百合注意・お子様カップルがイチャイチャ・親馬鹿お嬢様・自己設定・美鈴に関しては前作「天の灯火」繋がり
OKな人は下にどうぞ
冬、ベッドの誘惑に抗うのが難しい季節の朝。美鈴は目を覚ました。
いつもは小悪魔が起こしに来るまで布団の中でぬくぬくしているのだがその日は奇妙な違和感で目が覚めた。
ベッドの中は当然暖かい。
しかし、いつもピッタリとくっついて眠っている咲夜の身体が妙に熱く、汗ばんでいることに美鈴は気が付いた。
「さくやさん?」
そっと声をかけたが返事が無い。息は荒く、苦しそうにしている様子に美鈴は驚いた。
何がどうなっているのか分からないが、分かるのは咲夜がおかしいということだけだった。
「さくやさん、さくやさん」
「う…めーりん」
咲夜はゆっくりと目を開けるが、表情は苦しそうだ。
「さくやさん、ちょっと待ってて、おじょうさま達呼んで来るから」
どうすればいいのか分からない美鈴はベッドから飛び降りると裸足のまま部屋を飛び出していった。
「さて、今日はおちびさん達は素直に起きてくれますかねー。あら?」
紅魔館の保母さん役、小悪魔が美鈴と咲夜を起こすために部屋に向かっていると、
その目的の部屋から美鈴が飛び出してきた。
しかもその顔は今にも不安で泣きそうだったが、小悪魔の姿を確認すると駆け寄った。
「美鈴さん?」
「ふぁ、小悪魔さーん」
そのまま小悪魔の腰にしがみつくと泣き出してしまった。
○
泣いて言葉のハッキリしない美鈴から、「さくやさんが苦しそうにしている」と聞いた小悪魔は急いで部屋に向かった。
そこには、ベッドでグッタリとした咲夜の姿があった。
顔は赤く、あご側の頬が腫れて、熱を持っているように見える。
あきらかに病気と思われるが、美鈴はもちろん小悪魔も人間の病気に詳しいわけではない。
「美鈴さん、今からパチュリー様を呼んできますから咲夜さんを見ていてくださいね」
小悪魔が部屋を出た後、美鈴はどうしていいか分からず咲夜の寝ている側をウロウロするしか出来なかった。
「めーりん…」
「さくやさん!」
咲夜の顔を覗き込むと、うっすらと目をあけていた。
「さくやさん、大丈夫ですか?」
「頭やほっぺが痛い…」
「いま、小悪魔さんがパチュリーさまを呼んできてくれますから」
そういいながら咲夜の頭を撫でると、やはり体温は高く、髪も汗でしっとりとしていた。
「頭撫でていて嫌じゃないですか?」
「大丈夫、そのほうがちょっと気持ちいいから撫でいて」
「はい」
暫く撫でていると小悪魔がパチュリーを連れて戻ってきた。
少し遅れて、レミリアも慌ててやって来た。
「美鈴、ちょっとそこをどいてね? 咲夜の様子を見るから」
そういって咲夜の診察を始め、美鈴とレミリア、小悪魔はその様子を少し離れた場所から不安そうに眺めていた。
パチュリーは、咲夜に幾つか問診し、熱を測り、顔の腫れなどを確認すると手に持った用紙に書き込んだ。
「小悪魔、冷やした水とタオルを持ってきて」
「はい」
「どうなの? パチュリー」
「さくやさんは大丈夫ですか?」
「そうね、私は医術の方は得意ではないけれどこれは大体予想がつくわ。おそらくムンプスウイルス流行性耳下腺炎ね」
「何それは、大変な病気なの?」
「パチュリーさまー」
「パラミクソウイルス科のムンプスウイルスの感染による病気、発熱に頭痛、唾液腺の腫れが主な症状、
飛沫感染、接触感染などで起きるから、おそらく人里に行ったときにでも感染したのね」
「「…」」
「わかった?」
「「わかりませんでした」」
「つまり、おたふく風邪よ」
「おたふく風邪?」
「おたふくかぜ?」
「こちらではそう呼ばれているようね」
「それで、咲夜は大丈夫なの?」
「大丈夫よ、薬をちゃんと作るから。暫くは熱などの症状が続くけれど」
「よかったですー」
