注:前回からの続きです。
________1:00 博麗神社敷地内
諏訪子「…………」
諏訪子「………………ふふふ」
諏訪子「ふふふふふ、きゃはははははは」
幽々子「…………」
諏訪子「はははは……。
あ~、可笑しい。たまらなく可笑しいわ。
ねえ、アンタもそう思わない?」
幽々子「あら、何がかしら。ひょっとして徹夜で考えたシナリオが、ただの亡霊に全て看破されちゃったから?」
諏訪子「……そうよ。
せっかくわたしの計画通りに楽しく事が進むと思ってたのに、気分台無しもいいところだわ。
アンタ、よくもやってくれたわね。
あの白黒魔法使いと半人半霊に入れ知恵したのも、アンタなんでしょ? そうなんでしょ!?」
幽々子「残念だけど、それは違うわ。わたしはあの娘達に何も口出しはしていない。
あの娘達が自分達であそこまで解いてみせたのよ。《七色のレアハンター》の正体をね」
諏訪子「でもあいつらが辿り着いたのは、さとり。わたしが用意しておいた偽りの犯人。
虚構に過ぎなかった。
あいつはさとりというデコイと決着をつけることで、万事が完結したと錯覚した。
あいつらだけじゃない。あそこにいた誰もが。
錯覚、いや、間違いなく完結したのよ!」
幽々子「でしょうね。わたしはあの二人に、何も言ってないから」
諏訪子「なのに何故、お前はここにいる? どうしてわたしを誘き出すような真似ができる!?
……せっかくだからさぁ、聞かせてほしいんだよね~。冥土の土産に。
ああもちろん、土産を持ってくのはアンタの方よ」
幽々子「あら、冥土に土産だなんて。実家に帰るのにわざわざいらないわね」
諏訪子「…………あんまり調子乗んなよ。とっとと吐けって言ってんの。
プランは完璧のはずだった。なんでアンタはあいつらと違って、さとりが犯人だというところで止まらなかったの」
幽々子「簡単なことよ。
それは、さとりの言ったことが嘘だとわかったから」
諏訪子「嘘ですって?」
幽々子「あいつは大将戦のあの時、自分が黒幕であると同時に、カードを盗んだのは自分のデッキに組み込むためだと言った。
それが嘘。一見はもっともらしいけど、よくよく考えれば変よね。
ただカードが入り用だったら、盗むのは地上チームのメンバーからだけでいい。
身内からわざわざ盗む必要ないでしょ。
頼んで借りればいいだけだし、リスクを増やすだけになる。
すなわち、カードを手に入れることが目的ではない。そちらはフェイクよ。
本当はカードではなく、〝カードを盗むこと自体に意味があったということ〟。違って?」
諏訪子「……なるほど。それがアンタが違和感に気づいたきっかけだったってわけ」
幽々子「きっかけ、というわけでもないのだけどね。
ちなみに、さとりが犯人あるいは犯行になんらかの形で関わっているということは、割と早くわかったわ。
だから初めのうちは、あいつの周辺に注意を払っていた。
まあ、魔理沙も同じことを考えてたみたいだけどね」
幽々子「だから、本来なら、わたしがこうして謎解きに出張るつもりはなかったの。
もともと、《七色のレアハンター》については、全部妖夢に一任していた。
わたしが先に事実を掴んだとしても、あの娘達に任せるつもりだった。
そうでなくちゃ意味が無いからね。あの娘の成長を促すためには」
諏訪子「涙ぐましいわね。出来の悪い子供を育てるのも、一塩ってわけ。
でも、だったらアンタはずっと何もしないでいるべきだったんじゃないの?
どうしてわざわざ、こうやってわたしと直接対決みたいな、出しゃばった真似までするかなぁ?」
幽々子「それも簡単なこと。あなたがわたしの急所に触れたからよ」
諏訪子「急所?」
幽々子「そう、急所。
説明の前に、一言言っといてあげるわ。
計画が失敗して、あなたは相当頭にきているようだけど、憤懣やるかたないのはこちらの方なの。
実際、こんなに頭にきたのは本当に久しぶり」
諏訪子「……ふーん。それだけにこにこしてるのに、はらわたは煮えくり返ってるんだ。
気づかなかったよ。うまいんだね、感情を隠すのが」
幽々子「あら、そんなことはないわ。妖夢なんかはすぐ察してくれるしね。わたしが笑顔でいると」
諏訪子「ハッ。あっそ。
というか、わたしは別にアンタに迷惑かけたつもりはないんだけど~。
急所だなんて、そんなに怒らせるようなことしたかしら」
幽々子「わからないなら、教えてあげましょうか? 答えは二つ。
まず一つは、うちの庭師を利用しようとしたことよ」
諏訪子「庭師? ああ、あのジャリガキのことか」
幽々子「一番初めの暗号文、あの予告状のことね。
あれがわたしの家、白玉楼にだけ届けられたということは、意味合いとしては
大会の主催者に宛てたものではなく、わたしか妖夢個人に宛てたということでしょう。
もし前者だった場合、同じ主催であるさとりにも届いていないとおかしいからね。
あなたは初めから、妖夢を探偵役にするつもりでうちに予告状を届けた。違う?」
諏訪子「否定しても話が進まないしね。イエスってことにしとくわ」
幽々子「探偵役が必要だったのは、ああでもしないと事件を追いかける者がいなくなる可能性があるから。
事実、他の妖怪達は盗難騒ぎが起こっても気にもとめなかった。
協調性も無ければ、自信家の集まりだからね。
今回の一件を事件として主張したいあなたには、どうしても事件を追う探偵役が必要だったのよ。
それが妖夢だったのは……まあ、人選からして妥当ってところかしら。
糞真面目なところが災いしちゃったわね。
まあ、あなたの拙劣な姦計のおかげで、うちの妖夢は予想以上の成長をしてくれたわ。
その点だけはありがとうと言っておくわ。皮肉をこめて」
諏訪子「…………二つ目は?」
幽々子「あなたの今回の本当の目的のことよ。
〝わたしの友人を貶めようとした〟わね?」
諏訪子「!?」
諏訪子「アンタ……やっぱり、あの暗号を……」
幽々子「何度も言ってるじゃない。全部看破したってね」
諏訪子「…………」
幽々子「未だに信じられないようね。なら、容赦なく真相を語ってあげる。
そのためには……やっぱりあの置手紙の解読が手っ取り早いかしら。
それに半分は魔理沙が推理したとおりで正しいから、そう長い話でもないでしょうけど……
まあせっかくだから一からいきましょうか」
幽々子「まず、霊烏路空らの行った強奪の犯行には、特徴があった。
一つは、盗んだカードと置手紙の関連性。
カードの属性によって、その属性に対応して『~の光は失われた』というメッセージと、
それにちなんだ色の便箋が使われたこと。
二つ目は、盗まれるカードには別の法則性があったということ。
魔理沙は『輪廻転生の法則』なんて言ってたわね」
幽々子「それぞれ盗まれたカードのテキストは、効果が適用されるカードの移動先を記しており、
また盗まれた前後のカードでその移動先が循環していた。
これらの特徴を見抜いたことにより、あの娘達は次に狙われるカードを先回りし、犯行を未然に防ぐことが出来た。
ここまではすでに周知の事実。あの娘達なりに、ここまでよく暴いたと思うわ。
実際あなたにとっては、あの段階で犯行が阻止されたのは予定外だったんじゃない?」
諏訪子「……さあね。どうかしら」
幽々子「結果、犯人は霊烏路空に犯行を命じたさとりということになり、一段落。表面上はね。
しかしあの暗号、あそこまで解読しただけでは、犯行を止めることはできても、本当の黒幕までは辿り着けない。
真の《七色のレアハンター》、つまり、あなたまで辿り着くには、
あの置手紙に残る謎を完璧に解かなければならないのよ」
諏訪子「魔理沙の推理では不十分だったって?
