注:前回からの続きです。
________22:20 博麗神社境内
こいし LP2100:手札2:超魔神イド、苦痛、伏せ1
衣玖 LP 900:手札0:オーダー(攻1700)、キジ(攻600)、キャッスル、天空の泉、伏せ1
衣玖 「問題ありません。イドを破る策はすでに見つけました」
こいし「!?」
文 『さあ~! 副将戦もいよいよクライマックスに差し掛かってまいりました!
引き続きやっていきましょ~!』
パチェ『編集もばっちりだしね』
にとり「(全部わたしがやってんだよ糞ったれ……)」
こいし「うふふ、じゃあ見せてもらうしかないわね~。
わたしの無意識の波動、どう打ち破ってくれるかしら。ドロー!」
こいし「一度除外されたせいで魔導師の力は破壊されたけど、エレキャッスルの効果で下がった攻撃力も元に戻っているわ。
ガーディアン・オブ・オーダーに攻撃! 弾幕のロールシャッハ!!」
衣玖 「そこでトラップ発動です! くず鉄のかかし!」
《くず鉄(てつ)のかかし/Scrap-Iron Scarecrow》 †
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手モンスター1体の攻撃を無効にする。
発動後このカードは墓地に送らず、そのままセットする。
こいし「(……かかしですって!?)」
衣玖 「イドの攻撃を無効にし、このカードを再度セットします」
霊夢 「かかしかぁ。これがあいつの言う策ってやつ?
CMまたいで引っ張った割には、それだけかって感じがしないでもないけど」
さとり「あら、とても効果的だと思いますよ。
くず鉄のかかしは毎ターン、モンスター一体の攻撃を止める。
こいしのイドビートにはこれ以上無いメタカードかと思います」
早苗 「そうかっ。超魔神イドは場にいる限り、他のモンスターを召喚することができない。
つまり、攻撃は毎ターン一度しかできない! そういうことですねっ」
さとり「あなたの考えている通りでよろしいかと。
攻撃が一度しかこない以上、かかし1枚あれば相手の攻撃は完封できる。
あの地上チームの副将さんも、そう思っているようです」
さとり「(こいしの方の心は相変わらず読み取れないけど……これに対してどうするつもりかしら。これは楽しみですね)」
さとり「(まあ、こいしの無意識がそう簡単に敗れるとは思えませんけど。
それより、問題は〝あちら〟の方ね。ここからでは、向こうの心の声までは聞こえない
わたしのかわいいペット達は、うまくやっていてくれてるのかしら……)」
衣玖 「かかしが場にある以上、もうそちらの攻撃はこちらに通りません。サレンダーしてください」
こいし「サレンダー? あははっ。ずいぶん強くでたわね。降参しろだなんて」
衣玖 「うっ。少々今の発言は空気を読んでませんでしたか。反省します」
こいし「いやまあ、別にいいんだけどね。
でもそんなトラップ1枚でわたしのイドを押さえ込むだなんて、そこだけは撤回してほしいわぁ。
まあ、すぐに嫌でもさせてあげるけどねっ。
1枚伏せてエンド。さ、お次どうぞ」
こいし LP2100:手札2:超魔神イド、苦痛、伏せ2
衣玖 LP 900:手札0:オーダー(攻1700)、キジ(攻600)、キャッスル、天空の泉、伏せ1
衣玖 「(伏せたのは……今ツモではなく、すでに手札にあったカード。
ということは、ブラフの可能性が高いのだけれど…………でも、
こいしさんがあそこまで言うからには、何か策があるはず)」
衣玖 「(……ここは、考えすぎても仕方ないですね。今の伏せがブラフなのは高確率。ならば攻撃あるのみ!)
ドローします。エレキジで、こいしさんにダイレクトアタック! 龍魚ドリル!」
こいし「いつつ……」LP2100→1500
衣玖 「(通った……? でも、さすがにオーダーに対しては幽閉がとんでくるはず)
エレキジの効果でイドを除外します。ガーディアン・オブ・オーダーで連続攻撃!)」
こいし「トラップ発動。次元幽閉だよ。そのモンスターは除外ね」
《次元幽閉(じげんゆうへい)/Dimensional Prison》 †
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
その攻撃モンスター1体をゲームから除外する。
文 『あ~っと、ここでガーディアン・オブオーダーが除外されてしまいました!』
パチェ『さっきのターンと違ってキリンがいなかったから、今度はリバースカードを使用できたわけね』
衣玖 「(よし……オーダーはやられたけど、予想通りの展開。
あとはエレキジで少しずつダメージを蓄積していけばいいはず!)
モンスターをセットして、ターンエンドです!」
こいし LP1500:手札2:超魔神イド、苦痛、伏せ1
衣玖 LP 900:手札0:キジ(攻600)、裏守備、キャッスル、天空の泉、伏せ1
こいし「イドはエンドフェイズにわたしの場に戻ってくるわ。
どうやら、わたしの残りの伏せがブラフだってわかってたみたいね」
衣玖 「ええ。まあ、それぐらいは読まないと。初心者ですが」
霊夢 「えっ? ブラフって……そうだったの?」
早苗 「今ツモかどうかぐらい見ててくださいよ……」
こいし「ふふふ、本当に初心者かも怪しいけどね。でも、そんなことはどうでもいいわ。
あなたがそうやって理屈に走り、どれだけ意識的に頭を働かせようと、無意識の壁は崩せない。
なぜなら、あなた達がありがたがっている意識なんてものは、広大な無意識の海の氷山の一角に過ぎないのよ」
衣玖 「…………」
こいし「あらあら、なんだか不満そうな顔ね。言いたいことの一つはありそうだわ」
衣玖 「なら……そのう、僭越なんですけど、いいですか?
普段は空気を読んで、こんなことは言わないんですけど」
こいし「あら、そんな遠慮せずに。
いいわよ。何でも言っちゃって」
衣玖 「でしたら……。
あなたは今意識の上に無意識があるというようなことを言いましたが、わたしはそうは思いません」
こいし「へ~。どうして?」
衣玖 「確かに、無意識はわたし達の及びもつかないほどの、深い深淵を持っている。
しかし、人は無意識だけでは生きてはいけません。
溢れ出る本能を制御し、道徳律によって快楽原則に従う本能的欲動を検閲し、抑圧する超自我。
そういった精神力動的な葛藤を調整するための自我が、必要不可欠なんです」
霊夢 「…………何語?」
早苗 「さあ……? おそらくアジア圏の言葉だとは思いますが……」
諏訪子「(……日本語に決まってんじゃん)」
衣玖 「わたしは今まで、他人との距離感を自制し抑制のままに生きてきましたから、力動的心理学についてはとても共感できます。
この自我、超自我、イドの三つがそろうことで初めて、人は人たる精神構造を確立するのです」
こいし「どうしてわかんないかなぁ。
快楽原則に身を任せて、精神的葛藤を忌避することの何がいけないの?
目の前に快楽があれば、飛び込んでいけばいい。辛いことがあれば、目を背ければいい。
それがイドより生成されし、生きる力の源泉たるリビドーなのよ。
イドの解放こそが、究極の人生、至高の生。これ以上無い生き方だわ~」
さとり「(こいし……)」
さとり「(思えば……あなたは、いつもそう。
本能に従順で、嫌なことはすぐに放り出し、自分の好きなことだけしていても許されると思っている。
そうやってあなたは、ついに自分の運命までも放棄した。
サトリとしての能力を捨て去り、無意識に傾倒して生きてゆく道を選んだ……)」
さとり「(でも、それは結局逃げでしかない。
右の道は急な坂で辛いから、左の道を行く。今度は左だと道が狭いから、右を行く。
そうして嫌な方を避けてばかりいけば、行き当たるのは袋小路。
こいしだって、それぐらいはわかっているはず。
でもあの娘は、そんな根本すら無意識でぼかし、目を向けようとしない。
どこまでも浅はかな、わたしの妹―――)」
衣玖 「それは……違うと思います!」
さとり「(…………おや?)」
衣玖 「イドの解放に身を委ねることが至上の生き方だなど、あるはずがない。
人は自らを律するからこそ、生きてゆけるのです。
回避と接近の葛藤を繰り返し、辛いときは涙してこそ、真の快楽の喜びがある。
辛くて、悩んで、泣いて、笑って、葛藤して……それでもどうしようもなく辛くても、いつかは前を向いて歩き出せる。
わたしが空から眺めてきた人々や妖怪は、みんなそうやって……懸命に生きていました。
心とは本来、そんなとても美しく、統合された機能なのです。
かつて他人の心までも知り得ていたあなたが、その機能の素晴らしさに気づいていないはずがない。
そうではないですか?」
こいし「……どうやら見込み違いだったみたいね。
こんなにわからないひとだったなんて、なんだか残念」
こいし「心が素晴らしい? 統合された機能?
わたしがどうして、心を視る力を捨てたと思う?
心底嫌になったからよ、他人の心が。
表面上どんな素晴らしい聖人君子だったとしても、その内面は全く別のことを考えてる。
他人を蔑んで、自分を尊ぶ浅ましい典型よ。
内と外、どちらも見える者にとって、そのギャップは吐き気を催す以外の何者でもない。
断言していいわ。心ほど醜いものはこの世には存在しないってね。
眺めていいことなんて、何一つ無いわ」
衣玖 「そんなこと……」
こいし「あ~いいのよ別に。
わたしはわたしの生き方を理解してもらいたいわけでも、お喋りしたいわけでもないから。
それに、わかる? 無意識を操れるということは、感情も制御できるということ。
どんなことを言われようと、わたしは何一つ感じないわ」
早苗 「感情を制御って……。
そんなことができるものなんですか、諏訪子様?」
諏訪子「あ~? ググればいいじゃん」
早苗 「そんな身も蓋もない……。ここ携帯は圏外ですし、教えてくださいよ」
諏訪子「ま、理屈じゃ可能だろうね。あくまでも理屈だけど。
でも無意識を操作できるってだけで、そこまでできるものなのかなぁ」
さとり「こいしの能力……すなわち無意識を操る力は、そう単純なものではありません。
無意識、つまり内面的なものだけでなく、本来生物が常時自覚していない機能、
すなわち脳神経や脊髄神経、そして自律神経における全てまでも意のままに操ることができるのです」
早苗 「えっと、どういう意味なんでしょう。なんだか難しそう……」
さとり「簡潔に説明しましょう。
心ある生物はみな、自分の意思で自律神経を自由にコントロールすることはできない。
例えば、『今日は心臓を使いすぎたので、一時間だけ休ませてやろう』なんて言って
勝手に心臓を止めることなんてできませんわよね?
