この作品は 作品集98「妖夢、今日からあなたは乳首ビンビン丸よっ!」を読んでから読むと、少しだけ理解しやすくなります。多分。
「左様に御座います、幽々子様」
「この戦闘力……一体幾つの修羅場を潜り抜けてきたの…?」
「幽々子様は、今までに食べた米の石数を覚えておいでですかな?」
「質問に質問で返すのね」
「あいや、これは失礼仕った。つい昔のように…」
「ふふっ、いいのよ。そうやって少し抜けているところは変わらないのね」
「恐縮に御座ります。幽々子様もお変わり無いようで」
「そうね。私"は"変わらないわ」
「……と、申されますと…?」
「あの娘は別人のように成長してるのよ。貴方のように、ね」
「それはそれは…師として、祖父として、喜ばしい限りですな」
「直に会ってみたら分かるわ。既に隣に待機させてるの」
「む、やはりですか」
「あら、気づいてたの? あの娘の気配の殺し方は完璧だというのに」
「はっはっは、いくら気配を殺いでも、妖夢の芳しい少女臭は隠せませんよ」
「なーんだ、そんなことね。……暫くこちらに留まるのでしょう?」
「もちろんですよ。可愛い孫娘に可愛がられ…ゲフンゲフン、可愛がりたいですからなぁ」
「そう、あの娘も幸せ者ね」
「はっはっはっは」
「うふふふふふふ」
斬り捨てたい。
心の底から斬り捨てたい。
そうは思っても、また爆発オチになるだけだと分かっているため、隣の部屋で震えているしかない私であった。乳首ビンビンで。
~妖忌…! あなた、まさか……スーパーボンデージ侍にっ!?~
いっそ綺麗に爆発させてやろうか。
幽々子様に呼ばれて襖を開け、云十年ぶりに自身の師範兼祖父を見た時の、偽ざる本音だ。
なんか金色に光ってる。全身光ってる。
いや、光っているだけならばまだマシだろう。
どっかの龍玉漫画に影響されたと言えば、まぁ分からなくもない。多分。
だが、ピッチピチのボンデージを来て三角木馬に跨っているのは、一体どういう了見なのだろうか。色々と言い訳できないです。
「妖夢…大きく、なったな……」
感傷に浸る前に三角木馬から降りて欲しい。と、妖夢は思いました。
「あぁ、そのお顔をお爺によく見せておくれ……」
ガタゴト、ガタゴト。
木馬ごとこっちに寄るのかよ。本当に勘弁して下さい。ああ、畳に傷が満ちる。
「うむ…武士の顔だ。いい顔をしている」
ごめんなさい。今の私には侮蔑の顔しかできないです。
黒ボンデージの上から亀甲縛りされている老人に向けるには相応しいかと思いますが。
だからそんな顔を赤らめないで下さい。マジ勘弁して下さい。
「ねぇ、妖忌……今のその娘は、もう『妖夢』ではないわ」
「な、なんと…! それでは……!!」
「ええ…正式に継がせたわ。『乳首ビンビン丸』の名をねっ!」
「おお……! とうとう西行寺の庭師として正式に認められたのですね!!」
「技量、実力、共に申し分ないわ。何処に出しても恥ずかしくない『乳首ビンビン丸』よ!」
その名前を恥ずかしいと感じることが出来ないのはどういう事でしょうか。いや、私も乳首ビンビンだけど。
っていうか『乳首ビンビン丸』って襲名制だったのか。私は何代目なんだ。先代はこのボンデージ爺だったのか。
そもそも庭師に『乳首ビンビン丸』なんて名付けるか普通。ハチャメチャが押し寄せてくるってレベルじゃねぇぞ。
「そうか…妖夢、いや、乳首ビンビン丸よ。先代として、お主に我が奥義を伝授する時が来たようだな……」
『奥義』という響きに、思わず身構えてしまう。やっぱ先代はあんただったのか。
今はこんなナリでも、スーパーボンデージ侍でも、私の剣の師であることに変わりはない。多分。きっと。おそらく。
でも、亀甲縛りでどうやって剣を抜くんだろう。想像したくはないが。
「表に出るぞ。これはそう何度も見せられるようなものでもない。しかと眼に焼き付けることだ」
ガッタゴット、ガッタゴット。
玄関へ向かう祖父の後ろ姿は、いつもよりもずっと大きく見えた。
いや、多分ボンデージがピチピチ過ぎるだけなんだろうけど。
「頑張ってね、ⅩⅢ代目乳首ビンビン丸」
「幽々子様……」
十三代も続いていたのですか。
どうして、ローマ数字なんですか。
コクーンのライトニングがファルシでルシなんですか。
一本道のクソゲー略して一本グソっていうのは本当なんですか。
白玉楼の自慢の庭。
その西側の中心近くにある、巨大な岩の前に、私たち三人は集まっていた。
「ふぅぅぅぅ……では、いくぞ」
岩の真前。三歩程の距離を開け(三角木馬で三歩というのは些か奇妙だが、とにかく三歩程なのだ)、スーパーボンデージ侍は立っていた。
スーパーボンデージ侍は、何も構えていない。正確には、縛られているので構えられない。
目を閉じ、呼吸を整える。その姿は、さながら女王様の鞭を待ちわびている薄汚い資本主義の豚のようだった。
私は固唾をのんで見守ることしかできない。これを眼に焼き付けろだなんて、なんという拷問だろう。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!」
スーパーボンデージ侍を包む黄金の輝きが増していく。風が起こり、地は揺れ、天が轟く。
私が綺麗に整備した庭が、スーパーボンデージ侍によって乱されていく。後で殴ろう。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
スーパーボンデージ侍の筋肉が異様に膨らんでいく!
