この作品にはかなりジョジョネタが含まれています。
なのでそういったものが苦手な方はブラウザバックして下さい。
※この話の咲夜さんはまだ幼い設定です。
人の上に立つ者は、突然の危機や不測の事態の際に冷静な判断を下す必要がある。
何故ならば上の人間が混乱していては下の者は行き先を見失い、時として取り返しのつかない事態へと発展する恐れがあるからだ。
よって上に立つ人間は冷静で的確な判断力が必要なのだ。
そう、だから――
「おじょうさま、きいてますか? あかちゃんはどこからくるんですか?」
まだ幼い従者のこの質問に対しても冷静で的確に答えなければならないのだ。
どうしよう……。
― 抜き打ちテスト ―
問題:赤ちゃんは何処からくるのか?
さぁどうしよう、困ったぞ~。
まだ拾ったばかりの幼い従者。いずれ完璧で瀟洒な従者になるという運命が見えたから拾ってきたものの、まさかこんな爆弾を持っていたなんて……。
「おじょうさまどうしたのですか? もしかしておじょうさまもわからないのでは……」
まずい、このまま答えなければ子供の些細な疑問にも答えられない駄目主人というイメージがついてしまうかもしれない。それだけは避けなければ。
「咲夜、あなた誰に向かってそんなことを言っているのかしら? 私がそんなことも知らないと思って?」
「あ、もうしわけございません!!」
「いいのよ、分かれば」
さぁて、もう逃げられないぞ~。これはマズい。
ここで答えられなければさっきの言葉が虚勢なんだと思われてしまう。答えなければいけない。
しかしこのまま素直に答えてもいいのだろうか? まだ咲夜は子供、知るにはまだ経験が少な過ぎる。
もっと精神的にも肉体的にも成長してからこういう知識は身に付けさせたい。だがどうやってこの状況を切り抜けたらいいものか。
1 プリティーなレミリアは突如として素晴らしいアイディアを思いつく。
2 誰かが来て助けてくれる。
3 正直に教えるしかない。現実は非情である。
く……、この状況で1は無理だ、何も思いつかない。
2だ、頼む、誰か来てくれ~!! 3だけは回避したいんだ~!!
と、その時。
コンコン、とドアを叩く音が聞こえ、続いて――
『お嬢様~、紅茶入れましたよ~』
「あ、めいりんさんのこえですね」
めいりぃぃぃぃん!! よく来てくれた、よく来てくれた!! 私は今、お前を雇っていて本当に良かったと思ってるぞぉぉ。
「ありがとう美鈴、入りなさい」
「はい、失礼いたします」
やはり運命は私の味方のようだ、これでこの状況も突破できる!!
「こんにちは、めいりんさん!」
「咲夜ちゃん、お嬢様のお部屋にいたんですか? 見当たらないからさっき探したんですよ?」
「ごめんなさい」
「いいですよ。それで、咲夜ちゃんはお嬢様のお部屋で何をしてたんですか?」
よくぞ聞いてくれた美鈴! さすが気を遣う能力を持つだけある!! ※違います
さぁ咲夜、私よりきっと頼れる(?) 奴が来たぞ、さっきの質問をぶつけるんだ。
「おじょうさまにしつもんしてたんです」
「へぇ、何を聞いてたの?」
「あかちゃんはどこからくるのかです」
あぁ、心が軽い。もう美鈴に任せても大丈夫だろう。きっと私に代わりに答えてくれるはずだ。
こんな気持ちでこの質問を聞くの初めてだ……。
「赤ちゃんですか?」
「そうです。めいりんさんしってますか?」
さぁ美鈴、上手く答えてくれよ。
この状況を打開できるのはお前しかいない!!
