Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

東方で遊戯王Ⅱ12 『四人目、五人目』

2010/12/10 23:56:26
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注:前回からの続きです。



















  ________妖怪の山






魔理沙「……はぁ~。いきなりえらい目に遭ったぜ」

妖夢 「わたしも、たぶんあの館には二度と行かないと思います」

魔理沙「そう言わず、お前は庭師なんだからあいつとは仲良くしとくといいかもだぞ。
    ちょっと生垣に花が欲しい時とか便利じゃないか」

妖夢 「便利と言えば便利ですね。
    まあ、あの人が誰かの言う事聞いてのこのこ出張してくれるとは思えませんが」

魔理沙「うむ、わかってたか。つまらん」

妖夢 「うわ、ハメる気だったんですか。なんて人だ」

魔理沙「なんて人? 今更気づいたのか?」

妖夢 「再認識したんですよ」

魔理沙「さて、次なる目的地だが……少し迷ってるんだよな」

妖夢 「(この人要所要所で無視するよな……)
    どう迷ってるんです?」

魔理沙「先にどっちに行こうかってな。滝の方か、守矢神社」

妖夢 「滝? 天狗の巣窟じゃないですか。
    守矢神社はともかく、なんでそんなとこに? 
    あっ、まさかあの新聞記者を仲間に加えようってんじゃ……」

魔理沙「違う違う。
    いや、まあそんなに違ってはいないが……」

妖夢 「はっきり言ってくださいよ。
    あのひとは強いっちゃ強いですが、正直やることが汚いのなんのって……」

魔理沙「いや、だから違うんだ。メンバーじゃない。
    ほら、さとりが言ってただろ? そっちで宣伝もしてくれって。
    あいつに報道やらなんやらを頼もうかと思ってさ」

妖夢 「ふむ、あなたもそう考えていましたか。
    まあ、誰も見ないような新聞ですけどね」

魔理沙「無いよりはマシってやつだ。
    この際面倒だから、大会運営やらまとめてやらせようと思う。
    たぶん記事になるとか言って、右に左にオーケーしてくれるだろう」

妖夢 「ああじゃあ、できればそちらをお願いしてもよろしいですか?
    わたしはたぶんもうブラックリスト入っちゃったから、あそこに行くと門前払いくらいます」

魔理沙「ブラックリスト~? お前、何したんだよ」

妖夢 「天狗を斬りました。数十匹単位で」

魔理沙「……いやまあ、予想はできてたけどな」

妖夢 「ともかく、わたしが行ったら交渉になりませんよ。
    文さんだけに会うならともかく、そうでなければむしろ殺し合いに発展する恐れもあります」

魔理沙「よくさらっとそんなこと言えるな。お前の撒いた種だろうに。
    あー、そうだなぁ。じゃあこうしよう。
    別行動で、お前は神社の方に行ってくれ。文のとこにはわたしが行く。
    用件が済んだら、そこの一本杉のとこで落ち合おう」

妖夢 「あっ、それいいじゃないですか。手間も省けて一石二鳥です。
    守矢神社なら神様もいるし、なんとかなりそうですね」

魔理沙「間違っても口より先に剣を出すんじゃないぞ」

妖夢 「失礼な。ものの頼み方ぐらい心得てますよ。交渉術は得意です」

魔理沙「ほう、意外だな。術ってどんな?」

妖夢 「コツがあるんです。
    刃先は喉元に。顎の下に隠れて、わざと切っ先を見せない位置に突きつけるのが効果的です」

魔理沙「(こいつは剣より先に世渡りを覚えるべきだな……)」



    *



  ________妖怪の山(守矢神社近辺)




妖夢 「(……うーん)」

妖夢 「(お前は危険だから、剣を使わずに話をつけろって言われてもなぁ……。
    どうすればいいんだろう)」

妖夢 「(よくよく考えて、わたしってこういうの、苦手なのよね。
    幻想郷の人はみんな口が達者だし……話をすれば大概こちらがまるめこまれる。
    神様相手に、うまくお願いできるかなぁ)」

妖夢 「(だいたい、なんで剣を使うななんて言うんだろ。
    これがあれば一発なのに~。面倒だな~)」

衣玖 「……そこの方、そこの方」

妖夢 「……? 
    今どこからか声が…………って、あいたっ!?」

衣玖 「そのまま飛んでいると正面の木に激突しますよ、と言おうとしたのです。
    少々遅かったようですね」

妖夢 「……なんだ竜宮の使いさんですか。
    むしろあなたが注意を反らしたせいでぶつかったような気もしますが」

衣玖 「それこそまさに気のせいです。
    わたしの空気を読む能力にかかれば、そんなことはすぐわかります」

妖夢 「勝手に決めつけただけじゃないですか……。
    ところで、なんであなたがこんなところに?」

衣玖 「特に理由なんてありませんよ。
    雲の中を漂っていたら、偶然あなたを見かけたから。
    それで偶然木にぶつかりそうだったので、声をかけに降りてきたのです。空気を読んで」

妖夢 「よくわかりませんが、空気を読むぐらい誰でもできますから、なんら自慢にはなりませんよ」

衣玖 「そうですか……。それは失礼しました。
    本当に用はそれだけですから、お気になさらないで。
    では、わたしはこれで……」

妖夢 「(うーん、なんか楚々としてる……。
    なんだかんだいってこの人、空気を読めるっていうだけあって、
    幻想郷じゃトップクラスに常識人なんだよなぁ……)」

衣玖 「ああ、それとせっかくですのでお伝えしておきます。
    明日からしばらく季節性の低気圧がやってきます。戸締りに気をつけてくださいね」

妖夢 「ええっ? 低気圧って……まさか台風ですか!?」

衣玖 「ええ。ご存知の通り、わたしは大気の震えから天気を予測することができます。
    今度の低気圧はかなり大型みたいですね。
    五日ほどは外に出られないでしょうから、買い物等は今日中に済ませておいた方がよいですよ」