だとすれば、同じく自律神経によって調整されている情動や情緒も、
自分の意思でコントロールすることは理屈ではできないのが道理です」
さとり「じゃあ、常人に情動をコントロールすることはまったく不可能なのか。答えはノーです。
実は訓練をすれば、ある程度は可能なんですね。
そのことは、禅やヨガの行者が、独自の修行法によって心身の安定を得ていることからも明らか。
禅ではオリジナルの呼吸法によって、主体と客体の区別のない明鏡止水の心の状態を目指して修行し、
一方、ヨガでは食事法や呼吸法といった生理的行法、体位法や体操法といった解剖学的行法、
精神統一法や無心法といった心理学的行法などの方法によって修行を積む。
これに対し西洋では、自律訓練法やリラクゼーション法など、
精神医学の理論に基づいて科学的に体系づけられた訓練法が開発されています」
さとり「しかし……それらはあくまで技法。
心理学的に正統な手段であり、そのような鍛錬と呼ぶべき方法をもって初めて人は、
意図的に情動を操作し、自律神経系を休めることができる。
ですがこいし、あの娘だけは違います。
普通、自律訓練法などを用いる場合、人はその技法を熟得するために数年もの時間を要し、
さらにその技法を用いたとしても安定した深いトランス状態に到達するまでには時間がかかる。
しかしこいしは、それを意図的に、しかも瞬時に自分をトランス状態へと移行させることができる。
はっきりいって、これは人間業―――もとい、妖怪業―――ではありません。
幻想郷にありふれているどんな魔法などよりも、ずっと奇跡的な業と言えるでしょう」
諏訪子「(ふぅん……そうか。
自律神経系の操作ができるということは、極端な話、常に自らを最高の状態に置くことも可能。
肉体的にも精神的にも、ベストのコンディションを維持できる。強いわね、確かに)」
早苗 「(あうう……。
というか、やっぱり難しかった……)」
こいし「だから……ふふふ、わたしを説き伏せたいなら、意識じゃなく無意識の領域で語ることね!
本当に自我がイドに勝るのか、あなた自身で証明して見せてよ!」
こいし「ドロー! 手札から、強者の苦痛を発動!」
《強者(きょうしゃ)の苦痛(くつう)/Burden of the Mighty》 †
永続魔法
相手フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの攻撃力は
レベル×100ポイントダウンする。
衣玖 「(……っ!? 2枚目……!)」
こいし「これであなたのモンスターの攻撃力はさらにダウンするわ。
そしてリバースカードオープン、死のマジック・ボックス!!」
《死(し)のマジック・ボックス/Mystic Box》 †
通常魔法
自分と相手フィールド上に存在するモンスターを1体ずつ選択して発動する。
選択した相手モンスター1体を破壊し、
選択した自分のモンスター1体のコントロールを相手に移す。
衣玖 「(この魔法カードは……?)」
こいし「死のマジック・ボックスは、相手のモンスター一体を破壊し、自分のモンスターのコントロールを相手に移すのよ。
その裏守備を破壊するわ」
衣玖 「……破壊されたエレキツネは、この瞬間効果が発動します。
誘発効果でこのターン、もうあなたはもう魔法・罠・モンスター効果を使うことはできません」
《エレキツネ/Wattfox》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/光属性/雷族/攻 800/守 100
このカードが相手によって破壊された場合、
そのターン相手はモンスターの特殊召喚
及び魔法・罠・効果モンスターの効果を発動する事ができない。
霊夢 「破壊されて効果が発動するモンスター! これはおいしいわねっ」
早苗 「いや……これは、遅かったかもしれません。
おそらく相手の狙いは、モンスターを破壊することではなく……」
こいし「惜しかったわね。エレキツネの誘発効果の前に、死のマジック・ボックスの処理は終了しているわ」
こいし「さあ、あなたの無意識を呼び覚ましてあげる。あなたの意識の根底に棲むイドをね!
相手フィールドに現れろ、超魔神イド!!」
超魔神イド 攻撃力1600
エレキジ 攻撃力600
衣玖 「(なっ……! イドが……わたしのフィールドに!?)」
文 『あらあら~? これはどういうことでしょう!
赤コーナー、自分のエースモンスターを、わざわざ相手にプレゼントしちゃいましたよ~?』
パチェ『なるほど。どうやら彼女のデッキ、ただイドの不死の能力で殴るだけのものじゃなかったようね』
文 『と、仰いますと?』
パチェ『再生能力に目がいきがちだけど、超魔神イドには複数の能力があるわ。
それは、自分のフィールドに1枚しか存在できないルール効果。
そして、カードを操るコントローラーに対して強力な召喚制限を課す永続効果よ。
この場合、赤コーナーの狙いは後者の効果を利用することね。
すなわち、イドのコントローラーは、全てのモンスターの通常召喚・反転召喚・特殊召喚を封じられるのよ』
ぬえ 「モンスターを出せないってことなの、聖?」
白蓮 「ええ。通常召喚自体が不可能なので、イドをリリースして上級モンスターをアドバンス召喚することもできません。
どうやら今までのビートダウンは布石。
初めからこの状況を作り出すことが、こいしさんの狙いだったようですね」
こいし「イドがいなくなったから、わたしはモンスターが召喚できるわ。
裏守備とリバースカードを1枚セット。ターンエンドよ」
こいし「うふふ、その超魔神イドは、あなたの無意識から生まれた怪物だよ。
無意識の上に意識が立つというのなら、そのイドを支配し、振り払うできるはず。
本当にできるかな? あなたにそれが」
こいし LP1500:手札0:裏守備、苦痛2、伏せ1
衣玖 LP 900:手札0:超魔神イド(攻1000)、キジ(攻400)、キャッスル、天空の泉、伏せ1
衣玖 「(こんなことになるとは……。
でも、まだだわ。おそらくあの裏守備は、高守備力か、戦闘で破壊されないモンスターのはず。
なら、まだ直接攻撃のできるエレキジでライフを削っていけば……)」
衣玖 「ドローします! エレキジで、こいしさんにダイレクト……」
こいし「ダメね~、そんなんじゃ。トラップ発動よ。拷問車輪」
《拷問車輪(ごうもんしゃりん)/Nightmare Wheel》 †
永続罠
このカードがフィールド上に存在する限り、
指定した相手モンスター1体は攻撃できず、表示形式も変更できない。
自分のスタンバイフェイズ時、このカードは相手ライフに
500ポイントのダメージを与える。
指定モンスターがフィールド上から離れた時、このカードを破壊する。
こいし「対象は当然、そのエレキジね。このカードがある限り、エレキジは攻撃できないわ」
衣玖 「(攻撃を、封じられた……!? くっ……)」
衣玖 「(イドで裏守備は……攻撃できない。
このタイミングで出してきたのだから、当然あの守備モンスターの守備力は、イドの攻撃力を上回っているはず。
イドで破壊されないと踏んでいるから、こいしさんは伏せてきた。
わざわざさらに強者の苦痛でイドの攻撃力を下げてきたのだから、そう見てほぼ間違いない……)」
衣玖 「(わたしのライフは、あとわずか900。下手をすれば、反射ダメージだけで終わってしまう。
いや、拷問車輪が発動している以上、もうかすり傷すらも負うことができない。
駄目だわ、ここは絶対に攻撃しては……)」
衣玖 「メインフェイズ2で、イドを守備表示に変更します。ターンエンドです……」
こいし LP1500:手札0:裏守備、苦痛2、拷問車輪(キジ)
衣玖 LP 900:手札1:超魔神イド(攻1000)、キジ(攻400)、キャッスル、天空の泉、伏せ1
こいし「(ふふふ……イドで攻撃はしてこなかったわね。
この裏守備は、守備力2200のエンペラー・ストゥム。攻撃すれば楽になったのに)」
こいし「(こういうの、普通は懸命っていうのかもしれないけど、皮肉ね。
長生きするだけ、苦痛も長引く。とっとと無意識のイドに身を委ねればいいのに)」
こいし「さあわたしのターン。ドロー、そしてスタンバイフェイズに、拷問車輪の効果が発動よ。
500ダメージね」
衣玖 LP900→400
諏訪子「あ~らら。これ、まずいんじゃない?