レミリアも美鈴もホッとした。
「看病は小悪魔に任せておけばいいから、あなた達はもう部屋から出て行ってね」
「え!一緒に居ちゃ駄目なんですか?!」
「そうよ、何人も居たら咲夜が落ち着いて休めないでしょ? 当然暫く咲夜とは一緒に寝られないから」
「静かにしていますよ」
「それに、これはうつる病気なの、妖怪は病気に強いけれど、万が一のこともあるから
近づかない様にしないといけないわ」
「うあっ…」
美鈴は泣きそうな顔をした後、がっくりとうなだれてしまった。
「美鈴、後はパチェに任せましょう」
レミリアはそう言って美鈴を抱き上げると部屋を静かに後にした。
すでに、スンスンと鼻を鳴らしてべそをかいている美鈴を抱きながら、レミリアは取りあえず
ゆっくり出来る場所へ移動しようとしていた。
いくら美鈴がレミリアより小さく、吸血鬼の力ならこの程度の重さなどはまったく問題ないとはいえ、
子供を一人抱えるのは中々バランスが難しい。
うまく体勢を直しながら美鈴を居間へ運び、ソファに座らせた。
「さて、何か食べないといけないわね」
メイドに居間に持ってくるように指示を出すと美鈴の隣に腰を下ろすと、
まだ俯いているその頭をクシャクシャになでた。
「ふぁ、止めてくださいー」
「そんな暗い顔しないのよ、パチェも大丈夫だって言っていたでしょう?」
美鈴の両頬をむにーと伸ばす。
「おー、伸びる伸びる」
「やふぇてー」
「そんな元気の無い顔をされたら、こっちも元気無くなるわよ。食事をとって、
自分に出来る事をしっかりやんなさい」
「ふぁーい」
その後、レミリアの美鈴いじりはメイドが朝食を持って来るまで続いた。
○
食事を終え、部屋の様子を廊下から伺っていると、中から小悪魔が食器を乗せたトレイを持って出てきた。
「小悪魔さん」
「あら、美鈴さん?」
「さくやさんは大丈夫ですか?」
「パチュリー様が作ったお薬を飲んでいるのでじきに良くなりますよ。まだ熱があるので辛そうですけれど」
「やっぱり入っちゃ駄目ですか?」
「パチュリー様が仰ったようにうつっては大変ですから、一度罹れば二度罹ることはなんですけど、
美鈴さんは過去にどんな病気に罹ったのか分からないので用心に越したことは無いですから」
「じゃあ、何か出来ること無いですか?」
「何かですか…」
暫く思案していた小悪魔はふと思いついた、今ある問題を解決するのに美鈴の助力が役に立つのではないか?
「ぜひ、協力してもらいたいことがあります」
○
「何か作るんですか?」
エプロンをつけた小悪魔に同じくエプロンをつけた美鈴が質問した。
「実は咲夜さんに食事をもって行ったんですが食欲が無いみたいで殆ど残してしまうんです」
先程、小悪魔が持っていたトレイにはミルク粥とスープが乗っていた。
「食べて栄養をつけないといけないんですけど…。それで咲夜さんに食べさせる物を一緒に作ってもらいたいのです」
「え、でも料理出来ないです」
「お手伝いだけでいいです、大事なのは美鈴さんも作ったという事ですから」
「?」
「『美鈴さんが頑張ってお手伝いした』となれば、咲夜さんも頑張って食べてくれでしょう?」
「そうですか?」
「そうですよ。咲夜さんは美鈴さん大好きですからね、大好きな人が作った物を食べないなんてことはしませよ」
「はう~/// えっと、頑張ります」
ちなみに、残ったミルク粥は美鈴のお腹の中に収納された。
「さて、何を作りましょうか?」
「ホットケーキはさくやさんも私も大好きですー」
「もうちょっと、飲み込みやすい物でないと…」
顎が腫れて飲み込む動作が今の咲夜にはちょっとつらい。
「んー、ゼリー?」
「今からだと固まるのに時間がかかりますね」
「じゃあ、プリン」
「プリンいいですね、卵と牛乳で栄養も取れますし、何より食べやすいですね。それじゃあプリンにしましょう」