妖夢 「(……じゃあ、残りのメンバーは今日中に集めなきゃいけないってこと!?
    よりによって、こんな時に……)」

妖夢 「(うむむ……霊夢さんちでのんびりしすぎたから、もうそろそろ夕方も近いし……
    神社での交渉は絶対に失敗できないぞ……)」

衣玖 「……? 
    どうかしました? 何やらひどくお困りのようですが」

妖夢 「え? ああ、よくわかりましたね。
    やっぱり空気を読めるだけあります」

衣玖 「(そんな険しい顔をしてれば誰でもわかりますが……)
    わたしでよければ、助力いたしましょうか?」

妖夢 「(……おおっ、そうだ! 
    空気の読めるこの人を連れて行けば……交渉事も楽に進めるに違いない!
    うん、きっとそうだ!)」

妖夢 「あのう……永江さん。
    お言葉に甘えるようで心苦しいんですが……ちょっと一緒に来ていただいてもいいですか?
    お願いがあるんです」



    *




  ________守矢神社





早苗 「……ふぅ~」

早苗 「(……よーし、こんなものかな)」

諏訪子「ん? そこにいるのは早苗?」

早苗 「ああ、諏訪子様」

諏訪子「日曜でもないのに日曜大工? せいが出るねぇ」

早苗 「……それって、どちらかというと馬鹿にしてますよね?
    でも仕方ないんです。近々天気が荒れるそうですから」

諏訪子「天気が荒れる?」

早苗 「つい先ほど、竜宮の使いがやって来まして。
    明日辺りから幻想郷に台風が上陸するという旨を伝えてくれたんです」

諏訪子「ははっ、台風?
    台風ってあの?」

早苗 「あのって、まあたぶんその台風です」

諏訪子「台風くらいなんなのよ。くるならとっととくりゃいいわ。
    わたしの大地の力で跳ね返してやるから」

早苗 「なんでちょっとケンカ腰なんですか……。
    わたしは、元々この神社は幻想郷に来る前は台風とは無縁の土地に建っていましたから、
    このまま直撃を受けると建物が耐えられないと思って……、
    だから弱そうな部分だけでもたてつけしておこうかなと」

諏訪子「そうなんだ。そりゃご苦労さん」

早苗 「……なんだか他人事なんですね」

諏訪子「まあ、この神社は厳密にはわたしのじゃなくて、神奈子のだからね。
    倒壊しようが屋根が吹っ飛ぼうが関係無いのよ。
    まあ、一時的に寝る場所が無くなるのがちょい困るけどー」

早苗 「というか諏訪子様、なんだか今日はえらいご機嫌に見えるんですが、どうかされました?」

諏訪子「そう見える~? 
    いやね、ちょっと面白い事を小耳に挟んでねぇ」

早苗 「面白い事?」

諏訪子「まあ早苗には関係無いことだから。
    あんたは日曜でもないのに日曜大工の続きでもしてればいいのよ」

早苗 「……もう、意地悪な言い方するんですね。
    そう言われたら余計に気になるじゃないですか」

諏訪子「早苗は台風に備えなきゃいけないでしょ~? リフォーム頑張ってねぇ」

早苗 「だいたい、なんでこの神社、こんな山の上に建てる事にしたんです?
    里からは遠いし、掃除は大変だし……。
    ゴミ捨てなんて、毎回燃えるゴミの日に里に降りるの大変なんですよ」

諏訪子「神奈子にききなよ。山の神がどうたら言ってここに決めたのは全部あいつだよ。
    でも、個人的にはこんなボロい建物より、非想天則の方をなんとかしてほしいかな」

早苗 「なんとかするも何も、あんなでくの坊、台風が来るならまず倒れるでしょうね」

諏訪子「それはちょっと困るわねぇ。せっかくあいつのおかげで信者が増えてきたのに」

早苗 「あれは信者じゃなくて観光客ですよ……。
    一緒に写真撮影とかしたじゃないですか。
    わたし達も並んで肩を組んで、仕舞いにゃみんなでゲートボールまでうんぬん…………ん?」

衣玖 「ふむふむ、なるほど。デュエルモンスターズの大会、ですか……。
    そして、賞品が鍋、と」

妖夢 「その鍋のために、どうしても強いメンバーが必要なんです。ですので……」

衣玖 「代わりにわたしに、うまく参加してくれるように交渉をしてほしいというわけですね。
    わかりました。そういうことならば、わたしの得意分野です」

妖夢 「いやぁ、理解が早くて助かります。
    空気を読む程度の能力(笑)とか考えてた自分が恥ずかしいです」

諏訪子「……おや。早苗、竜宮の使いがまた来たみたいだよ」

早苗 「そうみたいですね。
    それと……半人半霊? 妙なコンビね。
    とりあえず、こんにちは~」

妖夢 「こんにちはです。神様いらっしゃいますか?」

早苗 「ご存知の通り、二人。現神人であるわたしも含めれば三人いるけど。
    誰がお目当てですか?」

妖夢 「誰でもいいんですけど、どうせなら全員呼んできていただけますか?」

早苗 「あら、全員ですか? 
    一応神様ですし、一人いれば大概のことはできますよ?」

諏訪子「いいよ早苗、神奈子は呼びに行かなくても。
    話はわたしが聞くからさー」

妖夢 「あ、蛙の神様こんにちは。できれば蛇の神様もご一緒がいいんですが」

諏訪子「大丈夫、神奈子には後で話しておくから。
    で、用件はなんだっけ?」

妖夢 「えーと、そのですね……。
    あなた方にお願いがありまして……」

衣玖 「わたしが代わりにお話しましょう。赫々云々の……」

諏訪子「丸々馬々ってわけだ。
    早苗、また遊戯王の大会があるってさ」

早苗 「ええっ! 本当ですか。
    出たい出たい! わたしも参加したいです」

妖夢 「おおっ、早くも食いつきが……同じカクカクシカジカでも、やっぱり言う人によって説得力が違いますね」

衣玖 「うふふ、それはもちろん。なにせ空気を読んでますから」

諏訪子「なに、早苗そんなに出たいの?」

早苗 「もちですよ。前回は強引に途中参加って感じでしたもん。
    それも神奈子様とのタッグだったし。やっぱりデュエルは一対一がいいです」

諏訪子「ふ~ん。そーかそーか。じゃあ、決定だね。
    早苗、あんたは駄目。お留守番」

早苗 「ひょえええええっ!?
    な、なんでですかぁ~?」

諏訪子「だって、早苗はまだまだ未熟だもん」

早苗 「え~。わたしのどの辺が未熟なんですかー」

妖夢 「(たぶん、今の壮絶な驚きっぷりとかだと思う……)」

諏訪子「未熟も未熟。デュエルの腕も、風祝としてもね。
    それにその大会、天狗の新聞にも載っちゃうんでしょ?
    あんたなんかを出して、我が守矢神社の品位を落とすわけにはいかないわねぇ」