毎ターン500ダメージもらったら、もうこっちの猶予は次の1ターンしかないじゃん」
霊夢 「そんなぁ~。鍋ェ……」
早苗 「あああ、霊夢さんの魂が抜けかかってる……」
こいし「あなたはこれで、自分の無意識に蝕まれるのを待つのみ。
わたしはそのときをゆっくり待つとするわ。ターン終了よ」
こいし LP1500:手札1:裏守備、苦痛2、拷問車輪(キジ)、伏せ1
衣玖 LP 400:手札1:超魔神イド(攻1000)、キジ(攻400)、キャッスル、天空の泉、伏せ1
衣玖 「(う、この状況……。いけないわ。このままでは……)」
こいし「戦意喪失、といったところかしら。
もう心を視る力は無いわたしだけど、その青ざめた顔色を見ればそれぐらいはわかるわ。
意識だけで戦うには、どうしても限界があるのよ。そろそろ、認めざるを得ないんじゃないかな~?」
衣玖 「……いえ、そういうわけにはいきません。まだライフとデッキは残っています」
こいし「あっそ。まあ、そんな感じの台詞が返ってくるとは思ってたけどね。
どうも地上の妖怪は、みんな諦めが悪いような気がしてならないわ。
無意識ではどうにもならないってことをわかってるはずなのに、ね」
衣玖 「かといって、目に映る何もかもから顔を背けて、無意識に逃げ込むのは違うと思います。
そんなの……究極の現実逃避ではありませんか」
こいし「あははっ。静かそうな顔して、えらい大層な皮肉を放ってくれるじゃない。
でも……言ったでしょ? わたしに言葉で問いかけようとしても無意味だって。
どんな罵詈雑言でも、わたしを苛立たせることなんてできないわ。
本気でわたしを考え直させようっていうなら、イドの支配するこの状況をひっくり返してみせることね」
衣玖 「……どうやら、それ以外にないようですね」
さとり「(…………ほう)」
さとり「(なるほど。この危機を打破できるカードが、まだデッキに眠っているらしいですね)」
さとり「(しかし……それを今引き当てられるかどうかはまた別問題。あなたの指運次第です。
今までこいしの無意識領域を打ち破った者は一人もいない。
永江衣玖さん、といったかしら。
デュエルモンスターズに関しては日の浅いあなたに、そこまでの器があるのか、願わくば……)」
***
________同刻 博麗神社宿舎前
魔理沙 LP5900:手札2:Sin真紅眼、クリアーワールド、伏せ1
空 LP8000:手札0:デーモン、デストロイヤー、ガーディアン、ダグレ、伏せ1
空 「白日にさらけ出すですって? 滑稽ね!
むしろ日にさらされているのはあなたの方。わたしという巨大な太陽の前にね! ドローよ!」
空 「モンスターどもで、その黒竜に攻撃!」
魔理沙「いやだから、クリアーワールドの効果で攻撃はできないぜ」
空 「あー、そうだっけ? まあいいや。
デストロイヤー以外を全員守備。一枚セットで、ターンエンドっと」
妖夢 「(く……あの人、暢気な台詞とは裏腹に、この身を焼くような妖気は……。
側にいるわたし達ですらこうなのに、只中にいる魔理沙さんはどれほど……)」
魔理沙「わたしのターン……ドローだ!」
魔理沙「(……虚勢を張るのも一苦労だぜ。
この熱気、目を開ければ景色が覚束ないし、声を荒げたら喉が焼けつきそうだ。
あいつ、デュエルが進むに従って、熱が上がってるような気がする。
やっぱり長期戦は駄目だ。わたしの身体がもたないぜ。このカードで……)」
魔理沙「リバースカードオープンだ! 竜の逆鱗!」
《竜(りゅう)の逆鱗(げきりん)/Dragon's Rage》 †
永続罠
自分フィールド上のドラゴン族モンスターが守備表示モンスターを攻撃した時に
その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手に戦闘ダメージを与える。
魔理沙「この永続トラップにより、わたしの場のドラゴン族は全て攻撃時トランプル効果が付与される。
Sinレッドアイズで、インフェルニティ・デーモンに攻撃!
邪恋、ダークネス・メガフレア!!」
空 「んぎぎ……なんの! やっぱりこの程度の火力……たいしたことないわね!」LP8000→6800
空 「わたしの手札は0。この状態でインフェルニティが戦闘で破壊された時、
墓地のインフェルニティ・リベンジャーが特殊召喚できる。
レベル4になって、守備で特殊召喚よ!」
《インフェルニティ・リベンジャー/Infernity Avenger》 †
チューナー(効果モンスター)
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
このカードが墓地に存在し、自分の手札が0枚の場合、
「インフェルニティ・リベンジャー」以外の自分フィールド上に存在する
モンスターが相手モンスターとの戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
このカードを墓地から特殊召喚する事ができる。
この効果で特殊召喚したこのカードのレベルは、
相手モンスターに破壊された自分のモンスターと同じレベルになる。
魔理沙「わたしのメインフェイズ2だ。トレード・インを発動。
手札のブルーアイズを捨て、2枚ドローするぜ」
《トレード・イン/Trade In》 †
通常魔法
手札からレベル8のモンスターカードを1枚捨てる。
自分のデッキからカードを2枚ドローする。
魔理沙「(手札入れ替えはできたが……確かにこの調子じゃ、あいつのライフを減らしきる前に、逆転手を打たれてしまうな。
今このカードを出すのはリスクを伴うが、召喚権を無駄にしないためにも……)」
魔理沙「手札から、創世の預言者を召喚!」
《創世(そうせい)の預言者(よげんしゃ)/Herald of Creation》 †
効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1800/守 600
手札を1枚捨てる。
自分の墓地に存在するレベル7以上のモンスター1体を手札に加える。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
魔理沙「優先権を行使、起動効果だ。
手札を一枚捨て、墓地のSinスターダストドラゴンを手札に加えるぜ」
燐 「(ふうん、Sinスターダスト……あのデッキの切り札か。
とはいえ、この状況じゃ手札にいれたところでどうにもできやしないね)」
燐 「おっと、お姉さん~。ズルしちゃ駄目だよ。
新たに光属性のモンスターが召喚されたんだ。
クリアーワールドのネガティブエフェクトを受けてもらわないとね」
魔理沙「わかってるぜ。クリアーワールドの効果で、わたしは手札を公開してプレイする。
維持コストでライフを支払いターンエンドだ」LP5900→5400
魔理沙手札:Sinスターダスト・ドラゴン、テラ・フォーミング
魔理沙 LP5400:手札2:Sin真紅眼、預言者、クリアーワールド、逆鱗
空 LP6800:手札0:デストロイヤー、ガーディアン、リベンジャー(星4)、ダグレ、伏せ2
空 「ああ……滾る! 滾るわ! いよいよわたしの身体にも核が満ちてきたよ!」
幽香 「ったく……いいかげん暑くなってきたわね。
それに本当に、馬鹿みたいな妖気だこと。むしろ馬鹿」
燐 「まあ確かにお空は馬鹿だけど…………っていやいや。
ていうか、お空~! ちょっとほんとに熱いから、もうちょい火力抑えてよ~!」
空 「フフフ……さあ、どう焼き尽くしてほしい?
ウランでこんがり? それともプルトニウムでじっくり?
まあ、どっちにしろ跡形も残んないだろうけどねぇ! アッハッハッハッ!」
燐 「あちゃ~、もう全然聞こえてないや……。
こりゃこっちも、火の粉が来ないうちに避難した方がいいかねぇ。ああなると止めらんないわ」
幽香 「だ、そうよ。あなたも避難したら?
わたしはまだ平気だけど、普通の妖怪にはだいぶきついんじゃない?」
妖夢 「わたしは…………残ります。最後まで、見守りたいです」
幽香 「……ふふふ。そう。まあ、好きにしたら」
空 「わたしのターン! メルティングドローよ!」
魔理沙「(奴の場には、レベル4のチューナーがいる……。
間違いなくシンクロが来る!)」
空 「今こそ見せてあげる。太陽に蠢く黒点、究極の煉獄を!
レベル4のインフェルニティ・リベンジャーに、レベル4のインフェルニティ・ガーディアンをチューニング!」
空 「炸裂せよ!! インフェルニティ・デス・ドラゴン!!!」
《インフェルニティ・デス・ドラゴン/Infernity Doom Dragon》 †
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2400
闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、自分の手札が0枚の場合に相手フィールド上に存在する
モンスター1体を選択して発動する事ができる。
選択した相手モンスターを破壊し、
破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
この効果を発動するターンこのカードは攻撃する事ができない。
妖夢 「(……!? インフェルニティ・デス・ドラゴン!)」
空 「まだよ! 竜の逆鱗を墓地に送り、手札のトラップ・イーターを特殊召喚!」
《トラップ・イーター/Trap Eater》 †
チューナー(効果モンスター)
星4/闇属性/悪魔族/攻1900/守1600
このカードは通常召喚できない。
相手フィールド上に表側表示で存在する罠カード1枚を
墓地へ送った場合のみ特殊召喚する事ができる。
魔理沙「(またチューナーだと……!?)」
空 「ダーク・グレファーとチューニングし、2体目のインフェルニティ・デス・ドラゴンをシンクロ召喚よ!」
幽香 「(2体目……! いや、まだ……)」
空 「もうこの熱を止めることはできないよ! さらにトラップ発動、デーモンの雄叫び!」
《デーモンの雄叫(おたけ)び/Archfiend's Roar》 †
通常罠
500ライフポイントを払い発動する。
自分の墓地から「デーモン」という名のついたモンスターカード1枚を
自分のフィールド上に特殊召喚する。
このモンスターは、いかなる場合にも生け贄にする事はできず、
このターンのエンドフェイズに破壊される。
空 「墓地のインフェルニティ・デーモンを特殊召喚!
インフェルニティ・デーモンの効果で、デッキのインフェルニティ・ビートルを手札に加えるわ。
こいつを召喚!」LP6800→6300
《インフェルニティ・ビートル/Infernity Beetle》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/闇属性/昆虫族/攻1200/守 0
自分の手札が0枚の場合、
このカードをリリースする事で自分のデッキから
「インフェルニティ・ビートル」を2体まで特殊召喚する。
空 「こいつで終わりよ!
インフェルニティ・ビートルと、インフェルニティ・デストロイヤーをチューニング!!
3体目のデス・ドラゴンを召喚!!!」
インフェルニティ・デス・ドラゴン 攻撃力3000
インフェルニティ・デス・ドラゴン 攻撃力3000
インフェルニティ・デス・ドラゴン 攻撃力3000
妖夢 「そんな……っ!? インフェルニティ・デス・ドラゴンが三体!?」
空 「クリアーワールドの効果で攻撃はできないんだっけ。
でも関係無いわね! インフェルニティ・デス・ドラゴンの効果発動!