「……お嬢様、私急用を思い出しました」
え? まさか美鈴、私を置いて逃げる気なんじゃ……。
「それではこれにて、失礼しました~」
「ちょっと待ちなさいよ!! 咲夜があなたに赤ちゃんが何処から来るのか質問してんのよ!?」
「アイヤー、私日本語分かりませんですだよ」
「華僑か己は!?」
「それでは再見、また今度~」
なんて事だ……、折角この状況を乗り切れると思ったのに。
まさか、まさか家臣の裏切りにあうとは。これからどうすればいいんだ私は。
「いってしまいました」
「そ、そうね。きっと美鈴も分からなかったのよ」
「そうですか、ざんねんです」
残念なのは私の方なんだよ~!! なんであいつ行っちゃうの!?
「……おじょうさま、さきほどのしつもんなのですが」
「え、えぇ。美鈴が答えられなかったのなら仕方ないわね、教えてあげる」
落ちつけ、落ちつくんだ私……『素数』を数えて落ちつくんだ……『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……わたしに勇気を与えてくれる。2…3…5…7…11…13…17…19。
「おじょうさま?」
駄目だ、落ちつかない。
何か、何かないか……。そうだ、アレを使えばいいんだ。
「咲夜、何故私の部屋にぬいぐるみがあるのか知ってるかしら?」
「ぬいぐるみですか? あ、ほんとです。ありました」
「あったでしょう? それはね、ぬいぐるみを愛情込めて可愛がってあげると将来赤ちゃんになるからなのよ?」
きた、これはきた。もう大丈夫だ切り抜けた。紅茶が美味しい清々しい。
しかもこれ情緒教育にもなってるんじゃね? あれ私最高じゃね?
「じゃあ……おじょうさまはしょうらい /人◕ ‿‿ ◕人\ みたいなあかちゃんができるんですね」
おい誰だこんなぬいぐるみ置いた奴。誰を魔法少女にするつもりなんだ? 私か?
なんでよりにもよってコイツなの? ミッ○ーとか○ティちゃんじゃ駄目だったの?
「ち、違うのよ咲夜。/人◕ ‿‿ ◕人\ が赤ちゃんになるんじゃないの。これっぽい赤ちゃんになるのよ」
「ということは、いろじろで、あかいめで、れいてつなあかちゃんなのですか」
奇跡も魔法も無いの!? ここ幻想郷でしょ!? 奇跡も魔法もあるんでしょ!?
誰が好き好んで契約を迫ってくるような冷徹な宇宙生物を赤ちゃんにするのよ。
「でもちょっとおじょうさまっぽいですね」
「どこがよっ!?」
「いろじろで、あかいおめめをしてるところです」
くっ、こんなことならぬいぐるみじゃなくて、人形にするべきだったか。しかし私の部屋に人形なんて……あった。
でも……。
「なんで○ャン・ピエール・ポル○レフなのよ……」
「? なにかいいましたか?」
「べ、別に? 何も言ってないわよ?」
「そうですか」
この部屋どうなってるの? 誰のチョイスでこんなもの置いてるの? なんで○ルナレフなの?
まだDIOなら分かるさ、何でポルナ○フなの? そしてすっごいドヤ顔してるんだけど。
「でもおかげですっきりしました」
「え?」
「あかちゃんはあいじょうのこもったぬいぐるみだったのですね」
う……、どうしよう。このままでいいのかしら? それとも別の……。
「じゃあ、さくやはおじょうさまのぬいぐるみをおへやにおきますね」
……え?
「それでさくやはしょうらい、おじょうさまみたいにりっぱなあかちゃんをそだてます!!」
「咲夜……」
もしかして……結果オーライってやつかしら?
「レミィ、入るわよ……って咲夜じゃない。どうしたの?」
「あ、ぱちゅりーさま。いまおじょうさまとあかちゃんはどこからくるのかおはなししていたのです」
「赤ちゃん?」
「はい、ぬいぐるみがあかちゃんになるのですっ」
「ぬいぐるみ? 何を言っているの?」
え……パチェ何しに来たの? そしてこの流れはもしや……?