あんな短い文章に、さらに暗号が隠されてたって、そう言いたいんだ? へ~」
幽々子「なにも、あと二つも三つも暗号が残っている、なんて言っていないわ。
わたしが言いたいのは、魔理沙の推理だとまだ真相までは浅かったということ。
もう少し突っ込んだ解釈が必要だったのよ」
諏訪子「……ふん、なるほど。
いいよ、正解ってことにしといてあげる。今のところはね」
諏訪子「でも、わたしが一番訊きたいのは、どうしてアンタが魔理沙と同じところで止まらなかったかということ。
どうしてあの推理では完全ではないとわかったの?
その〝気づき〟がなかったら、真相になんて到達できず、
わたしをここまで追い詰めることもできなかったはず。いったい……」
幽々子「あなたの計画のどこに穴があったか、と問われれば、その道筋に、と言う他ないわね。
そもそもこの計画、〝最終的には、誰かが推理するようにできてあった〟。違う?」
諏訪子「(こいつ、そこまで……)」
幽々子「そこが唯一の穴。
つまり難易度はともかく、構造として、推理は論理的に可能な問題であったということ。
そうである以上、答えを導き出したのがわたしであってもおかしくはないじゃない」
諏訪子「…………意味わかんない。なにそれ、推理するようにできてあった?
誰が推理するっての? てか、なんでそんなふうになってたのよ」
幽々子「それはもちろん、あなた、洩矢諏訪子本人に決まってるわ。
なぜかというのは……おいおい説明しましょうか。順序良く、ね」
幽々子「わたしが改めて問題を推敲するとっかかりとなったのは、一番最後に残された置手紙を見てから。
その時の文章はこう。
『かつては七つに連ねた光。全ての光は奪われた。残りの一つは闇へと消える』、ね」
幽々子「これをストレートに解釈すれば、全ての犯行を完了した、
という意味合いであることが窺える―――まあ、実際は失敗したわけだけれど。
成功した場合はこれを置いていくつもりだったのでしょう。
でもそうすると、おかしくないかしら?」
諏訪子「おかしい?」
幽々子「くすくす……。そう。それはそれはおかしくてよ。
だって、今まで盗まれたカードは六枚。炎、水、地、風、光、そして神。
ああ、ちなみに大将戦の最後で奪われたスターダスト・ドラゴンは、おそらくさとりの独断でしょう。
属性もすでに盗まれているものとかぶってるし、手紙も残されてないしね。
だから、あれは例外として考える。
そうすると……属性の種類は七種類なのに、一枚足りていないことがわかるわよね」
諏訪子「…………」
幽々子「にも関わらず、便箋には全ての光は奪われた、とある。これは絶対におかしいわ。
犯人は自らを《七色のレアハンター》とまで呼び、便箋までその色を使っている。
これまで、あんなに色に拘ってた犯人が、七色じゃなくて六色で済ますなんて考えられない。
だいたい、それだったら七色じゃなくて六色のレアハンターって名乗るべきじゃない?
六枚で終わりなはずがない。矛盾しているのよ」
諏訪子「……矛盾、ねえ。本当にそうかなぁ?」
幽々子「?」
諏訪子「だって、簡単な話よ。
確かに、《七色のレアハンター》というだけあって、
犯人は本当は七種類きっちり奪うつもりだったんでしょうね。そこに異論はない。
でもさ、思い出してよ。途中で邪魔が入ったじゃない。
アンタの付き人と白黒が阻止したから、本当は七枚のところを六枚目で断念した。
それだけの話じゃん。
最後の置手紙は偶然落っことしたって話だし、本当は最後の犯行を行った後に残すつもりだったんじゃないの」
幽々子「…………ふふふ」
諏訪子「(……チッ。この亡霊、また笑って……)」
幽々子「それは違う。
間違いなくあの時……つまり風見幽香のパペットプラントが、《七色のレアハンター》にとっての最後の標的だった。
犯人は初めから、〝六種類しか盗むつもりはなかった〟のよ。
なぜなら最後の一文、『残りの一つは闇へと消える』とあるから。
盗まれていない属性は闇属性。
すなわちこの最後の一つだけは、初めからすでに奪われていたか、盗むつもりはないことを暗示しているのよ」
諏訪子「わけわかんない。《七色のレアハンター》なのに、六枚で終わるわけがないって言ったのはアンタの方じゃん。
それが最後のその文を見ただけで、本当は六種類しか盗むつもりはなかった?