早苗 「あっ、言いましたね諏訪子様。
    わたしこれでも、外の世界では選考会代表まで選ばれてたんですよ。えっへん」

妖夢 「おお~。そういえばそんなギャグみたいな設定もありましたね。
    でも、一国の代表ほどともなればこれほど心強いことは無いです。
    ぜひご一緒に……」

諏訪子「だ~からダメだってば。
    そんなこと、上司のわたしが許さないよ。
    だから代わりに……わたしが行ってあげる!」

妖夢 「えっ、あなた(みたいな子供)がですか?」

諏訪子「だってわたし、前の大会出れなかったもん。
    台詞すら無しよ? それってひどくない?」

早苗 「えー。ずるいですよ、諏訪子様。
    だいたい前回は、諏訪子様が自分で行かないって言ったんじゃないですか」

諏訪子「忙しくて行けなかったの。イナゴの佃煮を作ってて」

早苗 「確かに見た目がグロい割にはおいしかったけど……って、
    それはいいとして、お願いしますよ。
    わたしだって、たまには俗世の遊びしたいです」

諏訪子「いつも居間でごろごろテレビ見てるくせに何いってるんだか。
    そうね~、じゃあわかった。こうしよう。
    今、わたしとデュエルして決めようじゃないの」

早苗 「諏訪子様とですか?」

諏訪子「そ。わたしに勝てたら、その実力を認めて参加でもなんでも認めてやるわ。
    あんた達としても、同じチームに入れるなら強い方がいいでしょ?」

妖夢 「それは、まあ……」

早苗 「本当ですか? それなら、相手が諏訪子様だって容赦しませんよ。
    わたしの常識をひっくり返したこのデッキで、たまには痛い目見てもらいます。うふふふ」

諏訪子「早苗もだいぶ幻想郷の空気に慣れちゃったねぇ。
    これを成長を受け取っていいものやら、いささか不安だけど……。
    でも悪いけど、今回はあんたの出番はナシよ。
    最近の早苗はちょっと調子に乗ってるからー、たまには神様の本分って奴を見せてやらないと、ね!」

妖夢 「(というか、わたしは二人とも来てもらったほうがいいんだけどなぁ……)」















 諏訪子【ミシャグジ様の憂鬱】LP8000

                 VS
 
                   早苗【天変早苗式・改】LP8000












衣玖 「ここは空気を読んでわたしが審判を務めさせていただきます。
    お互い、コイントスの目は?」

諏訪子「早苗、お前が選びな」

早苗 「じゃあ、表で」

衣玖 「では……………………裏ですね。諏訪子さんの先攻で始めてください」

諏訪子「だってさ。早くも神に見放されちゃったかなー?」

早苗 「モノホンの神様が何を言いますか。
    言っときますが、ほんとに手加減なんてしませんからね。
    最近暇だし、どうしても大会に出たいんです!」

諏訪子「えらくストレートな物言いだなー。
    これは調子乗ってるっていうより、早苗の天然だよね。ドロー」

諏訪子「モンスターをセットしてターンエンドね」



諏訪子 LP8000:手札5:裏守備
早苗  LP8000:手札5:無し



早苗 「この際天然でも構いません。空気を読めない人間は強いのです。ドロー!」

衣玖 「ふふふ、なるほど。一理ありますね。空気の読めるわたしにはわかります」

妖夢 「(というか、主人公のわたしが空気になってるような……)」

早苗 「さっそく永続魔法を発動させます。天変地異!」


《天変地異(てんぺんちい)/Convulsion of Nature》 †
永続魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、
お互いのプレイヤーはデッキを裏返しにしてデュエルを進行する。


早苗 「チェス板を……もとい、お互いのデッキをひっくり返させてもらいます!」


早苗デッキトップ:黒光りするG
諏訪子デッキトップ:テラ・フォーミング


妖夢 「(この戦術は……前回の大会でも使っていた天変コントロール!)」

早苗 「そしてデーモンの宣告を発動です」


《デーモンの宣告(せんこく)/Archfiend's Oath》 †
永続魔法
1ターンに1度だけ、500ライフポイントを払い
カード名を宣言する事ができる。
その場合、自分のデッキの一番上のカードをめくり、
宣言したカードだった場合手札に加える。
違った場合はめくったカードを墓地へ送る。


早苗 「毎ターン、ライフを500払ってカード名を宣言、それがデッキの一番上にあれば手札に加えます。
    わたしは〝レオ・ウィザード〟を宣言します」LP8000→7500

妖夢 「えっ? 一番上はGなのに……これも天然?」

衣玖 「いや、この場合は違うみたいですね。故意に間違えたようです」

早苗 「デッキの一番上は黒光りするGです。
    宣言したカードと違うので、これは墓地に送ります」デッキトップ:増援

諏訪子「な~る。わざとはずして墓地に送ったわけね。
    まあ、わたしのデッキにはシンクロは入ってないけどねー」

早苗 「む……そうですか。
    でも、でしたら諏訪子様のデッキはおおよそ見当がつきます。
    裏守備をセット、ターンエンドです」



諏訪子 LP8000:手札5:DTテラ・フォーミング:裏守備
早苗  LP7500:手札3:DT増援:裏守備、天変地異、デーモンの宣告



諏訪子「またまたー。適当言っちゃって~。
    一番上にテラフォが見えてるだけで、わたしのデッキがわかるわけないじゃん。ねぇ?」

妖夢 「いや……正直わたしもなんとなく想像つくんですけど」

諏訪子「ドロー。そう言わずにさ、このカードで驚いてごらんよ。
    手札から、未知ガエルを召喚!」デッキトップ:裏ガエル


《未知(みち)ガエル/Submarine Frog》 †
効果モンスター
星2/水属性/水族/攻1200/守 600
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。


妖夢 「(やっぱりカエルデッキ……)」

諏訪子「あれれ? 反応薄いなぁ。
    まあいいや。じゃあ次はテラ・フォーミング。
    デッキからフィールド魔法を持ってきて、このウォーターワールドを発動するよ!」
    デッキトップ:未来融合-フューチャー・フュージョン