手札が0の時、相手モンスターを破壊し、その攻撃力の半分のダメージを与える!
2体分の効果を使うわ!」
空 「愚かな人間め! 究極のエネルギー、今こそくらうがいい!!
爆符、ギガフレアーッ!!!」
魔理沙「ーーー~~~~っ……!!」LP5400→4200→3300
妖夢 「魔理沙さん……っ!」
魔理沙「うう…………ハァ、ハァ。大……丈夫だぜ。
どうやら、焼き尽くすには火力が足りなかったようだな」
空 「ふん、よく言うわね。もう体中ボロボロじゃないの。
あなたなんて、運よく焼け残った燃えカスに過ぎないのよ。
次のわたしのターンで、今度こそ跡形無く塵にしてあげる! アーハハハハハッ!!」
魔理沙 LP3300:手札2:クリアーワールド
空 LP6300:手札0:インフェルニティ・デス・ドラゴン3、伏せ1
魔理沙「ハァ……ハァ……」
妖夢 「(攻撃力3000が3体も……。
クリアーワールドで相手は攻撃こそできないけど、それも時間の問題。
モンスターを出そうにも、片っ端から破壊されてしまう。
いやそもそも、そうこうしているうちに、もう魔理沙さんの体力が……)」
空 「この世の全ては、太陽から生まれた!
創造の神は、自分で創造したものから自分を創造したのよ!
今こそ、わたしはわたし自身がこの星の太陽となる!
幻想郷の全てを消滅し、全てを創造してみせる!
この星に群れる全ての生命を焼き尽くしてからね!」
燐 「あーあ~。お空の奴、完全にイッちゃってるね。主旨思っくそ変わっちゃってるし。
でもこうなると、あいつはほんとに止めらんないよ。
ここでなんとかしないと、ほんとに地上は終わっちゃうかもね。ご愁傷様っと」
幽香 「歪んだ世界の住人には、自分の歪みが見えないのよ。もっとも、わたしも同じ穴の狢ではあるけどね」
魔理沙「……どうやら、お前には少しお灸を据えなきゃならないようだな。
命は人それぞれのものだ。その命をどうこう言えるほど、お前に命というものの造詣があるとは思えない!」
空 「ハハハハッ! これだから死に際の人間はおもしろいわ。いつもいつも笑える捨て台詞を吐くんだから」
空 「それに何? 造詣ですって? 片腹痛いわ!
わたしは死を司る地獄烏! 八咫烏様の神徳を得た今、天・地・人全てを象徴する太陽となったのよ!
天に太陽は二つあってはならない! あなたも万物等しく、わたしという太陽の前に平伏するがいいわ!」
魔理沙「そんなの関係ない! 太陽だろうとなんだろうと、わたしの光で吹き飛ばす!
いくぜ、ドロー!!」
魔理沙「手札から、テラ・フォーミングを発動!
デッキの死皇帝の陵墓をサーチし、こいつを発動する!」
《テラ・フォーミング/Terraforming》 †
通常魔法
自分のデッキからフィールド魔法カードを1枚手札に加える。
《死皇帝(しこうてい)の陵墓(りょうぼ)/Mausoleum of the Emperor》 †
フィールド魔法
お互いのプレイヤーは、生け贄召喚に必要なモンスターの数×1000ライフポイント
を払う事で、生け贄モンスター無しでそのモンスターを通常召喚する事ができる。
妖夢 「(……新たなフィールド魔法! このタイミングで!?)」
燐 「ハハハッ! 馬鹿だね、お姉さん!
焦って打開策を強行するつもりみたいだけど、どう考えても悪手だよ!
フィールド魔法が書き換えられたことで、クリアーワールドは破壊された。
これで次のターン、デスドラゴンの総攻撃で確実にあの世行きさ!」
幽香 「ふふっ。次のターンがあれば、ね」
空 「……なんだって?」
魔理沙「ちぇっ、先に言われちまったな。だが、そのとおりだ。終わらせてやるぜ、このターンで!
わたしはエクストラデッキから、スターダスト・ドラゴンを除外し……」
魔理沙「来い!! Sin、スターダスト・ドラゴン!!!」
《Sin(シン) スターダスト・ドラゴン》 †
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
このカードは通常召喚できない。
自分のエクストラデッキから「スターダスト・ドラゴン」1体を
ゲームから除外した場合のみ特殊召喚できる。
「Sin」と名のついたモンスターは
フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。
このカードが表側表示で存在する限り、
自分の他のモンスターは攻撃宣言できない。
フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合このカードを破壊する。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
表側表示で存在するフィールド魔法カードは効果では破壊されない。
妖夢 「(……Sinスターダスト! でも……)」
空 「まだわかってないようね!
その程度の攻撃力、わたしの超火力の前では涼風同然! かき消してやるわ!」
魔理沙「やれやれ、また言われたな。それもこっちの台詞だぜ。
わたしの大魔法で、全て吹き飛ばしてやる!」
魔理沙「わたしは死皇帝の陵墓の効果を発動! ライフを2000支払い……」LP3300→1300
魔理沙「究極の破壊力、今ここに顕現せよ! 破壊竜ガンドラ!!」
《破壊竜(はかいりゅう)ガンドラ/Gandora the Dragon of Destruction 》 †
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻 0/守 0
このカードは特殊召喚できない。
自分のライフポイントを半分払う事で、
このカード以外のフィールド上のカードを全て破壊しゲームから除外する。
この効果で破壊したカード1枚につき、
このカードの攻撃力は300ポイントアップする。
このカードは召喚・反転召喚されたターンのエンドフェイズ時に墓地へ送られる。
空 「……!?」
燐 「なっ……ガンドラだって!?」
妖夢 「(全てを破滅させる力を持った、破壊そのものの権化……!
あれこそ、核をも上回る、究極の破壊の力!)」
幽香 「力には力……ふふふ、馬鹿らしいけど、あいつらしいわ」
空 「究極の破壊力ですって……? 世迷言を!
そんなもの、あるわけない! 核を越える究極の力なんて!」
魔理沙「なら、試してみるか? 破壊竜ガンドラ、起動効果発動!」
魔理沙「ライフを半分支払い、フィールドのカードを全て破壊する!!
デストロイ・ギガ・スパーク!!!」LP1300→650
空 「くっ……ううあああああああっ!」
破壊竜ガンドラ 攻撃力1500
燐 「……お空! そんなっ、インフェルニティ・デス・ドラゴンが…………全滅!?」
空 「うう……そんな。わたしの力を……吹き飛ばした……。人間如きに、くそ……」
空 「でも……これで勝ったと思わないことね!
核の力は無限よ。一度尽きても、限りなく膨大なエネルギーが湧いてくる!
次のわたしのターンで、再び圧倒的な原子の力を見せつけて……」
魔理沙「言ったはずだぜ。次は無いってな。このターンで終わりだ!」
空 「な……できるわけがないわ、そんなこと! ありえないったらありえない!
だって、だって……! あなたはもう手札を使い切って、フィールドにはそのドラゴン以外、何も……何も……!」
空 「何、も……無いはずなのに……。
どうして!? どうして〝そのフィールド魔法は残っているの!?〟」
燐 「フィールド魔法だって!? お空、何を言って……」
妖夢 「いいや、確かに残ってる! これは、まさか……!」
魔理沙「そう、Sinスターダスト・ドラゴンの効果さ。
このモンスターが場にいる時、フィールド魔法は破壊されずに場に残る!
例えSinスターダストが破壊されたとしてもな!」
空 「う……でも、それがどうしたっていうの!
フィールド魔法だけ残したって、モンスターがいなきゃ何の意味も無い!」
幽香 「意味が無い? 馬鹿ね。無いわけないじゃない。
なぜなら、〝Sinモンスターを召喚するには、フィールド魔法が必要だから〟よ。
思い出してごらんなさい。前のターン、創世の預言者の効果で魔理沙が捨てたカードを」
妖夢 「前のターン、ですか? そういえば、捨てたのは何を……」
魔理沙「今に見せてやるさ。全てを照らし出す、この世の真実をな!
わたしは、ライフをさらに半分支払い……」LP650→325
魔理沙「今こそ、真なる世界より舞い降りろ!! Sin、トゥルース・ドラゴン!!!」
《Sin(シン) トゥルース・ドラゴン》 †
効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に表側表示で存在する「Sin トゥルース・ドラゴン」以外の
「Sin」と名のついたモンスターが戦闘またはカードの効果によって破壊された場合、
ライフポイントを半分払う事でのみこのカードを手札または墓地から特殊召喚できる。
「Sin」と名のついたモンスターはフィールド上に1体しか表側表示で存在できない。
フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合このカードを破壊する。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て破壊する。
空 「っ!?」
燐 「な……攻撃力5000だって!?」
妖夢 「(あれが、真実の竜……。この世の真理を照らし出す、究極の力……)」
幽香 「ふふふ。霊烏路空とやら、力に溺れたわね。
力とは、物質的にではなく、概念的に測って初めてその真価がわかる。
それすなわち、信念というのよ。
力に溺れる者には、その一点が絶対的に欠けている」
妖夢 「(…………)」
妖夢 「(信念……。信じること……)」
Sinトゥルース・ドラゴン 攻撃力5000
破壊竜ガンドラ 攻撃力1500
魔理沙「お前のライフポイントは6300だったな。さあ、とくと味わうがいいぜ。
核をも越えるパワー。力への意志ってやつをな」
空 「ああ、うう……」
魔理沙「バトルだ! 破壊竜ガンドラ、そしてSinトゥルース・ドラゴンで、空にダイレクトアタック!!」
魔理沙「この真実の輝きで、お前の正体を照らし出す!!