それこそ矛盾よ。話にならないわ」
幽々子「その通り、矛盾なのよ。でも、この矛盾も全てあなたの計算の内。
いや、脚本の内と言ったほうが正しいかしら」
幽々子「ここで、少し話を戻しましょうか。あなたの本当の目的について」
諏訪子「…………」
幽々子「それは、たった一人の妖怪を罠にかけること。
そう、あなたの狙いはずばり、最初から〝八雲紫〟ただ一人」
諏訪子「……ふふふ、おっかしいなぁ。
八雲紫ですって? いくらなんでも、いきなりすぎないかな~。
なんでわたしが、あんな奴をどうこうしなきゃならないの?」
幽々子「さあ? それははっきり言ってわからない。
でも正直、動機はどうでもいいの。わたしからすれば興味も無いしね。
でもわたしの推測が正しかったということは、あなたがここに現れてくれたという事実が証明してくれたはずよ」
諏訪子「…………」
幽々子「あなたは今回の一件、大会の企画に乗じて、紫を貶める計画を思いついた。
それが、この七色のレアハンター事件よ」
諏訪子「やっぱり訳わかんないわね。カードの窃盗が、どうあいつに繋がるのよ。
それに、貶めるですって? どうしてそんな発想になるのか、余計に理解に苦しむわ」
幽々子「一見しただけじゃ、そうでしょうね。でも、少し想像力を逞しくさせれば簡単なこと。
あなたは、〝紫を犯人に仕立て上げようとしたのよ〟。
犯人、すなわち《七色のレアハンター》にね」
諏訪子「―――!?」
幽々子「犯行の一部には、紫と思わせるような手口があった。
あなたの帽子の中から手紙が出てきたこととかね。
普通考えれば、あんな芸当をできるのは紫ぐらいしかいないと、あいつを知る者なら誰でも勘繰るわ
―――ま、実際はあなたが自分で仕込んでただけなんでしょうけど」
幽々子「さらに、心を読めるさとりが大会中、犯人についてまるで言及していなかったのもそう。
あれはたださとりがあなたの一味だからというわけじゃない。気づかない振りをさせたのよ。
さとりが心の声を察知できずに犯行を行えるのは、次元を使って瞬間移動が可能な紫ぐらいのもの。
ま、そのせいで魔理沙が犯人がさとりだと気づいたのは、それもまた皮肉といったところかしら」
幽々子「周知の通り、紫は先だっての大会の件で消耗してから、公の場には現れていない。
本人が弁解に出てこないんだから、罪をなすりつけるのは簡単よね」
幽々子「それに、紫は前回の騒動の首謀者。その事実を知る者ならば、誰しも先入観でまずあいつを疑う。
そこまで計算づくだったというわけよ」
諏訪子「……はぁ? 何それ。
先入観? そんなことだけで……」
幽々子「もちろん、それだけじゃない。極めつけがあるのよ。
あの置手紙には、〝紫が《七色のレアハンター》だということを主張する暗号が隠されている〟。
それこそが、魔理沙達が解き残した唯一の謎。そうよね?」
諏訪子「(く……)」
幽々子「あなたの今回の計画、簡単に言えばこう。
まずさとりを抱き込むことで、計画の障害を排除すると同時に協力者を得る。
それは今回の計画を始める上での絶対条件。
さとりを仲間にしておかなければ、あいつの能力によって簡単に目論みが露見されてしまうからね
―――といっても、わたしの読みでは、初めからあなたたちは知り合いで、大会の件もさとりから知らされたんでしょうけど―――。
そして、あいつの部下に実行犯として姿を隠して暗躍してもらうことで、あなた自身はまったく関与しない安全な立場に置く。
少なくとも、いざとなっても自分には絶対に疑いが向かない。
あなたはどうやら、見かけによらず保守的な人物らしいわね。
こういった下地が、今回の計画を円滑かつ安全に進めるうえでの前提だったのよ」
幽々子「あなたは霊烏路空らに犯行を行わせるごとに意味深な置手紙を残させ、そして妖夢に足取りを追わせた。
妖夢のような探偵役が必要だったのは、さっきも言ったように事件の証左を拾い集め、足取りを追う証人が必要だったから。
具体的に言えば、あの置手紙と、盗まれたカードが何かという証言のことね。
もっとも、あなたはよもやあの娘達が置手紙から本当に謎を解決するとは思ってもみなかった。
本当は、全ての暗号が出揃ってから、あなたが―――もしくは、あなたの息のかかった誰かが―――
さも今気づいたかのように立ち上がり、皆の前で謎解きを解説するつもりだったんでしょう。
つまりはマッチポンプ。そして最後に、手紙の暗号から犯人は八雲紫だということを宣言する。
せっかくの大会をぶち壊した、迷惑千万な大罪人。
そんなレッテルを、大衆に刻印づけようとした。それがあなたの狙いよ。
紫本人が異次元から出て来れないのをいいことにね。実に陰湿なやり方だわ、神様のくせに」
諏訪子「……言ってくれるじゃない。この亡霊風情が」
幽々子「ああ、わたしに殺気を向けても無意味よ。
肉体も無ければ、守るべき生も無いんだから」
幽々子「それに……こちらの話はまだ途中。
勝手な口を挟まないで、よい子はだ・まっ・て聞いてなさい」
諏訪子「(…………!?)」
諏訪子「(こいつ……なんて冷たい妖気)」
幽々子「紫がいないうちに勝手な風評をばら撒き、社会的にも孤立させようとした。
大会には文もいるしね。マスメディアには事欠かない。
あわよくば、事件を解決したという話を聞きつけた世論が、
自分の神社へ信仰を向けてくれることまでも期待して計算してたのかもね。
幻想郷に幅をきかす厄介な妖怪を零落させ、代わりに守矢神社が台頭するためのいいプロパガンダになったでしょう。
紫が犯人だということを説明したら、その後は皆を口先三寸で扇動するだけ。
そのまま直接異次元になだれ込む……なんて物騒なことまで考えていたのかもしれないわね」
諏訪子「扇動ですって……? それって、あいつらを焚きつけるってことでしょ。
そんなの、そううまくいくかしらね」
幽々子「まあ、全員は難しいでしょうね。
でも、聖白蓮、あいつは別よ」
諏訪子「(く……)」
幽々子「あの聖人君子が、身内のカードを盗られて怒り狂うことは、性格的に誰でも予想できるわ。
そもそも、地底チームのメンバーを決めたのも、あなたよね?
もともとさとりは白蓮なんかとは縁が無いもの」
幽々子「まあ、もっとも、白蓮達が紫に攻め込んだとしても、マヨヒガの住処はともかく、
今あいつのいる異次元は幻想郷総出でも見つからないでしょうけどね。
ここにきて間もないあなたは知らなかったかしら」
諏訪子「……勝手なことをべらべらと。しかも根拠の無いことばっかじゃん。
だいたいさ、どこから紫が出てきたのよ。
アンタは肝心なところを何一つ言ってない。
なのに、言ってることはこっちを馬鹿にしたことばかり。口も挟みたくなるわ」
幽々子「どこから? 言ったじゃない。あの置手紙よ」
諏訪子「は? あれに紫が犯人だとでも書いてあったっての?
チラシの裏にかしら? ははは、そんなわけないじゃん」
幽々子「ところが書いてあったのよ。暗号としてね」
諏訪子「…………」
幽々子「そう。それこそが、魔理沙達が気づかなかった唯一の箇所。今から説明してあげるわ」
幽々子「あなたは置手紙の主に《七色のレアハンター》を名乗らせておきながら、実際には六色しか盗ませなかった。
さっきも言ったように、これは魔理沙達の邪魔が入ったからではなく、当初の予定通り。
では、なぜそんなややこしいことをしたか。当然、そうする必要があったからよ。
そうそう、カードの属性を色で例えたのもミソね。
これもただの気の利いた比喩なんかじゃない。そうじゃなきゃ、この暗号は成立しないものね」
幽々子「で、この色。
そもそもこの色は、どこから来ているのか。これは簡単ね。
見たまま、つまり、デュエルモンスターズのカードに表記される属性のマーク、その色を反映している。誰でもわかるわ」
幽々子「それを踏まえて、一度振り返ってみる。すると、炎は赤、水は青、風は緑、地は黒……。
そして今回、唯一奪われなかったのが、闇属性だったわね。
つまり、唯一盗られていないこの属性、闇こそが、犯人を暗示しているの」
幽々子「そう、闇属性。すなわち……〝紫〟よ」
*
諏訪子「…………」
諏訪子「………………ふふっ」
幽々子「?」
諏訪子「ふふふっ。あははははは」
幽々子「…………。
やり口からすると、これは紫に恨みを持つ者の仕業なのは間違いない。
だからわたしはさっき、あえて紫が来るなんて作り話をしたの。
あの場にいる真犯人が聞いていたなら、必ず誘き出せると踏んでね。
あなたがどうして紫を恨むのかは、知らないけど…………まあ、あいつはあんな奴だし、
誰かから恨みを買うのはそう珍しくないしね。正直どうでも……」
諏訪子「はははは、は……………………あー、ウッザ」
幽々子「?」
諏訪子「ウザ過ぎ、気分わる。こんなことになるなんて思わなかったわ。
もう、最悪。マジでウザい」
幽々子「…………」
諏訪子「あーあ、まさかこんなにムカつく目に遭わされるとはね。
なんていうの? せっかく考えた事を他人に根掘り葉掘り分解されるの。
我慢して聞いてやってたけど、こんなに気分悪いもんだとは思わなかったなー。
ほんと、イライラしすぎて吐きそうだわ。
ねえ、ねえ、どうしてくれる?」
幽々子「その言質、認めるってことでいいかしらね?