《テラ・フォーミング/Terraforming》 †
通常魔法
自分のデッキからフィールド魔法カードを1枚手札に加える。


《ウォーターワールド/Umiiruka》 †
フィールド魔法
全ての水属性モンスターの攻撃力は500ポイントアップし、
守備力は400ポイントダウンする。


諏訪子「ウミイルカの効果で水属性モンスターの攻撃力がアップ!
    未知ガエルで、裏守備に攻撃するよ」

早苗 「ゾンビキャリアです。破壊されます」LP7500→6000


《ゾンビキャリア/Plaguespreader Zombie》 †
チューナー(効果モンスター)(制限カード)
星2/闇属性/アンデット族/攻 400/守 200
手札を1枚デッキの一番上に戻して発動する。
墓地に存在するこのカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚されたこのカードは、
フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。


諏訪子「未知ガエルは貫通効果持ちだからね。1枚伏せて、エンドするよ~」



諏訪子 LP8000:手札3:DT未来融合-フューチャー・フュージョン:未知ガエル(攻1700・守100)、裏守備、ウミイルカ、伏せ1
早苗  LP6000:手札3:DT増援:天変地異、デーモンの宣告



早苗 「カエルなんかに負ける気はしません! ドロー!」デッキトップ:天変地異

早苗 「増援を発動します。
    デッキのダイヤモンドガイを手札に加えて、さらに墓地のゾンビキャリアの起動効果発動。
    手札の終わりの始まりをデッキの一番上に戻し、特殊召喚します。
    そしてダイヤモンドガイを召喚」デッキトップ:終わりの始まり


《増援(ぞうえん)/Reinforcement of the Army》 †
通常魔法(制限カード)
自分のデッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える。


《D-HERO(デステニーヒーロー) ダイヤモンドガイ/Destiny Hero - Diamond Dude》 †
効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻1400/守1600
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する時、
自分のデッキの一番上のカードを確認する事ができる。
それが通常魔法カードだった場合そのカードを墓地へ送り、
次の自分のターンのメインフェイズ時に
その通常魔法カードの効果を発動する事ができる。
通常魔法カード以外の場合にはデッキの一番下に戻す。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。


早苗 「優先権行使でダイヤモンドガイの起動効果発動。一番上にあるのは終わりの始まり。
    墓地に送ることで次のターン効果の発動が確定します」デッキトップ:封印の黄金櫃

妖夢 「(ゾンキャリのデメリットを利用して……相変わらずエゲツないコンボだなぁ)」

早苗 「ふふふ、まだですよ。
    場のゾンビキャリアに、ダイヤモンドガイをチューニングします。
    シンクロ召喚です! 来なさい我が奇跡! 氷結界の龍ブリューナク!!」


《氷結界(ひょうけっかい)の龍(りゅう) ブリューナク/Brionac, Dragon of the Ice Barrier》 †
シンクロ・効果モンスター(制限カード)
星6/水属性/海竜族/攻2300/守1400
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分の手札を任意の枚数墓地に捨てて発動する。
その後、フィールド上に存在するカードを、
墓地に送った枚数分だけ持ち主の手札に戻す。


早苗 「ブリューナクの起動効果発動です。
    手札のウォーター・ドラゴン、降雷皇ハモンを墓地に送り、その伏せと裏守備を手札に戻します。
    ブリューナクで、未知ガエルに攻撃!」

諏訪子「あらら、わたしの分身が氷付けに……」LP8000→6900

早苗 「カエルを虐めるなんて、なんだか童心に帰った気分で清々しいです。
    メインフェイズ2で、デーモンの宣告の効果発動。封印の黄金櫃を手札に加え、発動します。
    デッキのバッド・エンド・クィーン・ドラゴンを除外して、ターンエンドです」
    デッキトップ:戦士の生還、LP6000→5500


《封印(ふういん)の黄金櫃(おうごんひつ)/Gold Sarcophagus》 †
通常魔法(準制限カード)
自分のデッキからカードを1枚選択し、ゲームから除外する。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時にそのカードを手札に加える。



諏訪子 LP6900:手札5:DT未来融合-フューチャー・フュージョン:ウミイルカ
早苗  LP5500:手札0:DT戦士の生還:ブリューナク(攻2800・守900)天変地異、デーモンの宣告



諏訪子「ドローするよ」デッキトップ:デスガエル

諏訪子「まったく、カエルをこき落とすなんて、土着神の恐ろしさを忘れたのかしら?
    わたしはモンスターを裏守備でセットして、ワン・フォー・ワンを発動。
    黄泉ガエルを捨てて、デッキのイレカエルを守備表示で特殊召喚するよ~」デッキトップ:激流葬


《ワン・フォー・ワン/One for One》 †
通常魔法(制限カード)
手札からモンスター1体を墓地へ送って発動する。
手札またはデッキからレベル1モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する。


《イレカエル/Substitoad》 †
効果モンスター(本当は禁止カード)
星1/水属性/水族/攻 100/守2000
自分フィールド上に存在するモンスター1体を生け贄に捧げる。
自分のデッキから「ガエル」と名のついたモンスター1体を選択し、
自分フィールド上に特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在する限り、
「ガエル」と名のついたモンスターは戦闘によって破壊されない。


諏訪子「そんで起動効果だね。
    イレカエルは文字通り、場のモンスターとデッキの蛙を入れ替えることができる。
    裏守備のスターボーイとイレカエル自身をリリースして、貫ガエル、魔知ガエルを特殊召喚!」
    デッキトップ:悪魔ガエル


《貫(かん)ガエル/Unifrog》 †
効果モンスター
星2/水属性/水族/攻 400/守 400
このカードは相手プレイヤーを直接攻撃する事ができる。
このカードが直接攻撃に成功した時、自分フィールド上に
「貫ガエル」以外の「ガエル」と名のついたモンスターが存在する場合、
相手フィールド上の魔法・罠カード1枚を破壊する事ができる。


《魔知(まち)ガエル/Dupe Frog》 †
効果モンスター
星2/水属性/水族/攻 100/守2000
このカードのカード名は、フィールド上に
表側表示で存在する限り「デスガエル」として扱う。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手は他のモンスターを攻撃対象に選択できない。
このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、
自分のデッキ・墓地から「魔知ガエル」以外の「ガエル」と名のついた
モンスター1体を手札に加える事ができる。