あんなに膨れあがった筋肉じゃスピードが殺されちゃうってけーねが言ってたけど、ここは華麗にスルー。
亀甲縛りの締め付けが痛そうだ。
「はぁぁぁぁ!! 奥義……!!!!!!!」
ブチ、ブチィッ!
縄が……切れたッ!
「 旋 牙 崩 山 剣 !! 」
おぉっと、これは危ない技名だ! □eに怒られちゃうぞっ!
予想通りというか何というか、大岩の周りを超高速で旋回する。三角木馬が一等の駿馬に見える程だ!
まさか…このためにずっと三角木馬に……?
いやっ、違う! あの喜悦に富んだ顔は…唯の趣味だ!
いま私は屠殺場の豚でも見ているかのような顔をしているだろうと分かる。幽々子様がまさにその様な顔をなされているからだ。
その様な思いを巡らせている間にも、両手の剣によって大岩は切り裂かれていく。
あそこまでの大きさと強度になると、一太刀を入れるだけでも簡単ではないというのに……
スーパーボンデージ侍の力量に、孫ながら空恐ろしくなる。そういやボンデージなんだよな、あの爺さん。
「うぉぉおお! その綺麗な顔を吹っ飛ばしてやるぜぇぇぇぇッ!!!!」
残像でスーパーボンデージ侍が四人にも五人にも見える。地獄絵図。
その速度で移動しながらも、息一つ切らさず、迷いも狂いもない太刀筋が、岩を石へ、砂へと替えていく。
そして、右の一太刀が最後の石を砂に分解し…動きは止まる。顔が赤いのは疲れじゃなくて三角木馬のせいなんだろうな。
ほんの数瞬前まで大岩が立っていた場所は、細かい砂粒が大量に残されているだけになっていた。
これを全て二刀で生成したのだと言うから、感嘆するより他はない。
「……これが、儂の奥義じゃ」
細かい点を除けば、確かに至上の奥義だった。今の私には到底及びもつかないだろう。
外見がどうであれ、私が目指すべきはこの変態老紳士であることは間違いない。
「言葉もありません…お見事です。師匠の御心意気、しかとこの眼に焼き付けました」
「凄いわね~、スーパーボンデージ侍。どうやって修行したの~?」
「なに、特別なことはしておりませぬ。ただ、毎日風見幽香嬢の宅に入り浸り、調教という調教を骨身に染み込ませておりました次第で御座います。
こ…これから毎日主や孫娘にあんな事やこんな事をされるかと思うと……ああ! 爺の世界に光が満ちるっ!」
とりあえず斬った。
案の定、手応えはなかった。変態の辞書とは『迷い』という単語がない不良品らしい。
どうしようもないから、縛って吊しておいた。
しかし、質の悪いことに放置プレイまでしっかり調教済みらしい。
未だに白玉楼の庭先には、ボンデージを着た金色に輝く変態が吊されている。誰か助けて下さい。
ちなみに、私の乳首は未だにビンビンである。意味が分からない。とっぴんぱらりのぷぅ。
妖夢「ハッ…ドリームか……」
と言うのはさておき、テンションが素晴しい
タイトルのセンスも相変わらずで安心しました
きっと真面目な話書いたらプロ級よね。
で爆笑しました
なんだこれwwwwww
ふむふむ10点が欲しいのか。
くそぅ、どう考えても10点の作品じゃないんだけどなぁ。乳首がビンビン的な意味で。
よーしランデブーしてくるんだ!
10回ね!!
頼みますからボンテージを男に着せるのやめて下さい後生ですwww
……はっ!? つまりビンビン丸を別の子に襲名させた後は、妖夢がボンテージを着て三角木馬にっ!?
……いや、その、忘れて下さい……
俺の腹筋に痙攣が満ちる
そこに誰が映ってますか?
貴方が映ってますよね。
その状態で乳首ビンビン丸って言って下さい。
ふざけてると思いますよね?
読者もまさにそうおもってるわけです。ふざけてます。
大体どうして妖忌がボンテージなのか分かりません。妖夢の乳首がビンビンなのも理解に苦しみましたが、これはもっと分かりません。
もしかしたら行間にそれに対する回答が書いてあるのではと思い、一行一行じっくりと噛みしめるように読んでみましたが、やはり分かりません。
答えなんてないのかもしれませんし、答えがないというのが答えなのかもしれません。
でも、私は答えを探し続けるでしょう。
一生を費やす大事業になるかもしれません。
心が折れそうになり、諦めたい時もあるでしょう。
でも、そんな時はこの作品を思い出し、心の支えにしようと思います。
ありがとう!ボンテージ侍!
前回ほどのインパクトはない…いやおもしろいけど
ヤッタコトモナイシヤルヨテイモナイケドネー
ガタゴト木馬ごと寄ってくる妖忌爺ちゃん………何?それ…最高www
誤文?
ゆゆ様の「なーんだ、そのことね」がちょっと流れ的におかしいのかおかしくないのか……どっち?
なにはともあれ、ホントにすごいww
その発想力に驚きww
あと、ⅡとかⅢとかって英数字じゃなくてローマ数字ですよー
もう、なんか……ね?
くーぴーさんは一体何処へ行こうというのか……?
少なくとも、どっかに置き忘れた常識を探す旅に出る事を勧めます。
あと、牛乳返して。
なぜかここで死んだ
さっぱり笑えん
カオスなのですが情景がすぐに浮かんでくる文章なのでさらりと読めるのです。勢いがあり情景描写が上手いと言うのは素晴らしいことです。是非この調子で作品を書き続けてください。
けど、エロ漫画が元ネタなSSをそうそうわにぶっぱなしたのは凄いと思う
ちょっと何よこの変態……羨ましいじゃない。
何処に出しても恥ずかしいわww
マトモな気配がまるでしねぇ…!