あなたが今回の騒動の張本人で、わたしの言ったことが全てどうしようもない事実だったと……」
諏訪子「……ウザイっつってんでしょ!
いちいちいちいち、持って回ったような言い方して……。
あームカつく。捻り潰したくなるね、アンタ」
幽々子「ふふふ。なるほど。あなた、そんな口もきくのね。
ようやく本性を見せてくれて嬉しいわ。見た目通り、幼くて幼くて仕方が無いって感じ?」
諏訪子「見た目通り? わかってないね。
この身体は土着神であるわたしの本体が受肉した姿。
外見を子供にしたのは、単なる好みよ。
アンタの友人も相当だけど、それ以上ね。本人のムカつき加減は」
幽々子「それはどうも。これでも紫よりは、他人に接する時は気を使ってるつもりだけどね。ちょっとだけだけど」
幽々子「さて……。わたしからは以上。今度はあなたの口から聞かせてほしいものね」
諏訪子「聞かせてほしい? はっ? 何をよ」
幽々子「ここまできてとぼけるなんて、格好悪くてよ。
なぜこんなことをしたの? あなたが紫を狙った理由は?」
諏訪子「理由、ね。どうでもいいって言おうとしたんじゃなかったの?」
幽々子「わたしにとってはどうでもいいわ。
でも、紫がこういうことで困るのは、こちらとしても気分がよくないの。
だから後学のために、ね」
諏訪子「フン。ま、いいけどね。話してやっても。
アンタも死ぬ前に、それぐらい聞いておきたいだろうから」
幽々子「くすくす……嬉しい。是非にお願いするわ」
諏訪子「……あっそ。
ま、でも……別に理由なんていうほどたいしたことはないのよ。
強いて言うなら……ムカつくんだよね、アイツ」
幽々子「……ムカつく?」
諏訪子「そ。ムカつくの。いちいち鬱陶しいんだよねー。
せっかく核融合センター造ったのに、それも止められるし。
幻想郷の古株だかなんだか知らないけどさ。他人のやることにいちいち口出してきてさー」
諏訪子「ほんと、邪魔くさいじゃん?
この際、幻想郷のみんなから嫌われて、永遠に異次元から出てこれなくなればいいと思ってね。きゃははははは」
幽々子「……ふうん、なるほど。やはり、訊いたわたしが悪かったわね。
胸糞悪くなりましたわ。くすくす」
諏訪子「ハハッ、なによ。
だいたいさ、先に手出したのは、あいつの方じゃん」
幽々子「……先に? どういうことかしら」
諏訪子「ふん、覚えてないの? 前回の大会のことよ」
幽々子「大会? 半年前の?」
諏訪子「そ。その紫が仕組んだっていう、あんたらが、やいやいがやがややってた大会よ」
幽々子「わからないわね。確かに紫はあの時、とんでもないことをした。
でも、それは平たく言えば幻想郷の平和のために、止むを得ず行ったこと。
あなた個人が恨むことじゃないと思うけど」
諏訪子「平和ぁ? んなことどうでもいいわ。そこまで知ったことじゃないし。
わたしが言いたいのはねぇ、あいつがわたしの友人をダシに使ったってことよ」
幽々子「(友人…………八坂神奈子?)」
諏訪子「アンタは初めから紫の計画を知っていた、唯一の協力者。だから思い出せるはずよ。
五人の戦士―――確か、蓬莱山輝夜、だったかしら―――の覚醒を促すために、
あいつは神奈子を当て馬に使った。そうよね?」
幽々子「(確かに、そういえば……)」
幽々子「そんなこともあったかしら。大会に呼ばれなかったからって意気揚々と乱入してきて、
ものの見事に返り討ちにあったんだっけ?」
諏訪子「……そうそう、そんな感じ。随分かっこ悪い目にあっちゃってねぇ。
おまけに背中のしめ縄は燃やされるわで散々だったんだ~。
帰ってくるなり泣いちゃうし、慰めるのも一苦労だったのよ。
おまけにそん時のことが幻想郷中に知れ渡って、神社の信仰がダウンするしー。
こういうの、なんていうかなぁ。踏んだり蹴ったりってやつ?
かわいそうよねー、神奈子ってば」
諏訪子「でもさー。後から聞いたら、それも全部あいつの仕業だったっていうじゃん?
仮にも神様に対してただの妖怪が、よくもそんな罰当たりなことしたものよね。
ちょっとやりすぎだよ。たかだか一妖怪のくせにさ。
だからちょっとくらい当ててやろうと思ったの、罰を」
幽々子「要はその友人の代わりに、復讐してやろう、と。そう思い立ったわけかしら?」
諏訪子「きゃははっ。やだなー、復讐だなんて。
ハッキリ言って、そんな大層なもんじゃないよ。言ったでしょ、ムカつくのよあいつ。
それにさ、最近暇だったし、なにか面白いことないかなーって。
そう思ってるうちに、大会のことを聞いたのよ。
で、考えたわけ。あいつに痛い目遭わせると同時に、ちょっとしたエンターテイメントのつもりで企画してやったの。
といっても、徹夜で計画したんだけどね」
幽々子「…………」
諏訪子「で……だ。
そんな楽しくてハッピーな期待を、ものの見事に台無しにしてくれた幽々子。
わたしをまんまとハメてくれた幽々子。
挙句、延々とクソ忌々しい高説まで垂れてくれた幽々子……。
今となっちゃ、正直アンタの方が殺意の対象だわ。
ついでに初っ端にプランを邪魔してくれたあの半人半霊と魔女の小娘も。
あいつらは、神縛りの丘で雷にうたせて殺す。アンタにここで神罰を与えてからね」
幽々子「……話はそれで終わり? 随分と長かったわね」
諏訪子「フン、自分で訊いたくせに。それに、アンタには及ばないわ。
ねえ、最後にもう一つだけ訊いときたいんだけど。
どうしてわざわざ、わたしをここまで誘き出したの?
全員の前で暴露する方が早かったんじゃないの?」
幽々子「それも悪くなかったんだけどね。
でも、やっぱりわたしが直々におしおきしてあげたかったの。躾のなってないガキをね」
諏訪子「きゃはははは! つくづく威勢がいいよね。
アンタさぁ、自分が亡霊だからって死ぬことは無いと思ってるでしょ。
でもね、死なんてのは、なにも生物学的に限ったものじゃないんだよ?
