※この作品は私がこれまでに書いた稚作の設定の一部を引き継いでいます。「さとられいむ」タグで検索すると関連作品が出て来るので、先にそちらの既読を推奨いたします
「お祭り、ですか?」
「そう、今日やるのよ。まあ、どこぞの秋を司る姉妹の妹を祀って、今年の秋の実りに感謝する祭りね。参加するでしょ?」
「あの。それって所謂・・・で、『でえと』のお誘いというものでしょうか?」
「あー、うん。まあ、ね」
「はい!是非!参加したいです!」
「そ、そう。んじゃ、今から準備して神社で待ち合わせね」
「はいっ!!」
「あ、お姉ちゃんお帰りー・・・妙にテンション高いね」
「はい!霊夢にお祭り『でえと』に誘われました!」
でえと、だと?ふむ、これは二人を一歩先に進ませるチャンスね
「お姉ちゃん。でえとなら相応しい格好をしなきゃ。大丈夫、私に任せて」
「え、良いんですか?それじゃあ、お願いしようかしら」
「うむ。お姉ちゃんを最高に可愛くしてあげるよ」
「ふふっ、ありがとう」
ほんと明るくなったなあ、お姉ちゃん。霊夢さまさまだね
「遅い」
そろそろお祭り始まるってのに。何やってんのよ、さとりは
「ごめんなさい、お待たせしました」
あ、やっと来た
「遅かったじゃない、待ちくたびれたわよ」
「これを着るのと髪型決めるのに時間が掛かって。あの、どうでしょうか?」
そう言うさとりの格好は青を基調としたシンプルな浴衣だ。さとりの奥ゆかしい感じを見事に際立たせている。そして髪型は、確か「ついんてえる」とかいう奴だったか
「うん、かなり良い感じね」
「良かった、ありがとう。霊夢も浴衣、似合ってますよ」
「そうかしら」
ちなみに私はピンクを基調とした少し派手めの浴衣だ。正直、着るか迷ったが、さとりに褒めてもらえて良かった
「ふふっ、本当に似合ってるから大丈夫ですよ」
「ありがと。それじゃ、行きましょうか」
「はい」
<<<>>>
そんなこんなでお祭り会場。人妖問わず様々な者が集まり、かなりの賑わいを見せている。櫓の上ではどこぞの秋を司る姉妹が「ひゃっはー秋だー。私らの時代だー」等とハイになっている
「うわあ、凄い人ですね」
「みんな暇なのよ。あ、そういえば心の声の方は大丈夫?あの宴会の時みたいに酔ったりとか」
「はい、霊夢が一緒だから大丈夫です」
「あー、そう。なら良いわ」
「おうおう。相変わらずだなバカップル」
「ああん?何だ魔理沙か。それに、パチュリー?珍しい組み合わせね」
「私は、魔理沙がどうしてもっていうから・・・」
「まっ、引き篭もりにちょっと外の空気をと思ってな」
「余計なお世話よ」
「相変わらずねえ、あんたらも」
「・・・・・」
ああ、なるほど。これが噂に聞く『つんでれ』という奴ですか
「パチュリーさん、でしたか」
「何よ」
―恋は攻め、ですよ―
「なっ!?」
「ん?」
「へー。ほー。なるほどね」
「おい、一体どういう「い、行くわよ!魔理沙!」
「いだだだだ、引っ張るなよ。じ、じゃーな、お前ら」
「前途多難ねえ」
「ふふっ。今後が楽しみですね」
「ははは・・・」
「うう。少し、寒いですね」
「大丈夫?あ、そうだわ」
ぎゅっ
「あっ・・・」
「ほら、何ていうか。こうすりゃ、少しは温かいし。せっかくのでえと何だし、手ぐらい繋がなきゃ、ね」
よし、自然にいけた