妖夢 「うええ~。蛙がわらわらと……気持ち悪い」

諏訪子「美的感覚の無い奴だね。こんなにかわいいのに。
    あなたの半霊より何倍もプリティよ~」

妖夢 「いや、別にいいですよプリティじゃなくて」

諏訪子「ちなみに貫ガエルは攻撃表示、魔知ガエルは守備表示よ。
    さあて。貫ガエルはダイレクトアタックができる。早苗に直接攻撃だ!」

早苗 「ちょっとだけ痛いですね」LP5500→4600

諏訪子「これでもちょっとだけかな? 
    直接攻撃に成功したことで、貫ガエルの誘発効果発動。天変地異を破壊するよ。
    そして未来融合を発動」


《未来融合(みらいゆうごう)-フューチャー・フュージョン/Future Fusion》 †
永続魔法(制限カード)
自分のデッキから融合モンスターカードによって決められたモンスターを
墓地へ送り、融合デッキから融合モンスター1体を選択する。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時に選択した融合モンスターを
自分フィールド上に特殊召喚する(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。


諏訪子「デッキのデスガエル三体を墓地に送り、ガエルサンデスを宣言。
    1枚伏せてターンエンド~」



諏訪子 LP6900:手札1:貫ガエル(攻900・守0)、魔知ガエル(攻600・守1500)、ウミイルカ、未来融合、伏せ1
早苗  LP4600:手札0:ブリューナク(攻2800・守900)デーモンの宣告



早苗 「(あの貫ガエルはわたしのデッキにはきついわね……。最優先で倒さないと)
    ドローします」

早苗 「墓地の終わりの始まりの効果を使用します。さらに3枚ドロー」


《終(お)わりの始(はじ)まり/The Beginning of the End》 †
通常魔法
自分の墓地に闇属性モンスターが7体以上存在する場合に発動する事ができる。
自分の墓地に存在する闇属性モンスター5体をゲームから除外する事で、
自分のデッキからカードを3枚ドローする。


早苗 「……来ましたね。二枚目の天変地異です。
    これで再びデッキを裏返してプレイします」


早苗デッキトップ:戦士の生還
諏訪子デッキトップ:死の合唱


早苗 「デーモンの宣告の効果で、戦士の生還を宣言。手札に加えて発動します」
    デッキトップ:ライトニング・ボルテックス、LP4600→4100


《戦士(せんし)の生還(せいかん)/The Warrior Returning Alive》 †
通常魔法
自分の墓地に存在する戦士族モンスター1体を選択して手札に加える。


妖夢 「(ううっ、デッキトップにあれが……)」

早苗 「うふふ、いいカードがありますね。墓地のダイヤモンドガイをサルベージし、召喚。
    効果を発動し、ライトニング・ボルテックスを墓地に送ります」
    デッキトップ:聖なるバリア-ミラーフォース

早苗 「ではバトルフェイズ。ブリューナクで、魔知ガエルに攻撃!」

諏訪子「今度はブリューナクの効果を使わなかったね。捨てるようなカードが無かったのかな?
    リバースカードオープン、フロッグバリア」


《フロッグ・バリア/Froggy Forcefield》 †
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在する「ガエル」と名のついたモンスターが
攻撃対象に選択された時に発動する事ができる。
相手フィールド上に存在する攻撃表示モンスターを全て破壊する。


早苗 「う~、全滅か。やりますね。ではメインフェイズ2で光の護封剣です。エンドします」


《光(ひかり)の護封剣(ごふうけん)/Swords of Revealing Light》 †
通常魔法(制限カード)
相手フィールド上に存在するモンスターを全て表側表示にする。
このカードは発動後、相手のターンで数えて3ターンの間フィールド上に残り続ける。
このカードがフィールド上に存在する限り、
相手フィールド上に存在するモンスターは攻撃宣言をする事ができない。



諏訪子 LP6900:手札1:DT死の合唱:貫ガエル(攻900・守0)、魔知ガエル(攻600・守1500)、ウミイルカ、未来融合
早苗  LP4100:手札2:DT聖なるバリア-ミラーフォース:天変地異、デーモンの宣告、護封剣



諏訪子「わたしのターンだね。ドロー」デッキトップ:サルベージ

諏訪子「早苗一人じゃまだ危なっかしくて不安なんだよ。
    親心と思って、今回は大人しくしといてほしいんだけどな」

早苗 「あんまり諏訪子様を親と思ったこと無いんですが……。
    妹とか、姪っ子ならアリなんですけど」

諏訪子「まあ、護封剣を張られちゃ仕方が無い。蛙達を守備にしてターンエンドだよ」

早苗 「ドローです。
    封印の黄金櫃で除外したカードを手札に加え、墓地のライトニング・ボルテックスの効果を使用します。
    わたしの起こした奇跡により、諏訪子様の蛙達を根絶やしにします」デッキトップ:死者転生


《ライトニング・ボルテックス/Lightning Vortex》 †
通常魔法
手札を1枚捨てて発動する。
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て破壊する。


諏訪子「とんでもないことするわね、早苗の守り神でもあるのに。
    破壊された魔知ガエルの効果で、デッキから裏ガエルを手札に加えるわ」

早苗 「両生類にはこれぐらいの電撃がちょうどいいです。
    わたしはデーモンの宣告で死者転生を宣言し、手札に加えます。
    さらに永続魔法、カードトレーダーを発動!」
    デッキトップ:コアキメイル・アイスLP4100→3600


《カードトレーダー/Card Trader》 †
永続魔法
自分のスタンバイフェイズ時に手札を1枚デッキに戻す事で、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。


妖夢 「(カード交換をする永続魔法……でも効果を使えるのは次のターンからか)」

妖夢 「にしてもあの方たち、仲いいんですね。
    やっぱり、神様とそれに帰依する巫女だけあるんでしょうか」

衣玖 「その関係性で仲がいいというのはどうかと思いますが……。
    まあ、その辺がここにいまいち信仰が集まらない理由なのかもしれませんね」

早苗 「だいたいですね、諏訪子様はいつも勝手なんです! 
   無断で核施設なんかつくったり、わたしが隠していたしみチョココーン勝手に食べたり!
   挙句大会にも出させてもらえないっていうんじゃ、もう我慢なりません。下克上です!」

諏訪子「しみチョココーンぐらいで何怒ってんのよ。
    だいたいわたし達に隠して一人で食べようって考えが甘いんじゃん。
    もっとも、しみチョコはもっと甘かったけどね!」

妖夢 「……いや~、ほんと仲がいいですね」

衣玖 「まあ……こうなったら、放っておいた方がいいかもしれませんね。
    あの巫女は今、ついに下克上とまでのたまいました。わたし達は大人しく空気でいましょう」