そうね、例えば、アンタを適当な無機物に、わたしの神通力で強引に憑依させる。
その辺の石ころでもなんでもいいわ。
霊体である以上、一度封じ込めて上から封印を施せば内からは絶対に出て来れない。
一生、いや永遠に飼い殺しなんてのも面白いんじゃないの」
幽々子「ふふふふふ……。確かに、面白いわね」
諏訪子「でしょでしょ? 何に閉じ込められたい?
置物? 食器? お地蔵さん?
それともやっぱり、墓石が一番かしら? きゃはははは」
幽々子「面白いけど、どれも却下ね。センスが全く感じられない」
諏訪子「ふふふ、当然そうくるわよね。
せめてもの情け、封印先ぐらいは希望を聞いてもいいか思ったけど…………ま、別にいいよ。
気を失わせてから、ゆっくり考えればいいだけだから」
幽々子「あら、勘違いしないで。
何もわたしは、あなたの申し出を断ろうというわけじゃないわ」
諏訪子「……? なんだって?」
幽々子「希望を聞くと言ったわね。なら、これにしてもらおうかしら」
諏訪子「(あれは…………カード??)」
諏訪子「……きゃはははは! 面白いわね!
カードに閉じ込められたいなんて。うすうす気づいてたけど、アンタも相当狂ってるよね」
幽々子「くすくす、名案でしょう?」
諏訪子「ふふふ、なるほどねぇ。
幽々子。アンタの言いたいことがわかったよ。
要は、デュエルで決着をつけようってしょ?」
幽々子「うふふふふ、正・解♪」
諏訪子「(…………!?)」
諏訪子「(へぇ……凄まじい妖気。
まるで夜の暗がりが、さらに深い漆黒の闇に塗りつぶされていくような……)」
幽々子「本当は、今日デュエルはしないって妖夢と約束してたの。
でも、やっぱり見てるだけじゃ駄目ね。物足りない。だから、付き合ってもらうわよ。
祭りの締めくくりとして、ね」
諏訪子「ふふふ、有無を言わさないって感じね。
この妖気、まるで殺気でできてるみたいじゃない」
幽々子「ごめんなさいね。興奮しちゃうといつもこうなの。
でも、あなたは一応神様だから、そう簡単にくたばることはないでしょう。
期待してるわ。くすくす」
諏訪子「脅しのつもり? きゃははっ、片腹痛いわね!
デュエルなら勝てるとでも思ったの? よりによって、神であるこのわたしに!」
諏訪子「いいわ。わたしが勝ったら、アンタをこのカードに閉じ込めて飼い殺しにする。
それは永遠に出ることは叶わない、実質的な死。
思い出させてあげるよ! アンタが生前に置き忘れてきた、死の恐怖ってやつをさぁ!!」
幽々子「やれやれ……本当、呆れた子供だこと。命を司るわたしの前で死を語るなんて」
諏訪子「ハッ、言うじゃないさ! この、冥土の腐臭薄汚い亡霊め……」
幽々子「うふふふふ、愚かで憐れなる神よ。叶うなら……」
幽々子&諏訪子「……貴様が死に候え!!!」
***
________同刻 博麗神社境内
妖夢 「…………」
妖夢 「(遅いな……幽々子様。待ち人と会うって、そう言ったきり……)」
魔理沙「ん? どした?」
妖夢 「あ、魔理沙さん」
魔理沙「食欲無いのか? それとも、半人半霊だから食欲も半分しかないのか?」
妖夢 「いやそれは関係ないですが……。
あの、幽々子様どこ行ったか知りませんか?」
魔理沙「幽々子? さっきその辺散歩してくるって、お前と話してたじゃないか」
妖夢 「そうなんですけど……。
なんとなくなんですが、心配になって…………ん?」
早苗 「諏訪子様~。諏訪子様~……。
あう~、どこ行っちゃったんだろ」
妖夢 「早苗さん? どうかされました?」
早苗 「ああ、いえ。その、諏訪子様知りません?
なんだかいなくなっちゃったみたいで」
妖夢 「諏訪子さん? そういえば、見ないですね」
早苗 「よくわからないけど、なんだかあんまり機嫌もよくなかったし……。
一人で帰っちゃったのかなぁ。もう~」
魔理沙「かもな。お子様は大概気まぐれだから」
妖夢 「まあB型のあなたに言われたくはないでしょうが…………
そうですね。見かけたら、わたしもお知らせします」
早苗 「ほんとですかっ? ありがとうございます~。
じゃあ、わたしは鍋食べてますから。うまうま」
妖夢 「(切り替え早いなぁ……)
はあ。できれば座って食べてくださいね」
魔理沙「お前も、いい加減食べたらどうだ? 仕事ももうひと段落ついてるだろう」
妖夢 「そうなんですけど。でも……」
魔理沙「大丈夫だって。幽々子に限って、何心配することがあるってんだよ。
まだ鍋はたくさん残ってるし、それにもうすぐ紫も来るんだろ?
ならどこか行ったとしても、どうせすぐ戻ってくるさ」
妖夢 「そう……ですね。きっと、そうですよね」
妖夢 「(ちゃんと、戻って……来ますよね? 幽々子様……)」
***
諏訪子「お互い、カードをデッキから……」
幽々子「……くすくす、5枚ドローね」
諏訪子「先攻はくれてやるわ。生涯で最後の先攻、ありがたくドローすればいいよ」
幽々子「あらあら。悪いわね、気を利かせてもらって。
なら…………ドロー!」
幽々子「(うふふ。ああ……やはり、デュエルはいいわね。
この指先にから直に伝わる感覚……。見るのとやるのじゃ大違いだわ)」
幽々子「久しぶりだからねぇ。一応先に謝っておくけど、やりすぎてしまったらごめんなさいね。
裏守備でモンスターをセット。ターンエンドよ」
幽々子 LP8000:手札5:裏守備
諏訪子 LP8000:手札5:無し
諏訪子「きゃはははは! 言ってくれるじゃないさ。
その威勢、どこまで続くか見ててあげるよ!」
幽々子「(…………?)」
幽々子「(……あの諏訪子のデッキ。やけに分厚い……)」
幽々子「(遠目から見ても……確実に50枚以上はある。
あんなデッキで、一体……?)」
諏訪子「さぁて、思い残すことはなぁい? 未練が無ければ、ドローしちゃうけど」
幽々子「あら、えらくお節介焼きたがるのね。
わたしは亡霊。今の生活に、未練などなくてよ。ご心配は無用だわ」
諏訪子「フン。あっそ。なら…………ドロー!!」
幽々子「…………?」
幽々子「(何……? 辺りの景色が……)」
幽々子「(あいつがドローした瞬間から、背景が黒く塗りつぶされて……。
これは、まさか……!)」
諏訪子「うふふふ……ようこそ、我がミシャグジの体内へ。
ここはすでに、現実世界から切り離された、言わば異次元空間。
もうわかっていると思うけど、あんた如きが逃げようなんてどうあがいても不可能だから。
見苦しい真似もいいけど、ここはわたしのテリトリー、余計な考えはおこさない方が利口よ」
幽々子「(……なるほど。本気ね、どうやら。本当に、どうあっても許すつもりはないと、そういうことね)」
幽々子「(なら……ふふふ、望むところだわ)」
諏訪子「ここはわたし、土着神が、祟り神としての真の力を発揮できる世界。
こうなった以上、本来なら、すぐにでもあんたの魂を白蛇の餌にできるんだけど。
そんなもったいないことはしないわ」
諏訪子「ここからが本当のデュエル……諏訪の神は自然万物の神。これより行われるは人身供犠。
諏訪社古代よりの神事にのっとり、汝には、我の怒りを鎮める御贄柱となってもらう!!」
________0:15 ミシャグジの体内
幽々子【天つ御国の埋み火】LP8000
VS
諏訪子【Letzte Gewalt-Kaiser's Feast】LP8000
諏訪子「じゃあ……いくよぉ!