「えと、はい」
なんだ、霊夢も緊張していたのか・・・・・手、温かい
「あ、あれはなにかしら」
「ああ、あれは綿飴ね。もしかして見るの初めて?」
「はい、こういうお祭りに参加した事はほとんどないので。私は、その」
ペシッ
「あいた。何するんですかあ」
「そのあと何て言うか分かるわ。今後私の前でそういう暗い話は禁止ね。したらチューするわよ。冗談じゃ無く本気で」
「ふええ!?わ、わかりましたよう」
「なら良いのよ。えーと、おじちゃん。綿飴一つ」
「あいよ」
「あ、お金は気にしなくて良いわよ。これぐらい奢らせなさい」
「え、あのケチな霊夢が?明日は弾幕の雨かしら」
「一言多いわよ。私はただ、さとりに祭りを楽しんでほしいだけよ」
「はい、出来たよ」
「ほい、さとり」
「ありがとうございます」
もぐもぐ
「美味しい?」
「ふあい」
「そう、良かった」
「『何か子供みたいねっ』て、私は霊夢よりずっと年上ですよ。子供扱いしないで下さいっ」
「ははっ、ごめんごめん。今日は私が全部お金出すから勘弁してよ」
「本当ですかっ!?」
「う、うん」
その後も色々な物に興味を持った様で、その度に私がお金を出した。お陰で大分すっからかんだが
「♪~」
まあ、これぐらい、さとりの楽しい笑顔が見れるなら安いもんね。荷物も大分増えたが、決して手を離そうとはしない。可愛い奴め
「霊夢、また変な事考えてる」
「別に良いじゃない。可愛いのは事実なんだから」
「・・・バカっ」
「あらあら、若いわねえ」
「そういうセリフはやめて下さい。師匠」
「あら、永琳に鈴仙じゃない。珍しいわね」
「うどんげが、どうしても一緒にって聞かなくてねえ」
「良いじゃないですか。たまには」
「・・・・・」
ああ、こちらもそうなのか
「ええと、鈴仙さん」
「何?」
―恋は攻め、ですよ―
「恋は、攻め」
「ああ、こっちもなのね」
「?何の話かしら」
がしっ
「ありがとう。私、頑張る!」
「応援してます。霊夢、邪魔しちゃ悪いわ。行きましょう」
「へいへい、またねー」
「ねえ、一体何の話?」
「師匠の鈍感」
「???」
<<<>>>
「霊夢、どこに行くの?」
「ああ、そろそろ花火が始まるから。とっておきの場所に、ね」
「とっておき、ですか」
「よし、着いたわ」
「誰もいませんね」
「穴場だからねえ」
ヒュルルル
「お、丁度始まったわね」
ドーン
「うわあ、凄いですね」
「そういや、花火も初めてか。弾幕も綺麗だけど、これもまた良いでしょう?」
「はい」
ヒュルルル、ドーン
「さとり。今日は、楽しかった?」
「ええ、とっても。あの、お金の方もありがとう」
「そう、良かった。お金は別に良いのよ、さとりには純粋に祭りを楽しんでほしかったから。あ、でも」
「何ですか?」
「お礼の一つぐらいは欲しい所ね」
「お礼、ですか」
ヒュルルル、ドーン、ドーン
「なんて、冗談だけど」
「・・・・・・・」
<<<>>>
「さて、花火も終わったし。そろそろ帰りましょうか」
「はい」
お礼、ですか。あ、そうだ
「霊夢、ちょっと、じっとしてて下さい」
「あ、うん」
「・・・・・」
むう、このままだと届かない
「さとり?どうしたのよ」
「あ、そうだ」
ふわり
「こうすれば良いんですね」
「んえ?」
ちゅっ
「!!!?」
お、おでこ!?
