狗と猫のお風呂の一幕
諸注意
・咲霊
・徹夜のテンションで書いたせいで多分酷い
・微エロ?
これでも尚、読む度胸のある諸兄はスクロールを下へ
春先の博麗神社。その浴場で、霊夢は朝風呂と洒落こんでいた。
「ふあぁ~~~」
広い浴槽いっぱいに張られたお湯に顎先まで浸かり、猫のように目を細める霊夢。
「お湯加減はどうかしら、霊夢?」
戸を開けて顔だけを覗かせる咲夜。彼女は前日にあった宴会の後片付けの為に残り、そのまま泊まっていたのである。
「さいこ~~~」
蕩け切った表情で答える霊夢にくすりと笑い、咲夜も身体にバスタオルを巻きつけた格好で風呂場へと入る。
「じゃあ、私も」
浴槽の横にしゃがみこみ、タオルを外して風呂桶に汲んだお湯を身体に掛け、霊夢はその姿をぼんやりと眺める。
(やっぱりきれい……あ……)
そんな中見つけた、左肩にある小さな傷跡。それを見て、霊夢の中にある何かが揺れる。
なんだか面白くない。ここにアイツはいないはずなのに、いつだって咲夜にはあの我儘吸血鬼の影がついて回ってるようで。2人っきりなのに、全然そんな事が無いように思わされるのだ。腹立つ。
「どうしたの?」
湯船に片足突っ込み、小首を傾げながら霊夢の隣に座る天然メイド。普段は切れ者のくせに、やっぱり普段から何処か抜けてるこの麗人を一発ぶん殴ってやろうかと思ったが辞めた。
子供っぽい独占欲を満たす為に、霊夢は他の手段を取る事にした。
「……ん」
「ちょ、ちょっと、霊夢?」
「……ん!!」
ぐいぐい、と咲夜を押して、自身に背中を向けるよう仕向ける。
「もう、なんなの?」
訳がわからないまま、霊夢に背中を向け、またしても首を傾げる。なんで霊夢は急に機嫌を悪くしたのかしら?と右手を頬に当てて考える。すると、背後から急に抱きしめられた。
「霊夢……?」
肩越しに振り返ろうとした瞬間
はむっ、と
そんな擬音が聞こえつつ、左肩に何かが伸しかかった。
「ひゃうっ!?」
普段の瀟洒な仮面は何処へやら、可愛らしい叫びを上げて飛び上がりそうになる咲夜だが、生憎と霊夢が抱きついているせいでそれは封じられた。
「ちょっと、霊夢?」
首を回して左肩を見れば、そこにある傷跡を咥える霊夢。しかもどことなく怒ってるような、泣き出しそうな、そんな顔をしていた。
「むーー……」
「どうしたの、霊夢?」
力づくで顔を離させるでもなく、咲夜は右手を回して霊夢の左頬に当てる。
「う~~~」
顔を赤くしながら何事か唸る霊夢。それを見て苦笑する咲夜。彼女が2人っきりの時にこういうよくわからない行動に出るのは大抵自分の方に何かしらの原因があると理解している咲夜は、とりあえず霊夢の気が済むまで好きにさせようと考えた。
そのまま数十秒。ようやく霊夢は行動に出た。
「ん……ちゅ……」
「ひやぁ!?」
おもむろに咲夜の肌に吸いつく霊夢。震える咲夜。しかしその身体は霊夢が抱きついているせいで以下略。
「ちょ、ちょっと霊夢!?それは、ひゃ!いくらなんで、はぅん!も、ちょっと……!!」
「は……んちゅ、はむ、ぇろっ……ん、ぷちゅる……」
吸いつくだけでなく、舐めまわす。まるで犬や猫が自身のお気に入りや所有物に自分の匂いを染みつけるように。
「ん、ふぁ、あんっ……や、だめ、くすぐった、はあぅっ!!」
霊夢のその行動は、この後10分程続いたという。
肩から口を離したものの、未だに自分を抱きしめる猫に困り顔の咲夜。