早苗 「……あっ! 今あろうことか、しみチョコの感想まで言いましたね!
    もう許しません。このターンで終わらせて差し上げます!」

早苗 「わたしは手札から、バッド・エンド・クィーン・ドラゴンを特殊召喚!!」


《バッド・エンド・クイーン・ドラゴン/Dragon Queen of Tragic Endings》 †
効果モンスター
星6/闇属性/ドラゴン族/攻1900/守2600
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に永続魔法カードが
3枚以上表側表示で存在する場合に特殊召喚する事ができる。
このカードの攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
相手は手札を1枚選択して墓地へ送り、
自分はデッキからカードを1枚ドローする。
また、このカードがフィールド上から墓地へ送られていた場合、
自分のスタンバイフェイズ時に、自分フィールド上に表側表示で存在する
永続魔法カード1枚を墓地へ送る事で、このカードを墓地から特殊召喚する。


早苗 「このモンスターは自分の場に永続魔法が3枚揃っている時に特殊召喚できます。
    さらに死者転生を発動!」


《死者転生(ししゃてんせい)/Monster Reincarnation》 †
通常魔法
手札を1枚捨てて発動する。
自分の墓地に存在するモンスター1体を手札に加える。


早苗 「手札のおジャマ・デルタハリケーンを墓地に送り、墓地の降雷皇ハモンを手札に加えます。
    場の天変地異、デーモンの宣告、カードトレーダーを墓地に送り……顕現せよ我が奇跡、降雷皇ハモン!!」


《降雷皇(こうらいおう)ハモン/Hamon, Lord of Striking Thunder》 †
効果モンスター
星10/光属性/雷族/攻4000/守4000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に表側表示で存在する永続魔法カード3枚を
墓地に送った場合のみ特殊召喚する事ができる。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
相手ライフに1000ポイントダメージを与える。
このカードが自分フィールド上に表側守備表示で存在する場合、
相手は他のモンスターを攻撃対象に選択できない。


早苗 「ハモンの攻撃力は4000! 蛙なんかにどうこうできる相手じゃありません。
    バッド・エンド・クィーン・ドラゴンで、諏訪子様にダイレクトアタック!
    攻撃が成功したところで誘発効果発動。手札を1枚捨ててもらいます」

諏訪子「上等上等、裏ガエルを捨てるよ」LP6900→5000

早苗 「わたしは1枚ドロー。まだ本命が残っています。
    降雷皇ハモンの攻撃! ファフロッキーズの奇跡!!」

諏訪子 LP5000→1000

早苗 「これで下克上に王手ですねっ!
    わたしは1枚伏せ、さらに2枚目のダイヤモンドガイを召喚。起動効果を発動させます」


   つ メガトン魔導キャノン


妖夢 「ぶっ……」

早苗 「何から何までわたしの思うが侭! これぞ奇跡! 
    今こそ諏訪子様……車に轢かれた蛙のように、わたしの前に這いつくばってください!」



諏訪子 LP1000:手札2:ウミイルカ、未来融合(1)
早苗  LP3600:手札0:ハモン、バッドエンド、ダイヤモンド、護封剣(1)、伏せ1



諏訪子「ずいぶんおっそろしい事を言ってのけるもんだね。
    でも早苗、やっぱりお前にはわたしを屈服させるのは無理。時期尚早ってやつだよ。
    ドロー!」

諏訪子「未来融合が発動して二回目のスタンバイフェイズ。
    忘れちゃいないよね。融合モンスターを特殊召喚するよ。
    来ちゃいな、ガエルサンデス!!」


《ガエル・サンデス/D.3.S. Frog》 †
融合・効果モンスター
星8/水属性/水族/攻2500/守2000
「デスガエル」+「デスガエル」+「デスガエル」
このモンスターの融合召喚は、上記のカードでしか行えない。
このカードの攻撃力は、自分の墓地に存在する
「黄泉ガエル」の枚数×500ポイントアップする。


諏訪子「ガエル・サンデスの攻撃力は、墓地の黄泉ガエルの数だけアップするわ」


    ガエル・サンデス   攻撃力3500


妖夢 「あわわわわ、とんでもないのが出てきた……」

衣玖 「これは……正直夢に出てくるレベルですね」

早苗 「ほら、わたしは慣れてるからいいですが、お客様方みんなひいちゃってるじゃないですか。
    目に毒なんですよ。そんなグロテスクな生物はとっとと引っ込めてください」

諏訪子「かわいいのにねぇ。
    でもそんなに言うなら、戻してやらんでもないかな。
    ただその代わり、早苗は負けることになるけどね」

早苗 「えっ……なんですって?」

諏訪子「こういうことだよ! 融合解除を発動!」


《融合解除(ゆうごうかいじょ)/De-Fusion》 †
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在する
融合モンスター1体を選択してエクストラデッキに戻す。
さらに、エクストラデッキに戻したこのモンスターの融合召喚に使用した
融合素材モンスター一組が自分の墓地に揃っていれば、
この一組を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。


早苗 「(融合解除……!?)」

諏訪子「ガエル・サンデスをデッキに戻し、素材であるデスガエルを墓地から三体特殊召喚! おいで、我が分身ども!」


《デスガエル/Des Frog》 †
効果モンスター
星5/水属性/水族/攻1900/守 0 
このカードの生け贄召喚に成功した時、
自分の墓地に存在する「悪魂邪苦止」の枚数分まで、
「デスガエル」を手札またはデッキから特殊召喚する事ができる。


早苗 「(あっ、しまったわ……!
    諏訪子様の手札には、あのカードが……)」

諏訪子「かはづの歌声は死の松籟。
    芭蕉や一茶をも狂わせた、妖かしの和音を味わうがいいわ!
    手札から、デスコーラスを発動!!」


《死の合唱(デスコーラス)/Des Croaking》 †
通常魔法
自分フィールド上に「デスガエル」3体が
表側表示で存在する時に発動する事ができる。
相手フィールド上に存在する全てのカードを破壊する。


諏訪子「早苗のデッキにもあったし、説明の必要は無いよね。
    相手フィールド上のカードを全て破壊だよ」

早苗 「(そんなぁ……何も無くなっちゃった。ミラフォまで……)」

諏訪子「最後にダメ押しといこうか。
    早苗もやってたし、オーバーキルぐらい、別にいいよね~? 一族の結束だよ」


《一族(いちぞく)の結束(けっそく)/Solidarity》 †
永続魔法
自分の墓地に存在するモンスターの元々の種族が
1種類のみの場合、自分フィールド上に表側表示で存在する
その種族のモンスターの攻撃力は800ポイントアップする。