「お礼、です。今はそれで我慢してください」
「な、なななっ!?」
「わ、私だって恥ずかしいんですよっ。えと、霊夢」
「な、何?」
「私、今、凄く幸せです」
「あー、そう。私もよ」
「ふふっ」
「何よ」
「霊夢って、照れ隠しする時に必ず『あー』って付けるから。可愛いなあって」
「うっさい」
くそう、今回も不意打ち食らったわ。覚えてなさいよ
「お祭り、ですか?」
「そう、今日やるのよ。まあ、どこぞの秋を司る姉妹の妹を祀って、今年の秋の実りに感謝する祭りね。参加するでしょ?」
「あの。それって所謂・・・で、『でえと』のお誘いというものでしょうか?」
「あー、うん。まあ、ね」
「はい!是非!参加したいです!」
「そ、そう。んじゃ、今から準備して神社で待ち合わせね」
「はいっ!!」
「あ、お姉ちゃんお帰りー・・・妙にテンション高いね」
「はい!霊夢にお祭り『でえと』に誘われました!」
でえと、だと?ふむ、これは二人を一歩先に進ませるチャンスね
「お姉ちゃん。でえとなら相応しい格好をしなきゃ。大丈夫、私に任せて」
「え、良いんですか?それじゃあ、お願いしようかしら」
「うむ。お姉ちゃんを最高に可愛くしてあげるよ」
「ふふっ、ありがとう」
ほんと明るくなったなあ、お姉ちゃん。霊夢さまさまだね
「遅い」
そろそろお祭り始まるってのに。何やってんのよ、さとりは
「ごめんなさい、お待たせしました」
あ、やっと来た
「遅かったじゃない、待ちくたびれたわよ」
「これを着るのと髪型決めるのに時間が掛かって。あの、どうでしょうか?」
そう言うさとりの格好は青を基調としたシンプルな浴衣だ。さとりの奥ゆかしい感じを見事に際立たせている。そして髪型は、確か「ついんてえる」とかいう奴だったか
「うん、かなり良い感じね」
「良かった、ありがとう。霊夢も浴衣、似合ってますよ」
「そうかしら」
ちなみに私はピンクを基調とした少し派手めの浴衣だ。正直、着るか迷ったが、さとりに褒めてもらえて良かった
「ふふっ、本当に似合ってるから大丈夫ですよ」
「ありがと。それじゃ、行きましょうか」
「はい」
<<<>>>
そんなこんなでお祭り会場。人妖問わず様々な者が集まり、かなりの賑わいを見せている。櫓の上ではどこぞの秋を司る姉妹が「ひゃっはー秋だー。私らの時代だー」等とハイになっている
「うわあ、凄い人ですね」
「みんな暇なのよ。あ、そういえば心の声の方は大丈夫?あの宴会の時みたいに酔ったりとか」
「はい、霊夢が一緒だから大丈夫です」
「あー、そう。なら良いわ」
「おうおう。相変わらずだなバカップル」
「ああん?何だ魔理沙か。それに、パチュリー?珍しい組み合わせね」
「私は、魔理沙がどうしてもっていうから・・・」
「まっ、引き篭もりにちょっと外の空気をと思ってな」
「余計なお世話よ」
「相変わらずねえ、あんたらも」
「・・・・・」
ああ、なるほど。これが噂に聞く『つんでれ』という奴ですか
「パチュリーさん、でしたか」
「何よ」
―恋は攻め、ですよ―
「なっ!?」
「ん?」
「へー。ほー。なるほどね」
「おい、一体どういう「い、行くわよ!魔理沙!」
「いだだだだ、引っ張るなよ。じ、じゃーな、お前ら」
「前途多難ねえ」
「ふふっ。今後が楽しみですね」
「ははは・・・」
「うう。少し、寒いですね」
「大丈夫?あ、そうだわ」
ぎゅっ
「あっ・・・」
「ほら、何ていうか。こうすりゃ、少しは温かいし。せっかくのでえと何だし、手ぐらい繋がなきゃ、ね」
よし、自然にいけた
「えと、はい」
なんだ、霊夢も緊張していたのか・・・・・手、温かい
「あ、あれはなにかしら」
「ああ、あれは綿飴ね。もしかして見るの初めて?」
「はい、こういうお祭りに参加した事はほとんどないので。私は、その」