どうしたものか、と考えてみるが2秒で本人に聞いた方が早いと判断する。
「落ち着いた?」
「……うん」
「どうしたの?今日は随分甘えん坊だけど?」
「う~~~」
「ああ、ごめんなさい。別に嫌なわけじゃないのよ?2人っきりの時はいっぱい甘えさせてあげるって決めてるし、霊夢が甘えてくれるのはすごくうれしいんだから」
左手を自分を抱きしめている両手に重ね、右手は先と同様、霊夢の左頬に添える。
「だから、ね?」
「…………傷跡」
「え?」
「この傷跡、レミリアにでしょ?」
「ええ、そうよ?」
「……なんかムカつく」
「え?」
「だって、私は咲夜が仕事中は傍に居られないのに、レミリアがつけたこの傷跡はいつでも咲夜のここにあって、そもそもレミリアは普段から咲夜と一緒にいて、レミリアが咲夜に傷なんかつけるから、咲夜はどんな時だってアイツのものみたいに思わされてそれで……それで……なんかずるい。だから、私も何か咲夜につけたくて、咲夜は私の『おねえちゃん』で、恋人なんだって印が欲しくて……」
咲夜は小さく溜息を吐いた。
なんて愛おしいいきものなんだろう、と。
そんなことをされて、言われたら、こちらもそれ相応の手段に出なくてはいけないじゃないか。
だから咲夜は、自身を抱きしめる霊夢の腕を解かせ、向き直る。
「まったく、可愛いんだから」
向き直り、正面から抱きしめ、その頭を優しく、愛おしげに撫でる。
「確かに私の主はお嬢様よ?それは一生変わりないわ」
「うぅ……」
「でもね、お嬢様に向ける感情は敬愛や親愛の類であって、決して恋愛感情じゃないし、私がそれを向ける相手はたった一人。今私の腕の中にいるとっても可愛くて愛しい女の子なの。だから、傷跡とか、いつでもお嬢様が私達の間に立っているとか、気にする必要は無いの……って言っても納得できないわよね」
未だに不安そうな表情の霊夢に、咲夜は再び苦笑する。
ならば、と。
「ん……」
「あ、ん……」
触れるだけのキス。それも一瞬の事。
「私、唇を許したのは貴女だけのなのよ?」
ニコリと笑う咲夜。その言葉を反芻し、次第に表情を明るくする霊夢。
「これでもまだ満足できないのなら……そうね。まずは身体を洗って、お風呂から出ましょうか」
「……どういうこと?」
「せっかく今日はお休みをいただいてる事だし、ご飯を食べて、丸1日、貴女をいっぱい愛してるって伝えるの。お布団をしいて、2人っきりで、可愛い妹と淫らに、退廃的に、爛れた1日を過ごして愛を伝えあうなんて、素敵じゃない?」
立てた人差し指を唇に当てて小首を傾げ、にっこりとほほ笑む咲夜。
そしてボンッと音を立てて顔を真っ赤に染める霊夢。
「……ばか」
彼女は上目使いで咲夜を見つめ返すのだった。
「ねえ、パチェ……」
「なにかしら?」
「なんか霊夢と付き合いだして咲夜がおかしいんだけど……」
「人の恋路を邪魔する吸血鬼にはロイヤルフレアよ?」
「ちょっと!!」
「私は娘の幸せを護る!!咲夜も霊夢も幸せそうなんだから口出しは許さん!!」
「母は強し!?なんかよくわからんけどごめんなさい!!」
パッチェさんから後光が…
勝手に続けろ。(チラッチラッ
弘鷹さんの嫉妬しちゃう霊夢さんの方が数百倍可愛いし、咲夜さんも霊夢さんを愛していて良いなぁ~
勉強になります
最高すぎる・・・・・
もっと、もっとラブくなれよぉぉぉぉ!!