魔砲、ファイナル・トゥルーススパーク!!!」
空 LP6300→1300→0
*
空 「……きゃあああああああっ!!」
燐 「ああ、お空~……」
妖夢 「(熱気が……退いていく。元凶を倒したからか。これで……)」
魔理沙「……力は意志を伴ってこそ、初めてその真価を発揮する。
ただ撒き散らすだけじゃ芸が無いってことだ。覚えておくんだな」
空 「うう……。も、燃え尽きたわ……。真っ白に……」
幽香 「(……力場の反動。術者の精神力が潰えたことで、手綱を失った熱が全て自分の下へはね返った。
あれだけのエネルギーを受けてまだ意識が残ってるなんて、ほとほと呆れる限りね。
でもああなっては、しばらくは指一本動かすことも侭ならないでしょう)」
幽香 「(しかしまあ、それにしても……)」
幽香 「人間のくせに、どこでそんな達観したような台詞を覚えたのやら。
それともあなた、案外見た目よりもいい年齢だったりするのかしら?」
魔理沙「ったく……言ってくれるぜ。こんなフラフラの人間に向かって……ううっ」
妖夢 「魔理沙さん……っ!」
魔理沙「……よぉ。見たか。ならず者をとっちめてやったぜ」
妖夢 「やっぱり、ぎりぎりだったんですね。
まったく、あなたはいつもいつもムチャをして……」
魔理沙「心頭滅却すれば、ピンチもまた涼しが信条なんでな……うう、身体のあちこちがヒリヒリするぜ。
こりゃ当分風呂には入れないな」
妖夢 「もう、こっちは心配して言ってるのに……。
でも、それだけ減らず口を叩ければ大丈夫ですね。
白玉楼の露天浴は、万病に効果がある泉源を使っています。
この大会が終わったら、ぜひ湯治にいらしてください」
魔理沙「へへ、そいつはいい。たまにはあの世巡りも悪くないな」
幽香 「まったく、暢気だこと。もう終わった後の算段だなんて。
あなた達の目標は、この大会で勝つことだったんじゃないの?」
魔理沙「それはそうだな。そういや妖夢。お前、大将がこんなところにいて大丈夫なのか?」
妖夢 「そう、ですね。もうそろそろ副将戦も終わる頃でしょうし、さすがに急いだほうがよさそうです。
永江さんに、いつまでも重荷を抱えさせてはいけませんし……」
魔理沙「そういう意味じゃない。わたしが言ってるのは、お前自身のことだよ」
妖夢 「えっ、わたしですか?」
魔理沙「ああ。もし衣玖が負けていたら大将戦、お前の相手はあのさとりだ。
それに《七色のレアハンター》の件もある。あいつはその首謀者でもあるんだ。
どんな手を使ってくるかわからないぜ?
お前は幽々子のために、なんとしても勝たなきゃならないんだろ。本当に、大丈夫なのか?」
妖夢 「わたしは……」
妖夢 「…………愚問です。
相手が誰であろうと…………同じ相手に二度負けるなんて、西行寺の庭師として失格ですから」
魔理沙「ははっ、そっか。お前も言うようになったな。
念を入れて発破かけるまでもなかったか。
何もこっちは心配しているわけじゃないんだ。後は頼んだぜ、大将」
妖夢 「はいっ!」
幽香 「そういえば、あの二人はどうするつもり?」
魔理沙「そうだな、とりあえず大会が終わるまでその辺の木にでも縛りつけて…………ってあれ?
燐も空もいないぞ! あいつら、どこ行った!?」
妖夢 「大丈夫です。今しがた境内の方へ、お燐さんが相方を背負って走り去っていくのを確認しました。
おそらく、さとりさんの所へ戻ったんだと思います」
魔理沙「思いますって、逃がしてよかったのか?」
妖夢 「あのボロボロの状態じゃもう悪さもできないでしょうし……。
それに、あとはさとりさんに直接問い詰めればいいことです。
盗られたカード達も、おそらく全部さとりさんが持っているはず。
ならば、大将戦で全ての決着をつけるだけです。
もし永江さんが勝って地上チームの勝利が確定していたとしても、それは変わりません」
幽香 「ん? 何か落ちてるわね。これは……封筒?」
≪ かつては七つに連ねた光。
全ての光は奪われた。
残りの一つは闇へと消える。
~七色のレアハンター~≫
魔理沙「……黒色の便箋。どうやらあいつら、慌てて落っことしていったみたいだな」
幽香 「〝全ての光は奪われた〟……か。
どうやら、あのパペット・プラントが最後のカードだったみたいね。
おそらくあいつらの予定では、カードを奪った後、この便箋を残していくつもりだったということか」
妖夢 「最後のメッセージだったというわけですね…………って、幽香さんはよかったんですか?
カード、持ってかれちゃったのに逃がしちゃって」
幽香 「別にいいわ。ノーマルだし、ショップ行けば50円で買えるしね」
妖夢 「いや、まあそうなんでしょうけど……。そういう問題ではなくてですね」
幽香 「あら、あなたが取り返してくれるんでしょう?
なら、わたしが焦ってあいつらを止めることもないじゃない。期待してるわよ、わたしも」
妖夢 「(幽香さん……)」
妖夢 「(皮肉といおうか……。あらゆる運命は、わたしとさとりさんとの再戦に収束された。
次の勝負で、全ての運命が決する。
カードを取り返すのも、鍋も、地上の妖怪達の矜持も、あらゆるものがわたしの双肩にかけられた……)」
妖夢 「(……いや、違うな。かけられたのではなく、託されたんだ。
今なら、その意味がわかる気がする……)」
妖夢 「行きましょう。決戦の場へ」
魔理沙「おお。次が正真正銘最後だ。
前回の雪辱も、今回の清算も、全部いっぺんに済ませちまおうぜ」
幽香 「確かに、いい加減小腹もすいてきたしね。
乗りかかった船だし、最後まで見守ってあげるわ」
妖夢 「はい。では、急ぎましょう!」
魔理沙「いざゆかんだぜ!」
*
妖夢 「(…………)」
妖夢 「(わたしは……本当にわかったんです。
〝信じる〟ことの本質、その本当の意味が……)」
妖夢 「(だから、もう絶対に負けません。相手が誰であろうと、必ず……!)」
***
________22:40 博麗神社境内
こいし LP1500:手札1:裏守備、苦痛2、拷問車輪(キジ)、伏せ1
衣玖 LP 400:手札1:超魔神イド(攻1000)、キジ(攻400)、キャッスル、天空の泉、伏せ1
文 『さあ~いよいよ最終局面です。
イドロックが決まってしまっている今、永江さんはモンスターを召喚することができません。
しかしこのまま何もしなければ、拷問車輪の効果で決着がついてしまうという瀬戸際の状況。
青コーナー、絶対的な窮地に立たされました~!』
パチェ『拷問車輪を破壊すればとりあえずは凌げるけど、根本的な解決にはなっていないわ。
青コーナーが勝機を見出すとしたら、やはりイドを対処する必要がある』
霊夢 「イドを対処……。できるの? そんなことが……」
早苗 「できるとしたら、アドバンス召喚ではなく、魔法や罠のコストや効果でリリースまたは破壊しなきゃなりませんね。
もっとも、そんなカードは少ないわけですが……」
ぬえ 「拷問車輪もなんとかしなきゃならないよね?
イドをどうにかできたとしても、あれも除去しなきゃあと次のターンで終わってしまうわ。
しかも相手の場には裏守備モンスターまで……」
白蓮 「そうですね。つまり、次のドローで、イド・車輪・裏守備の全ての対処をしなきゃならない。
地上チームの方々にとって、このうえなく厳しい状況といえるでしょう」
諏訪子「もう無理でしょ~。諦め諦め」
霊夢 「ちょっとあんた、何言ってんのよっ。あと一勝で鍋なのよっ、鍋っ」
諏訪子「鍋がどれほどのもんだってのよ。勝手に作って食べりゃいいじゃん」
霊夢 「わたしはあんたら富裕層とは違うのっ。鍋を食べれるのは、今日しかないのよ!
魔理沙から大会の話を聞いて一週間、水とその辺の草しか食べてないんだからっ」
早苗 「幻想郷の巫女ってたくましいんですね……。
わたしも精進しなきゃ駄目でしょうか」
諏訪子「そりゃ幻想郷じゃなくて無人島よ。早苗もそろそろ鍋は諦めなよ。
なにせこの調子で衣玖が負けたら大将戦、あの半人半霊の相手は心を読めるさとりなんだもん。
勝てるわけがないわ。もう里で肉まんでも買って帰った方がいいかもね~」
霊夢 「あんたが負けたせいじゃないの~。無職のわたしは肉まんすら買えないのよ~」
にとり「(こいつ、いよいよ自分を無職とまでのたまいやがった……。
もう終わりや博麗神社……)」
衣玖 「…………」
衣玖 「(…………この状況を突破しするには、ただ一点、あのカードを引き込むしかない。
残りのデッキは、十……二十枚? 確率で言えば、二十数分の一……)」
衣玖 「(それを……本当に引けるの? 素人のわたしが、そんな低い確率で……)」
衣玖 「(でも、ここで引けなければ……わたしが勝たなければ、試合は大将戦にまで縺れ込んでしまう。
地底チームの大将は、こいしさんの姉のさとりさん。他人の深層心理から心を読む、正真正銘本物のサトリ。
いくら魂魄さんでも、心を読むさとりさん相手に敵うはずがない。
わたしが、ここで引かなきゃ駄目なのに……)」
衣玖 「(うっ……!
そんな…………また、手が震えて……)」
衣玖 「(駄目……だわ。こんなんじゃ、引けるわけ……)」
衣玖 「(すみません。魂魄さん……)」
妖夢 「………………永江さんっ!」
衣玖 「(……!? この声……)」
魔理沙「……よしっ、まだ踏ん張ってたかっ。ライフこそ劣勢ではあるようだが」
衣玖 「お二人とも……無事だったんですね。よかった」
燐 「え~ん。さとり様、ごめんなさい~」
空 「任務失敗……あいたたたた」
諏訪子「!?」
霊夢 「……さとりのペット!?
