食べ物は美味しく食べましょう。一部百合表現ありですが甘さは控えたので問題ないと思われ。
「餅はいらない、別の物が食べたい」
それは一月も半ばを過ぎた頃、レミリアの夕食の発言から始まった。
テーブルには磯べ餅、納豆餅などの焼餅と汁物は雑煮(当然餅入り)。
本来なら、主がいらないと言っているのだから他の物を用意するのがメイド長としての勤めだろう。
だが、現実は非常だった。
「それは出来ません」
あっさり切り捨てられた。
「いや、だって元旦からずっと朝昼晩と餅ばっかりじゃない?」
「レミィ、それは貴方だけじゃないでしょ」
「うっ」
見渡せばテーブルについている紅魔館主要メンバー揃って、同じようなメニューなのだ。
「お嬢様、三食餅ばかりなの当然おわかりだと思いますが」
「あー」
「『餅って美味しいわよね、これなら毎日食べてもいいわ』だったかしらレミィ?」
「えー」
「『一ヶ月ずっと続いても飽きないわね』だったよねーお姉さま?」
「うー」
「しかも勝手に注文して、門に大量の餅が届いたときはビックリしました」
「…」
視線が痛い。
「メイド達の食事も餅オンリーです。そろそろストライキが起きてもおかしく無いです」
「門番隊も同じです。食事の不満は士気に関わるので心配です」
従者二人がため息をつく。
「だって味にバリエーションが無いんだもの! 飽きるわよ!」
逆切れした。
だが飽きるのも当然で、
餅そのものは味はあっさりしているのでそれをどう味付けるかが問題なのだ。
焼餅は基本の醤油、きな粉をはじめ、納豆、大根おろし、ゴマなど、汁物は味噌にするか醤油にするかの変えようしかない。
「お餅って結構カロリーあるんですよ。そのせいか最近スカートがきつくなった気が…」
「そういえば咲夜さん、抱きしめると前よりちょっと肉付きがいいですね」
「やっぱり!?」
「でも、元々細すぎでしたし、今の方が抱き心地いいですよ」
「え、そ、そう?」
「はい、プニってして可愛いですよ」
「もう、美鈴ったら///」
「ええい!他所でやれ!他所で!」
「妹様、あれが『天然タラシ』というやつよ」
「うわ、桃色空間だ… ちょっと引くなー」
「お二人とも周りが見えてませんね」
「なんにせよ、餅を何とか消費しないといけないのよね?」
「はい、お嬢様。何せ、倉庫一杯にありますから」
桃色空間から帰還した咲夜が答えた。
「はぁー、餅より洋食が食べたい」
「つまり飽きずに食べれればいいのよね? 味とか変えられる魔法って無いかしら…」
「それはちょっと勘弁して」
「じゃあさ、焼餅を洋風にしてみたら?」
「え」
「だって和風って醤油とかが和風でしょ? それじゃなくて他の味にしてみればいいかなって」
「素晴らしい考えです妹様! 思えばお餅=和風という考えに囚われていたいました」
「流石、私の妹ね」
「どんなのが合いますかね? ちょっと楽しみです」
「どうせなら皆で考えてみたらどう? 意外な物が美味しいかもしれないし」
「パチュリー様、図書館で料理の本を見てみましょう」
何やらいい感じに盛り上がってきた。
「でも、今の分はきちんと食べてもらいます」
「「「「「はーい…」」」」」
ちょっとテンションが下がった。
○
「第一回お餅アレンジ料理会をはじめまーす!」
紅魔館の大きな厨房で美鈴のノリのいい声が響く。
「美鈴、第一回ってあるけど、二回目とかあるの?」
「いえ、お嬢様、予定はありません」
「じゃあ何で?」
「その方が雰囲気がでるかと思いまして」
「あっそ」
「まず単純に焼餅につける味を検討して見たいと思います。何か提案がある方はいらっしゃいますか?」
「はーい」
「はい、妹様」
「えーとね、ジャム」
「……」
一瞬沈黙が走る