「はーい」
幼女プリン製作中
「とろとろプリンを作りましょう」
「とろとろプリン?」
「普段のプリンより柔らかいトロッとしたプリンです、作り方も簡単ですから安心してくださいね」
「600ccの牛乳に砂糖を大匙3杯入れて火にかけて暖めます。火が強いと焦げるので中火でね。
砂糖が溶けたら火から上げておきます」
「はーい」
「卵を二個、そのうちの一個は黄身だけ使います」
「黄身だけ?」
「はい。そのほうがコクがでます。で、その二つは混ぜちゃいます。美鈴さんボールの卵を混ぜてくださいな」
「はーい」
「さっきの牛乳と混ぜてから濾します。これをしないと滑らかにならないんですよ。」
「甘い匂いがします」
「クッキーの生地とかホットケーキとか、焼く前でも美味しそうな気がするのは謎です」
「耐熱カップ流し込んで蓋をします。それを蒸し器に入れた後は弱火で10分ほど蒸します。
これ強火だと舌触りが悪くなるので注意です」
「とろとろプリンのとろとろがなくなっちゃいますね」
「そうですね。火を切った後、余熱で5分ほど追加で蒸したらOKです。」
・蒸し終了
「出来ましたー、熱いから気をつけて下さいね」
「わー、カップの中でゆるゆるって揺れます」
「この後冷やしてもいいですけど、今回は暖かいプリンでいきましょう。暖かいのも美味しいですよ」
「これならさくやさん食べてくれますね」
「そうですね」
○
「それでは、行ってきますね」
そう言って、小悪魔は咲夜が寝ている子供部屋に入って行くのを見送ると、
ドアの外で美鈴は、右に左にとウロウロしながら再び小悪魔が出てくるのを待った。
暫くしてドアが開き、小悪魔が姿を見せた。
「どうでした、食べてくれました?」
心配そうに聞く美鈴に小悪魔は笑みを浮かべた。
「うふふっ、ばっちりですよ。はじめは食べたがらなかったんですけどね、
『美鈴さんが一生懸命手伝ってくれたんですよ』
と、言ったら食べ始めたんですよ。そうしたら気に入ったのか全部食べてくれました」
小悪魔が差し出して見せたカップはキレイに空になっていた。
「良かったー」
「本当にそうですね、お昼もこれなら食べてくれそうです」
「…早く元気になって欲しいです。一緒にご飯食べれないのは寂しいです」
ちょっとションボリしてしまった美鈴をトレイを持っていない方の手で抱きしめた。
「数日間の辛抱ですよ。すぐに元気になりますから」
「はい」
「それじゃ、美鈴さん。とろとろプリンを皆様の分も沢山作りませんか? レミリア様もパチュリー様も喜びますよ」
「作ります!」
パッと美鈴の顔が笑顔になった。
「じゃあ行きましょうか?」
「はーい」
そして、二人でプリンを作りに再びキッチンに向かっていった。
○
プリンを作ったりしているうち昼食の時間になり、小悪魔は咲夜の食事と看護に、
美鈴は昼食を取る為にレミリア達の所へ向かった。
「おじょうさま」
「あら美鈴、朝は何をしていたの、外にはいなかったみたいだけど?」
「実は咲夜さんが食べれるように小悪魔さんとプリンを作ったんです」
「美鈴がプリンを?」
「ちょっとだけ手伝っただけですけど。後、たくさん作ったのでおじょうさま達の分もあります」
「……な、なんて…」
「おじょうさま?」
「あーもう! 美鈴はいい子だー!!」
「うきゃう」
いきなり抱きしめられて、そのまま頬ずりされる。
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
「可愛いなー本当に!」
「あうあう」
普通の人間だったら身体が持たない勢いの愛情表現だ。
「落ち着きなさい。摩擦で美鈴が燃えるわよ」
ゴスッ、という音と共に本の角がレミリアの頭に直撃した。
「ぬおおおおおっ」