なんであんたらがここにいんのよっ」
幽香 「フン、知れたこと。そいつらが一連の騒動の実行犯だったからよ」
早苗 「幽香さんっ!? いつのまに……」
勇儀 「おや、随分長いTタイムだったんだね」
幽香 「Tタイムとか言うな。ぶっ潰すわよ」
ぬえ 「それより、実行犯って……」
魔理沙「そのまんまの意味さ。《七色のレアハンター》の正体は、こいつらだ」
にとり「な、なんだって~!?」
文 『え? え……?
何? も~、何の騒ぎですか~?』
パチェ『なにやら観客席が騒がしいわね。あの妖獣たちは……?』
幽々子『ふふふ……妖夢。どうやら、つきとめたようね』
妖夢 「はいっ、幽々子様!
今回の一連の犯行…………それらの実行を指示していたのは、さとりさんでした!」
文 『……なんですって!?』
さとり「(…………)」
さとり「(……お空は、やはり失敗しましたか)」
さとり「(パペット・プラントは手に入れてきたようだけど……まあ、これ以上はやむを得ませんね。
さすがに、しらを切ることもできなさそうですし。〝あの方〟の本意ではないでしょうが……)」
白蓮 「さとりさんのペット……ということでしたわよね、その方たちは。
一体どういうことです?」
さとり「……あらあら。仕方ありませんね。こうなってしまっては」
妖夢 「(さとりさん……)」
さとり「ごめんなさいね、妖夢さん。
どうやらわたしは、あなたを少し騙してたみたいです」
妖夢 「騙してたって、そんな……」
さとり「本当にすみません。でも、そんな悲しい思いをしないで。
これも全て、皆さんのためを思ってやったことなんですから」
魔理沙「よく言うぜ。自分から大会を申し出ておいて、自分でメチャクチャにするなんて、どういうつもりなんだ」
さとり「特に深い意図などありません。
ただ大会の発案者としては、生真面目に普通の大会をしても物足りないかと思いましてね。
地上の妖怪の方々が刺激に飢えていることはわかっていました。
わたしは皆さんのために、提供して差し上げたのです。
刺激という名の、言うならエンターテイメント、でしょうか」
幽香 「自作自演のうえに、押し付けがましい物言い。
静かそうな顔して、随分と厚顔な妖怪だこと」
さとり「あら、お口の割には、幽香さんの心の中は楽しくて仕方がないみたいですけれど?」
霊夢 「幽香~、あんたぁ……」
幽香 「あらあら、そうだっけ? うふふふふ」
白蓮 「……さとりさん、口をお慎みください。
今の発言は、自白同然ととられても仕方ないものです」
さとり「構いませんよ、聖さん。
事実に基づいている自白ほど、非の打ち所の無いものはないでしょう。
わたしはありのままを語っているに過ぎません」
白蓮 「…………そうですか。ならば同じチームの同胞といえど、仕方ありません。
少々痛い目に遭ってでも、ぬえから奪ったカードを返していただきます!」
さとり「聖さんは家族想いゆえ、そうくることはわかっていました。
お空たちに盗ませたカードは今全て、わたしの手中にあります。
今ぬえさんのカードがどこにあるかは、わたししか知りません。
それでもよろしければ、好きなようにどうぞ」
白蓮 「ッ……卑劣な」
さとり「当然、こうなればあなたはどうすることもできないのもわかっていました。
申し訳ないですが、全てが終わるまでおとなしくしていてください」
早苗 「くっ……! 諏訪子様のカードが奪われていなければ……。
あ、でも500円なんでしたっけ?」
諏訪子「いや、本当は付録ついたまま読み捨てられてたのを拾ったからタダなんだけどね。
あ、でも駄目だよ。手を出しちゃ」
勇儀 「あらら。カードを人質にとられちゃ仕方ない。あいつに手出しは出来なさそうだね」
にとり「あなたは別に大丈夫なんじゃないんですか? 盗られたわけでもないし」
勇儀 「え? だって、このままの方が面白そうじゃん」
にとり「さいですか……」
文 『なんとなんとなんと~! なんということでしょう!
此度大会を騒がしてくれた《七色のレアハンター》の正体は、この大会を発案した古明地さとりさんその人でした~!
これはもはや大会どころではありませ~ん!』
パチェ『いいの? あなたは見てるだけで』
文 『いやまあ、正直わたしはにとりのカードがどうなろうと知ったこっちゃないですから。
このままの方が視聴率とれそうですし~♪』
にとり「(このカラス野郎……)」
妖夢 「(ともかく……皆のカードが人質にされている以上、さとりさんに手は出せない。
いったいどうすれば……)」
さとり「何をする必要もありませんよ、妖夢さん」
妖夢 「……!」
さとり「あなただけではない。わたしを含むここにいる全員は、事の成り行きを見守っていればいいのです。
すなわち、今行われているデュエルを、です」
魔理沙「ただ見てろってのか? 一体何が狙いだ」
さとり「狙いも何も、このタイミングで《七色のレアハンター》の正体が露呈されることは、わたしの本意ではありませんでした。
来たるべき頃合に明かすつもりだったのですが……こうなった以上、そんなことも言ってられないというだけの話です」
霊夢 「来たるべき頃合? 自分から白状する気だったっていうの?」
さとり「そうです。ですので、その頃合まで、あなた方には大人しく静観していてもらいましょう。
こいし」
こいし「あら、なあに? お姉ちゃん」
さとり「あと一息で心配はないかと思うけど、お願いね」
こいし「わかってるって。お姉ちゃんの番まで回せばいいんでしょ? 楽勝楽勝」
衣玖 「……そうはいきません! このドローで、逆転すれば……!」
衣玖 「(……っ。まだ、手が震えて……)」
衣玖 「(これでは……。どうしたら……)」
妖夢 「永江さんっ!」
衣玖 「えっ……? 魂魄、さん……?」
妖夢 「わたしのことは気にしないでください。あなたの思うままにデュエルしてくれて構いません!」
衣玖 「でも、わたしが負けたら、チームは……。
魂魄さんの実力を疑っているわけではありませんが、相手がさとりさんでは、チームが勝利することは……」
妖夢 「ですから、構いません。むしろわたしにとっては、彼女との決着は望むところなんです。
だから……あなたの好きにデュエルしてください。
もちろん、結果どうなろうと、決して誰も永江さんを咎めなんてしません。
最後まで、諦めずに、楽しく。それがデュエルなんです!」
衣玖 「…………」
衣玖 「(緊張が……解けていく。手も、もう震えない……)」
衣玖 「(また気負いすぎていた、みたいですね。魂魄さんに重荷を背負わせまいと……。
もとより、わたしが気をかけるほど彼女は弱くなんてないのに)」
衣玖 「(最後まで諦めずに、楽しく……か。
それがデュエルモンスターズの本分、原点なのですね。
今まで強くなろうと必死になって総領娘様に教わったりしたけど……。
初心者のわたしにも、初めてわかった気がします……)」
衣玖 「……いきます、こいしさん! ドロー!!」
衣玖 「…………」
こいし「その様子だと……引いちゃったのかな? お目当てのカード」
衣玖 「……ええ。無意識を払う意識。
それは、何よりも強固な意志と精神に他ありません!」
衣玖 「手札から、トラスト・マインドを発動!!」
《トラスト・マインド/Mind Trust》 †
通常魔法
自分フィールド上に存在するレベル2以上の
モンスター1体をリリースして発動する。
自分の墓地から、リリースしたモンスターの
半分以下のレベルを持つチューナー1体を手札に加える。
こいし「(マインド…………精神!?)」
衣玖 「この魔法カードはコストとして、自分の場のモンスターをリリースすることができます。
わたしは超魔神イドをリリース! 消え去りなさい、無意識に巣食うリビドーよ!」
霊夢 「イドが……消えた!」
早苗 「やりました! これで、衣玖さんはモンスターを召喚できる!」
衣玖 「さらに効果により、墓地のエレキツネを手札に加えます。そしてこれを召喚!」
《エレキツネ/Wattfox》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/光属性/雷族/攻 800/守 100
このカードが相手によって破壊された場合、
そのターン相手はモンスターの特殊召喚
及び魔法・罠・効果モンスターの効果を発動する事ができない。
衣玖 「いきます! レベル2のエレキツネに、レベル4のエレキジをチューニング!!」
衣玖 「来なさい、早雲雷魚! シンクロ召喚……エレキマイラ!!」
《エレキマイラ》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/光属性/雷族/攻1400/守1200
「エレキ」と名のついたチューナー+チューナー以外の雷族モンスター1体以上
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
このカードが直接攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
相手の手札をランダムに1枚デッキの一番上に置く。
ぬえ 「なっ!? ここでシンクロですって!?」
白蓮 「意志の光……この輝きは、かつて失われた法界の火にも似ている。美しいですね」
衣玖 「最後に、エレキマイラにエレキューブを装備させます。
墓地に送って攻撃力を1000アップさせ、バトルフェイズ!」
《エレキューブ/Wattcube》 †
装備魔法
雷族モンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は自分の墓地に存在する
雷族モンスターの数×100ポイントアップする。
また、自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送る事で、
自分フィールド上に表側表示で存在する
雷族モンスター1体の攻撃力は1000ポイントアップする。
エレキマイラ 攻撃力1200
こいし「……!?」
衣玖 「エレキマイラは、相手の場にモンスターがいてもダイレクトアタックができます。
こいしさんに直接攻撃です! 竜宮の使い遊・泳・弾!!」
こいし「……きゃあああっ!?」LP1500→300
妖夢 「(やった……! 永江さんっ!)」
魔理沙「よしっ! 入ったぜ!」
文 『竜宮の使い遊泳弾が決まった~ッ!