「赤ちゃんは――」
やめて、やめてよ? 私の頑張りが……
「男と女が『削除されました』して出来るものじゃない」
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※この話の咲夜さんはまだ幼い設定です。
人の上に立つ者は、突然の危機や不測の事態の際に冷静な判断を下す必要がある。
何故ならば上の人間が混乱していては下の者は行き先を見失い、時として取り返しのつかない事態へと発展する恐れがあるからだ。
よって上に立つ人間は冷静で的確な判断力が必要なのだ。
そう、だから――
「おじょうさま、きいてますか? あかちゃんはどこからくるんですか?」
まだ幼い従者のこの質問に対しても冷静で的確に答えなければならないのだ。
どうしよう……。
― 抜き打ちテスト ―
問題:赤ちゃんは何処からくるのか?
さぁどうしよう、困ったぞ~。
まだ拾ったばかりの幼い従者。いずれ完璧で瀟洒な従者になるという運命が見えたから拾ってきたものの、まさかこんな爆弾を持っていたなんて……。
「おじょうさまどうしたのですか? もしかしておじょうさまもわからないのでは……」
まずい、このまま答えなければ子供の些細な疑問にも答えられない駄目主人というイメージがついてしまうかもしれない。それだけは避けなければ。
「咲夜、あなた誰に向かってそんなことを言っているのかしら? 私がそんなことも知らないと思って?」
「あ、もうしわけございません!!」
「いいのよ、分かれば」
さぁて、もう逃げられないぞ~。これはマズい。
ここで答えられなければさっきの言葉が虚勢なんだと思われてしまう。答えなければいけない。
しかしこのまま素直に答えてもいいのだろうか? まだ咲夜は子供、知るにはまだ経験が少な過ぎる。
もっと精神的にも肉体的にも成長してからこういう知識は身に付けさせたい。だがどうやってこの状況を切り抜けたらいいものか。
1 プリティーなレミリアは突如として素晴らしいアイディアを思いつく。
2 誰かが来て助けてくれる。
3 正直に教えるしかない。現実は非情である。
く……、この状況で1は無理だ、何も思いつかない。
2だ、頼む、誰か来てくれ~!! 3だけは回避したいんだ~!!
と、その時。
コンコン、とドアを叩く音が聞こえ、続いて――
『お嬢様~、紅茶入れましたよ~』
「あ、めいりんさんのこえですね」
めいりぃぃぃぃん!! よく来てくれた、よく来てくれた!! 私は今、お前を雇っていて本当に良かったと思ってるぞぉぉ。
「ありがとう美鈴、入りなさい」
「はい、失礼いたします」
やはり運命は私の味方のようだ、これでこの状況も突破できる!!
「こんにちは、めいりんさん!」
「咲夜ちゃん、お嬢様のお部屋にいたんですか? 見当たらないからさっき探したんですよ?」
「ごめんなさい」
「いいですよ。それで、咲夜ちゃんはお嬢様のお部屋で何をしてたんですか?」
よくぞ聞いてくれた美鈴! さすが気を遣う能力を持つだけある!! ※違います
さぁ咲夜、私よりきっと頼れる(?) 奴が来たぞ、さっきの質問をぶつけるんだ。
「おじょうさまにしつもんしてたんです」
「へぇ、何を聞いてたの?」
「あかちゃんはどこからくるのかです」
あぁ、心が軽い。もう美鈴に任せても大丈夫だろう。きっと私に代わりに答えてくれるはずだ。
こんな気持ちでこの質問を聞くの初めてだ……。
「赤ちゃんですか?」
「そうです。めいりんさんしってますか?」
さぁ美鈴、上手く答えてくれよ。
この状況を打開できるのはお前しかいない!!
「……お嬢様、私急用を思い出しました」
え? まさか美鈴、私を置いて逃げる気なんじゃ……。
「それではこれにて、失礼しました~」
「ちょっと待ちなさいよ!! 咲夜があなたに赤ちゃんが何処から来るのか質問してんのよ!?」
「アイヤー、私日本語分かりませんですだよ」
「華僑か己は!?」
「それでは再見、また今度~」
なんて事だ……、折角この状況を乗り切れると思ったのに。
まさか、まさか家臣の裏切りにあうとは。これからどうすればいいんだ私は。
「いってしまいました」
「そ、そうね。きっと美鈴も分からなかったのよ」
「そうですか、ざんねんです」
残念なのは私の方なんだよ~!! なんであいつ行っちゃうの!?