手札から、カードガンナーを召喚!」
《カードガンナー/Card Trooper》 †
効果モンスター(制限カード)
星3/地属性/機械族/攻 400/守 400
1ターンに1度、自分のデッキの上からカードを3枚まで墓地へ送って発動する。
このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで、
墓地へ送ったカードの枚数×500ポイントアップする。
また、自分フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。
諏訪子「カードガンナーの起動効果発動。
デッキの上からカードを三枚まで墓地に送ることで、このターンのみ攻撃力を上昇させる。
三枚墓地に送るよ」
つ サイバー・ヴァリー
強欲で謙虚な壷
ワイズ・コア
幽々子「(……! あれは……?)」
諏訪子「くくっ、ふふふふふ……。
カードガンナーの攻撃力は1900。さっそく、バトルフェイズといこうかな」
諏訪子「攻撃よ、カードガンナー。裏守備をアタック!」
幽々子「……ピラミッド・タートルよ。守備力は1400。よって破壊されるわ」
《ピラミッド・タートル/Pyramid Turtle》 †
効果モンスター
星4/地属性/アンデット族/攻1200/守1400
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから守備力2000以下のアンデット族モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
幽々子「でも、ピラミッド・タートルには戦闘で破壊された時に発動する誘発効果がある。
墓地に送られた時、デッキからアンデットを特殊召喚できるわ。
ゴブリンゾンビを守備表示で特殊召喚」
《ゴブリンゾンビ/Goblin Zombie》 †
効果モンスター
星4/闇属性/アンデット族/攻1100/守1050
このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
相手はデッキの上からカードを1枚墓地へ送る。
このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、
自分のデッキから守備力1200以下の
アンデット族モンスター1体を手札に加える。
諏訪子「きゃはは! 予想はしてたけど、やっぱアンデットデッキかあ。
滑稽だよね。亡者が亡者を従えるなんて。
リバースカードを1枚伏せて、ターンエンド。
カードガンナーの攻撃力は、エンドフェイズに元に戻るわ」
幽々子 LP8000:手札5:ゴブゾン
諏訪子 LP8000:手札4:カーガン、伏せ1
幽々子「(カエルデッキではない……。
それに、今カードガンナーの効果で墓地に送られたあのカードは……)」
幽々子「(ふふふ……まあいいわ。どうやら、試す必要がありそうね)」
幽々子「くすくす……ドローしましょう」
幽々子「さて……そうね。まずは、礼を言わせてもらおうかしら」
諏訪子「礼、ですって?」
幽々子「あなたが異次元に連れて来てくれたおかげで、わたしは心置きなくデュエルができる。
今日はデュエルしちゃ駄目って妖夢からきつく釘を刺されてたけど、
さすがのあの娘もこんなところまでは注意しに来ないでしょうからね」
諏訪子「ハッ。暢気なもんだね。状況を客観的に把握したらどう?
今のアンタはねぇ、蛇に睨まれた蛙なんて生易しい状況じゃないんだよ。
文字通り、すでに蛇に呑みこまれ、腹の中にいるの。
どろどろに消化されるのは決定事項。時間の問題なのよ。
亡霊のいまわのきわの言葉って、どんなのなのかしら。楽しみだな~」
幽々子「くすくす、わたしもよ。
神様の断末魔というのも、なかなか〝おつ〟だしね」
諏訪子「(ッ……! こいつ……)」
諏訪子「……言うじゃん。でも、挑発しかできない口に用は無いよ」
幽々子「その言葉、そっくりそのまま返してあげるわ。
わたしは手札から、ゾンビキャリアを召喚」
《ゾンビキャリア/Plaguespreader Zombie》 †
チューナー(効果モンスター)(制限カード)
星2/闇属性/アンデット族/攻 400/守 200
手札を1枚デッキの一番上に戻して発動する。
墓地に存在するこのカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたこのカードは、
フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。
諏訪子「へえ、チューナー……! まさかだけど、シンクロ召喚をするつもりかなあ?」
幽々子「そのまさか、だとしたらなんだというのかしら?
わたしはレベル4のゴブリンゾンビに、レベル2のゾンビキャリアをチューニング……」
幽々子「(彼女の墓地に落ちたカード……。わたしの予想通りなら、おそらく……)」
幽々子「(いずれいせよ、こいつを出せばわかるはず。まずは、見極めてあげるわ)」
幽々子「……旧き世の支配者、猛々しき魔界の王よ。永遠の闇より来たれ!」
幽々子「シンクロ召喚! 蘇りし魔王、ハ・デス!!」
《蘇(よみがえ)りし魔王(まおう) ハ・デス/Revived King Ha Des》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/闇属性/アンデット族/攻2450/守 0
「ゾンビキャリア」+チューナー以外のアンデット族モンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上に存在するアンデット族モンスターが
戦闘で破壊した効果モンスターの効果は無効化される。
諏訪子「ふふふ……シンクロモンスター、ね」
幽々子「……ゴブリンゾンビが墓地に送られたことで、デッキの馬頭鬼を手札に加えるわ」
幽々子「バトルフェイズといきましょうか。ハデスでカードガンナーを攻撃」
幽々子「冥界の深淵より、アビスに続く風に蝕まれなさい。
冥符、黄泉平坂行路……!!」
諏訪子「…………」LP8000→5950
幽々子「(やけにあっさりと……。でも)」
幽々子「ハデスが場にある限り、わたしのかわいいアンデットが戦闘で破壊したモンスターは、効果が無効となる。
よってカードガンナーの効果でドローはできなくてよ」
諏訪子「……ふふふ。くくく。
愚かな。やってくれちゃったね」
幽々子「?」
諏訪子「覚えてる? わたしさー……大会で言ったよね。
〝シンクロ召喚が嫌い〟だって」
諏訪子「にもかかわらず、あなたは得意げにシンクロモンスターを出した。後悔しても知らないわよ」
幽々子「生憎ね。この幽体は後悔なんてものとは無縁でできてるの。
どんな肉体よりも便利な体よ。カードを1枚伏せて、ターン終了」
幽々子 LP8000:手札5:蘇ハデス、伏せ1
諏訪子 LP5950:手札4:伏せ1
諏訪子「わたしのターン…………の前に、くくくくく……。
きゃはははは! あんたのエンドフェイズに、わたしの場のリバースカードが発動しているわ!」
幽々子「……!」
諏訪子「見るがいい! トラップ発動、リミット・リバース!!」
《リミット・リバース/Limit Reverse》 †
永続罠
自分の墓地から攻撃力1000以下のモンスター1体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。
そのモンスターが守備表示になった時、そのモンスターとこのカードを破壊する。
このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。
幽々子「(あれは、墓地の攻撃力1000以下のモンスターを蘇生するカード……)」
幽々子「(彼女の墓地には、対象とできるカードガンナーがいるけど…………
いや! これは……!?)」
諏訪子「このカードの効果により、墓地のこのカードを攻撃表示で特殊召喚する!
