかしているのは明白。
それを助けることがカリフォルニア人形の役割だ。
「魔理沙はここに連れてきなさい、殺しちゃだめよ」
「殺しはしない」
「よし、じゃあ行きなさい!」
カリフォルニア人形の内燃機関が唸りを上げ、周囲の酸素を急速に吸い上げていく。
急激な発電に伴う発熱がプラズマを呼んだりしたりとかして火花が舞い散る。河童側のシステムだからよくわからないけど多分そんな感じ。
バチバチ、と大きな音を立てて火花が散る中、カリフォルニア人形は親指一本を立てて叫んだ。
「Hasta la vista, baby」
まだ教えてねぇよ、という突っ込みをぐっと抑えて私は人形を見送る。
人形は周囲の空間を球状に削り取って消えていった。
これで私がすべきことは何も無い。すぐにでもあの人形が魔理沙を捕まえてくるはずである。
そうなれば全て解決だ。写真の中の彼女達も―――うん、流石は私の人形。
写真を見れば、既にユキとマイ、サラにルイズまでもが帰ってきている。夢子は今は足だけ復活していてちょっと怖い。
「完璧……え!?」
夢子も完全に復元し、そう呟いた瞬間。既に七人フルメンバーが揃たはずの写真の中に新たな人影が現れる。
その人影を見た時、私はようやく魔理沙が何をしたかったのかを悟った。姉妹は消されていたのではない。そう、一旦消えて、再構成されていたのだ。魔理沙の子として。
「私に子ども扱いされたくないからって、何も父親にならなくてもいいのに……バカなんだから」
写真の奥、新たに現れた魔理沙―――いや、お父さんはお母さんの隣でにこやかに笑っている。
口の中で噛み続けていたお父さんのパンツも気付けばブリーフになっている。私は吐き気を覚えてそれを吐き捨てた。
目的を達成した以上、魔理沙はカリフォルニア人形に逆らうことなくこちらに戻ってくるだろう。
そう思うと同時に、先程と同様に何も無い空間に火花が生まれ始める。お父さんが戻ってきたようだ。
「戻った。魔理沙はここだ」
「よう、アリス」
ボロボロの姿で二人は帰ってきた。
大変だっただろう。慣れぬ過去で紆余曲折あっただろう。お母さんと一緒にどれだけ頑張ってきたか、それがこのボロボロの姿に現れている。
その苦労を思って、私は居ても立ってもいられず戻ってきたばかりのお父さんに抱きついた。
「おかえり、お父さん!」
私はお父さんの厚い胸板に抱かれ、安らぎのままに目を閉じた。
ちらりと目の端に映った写真の中では、七人の筋肉娘が父親とポージングを決めていた。
六人姉妹の末っ子、アリス・カリフォルニアは今日も父親の胸で眠る。
お父さんの筋肉、あったかいなりぃ……
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c(,_U_U
・・・・俺は好きだがな。
アーノルドォォォォォォ!!
ででんでんででん,は ちゃらら~ちゃ~らら~,に続くイントロでげすね
タイトルチラ見して噴いたのでこの点数を。
何と言うか、色々ぶっとんでますね。ただ読者を置いてけぼり間が強かったのが残念でした。次作に期待します!
けれども希望は見える。人形の州知事が魔界神の心を理解出来たのだから……
ででんでんででん……ででんでんででん……
でも、どういうことなの・・・w
てことはタカミネーターとかだともっとわからんわけか…。
これが、じぇねれえしょんぎゃっぷってやつだな(ゴクリ
でもバックの3はあまり好きじゃなかったです
なんか急に自分が老けた気がしたナ…まだ学生なのに
>>8
あいるびーばっく
ナニハトモアレ面白かったです