頭を押さえてプルプルしているレミリアを横目にパチュリーは食事の後にワクチンの接種に来るように伝えた。
「それをしたらさくやさんに会っても良いんですか?」
「今日は無理だけど咲夜の熱が下がっているようならいつでもいいわよ」
「わあっ、ありがとうございます」
咲夜の薬も出来上がり、順調に行けば一週間ほどで良くなると聞いて、レミリアも美鈴も安堵の息をついた。
○
夜、普段のレミリアだったら、夜は起きていて、明け方から昼間での眠りが生活パターンだった。
しかし、今日は咲夜の病気で数時間の眠りしかとっておらず、また、咲夜の様子も気になるので、
明日は朝に起きようと思い夜のうちに眠りにつくつもりでいた。
そんな時、部屋をノックする音がした。
「誰?」
「…おじょうさま、美鈴です」
ドアの向こうから心細げな声が聞こえた。
「美鈴? 入りなさい」
入ってきた美鈴は、パジャマ姿でションボリとした表情を浮かべていた。
「どうしたの、もう寝ている時間でしょう?」
「はい、あの…」
咲夜が病気の間は部屋に入れない美鈴は別室を与えられ、そこで寝ている筈だった。
その事と、今の美鈴の様子を見てレミリアは思い至った。
「美鈴、一緒に寝ましょうか?」
「は、はい!」
大きなベッドに横になると、隣のレミリアがそっと頭を撫でくれた。
思わず顔が嬉しさでフニャっとなる。
「咲夜がいないから寂しいのね」
「変なんです。ここに来る前は一人が普通だったのに、今は寝るときにさくやさんが隣にいないと寂しいです。
昔みたいに、ベッドが無くても、ご飯たまにしかもらえなくてもいいです。また檻に入って、
痛い事が続いても平気です。でもさくやさんがいないのは嫌です」
対魔物用の武器の効果を試す為だけに、人間に飼われていた。そのときより咲夜がいない事のほうがつらい。
「本当に、美鈴は咲夜が大好きなのね」
「はい、大好きです。あ、でも、おじょうさまやペチュリーさま、小悪魔さん、
メイドや他の皆さんたちも大好きですよ」
慌てて言う美鈴に苦笑しながら、頭を撫でてやる。
「分かっているわよ、まったく」
撫でられる気持ちよさでだんだん美鈴の瞼は重くなっていく。
「ほら、もう寝なさい。あなたまで元気が無いと館内が静か過ぎるわ」
「ふぁい、おやすみなさい」
「おやすみ」
お休みのキスを頬にしてもらい、美鈴はそのまま眠りに落ちていった。
数日たち、咲夜の熱も下がった為、美鈴の入室禁止が解かれた。
「さくやさんに会っていいんですか?」
「熱もほぼ問題ない程度に下がったし、騒がしくしないようにするならいいわよ」
「ありがとうございます。早速行ってみます」
そう言うなり、美鈴は咲夜に会うために駆けて行った。
「嬉しそうねー」
「レミィ、私達も行ってみましょう」
「あの二人の仲良しイチャイチャを見に行きましょうかね」
レミリア達が子供部屋の前に着いたとき、そこには予想外の光景があった。
「さくやさーん、入れてくださいよー」
部屋に入れない美鈴が、懸命にドアの向こうの咲夜に訴えていた。
「小悪魔、一体どうしたの?」
側にいた小悪魔に事情を聞いてみる。
「パチュリーさま。いえ、それがですね…」
「おじょうさまー、パチュリーさまー、さくやさんが部屋に入れてくれないんです」
「はあ?」
「どういうことなの?」
「咲夜さん、お嬢様とパチュリー様が来ましたよ、診察もしないといけないので開けてくださいな」
小悪魔が開けるよう声を掛ける。
『…おじょう様達ならいいけど、めーりんははいちゃ駄目!』
「えー!!どうしてー!?」
拒絶されたショックで美鈴は泣きそうになりながらドアをドンドン叩いた。
「咲夜? それは美鈴にはうつらないから側にいっても心配ないのよ」
『だって…』
「?」
『だって、こんな変な顔、美鈴に見られたら嫌われる…』