さあ、蘇れ! ワイズ・コア!!」
《ワイズ・コア》 †
効果モンスター(TF5オリジナル)
星1/闇属性/機械族/攻 0/守 0
このカードは1ターンに1度だけ、戦闘では破壊されない。
このカードがカードの効果によって破壊された時、
自分フィールド上に存在するモンスターを全て破壊する。
その後、自分のデッキ・手札・墓地から
「機皇帝ワイゼル∞」「ワイゼルT」「ワイゼルA」「ワイゼルG」「ワイゼルC」をそれぞれ1体特殊召喚する。
幽々子「(やはり……)」
幽々子「おかしいわね。
わたしの記憶が正しければ、〝そんなカードはOCGには存在しない〟はずだけれど」
諏訪子「きゃはは。駄目ねえ、忘れちゃ。
言ったはずよ。この空間では、全てがわたしの思うが侭となる。現し世の理は通用しない。
すでに現実とは一線も二線も介しているのよ。
存在しないカードを創造することなど造作も無いわ」
幽々子「(……思ったとおりね。ならば、次に来る手は……)」
諏訪子「さあて、と……改めて、ドローしちゃうよ。
そしてワイズ・コアを、守備表示に変更」
諏訪子「リミット・リバースの効果で蘇生したモンスターが守備表示になった時、そのモンスターは破壊される。
よってワイズ・コアは破壊されるわ」
諏訪子「そして……ふふふ。この瞬間、墓地のワイズ・コアの誘発効果発動。
このカードがカード効果によって破壊された時、デッキ・手札・及び墓地より、あるモンスターを特殊召喚できる」
幽々子「……『機皇帝』ね」
諏訪子「…………へえ」
幽々子「核となるコアを母体として、他四つのパーツカードから構成される。五体のモンスターで一つのモンスター。
総じて、相手のシンクロモンスターを吸収する能力を持つ。
ついた渾名はシンクロキラー、だったかしら」
諏訪子「あっはは。まさか、ご存知とは。アンタにアニメの趣味があったなんて意外ね。
ちょっと残念だわ。もっと驚くと思ったのに」
諏訪子「そうよ。ゆき過ぎた進化の果て、欲望を行使し続ける人類を抹殺すべく
生み出された究極のモンスター。それこそが機皇帝。
そのあまりに強力な能力ゆえに、そのままの効果でOCG化はされなかった……」
諏訪子「洩矢神は死と再生と無限の神。
機皇帝が胸に頂くは、∞を象る輪廻永劫……根源の始原!」
諏訪子「わたしはこのカードで楔を打つ! 古臭い妖怪どもが幅を利かせるこの幻想郷の社会に!
土着神の∞の力をもって!!」
幽々子「くすくす。まるで金看板を掲げたような台詞ね。
卵を立てたコロンブスにでもなったつもりかしら」
諏訪子「笑ってられるのも今のうちだよ。いや、もう二度と笑うことなんてできなくなる。
わたしの、この機皇帝の姿を前にすればね……」
諏訪子「デッキより……来るがいい!
機皇帝ワイゼルが四肢……ワイゼルトップ! ワイゼルアタック!
ワイゼルガード! ワイゼルキャリア!」
《ワイゼルT(トップ)》 †
効果モンスター (TF5オリジナル)
星1/闇属性/機械族/攻 500/守 0
フィールド上に「∞」と名のついたモンスターが表側表示で存在しない場合、このカードを破壊する。
《ワイゼルA(アタック)》†
効果モンスター (TF5オリジナル)
星1/闇属性/機械族/攻1200/守 0
フィールド上に「∞」と名のついたモンスターが表側表示で存在しない場合、このカードを破壊する。
《ワイゼルG(ガード)》†
効果モンスター (TF5オリジナル)
星1/闇属性/機械族/攻 0/守1200
フィールド上に「∞」と名のついたモンスターが表側表示で存在しない場合、このカードを破壊する。
自分フィールド上に存在するモンスターが攻撃対象に選択された時、
このカードに攻撃対象を変更することができる。
《ワイゼルC(キャリア)》†
効果モンスター (TF5オリジナル)
星1/闇属性/機械族/攻 800/守 600
フィールド上に「∞」と名のついたモンスターが表側表示で存在しない場合、このカードを破壊する。
このカードは相手のカードの効果では破壊されない。
幽々子「(……!? 一気に、モンスターが……!)」
諏訪子「そして……さあ、括目せよ!!
我が忠実なる僕、機皇帝ワイゼル∞!!!」
《機皇帝(きこうてい)ワイゼル∞(インフィニティ)》 †
効果モンスター (TF5準拠)
星1/闇属性/機械族/攻 0/守 0
このカードの攻撃力・守備力は、このカード以外の自分フィールド上に表側表示で存在する
「ワイゼル」・「グランエル」・「スキエル」と名のついたモンスターの攻撃力分アップする。
このカードは相手のカードの効果の対象にならない。
1ターンに1度、相手フィールド上に表側表示で存在するシンクロモンスターを
装備カード扱いとしてこのカードに1体のみ装備することができる。
このカードの攻撃力は、この効果で装備したモンスターの攻撃力分アップする。
「∞」と名のついたモンスターは自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。
諏訪子「機皇帝ワイゼルの永続効果。
機皇帝は、わたしの場のパーツの攻撃力の合計分、その攻撃力を上げるわ」
諏訪子「合体するがいい、機皇帝ワイゼル……!!」
機皇帝ワイゼル∞ 攻撃力2500
ワイゼルT 守備力0
ワイゼルA 攻撃力1200
ワイゼルG 守備力1200
ワイゼルC 守備力600
幽々子「(機皇帝ワイゼル。これが……)」
諏訪子「ふふふふふ、どう? この神々しい姿。
言葉も出ないようね。遠慮なく平伏してくれてもいいのよ」
幽々子「…………ふふふふふ」
諏訪子「……? 何を笑って……」
幽々子「これが噂に名高い機皇帝……。
ふふふ、面白い効果ね。わたしのリハビリの相手には恰好だわ」
諏訪子「ハハッ、まだそんな口がきけるなんて。
強き者、威あって猛からず。今のアンタは、まるで逆ね。強いのは口だけ。
見るに耐えないったらないよ」
諏訪子「わかってる? 幽々子。
アンタの場のハデスはシンクロモンスター。よって、機皇帝ワイゼルの起動効果が発動できる。
1ターンに一度、相手の場のシンクロモンスターを吸収し、その攻撃力を得る!