「そ、そうね、餡子が合うのだからジャムが合ってもおかしくないわね、賢いわねフランは」
試食
「お姉様、イチゴジャム付けたげるね」
「あっ、そんなに沢山付けなくても…」
結果
「以外に問題なかった、イチゴジャム」
「オレンジマーマレードもまあまあ美味しかったよー」
「咲夜さんピーナッツバターはいけます」
「あら本当ね」
「蜂蜜は微妙ね」
「どちらかというとお菓子ですね」
「お姉様ーバター」
「醤油も足してみましょう」
「咲夜さん、食べるラー油」
「辛党好みね」
「パチュリー様、マヨネーズはいかがですか?」
「マヨネーズって万能調味料よね」
「ケチャップー」
「チーズ」
「チョコレート」
「バルサミコ酢ー」
数時間後
「胸焼けする…咲夜…胃薬」
「もうお餅いい」
「餅によって私の知識探求の道が絶たれるのね…」
「パチュリー様しっかりー!」
「咲夜さん、お餅ってどんなに味付け変えてもやっぱりお餅ですね」
「そうね…でも、まだ倉庫に沢山あるのよね…」
「何か消費できるには…」
「捨てるのは論外よ」
「何か有効的に使う手段はー、んっ、有効?友好?…あっいい考えがあります」
○
人里
お祭でも無いのに里の人間が中心の開けた場所に集まっている。
そこに黒白と紅白が二つ。
「何なんだ霊夢、人引っ張り出して祭りか?」
「知らないけどレミリア達が振る舞い餅をやるらしいのよ、
だからあんたもしっかりもらいなさい、わたしの分も」
「何でだ」
「はーい、こちらに並んでください。お餅を配りますよー」
見慣れた大陸風の衣装の女性とメイド服の女性の姿がある。
「よお、美鈴、咲夜」
「とりあえずお餅もらえる?」
「あれ、霊夢さん、魔理沙さん」
「ずいぶんわかりやすい要求ね…」
咲夜が呆れ顔で餅の皿を手渡した。
「んで、何でこんなことしてんだ?」
「館でお餅が沢山余ってしまいまして」
「お餅を人里で振舞ってみようと美鈴が考えたの」
「余ったお餅を有効的に利用するには人との友好的な交流がいいかと思いまして」
「ん、ゆうこう、ゆうこう…って駄洒落かよ!」
「良いじゃない、名案なのだし」
「何これ!」
「どうした霊夢」
箸と皿を手にした霊夢がプルプル震えている。
「醤油餅かと思ったら中にクリームソースが入ってた…」
「何だそれ!」
「ああ、それは館で人気が高かったやづですね」
「美味しいじゃない」
「嘘?」
「今回の事で新たに発見した味を広めようかとも思ったのよ、餅の新たな可能性をね」
「ジャムからハバネロまで色々取り揃えています」
「普通の黄な粉餅でいいです…」
「まあまあ、そう言わずに」
「遠慮はいらないわよ」
「わーん!!」
ンが一つ多いです。
とりあえず死ぬとは分かっていても、餅が飽きると言ったおぜうをブン殴りたい。
そして洋風とか自分の中ではありえない。餅は何も付けずに米の味を楽しむに限る。20前後程。
お餅様のお陰で小官のような山屋は助かっていると言うに。
つまり言いたいことはお餅おいしい。
このお餅マニアめ
意外とオチが普通だったかなあ。明太子チーズ今度試してみますね。
和洋がごっちゃになっても、餅は美味しいですね。
ぜひカスタードクリームを
そんなこたぁない
餅とチーズは焼かずに、少し白ワインと塩をかけてレンジでチン
溶けたチーズと餅が絡まって旨い!
是非やってみていただきたい。
そして咲夜さんのレシピにちからうどんがない件。
明太チーズは美味しそうでは歩けども…
洋風の味だとピザ風味とかでしょうかね?
おこげみたいに焼いて中華風あんかけをかけるのも中々いけますよ。
それにしてもお餅は色々アレンジが楽しめて面白いな
甘さが控えめ過ぎて、「お餅に飽きためーりんが代わりに咲夜さんを……」までしか読めなかった。
ウソデスゴメンナサイ
ご飯に合う物は基本どれも良く合う