まさに紫電一閃ッ! 衣玖さんの最強スペルです! これはさすがに避けきれませ~ん!』
パチェ『あのスペカそんなに難しいかしらね。作者は初見で取れたらしいわよ。文花帖での話だけど』
幽々子『未だにカンダタロープが取れてないらしいけどね』
こいし「ううう……」
衣玖 「本来ならば、エレキマイラは相手の手札をデッキトップに戻す効果がありますが……
こいしさんの手札は0枚ですので発動はしません。ターンエンドです」
こいし LP 300:手札1:ストゥム、苦痛2、裏守備、伏せ1
衣玖 LP 400:手札0:キマイラ(攻1200)、キャッスル、天空の泉、伏せ1
こいし「…………」
さとり「(……本当にこいしの無意識領域を破るとは。素晴らしいですね)」
霊夢 「よっしゃあ! さとりの奴め、どんなもんよっ。
これであんたなんか出るまでもなく、地上チームの勝利だわ! 鍋は目前よぉ! ヒャッハァ!」
早苗 「お、落ち着いて霊夢さん……。空腹で目がイッちゃってますよ」
魔理沙「だが……これでさとり、お前の計画もご破算のようだぜ。
大将戦で何やらかすつもりだったかは知らないが、副将で片がついてしまっちゃお前は出番すら無い。
うちの副将を舐めすぎたな」
さとり「あら、わたしは決して永江さんを侮ったわけではありませんよ。
彼女が素晴らしい潜在能力をお持ちだということは、彼女の意識を覗いた時からわかっていました。
まさか、ここまでこいしの無意識に対抗できるとは思いませんでしたが……。
おかげで、こいしも少しは認識を改める気になったようです。
永江さんには、礼を言わなければなりませんね」
魔理沙「礼だと? 何を言う。とにかく、年貢の納め時って奴だぜ。
たっぷりと納めてもらおうか、年貢を。できれば、米やらなんやらで」
さとり「礼を言いたいのは本心ですよ。
こいしは心を視る力を捨ててから、ずっと無意識に浸り続けていた。
あのままでは、こいしの意識は無意識に侵食され、いつか完全に消滅していたかもしれません。
いくらやめろと言っても、同じ心を視る苦しみを知るわたしには、こいしを説得する術は無かったでしょう。
彼女……永江さんが、意志の強さを見せてくれたおかげです」
こいし「…………ふう、凄いのね。あなた」
衣玖 「えっ?」
こいし「まさか本当にイドを倒すなんて。びっくりしちゃった。
強すぎる意識は、ときに原初の無意識すらもはねのけるのね。
久しぶりに、あの感覚を思い出した気がするわ」
衣玖 「そうですか……。
わかっていただけたなら、わたしも嬉しいです」
こいし「ドロー。でも、悪いんだけど、負けてあげるわけにはいかないの。
お姉ちゃんに怒られちゃうからね。リバースカードオープン、リビングデッドの呼び声」
《リビングデッドの呼(よ)び声(ごえ)/Call of the Haunted》 †
永続罠(制限カード)
自分の墓地からモンスター1体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。
こいし「墓地のイドを蘇生するわ」
《超魔神(ちょうまじん)イド/Ido the Supreme Magical Force》 †
効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻2200/守 800
このカードがカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、
次のターンのスタンバイフェイズ時にこのカードを墓地から特殊召喚し、
このカード以外の自分フィールドに存在するモンスターを全て破壊する。
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
自分はモンスターを通常召喚・反転召喚・特殊召喚する事ができない。
「超魔神イド」は自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。
衣玖 「(なっ……!?)」
早苗 「またイドが……!」
パチェ「(しかしくず鉄のかかしがある以上、攻撃は意味が無いはず。
ならば、なんのために召喚を……)」
こいし「ほんとはこのカードを使うつもりはなかったんだけど……でも、引いちゃったんだからしょうがないよね。
1枚伏せて、ターン終了。さ、早くドローして」
衣玖 「そんな。またイドを召喚するなんて。
あなたは、まだ無意識に頼ろうと……」
こいし「仕方ないの。だって、能力を捨てたわたしにはこれしかないもの。
でもあなたのデュエルに免じて、今度からは意識の方にも目を向けてみるから」
衣玖 「……そうですか。では、ドローします……」
こいし「この瞬間、トラップ発動よ。破壊指輪」
《破壊(はかい)指輪(リング)/Destruction Ring》 †
通常罠
自分フィールド上の表側表示モンスター1体を破壊し、
お互いに1000ポイントダメージを受ける。
衣玖 「!?」
こいし「イドを破壊して、お互いに1000ダメージを与えるわ」
妖夢 「(1000ダメージ……! お互いということは、まさか……)」
衣玖 LP400→0
こいし LP300→0
霊夢 「なっ!?」
ぬえ 「どっちも……ゼロ!?」
早苗 「そんなっ! これって……」
白蓮 「破壊指輪の効果ダメージは、お互いに同時。ということは……」
幽々子『引き分け、ね』
文 『……なんと~!! なんとなんとなんという結末でしょう!
副将戦、息詰まる接戦の末、決着はドロー! 引き分けになりましたぁ~!!』
パチェ『まさかドローとは……。意外すぎる結末ね』
霊夢 「ちょ、ちょっと待ってよ!
引き分けって、勝敗はどうなるの!?」
さとり「当然、引き分けなんだから引き分けです。勝敗はつきません。
ですよね、射命丸さん?」
文 「う~ん、そうですねぇ。
まさかドローになるなんて思ってませんでしたから、引き分けの取り決めなんてしてませんでしたけど……」
パチェ「かといって、再試合というにもねぇ。
順当に考えれば、やはり星つかずで大将戦に持ち越しじゃあないかしら」
幽々子「わたしもそう思うわ。
あれほどのデュエルを無効試合にするなんて、それはデュエルに対する冒涜、じゃあないかしら?」
文 「まったく、あなたは普段とぼけていても肝心なところできっちり締めてきますね。
ですが、わたしもデュエリストの端くれ。まったくもって同感です」
文 『……皆さん! 運営側の総意がまとまりました!
副将戦は勝敗つかずの引き分け! 決着は大将戦に持ち越しです!』
早苗 「そんな、結局……。あんなに衣玖さんが頑張ったのに」
衣玖 「……いいんです。先ほどの戦いでは、わたしは実力以上の何かによってなんとか健闘できたに過ぎません。
勝利こそできませんでしたが、悔いなど全くないのです。それに……」
衣玖 「わたしは魂魄さん、あなたを信じています。
地上チームの勝利は、ぜひあなたの手で勝ち取ってください」
妖夢 「(永江さん……)」
妖夢 「…………約束します。この剣にかけて!」
*
諏訪子「……あ~らら。これじゃやっぱり駄目じゃん。
あんなお子様が、さとりに勝てるわけないもん」
にとり「(お子様……あんたが言うかね)」
幽香 「ふうん。あなた、本当にそう思っているの? 神様のくせに、見識が狭いのね」
諏訪子「あ~ん? そういうあんたこそ、よっぽど他人を挑発するのが趣味らしいわね。
それとも、まさか同じチームだからって、あんなお子様の肩もとうってえの?」
幽香 「別に。肩なんか持たないわ。
わたしは他人に情をかけるようなことはしない妖怪だもの。
ただ、卒然的に思っただけ」
諏訪子「卒然的~? あいつが勝つって?」
幽香 「ええ。勘と言ったらそれまでではあるけど。
まあ、じきにわかるんじゃない。大将戦が始まれば、ね。うふふふふ」
諏訪子「(…………こいつ)」
霊夢 「魔理沙……」
魔理沙「おわっ…………霊夢。
いきなり背後に立つなよ。そんな技いつのまに覚えたんだ」
霊夢 「わたしの胃袋が、もう限界だって言ってるわ。
なんとかしないと、とんでもないことになる……。
この幻想郷が……破滅するッ!」
魔理沙「してたまるか」
霊夢 「とにかく……もしこれだけ我慢しても鍋が食べられなかったら、代わりにあんたを食べるから。そのつもりでね」
妖夢 「……行っちゃった。ありゃもうブチ切れ寸前ですね。
半ば本気なんじゃないんですか? 今の」
魔理沙「そいつは困るな。できれば生じゃなくて、せめて火ぐらい通してもらいたいもんだぜ。
こんな極上の素材なんだから」
妖夢 「またそんな軽口叩いて……。なんでそれだけ余裕がもてるんだか」
魔理沙「不思議か? まあ、後は頼んだとだけ言っておくぜ。
わたしもいい加減小腹がすいてきたしな」
妖夢 「もう。調子いいんだから……」
こいし「……あっ、いたいた。ちょっと待って~」
衣玖 「……えっ? わたしですか」
こいし「うん。その……そういえば、デュエルはしたけど、お互いの自己紹介はまだだと思って……」
衣玖 「ああ……ふふふ。そういえばそうでしたね。
わたしは永江衣玖、竜宮の使いです。よろしくね、こいしさん」
こいし「あ、うん! わたしは古明地こいしっていうの。
あなた、凄いのね。あそこまでイドを超自我で押さえ込むなんて」
衣玖「わたしは、自身を律することに美徳と快楽を見出す人種ですから。
本能だけに任せて行動するのは、わたしの美感が我慢ならないだけです」
こいし「ふふふ、そうなんだ。ほんと、おもしろいのね。
その……今回はありがとう。デュエル、楽しかったよ。またやろうね!」
衣玖 「ええ。わたしでよければ、いつでも空気を読んでお受けします」
こいし「ありがと。約束だからね! それじゃっ」
さとり「(デュエルが楽しい……。
無意識ではなく、意識ではっきりと感じたのね……)」
さとり「(そう、あの竜宮の使いが言ったとおり、こいしの能力は即ち、究極の現実逃避に他ならない。
今までわたしは、その事を何度もこいしに教えようとした。
でも、それが自分に不都合なことと知ると、あの娘はすぐに意識の外に押し出してしまっていた。
自分の都合の悪いこと、不快を感じることがあれば、すぐに無意識下に抑圧し忘れ去る。
そんな悪癖が、あの娘の内で慢性化していた……)」
さとり「(だけど、今度ばかりは……こいしも少しは理解をしてくれたようですね。
本当によかったわ、あの娘を連れてきて……)」
さとり「(でも……そんなあなたが、少しだけ羨ましい……。
そう感じてしまうのは、贅沢なのかしら……)」
こいし「お姉ちゃん、ただいまっ」
さとり「おかえりなさい。楽しめたみたいね」
こいし「うんっ。でも、ごめんね。ほんとはちゃんと勝たなきゃならなかったんだろうけど……」
さとり「いいのよ。あなたが満足したのなら、それで」
こいし「えへへ。お姉ちゃんも、最後、頑張ってね!」
勇儀 「最終戦で決着か! やっぱり、こうじゃなくちゃね!」
ぬえ 「いよいよ最後、かぁ。なんだか緊張するなぁ」
白蓮 「……さとりさん。大将戦で戦うことが、あなたの望みなのですか?」
さとり「有体に言えば、そうですね」
白蓮 「有体に、ですって? 曖昧に答えないでください」
さとり「本当にすみません。
しかし、心配なさらないでください。次でわたしが勝てば、星の数は同じ。
その後は運営を言いくるめて、わたし達のチームが……」
白蓮 「わたくしが言ってるのは、そんなことではなく……!」
さとり「わかっています。ぬえさんのカードのことでしょう。
それもご心配なく。最終戦が終わったら、必ずお返しします。
ですからしばしの間だけ、目をつぶっていてほしいのです」
白蓮 「終わったら……?