蘇りし魔王ハデスを、ワイゼルに吸収!!」
機皇帝ワイゼル∞ 攻撃力4950
幽々子「(…………攻撃力が!?)」
諏訪子「相手のシンクロモンスターを吸収し、無限に力を発揮する!
これが機皇帝、そして∞の力を織り成す石神の力よ!!」
幽々子「(くっ……なんという負の妖気!
これが祟り神の力を解放した、諏訪子の力……!)」
諏訪子「幽々子。もうアンタ達はいらない。幻想郷に、古臭い妖怪は必要無い!
駆逐してやるわ! 幻想郷から、貴様ら古臭い妖怪どもを全て!
わたしと、この機皇帝の力でね!!」
諏訪子「下賎な亡霊の魂よ……この赤口のはらわたで、永遠に殺し葬り尽くしてくれる!!!」
・・・・・・To be continued
そういうことだったのか!
あと、諏訪子様に1つ言いたいことが…
神奈子様が泣いた理由の半分は早苗さんの反抗期だ!
色にそんな意味があったなんて、驚きです。
神奈子と諏訪子って仲いいんですね。
この前の大会でついて来てくれなかったんで、微妙な不仲なのかと思っていたのですが。
泣いてる神奈子様は僕が慰めたい。
ラストバトルは機皇帝ですか。熱いですね。
アニメ効果は強いですよね。
マシニクルもアニメ効果で出たらやばいですね。OCG効果なら大丈夫でしょうけど。
続きは何時になるんですか!
正直、闇が盗まれなかったことに違和感を感じただけでも、充分鋭いと思います。
神奈子様を虐める早苗さんはこのSSだけ!(ぉ
>>2
この前の大会では、諏訪子様はイナゴの佃煮を作るのに夢中でした(´∀、)
ラストバトルのデッキは、本当にいろいろ悩んだんですが……やはり今期のアニメの代表的な敵が機皇帝なので。
マシニクルにもぜひご期待ください。きっと強いです。
ちょっと間を空けてしまったので、早めに次を予定してます。
まだ最終チェックが済ませてないので、何事も無ければ木曜あたりになりそう。
まさに乾の神奈子、坤の諏訪子、人の早苗を包する守矢神社……! 素晴らしい!
ついでに、合体ロボって早苗さん好きそうだ。
しかし、前回の大会の神奈子さまって、結局は盛大な自爆だったように思えるけど……。
成長の原因とは言え、別に紫様の計画とは別だったんじゃあ……?
デュエルの雰囲気も闇のゲームですし。
それにしても幽々子様は凄い死亡フラグ立ててるっぽいですけど大丈夫でしょうか?
まさか負けはしないと思うんですけど不安です。
遊戯王DMは原作遊戯王が完結した時に引退してしまったので、シンクロだのチューナーとか聞き慣れない用語が出てきて混乱しましたが面白かったです。
またやろうかな……。
まさか天・地・人がモチーフだということに気づくとは……
マジパネェってやつです。次解説する手間が省けてしまったw
前大会で神奈子様が乱入してきたのは、早苗が大会のテレビを見てたのが原因で、そのテレビを送りつけたのがゆかりんです。
つまり、二人の乱入も計画のうちで、全部ゆかりんの差し金。
諏訪子はそうやって利用しようとした行為自体に怒ってる、といった具合でしょうか。
もっとも、本人が言ってるようにもともとよく思ってなかったようです。
>>5
原作というと漫画の方でしょうか。
あの頃に比べるとカードの数が十倍以上になってるし、テキストが複雑なカードも増えたのでなかなか難儀すると思いますが、よろしければ楽しんでいってくださいませm(_ _)m
にしてもアニメの効果は反則くさいですねwww
泣いてる神奈子様を慰める諏訪子様……(ミシャグジ様
諏訪子様が笑い方のせいでルチアーノに見えてくるのですが。
OCGで弱体化されてしまったマシニクルやアステリスクに希望をw
でも原作のワイゼル達の方は使いづらそうな気がします…
ミシャグチ→ミシャグジ
やっぱレアでしたかw
>>8
祟り神の本領発揮ということでw
しかしこの話を書くにあたって土着神の資料を調べたんですが、えらい謎の多い神様らしいですね。
>>9
ルチアーノ……w
特に意識して書いたつもりはないですが、それもアリかと思います(*´ω`*)
>>10
TF5やるとわかりますが、実はこの仕様の機皇帝はメチャクチャ強いです。
ゴーコンなんてカードもありますし(´∀、)
>>11
ありがとうございます。
資料見るといろいろ呼び方があって……ミシャグチやらミサクチやら赤口やら。
古い文献だと統一性が無くて困ってたんですが、諏訪子の場合はやっぱりミシャグジってした方がいいみたいですね。
直しておきます。
その内スワコ、カナコ、サナエで三人合体して、フィールドと合体!……ないか。ないですね。アニメとしても合体はギャグでしかなかった。でもラスト近くでアポリアがかっこよく見えてくる不思議!
ワイゼル、スキエルのゲーム効果だと、団結の力や、一族の結束が4000アップのカードに変わるから強いですね。団結はパーツに付けるとなお良し。
山形だとか海側だとか、まさに直前に書いてらしたので、心配しましたよ。
最終的に早苗、神奈子、諏訪子が合体するわけですね、わかります
この先諏訪子が「亡霊・・・これが絶望だ。ターンエンド」って言いそうだ
ご心配かけてすみませんm(_ _)m
自分が今住んでるのは東京なので、放射能の影響が気になる程度です。
実家ではガソリンや食料が無かったり、避難民の受け入れで大変そうでした。
交通の関係上今は実家に戻れなくて、力になれないのが悔やまれます。
>>14
三人合体したらどうなるんだw
アポリアさんみたいに全身筋肉のウルトラマンとかやばいww
でもアポリアさんはいい人でしたよね……
人格的にもキャラ的にもネタ的にもw
ライフストリームドラゴンが登場した回は普通に感動しました。
気付かれない=能力を使用
解説読んだら一応闇は「超魔神イド」が当てはまる
一応紫だと
ヘリオス・ダーク・アルカナの三つがあったし、本当にEXボス相手に気付かれずにいけるか怪しかったから
結局諏訪子だったけど
こいしの場合だと、さとりが〝あの方〟と言うのも変ですし、あと十四話で手紙の受け渡しもしてましたしね。
そう考えるとちょっと理屈が合わなくなります。
あとやっぱり最後の置手紙の『闇へと消える』というのがポイントでしょうか。
もっとも、真犯人が諏訪子だという確定的な証拠はありません。
だから幽々子様は、あえて誘き出すという手段を使ったわけです。
ちなみにぬえのデッキからは、彼女が白蓮の試合にハラハラしてる最中に、猫状態のお燐がポケットからこっそり盗りました(´∀、)