「……おじょうさま、さきほどのしつもんなのですが」
「え、えぇ。美鈴が答えられなかったのなら仕方ないわね、教えてあげる」
落ちつけ、落ちつくんだ私……『素数』を数えて落ちつくんだ……『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……わたしに勇気を与えてくれる。2…3…5…7…11…13…17…19。
「おじょうさま?」
駄目だ、落ちつかない。
何か、何かないか……。そうだ、アレを使えばいいんだ。
「咲夜、何故私の部屋にぬいぐるみがあるのか知ってるかしら?」
「ぬいぐるみですか? あ、ほんとです。ありました」
「あったでしょう? それはね、ぬいぐるみを愛情込めて可愛がってあげると将来赤ちゃんになるからなのよ?」
きた、これはきた。もう大丈夫だ切り抜けた。紅茶が美味しい清々しい。
しかもこれ情緒教育にもなってるんじゃね? あれ私最高じゃね?
「じゃあ……おじょうさまはしょうらい /人◕ ‿‿ ◕人\ みたいなあかちゃんができるんですね」
おい誰だこんなぬいぐるみ置いた奴。誰を魔法少女にするつもりなんだ? 私か?
なんでよりにもよってコイツなの? ミッ○ーとか○ティちゃんじゃ駄目だったの?
「ち、違うのよ咲夜。/人◕ ‿‿ ◕人\ が赤ちゃんになるんじゃないの。これっぽい赤ちゃんになるのよ」
「ということは、いろじろで、あかいめで、れいてつなあかちゃんなのですか」
奇跡も魔法も無いの!? ここ幻想郷でしょ!? 奇跡も魔法もあるんでしょ!?
誰が好き好んで契約を迫ってくるような冷徹な宇宙生物を赤ちゃんにするのよ。
「でもちょっとおじょうさまっぽいですね」
「どこがよっ!?」
「いろじろで、あかいおめめをしてるところです」
くっ、こんなことならぬいぐるみじゃなくて、人形にするべきだったか。しかし私の部屋に人形なんて……あった。
でも……。
「なんで○ャン・ピエール・ポル○レフなのよ……」
「? なにかいいましたか?」
「べ、別に? 何も言ってないわよ?」
「そうですか」
この部屋どうなってるの? 誰のチョイスでこんなもの置いてるの? なんで○ルナレフなの?
まだDIOなら分かるさ、何でポルナ○フなの? そしてすっごいドヤ顔してるんだけど。
「でもおかげですっきりしました」
「え?」
「あかちゃんはあいじょうのこもったぬいぐるみだったのですね」
う……、どうしよう。このままでいいのかしら? それとも別の……。
「じゃあ、さくやはおじょうさまのぬいぐるみをおへやにおきますね」
……え?
「それでさくやはしょうらい、おじょうさまみたいにりっぱなあかちゃんをそだてます!!」
「咲夜……」
もしかして……結果オーライってやつかしら?
「レミィ、入るわよ……って咲夜じゃない。どうしたの?」
「あ、ぱちゅりーさま。いまおじょうさまとあかちゃんはどこからくるのかおはなししていたのです」
「赤ちゃん?」
「はい、ぬいぐるみがあかちゃんになるのですっ」
「ぬいぐるみ? 何を言っているの?」
え……パチェ何しに来たの? そしてこの流れはもしや……?
「赤ちゃんは――」
やめて、やめてよ? 私の頑張りが……
「男と女が『削除されました』して出来るものじゃない」
だから、お父さんとお母さんの二人で、赤ちゃんを迎えに行くんだよ。
子供に聞かれて困る質問シリーズ代表格ですな。
ぱっちぇさんのことだから、専門用語オンパレードなのかと予測してしまった。