どういうことです。その言質、信用してよいのですか?」
さとり「ええ。もともと、そのつもりでしたから」
白蓮 「(そのつもり……? どういうこと?)」
白蓮 「あなたの望みは……一体なんなのです?」
さとり「望み、ですか。決まっています。
わたしの望み…………それは、今までに味わったことのないほどの、最高のデュエルをしたい。
ただ、それだけなのですから……」
・・・・・・To be continued
お空ちゃんのエクストラはインフェルニティと百目竜だけだったんでしょうね。
エクストラまで種族、カテゴリ統一のこだわりはよくわかります。
射命丸の傲慢っぷりが、もはやすがすがしいまでになってますね。おい、水辺には気をつけろよ。腕が伸びてくるかもしれないからな。
新制限改訂は……まあ、あれですね。マスドラが禁止になったなら、イレカエルせめて制限に戻ってほしかったなーと。カエル使いとしては。
六武は門以外に制限がかからなかったのが意外すぎましたね。キザンか師範にかかるとばかり……。
まあ、キザンにかかったとしても、下級を星3以下で固めた私の【ロー武衆】には関係ありませんから。
まっかく、クラミ痔あさんの書く敵キャラは全力で悪さがでてますね。でも、そこが良い!あと、こいしと衣玖さんの無意識の話はクラミ痔あさんが自分で調べたんですか、元から知っていた知識ですか?知っていたのならすごいな~と思います。
Sinトゥルースがでて、けずりきったとこがすごい熱くてよかったです!
ドローか…、2対1だったので衣玖さんが負けるかな?と思いましたがあの健闘で負けはたしかに納得がいかないですねw つーか、衣玖さんが初心者に見えなかった。あ、でも衣玖さんだからいいのかな。
パペプラは200ぐらいするのでは、幽香さん…
新禁止・制限発表でしたね。俺のBF・デブダンが大打撃をうけましたorz
個人的にうれしい解除はスナイプ、スキドレ、死霊、巨大化ですかね。櫃はないからうれしいけど意味ない…
失ったものの割には得たものは少なかったですよね。
では、長文失礼しました!
こいしちゃんがビッグマウス過ぎてそれ死亡フラグや!とかなりハラハラしていたもので。
綺麗に副将戦まとまってたと思います、お疲れ様でした。さとりさん言いくるめるとかいっちゃだm(ry
大将戦は……個人的には分割かなぁと思ったり。
まとめて投稿もそれはそれでアリだと思いますが、投稿される度に前作読み返す楽しみもありますし。
新制限微妙だなぁ。
クリスティア嫌いなんでそこだけ嬉しいけど、スキドレ解放とか……。
ダンディはクイック、ドリルとかで悪巧み出来る上、埋葬とデブリの二枚からトリシュ出せたりでもうね……。
月書は犠牲になったのだ……。
最終回は一気にみたい気もしますが、分割したほうが楽しみが増えるし、前半みて後半の展開予想とかできていいと思います!
カンダタは300枚位でできた、2時間ぶっつづけだと、そりゃできるよな…。遊泳弾はまだほとんどやってませんね。明日やるか!
大将戦は……分割でしょうか。やはり続き予想は楽しいですし、CM的にも。
ちなみに、私はカンダタロープはほとんど苦労しなかったクチです。初の撮影枚数3桁は椛の通常でした。
七色のレアハンター最後の獲物は、自分フィールド上のカードをデッキに戻す闇属性、すなわちウィラコチャ・ラスカ。つまり勇儀姐さんだ!
……とか思ってたけど、パペットで終了でしたか。
ありがとうございます。修正させていただきました。
ずっとグローブだと勘違いしてました(´∀、)
ロー武衆とは……。なんだかこだわりを感じますね!
永続でロックをかけるデッキでしょうか? どういうデッキなんだろ。
>>2
お褒めに預かり嬉しいです(*´ω`*)
無意識云々は、元々知ってたことです。作者は院で心理学専攻してるので。仕事しながらですが。
衣玖さんは天子から一週間鍛えてもらった成果がでたみたいですね。もう天子よりうまいんじゃ(ry
BFはゴドバカルート規制もあるけど、スキドレ無制限が一番きつそう。
まあでも、今まで散々暴れまわったんだから、もうゴールしていいよね……。
ちなみに、自分はカンダタ余裕で1000枚超えてるはずorz
>>3
ありがとうございます~。
遊戯王はアニメでもなんでも死亡フラグ立てるのが好きですからね。
ギャラリーが勝手にカードの説明するなとw
でもこうして書いてると、そういう話の流れが凄く理に敵ってるっていうのもわかるんですよね。
さとり戦がどうなるかドキドキ。何やら真の黒幕も見えてきて、そちらも楽しみです!!
新改訂は死ぬべきカードが死なないのはもういつもの事ですな……
スキルドレインは並べ、ソリティアマンセーゲーな環境における抑止力としては絶対に必要だと思うの、あくまでトーナメント環境での話で。スキドレ一枚で詰む方が悪いですし
デミス、バーロー、スナスト、巨大化辺りがコナミから過去の遺物認定受けてるのが何とも。
櫃無制限にされても本が常に品切れなんだよびえーん。
もっと大胆に大量のパワーカードをばっさばっさ制限掛けて見るのも面白いかも
そろそろネクロフェイスちゃんのこと許して……
先の方達が書かれてるように自分も分割がいいかなと思います。
副将戦は、こいしちゃんのライフを削り切れなかったのが逆転フラグでしたね。結果は引き分けでしたが。
新制限は……
ゴヨウ禁止が今更と感じました。確かにブリュも危ない効果持ちですが、ゴヨウは出しやすい上、レベルに似つかわしくない高ステータスと効果が噛み合ってる凶悪さがあります。レベル9くらいまでならだいたい倒せるステータスってのは問題あったと思います。
六武は当然規制。六武使ってますが、さすがにあれは回りすぎた。
ダムドの禁止を期待してたのに、ソーサラー完全復活とか……。
それなら、千眼サクリと月読命とネクロフェイスくらいは緩めてもいいと思うんだ。
ドゥローレンはそもそも3枚も入れないから(スペース的に)何もかわらないかと……
ソーサラー復活でまたカオスが組めるの嬉しい
カードガンナー準制限とか何を考えているんだ……
ゴヨウは星のプリントミスそう思ってた時が私にもありました。
今のところ分割の方がいいという意見が占めてるので、とりあえずその方向で考えたいと思います!
>>7
異物認定ww
確かにそんな扱いですね。
ネクロフェイスは苦手なんで、できればずっとそのままでいてほしいんですが(´∀、)
>>9
自分もトゥルースドラゴンはなかなかいいカードだと思います。
巨大化が準制限になるので悪用されそうですけど。
個人的に、ダムドは一番嫌いなカードといっても過言じゃないです。
どの辺が嫌いかを書き連ねたら、きっと原稿用紙で三枚じゃ足りませんw
>>10
うーん、なるほど。
やはり六武衆はやばそうですね。
ナチュビなんてホイホイ出されたらたまったもんじゃないですし。
月の書減ってスタダの処理もきつくなるし……幽閉3積みがデフォになったりするんでしょうか;
>>11
久しぶりにカオス使いたいですよねー。
ブレイカーも制限かかってないし、案外スタン気味のカオスは強そうな気がします。
勝敗数からして衣玖さんに負けフラグ立ちまくりだったからとても嬉しいクラミ痔あさん感謝
あと真実龍も熱かったですね、温度的な意味で。さすが魔理沙素晴らしいパワーだ燃えるデュエルをありがとう!(熱的な意味で)
新制限?バニラを多用する私にはスキドレ三積はありがたいです。そしてKONMAIはそんなにエクシーズを(ry
見てみたい。(ツヴァイやらエルタニン、ラーバァとか入れて)
制限では、スキドレ・次元・弾圧・バルバロスな私は大歓迎。
オネストつよい……、まあ事故ってあんま勝てないですけどねwww
ありがとうございます。
やっぱり引き分けにして正解だったみたいですね!
>>14
アリスはしばらく出てないですしね。
その間に出た機械族の強いカードもたくさんありますし、次デュエルするとしたらぜひ進化したサイバー流を使わせてあげたいです。
あと人形使いなんでカラクリなんてかなりハマってますね。
>>15
ありがとうございます。できれば二月中に次を投稿したいです。