諏訪子「わたしの墓地は水族のみ。よってデスガエルたちの攻撃力は800アップよ。
    さて、最終的にはどうなったかな~?」


    デスガエル   攻撃力3200

    デスガエル   攻撃力3200

    デスガエル   攻撃力3200


早苗 「(うう……こんなの無理。白旗ね……)」

諏訪子「そうそう、わかってくれたみたいで何よりだよ。
    早苗は今回はお休み。さあ、大人しく休んでなさい!」

諏訪子「デスガエル3体で、早苗にダイレクトアタック!
    祟符、ミシャグジさま×3!!」

早苗 「……ま、参りました。わたしが悪かったです」LP3600→400→0

諏訪子「わかればよろしい♪
    あ、言っとくけど、神奈子には絶対内緒ね」

早苗 「え? どうしてですか?」

諏訪子「前の大会の話は聞いてるよ。
    あいつ、あんた連れて意気揚々って感じで乗り込んでったくせに、あっさり返り討ちにされてボコボコだったんでしょ。
    情けないよね。神にあるまじき醜態だよ。
    守矢神社の汚名返上は、代わりにわたしが果たしてしてきてあげる。
    一人で楽しんでくるから~」

早苗 「うーん、あの件を蒸し返されると言い返せない……。
    わかりましたよぅ。あんまりハメはずしすぎないようにしてくださいね」

諏訪子「と、いうわけで。
    わたしがそのメンバーに入ることになったから。よろしくね~」

妖夢 「はあ、よろしくお願いします。
    ですがその前に……ちょっと言い忘れたことがありまして」

諏訪子「言い忘れたこと?」

妖夢 「そのう、実は欠員は二名でして。もうひと方必要なんです」

早苗 「えっ! じゃあ、やっぱりわたしでいいじゃないですか。
    ぜひお願いします!」

諏訪子「だから駄目だって。何のためにデュエルしたと思ってるのよ」

早苗 「ええ~っ。
    だって、もう一人いないと駄目って妖夢さんも……」

諏訪子「負けたのに勝った場合と同じ結果になるのはもっと駄目。
    だいたい、もう一人入り用なら早苗じゃなくてもいいじゃん。
    ほら、例えばあんたとかさぁ」

衣玖 「あら……。
    わたくし、ですか?」

妖夢 「えっ。永江さんもデュエルやられるんですか?」

諏訪子「どうせ天人とかと暇なとき結構やってるんでしょ?
    早苗よか全然強そうじゃん」

衣玖 「いえいえ、わたしはせいぜい嗜む程度ですよ。
    言ってはなんですが、腕は初心者です。
    確かに最近では天界でも遊戯王は流行ってますので、たびたびつき合わされますが」

諏訪子「できるってさ。もう決定でいいんじゃない?」

妖夢 「(そうだなぁ……どうせもう他の人をあたる時間なんて無いし。
    ここで五人揃っただけでも僥倖かも……)」

妖夢 「永江さん。よろしければ、一緒に参加していただけますか?」

衣玖 「うーん。
    お言葉は嬉しいのですが、わたしは本当に初心……」

妖夢 「構いません。どうか、力を貸してください!」

衣玖 「……そう、ですか。
    断るわけにはいかないようですね。
    ここは空気を読んで、お受けしましょう。
    わたしでよければこの五体、チームの一助として尽力させていただきます」

妖夢 「あ……ありがとうございますっ。
    お二方、どうぞよろしくお願いします!」




    *





  ________妖怪の山(一本杉の丘)







魔理沙「…………おっと、来たか。ずいぶん時間がかかったな」

妖夢 「待たせてしまいましたか。すみません」

魔理沙「待ちくたびれて小皺が増えてしまったぜ。
    慰謝料ならぬ医者料を請求しようかな」

妖夢 「糞の役にも立たない冗談はいいんですよ。
    で、どうでした? 首尾の方は」

魔理沙「お前もたまに口悪くなるよな……。
    こっちの方は、大方の予想通りに進んだぜ。
    文の奴、どうやら記事になりそうな事は久々らしくてな。
    初めこそしかめっ面で煙たがられたが、事を話すうちにみるみる乗り気になってくれたぜ。
    最後には肩まで組まされてしまった」

妖夢 「現金なことですね……。
    でも、じゃあオーケーということでいいんですよね?」

魔理沙「まあな。運営も撮影も、全部こちらに任せてくれ、だそうだ」

妖夢 「撮影……もするんですか。
    鬱陶しいけど、まあ仕方ないか」

魔理沙「それはそうと、お前の方は? どうだった?」

妖夢 「あ、はい。ちゃんと二人の協力を得ました。
    洩矢諏訪子さんと、永江衣玖さんです」

魔理沙「おお、その二人か。
    てっきり初めは早苗と神奈子のつもりだったんだが、まあいいか。
    駄目だったら生理中のアリスでも引きずり出してこようと思ってたところだ」

妖夢 「はあ。そんな役立たず放っておいてあげればいいでしょ」

魔理沙「まあとにかく。これで五人、チームメンバーは揃ったわけだな。
    あとは大会当日を待つだけだ」

妖夢 「(待つだけ……か)」

妖夢 「(いや、しかしこのままではいけない。まだ大会が迎えられる、最低限の事をこなしたに過ぎない。
    最大の問題は、わたし自身にある。
    今のままのわたしでは、さとりさんと再戦したところで……)」

魔理沙「……と。しかし、思いの外決めるべきことが決まって手持ち無沙汰になるな。
    大会はまだ来週だし」

妖夢 「明日からはしばらく天気が荒れるらしいです。外出できないぐらいひどいみたいですよ。
    だから今日のうちに動いて正解だったと思います」

魔理沙「天気が荒れる? 
    ……ひょっとして雪か! ひゃっほう!」

妖夢 「いや、台風ですよ。子供じゃないんだから、雪ぐらいではしゃがないでください」

魔理沙「なんだ台風か~。それはそれで楽しそうだが」

妖夢 「お願いだから家にじっとしててください。
    怪我でもされて出場できなくなったら困ります」

魔理沙「仕方ないな。大人しくデッキの調整でもしてるか。お前はどうする?」

妖夢 「わたしは……少し、考えます」

魔理沙「考える? 出家するのか?」

妖夢 「(…………なんでこの人の冗談はいちいち神経を逆撫でするのだろう)
    仏門に入るわけではありませんが、少し静かな部屋で禅を汲んでみようと思います。
    今回ばかりは、少し業を積まないと勝てそうにはないみたいですので」