「変な顔って何ですかパチュリーさま?」
「熱は下がっているけど、頬の腫れはまだ引いてないの。なるほど、それを美鈴に見られたくないのね」
「馬鹿ねー咲夜、美鈴がそんなことで嫌いになるわけないじゃないの」
レミリアが呆れて声を掛ける。馬鹿みたいに咲夜が大好きな美鈴がそんなことになるなんてありえない。
「そうです、嫌いになんてなりませんよ」
『嫌いにならなくても、これじゃあめーりんのお嫁さんになれない』
「「「「!!!」」」」
「お、およめさん…さくやさんが…////」
「あら、美鈴さん、顔真っ赤ですね」
「パパパ、パチェ、ど、どうしよう」
「落ち着きなさいよ、子供の言っている事なんだから」
「け、結婚式はいつにしよう?!!」
ゴスッ
取りあえず本の角によってレミリアは落ち着きを取り戻した。
「咲夜、その腫れはもう暫くしたら引きから大丈夫よ」
『本当?』
「レミィはともかく、私が嘘をついたことはないでしょ」
「こら、待て」
「レミリア様、しょっちゅういい加減なこと言いますからね」
「うぐ」
「さくやさーん」
『…』
「咲夜、美鈴にあってあげなさい。この子、咲夜に会えなくてずっと元気半分なのよ。
ご飯三杯しかおかわりしないし、外にも出ないし。このままじゃ美鈴が病気になっちゃうわ」
『えっ!』
レミリアの「美鈴が病気になる」の言葉に反応があった。
暫くして、鍵の外れる音がして、ドアがそっと開いた。
「わあっ、さくやさーん」
咲夜の姿を見て、美鈴は真っ直ぐ走り寄りギュッとした。
「めーりん」
「えへへ、さくやさーん」
「あんまり顔見ないでね」
確かに今の咲夜はいつもの小さく整った顔ではなく、顎近くの頬が赤く腫れている状態だった。
「別に変じゃないですよ、ほっぺがリンゴみたいで可愛いです」
「本当? 嫌じゃない?」
「本当ですよー」
「まったく人騒がせね」
「咲夜、ちゃんとベッドに戻りなさい、まだ全快している訳ではないのだから」
「はい」
咲夜は素直にベッドに戻り、美鈴は側でずっとニコニコしている。
「ねえねえ、さくやさん。さくやさんは私のおよめさんになってくれるんですよね?」
「えっ…? ……あっ!」
あの時、勢いで言ってしまった言葉を思い出し多咲夜は、頬の赤さ以上に顔を真っ赤にして
ベッドに潜り込んでしまった。
「あれ、さくやさーん?」
「…//////」
「およめさん、なってくれないんですか?」
ベッドから出てこない咲夜の様子を見て、美鈴は再びションボリしてしまった。
「…なってあげる」
「本当ですか?」
美鈴の顔が真夏のひまわりのような笑顔になる。
「おじょうさま、さくやさんがおよめさんにってくれます!」
「そう、良かったわね。まあ、問題があるとすればもう少し大きくならないといけない事ね」
「レミィ、そこが問題? まあ、別にいいわね、たいした事ではないし」
「そうですかパチュリー様? まあ、でも可愛いからいいですよね」
とりあえずOKらしい。
その後、咲夜は順調に回復し、美鈴も一緒に寝られるようになって、ほぼいつもの紅魔館のちっさい二人に戻った。
前と違うのは、
「さくやさーん」
ギュー
「何、めーりん? お仕事は?」
「およめさんをギュッとするのはおむこさんのお仕事です」
「じゃあ、しょうがないわね」
「はい」
二人がイチャイチャする頻度があがったくらいで何にも問題はありませんでした。
登山の直前に良い物を読ませて貰いました、ありがとうございます
これ読んだ瞬間、砂糖を吐きました。
まだ口の中がじゃりじゃりいうんですが。
自分にもプリンを分けて欲しいのだけど、どうすればいいだろうか?
忙しいなぁ
さて、私も病院に行くか…
ちっさいめーさくごちそうさまでした
『(だって、こんな変な顔、美鈴に見られたら嫌われる…)』