ペシッ
「あいた。何するんですかあ」
「そのあと何て言うか分かるわ。今後私の前でそういう暗い話は禁止ね。したらチューするわよ。冗談じゃ無く本気で」
「ふええ!?わ、わかりましたよう」
「なら良いのよ。えーと、おじちゃん。綿飴一つ」
「あいよ」
「あ、お金は気にしなくて良いわよ。これぐらい奢らせなさい」
「え、あのケチな霊夢が?明日は弾幕の雨かしら」
「一言多いわよ。私はただ、さとりに祭りを楽しんでほしいだけよ」
「はい、出来たよ」
「ほい、さとり」
「ありがとうございます」
もぐもぐ
「美味しい?」
「ふあい」
「そう、良かった」
「『何か子供みたいねっ』て、私は霊夢よりずっと年上ですよ。子供扱いしないで下さいっ」
「ははっ、ごめんごめん。今日は私が全部お金出すから勘弁してよ」
「本当ですかっ!?」
「う、うん」
その後も色々な物に興味を持った様で、その度に私がお金を出した。お陰で大分すっからかんだが
「♪~」
まあ、これぐらい、さとりの楽しい笑顔が見れるなら安いもんね。荷物も大分増えたが、決して手を離そうとはしない。可愛い奴め
「霊夢、また変な事考えてる」
「別に良いじゃない。可愛いのは事実なんだから」
「・・・バカっ」
「あらあら、若いわねえ」
「そういうセリフはやめて下さい。師匠」
「あら、永琳に鈴仙じゃない。珍しいわね」
「うどんげが、どうしても一緒にって聞かなくてねえ」
「良いじゃないですか。たまには」
「・・・・・」
ああ、こちらもそうなのか
「ええと、鈴仙さん」
「何?」
―恋は攻め、ですよ―
「恋は、攻め」
「ああ、こっちもなのね」
「?何の話かしら」
がしっ
「ありがとう。私、頑張る!」
「応援してます。霊夢、邪魔しちゃ悪いわ。行きましょう」
「へいへい、またねー」
「ねえ、一体何の話?」
「師匠の鈍感」
「???」
<<<>>>
「霊夢、どこに行くの?」
「ああ、そろそろ花火が始まるから。とっておきの場所に、ね」
「とっておき、ですか」
「よし、着いたわ」
「誰もいませんね」
「穴場だからねえ」
ヒュルルル
「お、丁度始まったわね」
ドーン
「うわあ、凄いですね」
「そういや、花火も初めてか。弾幕も綺麗だけど、これもまた良いでしょう?」
「はい」
ヒュルルル、ドーン
「さとり。今日は、楽しかった?」
「ええ、とっても。あの、お金の方もありがとう」
「そう、良かった。お金は別に良いのよ、さとりには純粋に祭りを楽しんでほしかったから。あ、でも」
「何ですか?」
「お礼の一つぐらいは欲しい所ね」
「お礼、ですか」
ヒュルルル、ドーン、ドーン
「なんて、冗談だけど」
「・・・・・・・」
<<<>>>
「さて、花火も終わったし。そろそろ帰りましょうか」
「はい」
お礼、ですか。あ、そうだ
「霊夢、ちょっと、じっとしてて下さい」
「あ、うん」
「・・・・・」
むう、このままだと届かない
「さとり?どうしたのよ」
「あ、そうだ」
ふわり
「こうすれば良いんですね」
「んえ?」
ちゅっ
「!!!?」
お、おでこ!?
「お礼、です。今はそれで我慢してください」
「な、なななっ!?」
「わ、私だって恥ずかしいんですよっ。えと、霊夢」
「な、何?」
「私、今、凄く幸せです」
「あー、そう。私もよ」
「ふふっ」
「何よ」
「霊夢って、照れ隠しする時に必ず『あー』って付けるから。可愛いなあって」
「うっさい」
くそう、今回も不意打ち食らったわ。覚えてなさいよ
頑張れ、超頑張れ。応援しています。
次回も楽しみにしてます、自分のペースで頑張って下さい。
一作目から読ませていただいたのですが、
全ての話で、霊夢の照れ隠し的な場面で「あー」ってついててびっくりしました。
何て計画的犯行・・・っ。