魔理沙「馬鹿にするつもりは無いが、相変わらず古い考えだな」

妖夢 「師の教えです。
    極意とは、己がますげの如くにて、近くあれども見つけざりけり……。
    わたしは残りの時間を、精神統一に捧げます。
    そして自分の心の奥に、奥義を求めるつもりです」

魔理沙「難しく考えすぎだと思うけどなぁ。
    まあ、お前もお前で大変だ。必死になるのははわかるけどな。
    とりあえず、だ。
    次会うときは六日後、それまでわたしも、あいつらに勝てるようにせいぜい創意工夫しておくぜ」

妖夢 「お互い精進しましょう。では、また六日後……」




















                                  ・・・・・・To be continued
 第十二話、仲間集めその2でした。しみチョココーンが大好きなクラミ痔あです。
 読了ありがとうございましたm(_ _)m


 ゆうかりんに続き、ようやく諏訪子の登場です。
 デッキは「カエル」。これ以外無いですねw

 デスガエルを揃えて死の合唱を狙う、純粋なカエルデッキです。
 諏訪子の登場はセカンドシーズンを始める前から決まっていたのですが……間の悪いことに、最新の制限改訂でイレカエル禁止をくらってしまいました。
 イレカエルが無いとカエルデッキの恐ろしさがだだ下がりですので、勝手ながら禁止→制限とさせていただいてます。
 代わりというわけではないですが、マスドライバーなんてカードは入れてませんので、どうかご了承くださいorz
 今後もたまにですが、こちらの都合で一部制限を変更するかもしれません。いや、本当にたまにですが。

 早苗さんは前と同じ天変地異ですね。
 新カードが増えて、何気に強化されてます。
 相変わらず運要素が強いですが、楽しいデッキです。欠点としては、デュエルを書くのが大変すぎるというところでしょうか……。

 正統派のビートダウンじゃないので、次に彼女を出すとしたらまともなデッキを使わせたいところです。
 でも、彼女に合うデッキが他にいまいちわからないんですよね……。


 そしてデュエルはありませんでしたが、五人目は衣玖さんです。
 デッキは想像にお任せします。といっても、捻らずストレートなやつでいく予定です。

 これで五人揃ったわけですが、大会はもうちょっとだけ先になります。
 今年中にあと二話は投稿したいなぁ……。
クラミ痔あ
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
カエルだから、1killかと、思ったらやっぱりそんなことなかった。魔理沙、妖夢、幽香、諏訪子、衣玖か、すごいチームだ!衣玖さんのデッキに期待!!
2.名前が無い程度の能力削除
諏訪子がイレカエルの効果を使ったターン、何故か鬼ガエルの効果が発動しています。

しかし……純正カエルにおいても引きガエルは使い道が薄いよなあ……。

衣玖さんは……空気を読めるだけに、逆にその空気をぶち壊すようなデッキも面白いかも?
3.名前が無い程度の能力削除
今回も面白かったです

早苗さんのデッキにヴィジョンヒーローなんてどうでしょう?
霊夢の2Pカラーとか言われてますし

まだV・HEROがデッキ組めるほど出てきてませんが
4.クラミ痔あ削除
>>1
カエルというと1killのイメージが強いですよね。
自分みたいに群雄割拠出してロックしてちまちま殴るなんてのは希少種なんでしょうねw

>>2
指摘どうもです。修正させていただきました。
個人的には、湿地草原で背伸びした引きガエルが好きなんですけどねぇ~。
もうカードが充実してきた今では確かに入れるスペースが無いんですがorz
その空気をぶち壊(ry

>>3
V・HEROですか!
考え付きませんでした! 第二の主人公的な感じでいいですね!
いずれ充実してきたら組んでみたいです。
5.名前が無い程度の能力削除
ダメだよ早苗さん、未来融合とコーラスが見えてるんだから……まあ、除去が無かったんだろうけど。
死者転生の使い道がプレイミスか?(結果論)

ケロちゃんがワンキルじゃなくてホッとしました。普通のカエルは可愛いです。
でも、調子に乗る敵相手に盛大なワンキルコンボを決めて欲しくもあり。悩ましいです。
6.名前が無い程度の能力削除
あああああ…………っ!!!
カエルがっ!カエルの恐怖がっ!
やめて!イレカエルと粋カエルで、一気に揃えないで!で、デスコーラスはらめぇええ!!!

失礼、取り乱しました。カエルは、鬼、粋、魔知、そしてなにより、イレカエルが入ってるだけでトラウマもんです。死ねます。イレカエルで、好きなだけ墓地を肥やせるのがまた。
衣玖さんのデッキはもう予想できます。たぶんアレですよね。ビリビリ。
7.名前が無い程度の能力削除
早苗は……風のテーマでいくなら霞の谷の神風メインかガスタとかですか。奇跡の方に目を向けると天変地異以外思いつかんの
地底側はどんなメンバーなんだろ
8.名前が無い程度の能力削除
衣玖さんはどんなデッキなんだろう。
第一候補は電池メンな気がする。電気的な意味で。
他にはエレキってのもあるけど、いまいち強みのある面子でもないですしね。
それか海竜族ですかね。
9.クラミ痔あ削除
>>5
1killのデッキもたまには使いたいんですが、SSとして扱いが難しいのが難点ですね。
いつだったかの霊夢みたいなデュエルみたいなデュエルならアリなんですが。

>>6
カエルのトラウマは一度戦えば誰でも植えつけられますもんねw
過去、スケゴ出された後にイレカエル召喚で何度地獄を見たか……。

>>7
なるほど、普通にいいですね!
素直に風をテーマにしたデッキというのは、何気に盲点で考えつきませんでした。

>>8
衣玖さんのデッキは……まあ、そのまんまになりそうですw
登場はたぶん、だいぶ先になっちゃいますが。
10.名前が無い程度の能力削除
禁止化で今はガエルはきつい状態なんだよな...。
下位互換やまた別のガエルがでるといいな
次回も楽しみにしています。
11.クラミ痔あ削除
>>11
ぜひそうなってほしいですね~。
元祖カエルデッキ使いとして切に願っています。