※この作品は、私がこれまでに投稿した拙作の設定の一部を引き継いでいます。「さとられいむ」タグで検索すると出て来るので、先にそちらの既読を推奨いたします。後、今回はさとり様がかなりはっちゃけてますので、そういうのが嫌な方はブラウザバック、一向に構わんという方は、このままどうぞ
~魔理沙とパチュリーの場合~
「はあ」
最近、魔理沙が図書館に来ない。大方、実験か何かで篭もりっぱなしなのだろうが
―恋は攻め、ですよ―
恋は攻め、か。よし
「小悪魔、ちょっと出かけて来るわ。留守をお願いね」
「はい、いってらっしゃ、て、え、ちょっ、マジすか!?引き篭もりの癖に大丈夫ですか!?ああ、当然、魔理沙さんの家に行くんですね今度こそ押し倒しちゃうんですねわかります!」
「ロイヤルフレア」
「アッ-!?」
全く、馬鹿にしないでほしいわ。いくら引き篭もりといっても魔理沙の家に行くぐらい造作もないわよ。見てなさい
<<<>>>
「むきゅー」
なん、だと。まさかここまでひどかったとは。もう少し鍛えるべきだったかしら。っていうか、魔理沙の家ってどこだっけ。あ、やば、目まいが
「もう、駄目」
ドサッ
「♪~キーノキノキノキノキノコー。じめじめ、した所に、はえていーるー」
いやー、やっぱり実験でつまった時の気分転換はキノコ採りに限るな。お、ここにもあった
「順調順調っと。ん?」
あれは、まさか。パチュリー!?
「お、おい!大丈夫か!?」
「・・・・・・・・」
駄目だ、気を失ってる。ええい、こうなりゃ仕方ない、私の家まで運ぶか
ひょいっ
「おお、思ったより軽いな。にしても」
こいつ、寝顔は可愛いな。って、そんな事考えている場合じゃなかった。速く家に戻らないと!
<<<>>>
「うーん・・・」
あれ?ここは、何処?
「お、気がついたか。いやー、キノコ採りしてたら、いきなりお前が倒れてたからビックリしたぜ」
「え?あれ?」
魔理沙?それじゃあ、ここは魔理沙の、家?私の事をここまで運んできてくれたのか
「たくっ、引き篭もりの癖に無茶するからだぞ」
「余計なお世話よ」
「ああ、そうかい。余計なお世話ついでに、お粥、作ってくるから待ってろ」
「え、でも」
「駄目だぞ。何か食って体力付けないと」
「はいはい。わかったわよ」
「うんうん。ほら、良いから横になってろ」
「魔理沙」
「んー?」
「迷惑かけて、ごめんなさい」
・・・・・えっ?
「何よ」
「ああ、いや。何でも無い」
「夢じゃないよな・・・いてて」
まさか、あのパチュリーから「ごめんなさい」なんて聞けるとは。明日は槍の雨でも降ってくるか?
「意外と素直な所もあるんだな」
普段からああなら、もう少し可愛げもあるんだがなあ。まあ、いいか。おっと、そんな事言っているうちにお粥が出来た。よし、パチュリーんとこに持ってってやるか
「お粥出来たぞー、って、ありゃ」
おいおい、こんな時まで本かよ
「おい、こんな時ぐらい本から離れろよ」
「別に私の勝手でしょ」
「へいへい。ほら、お粥。持ってきてやったぞ」
「あら、随分早いわね」
「まーな」
「それじゃ、いただくわ」
「・・・・・どうだ?」
「あ、美味しい」
「そうか、良かった」
「その、魔理沙」
「んー?」
―ありがとう―
「っ!!?」
あ、あれ?パチュリー、今、笑ったか?あんな顔も出来るんだな。不覚にも少しキュンとしたぞ、おい
「どうかした?」
「い、いや。別に」
よし、今のは大分自然な感じだったわ。少しポイントゲットよ
「ごちそうさま」
「はい、お粗末さん。あ、そういや、何であんな所に倒れてたんだ?」
「えっ、それは」
「それは?」
魔理沙に会いたくて出かけて、その上倒れた、なんて。そんな恥ずかしい事言える訳無いわ
「貴女の家に、本の返却を促しにいこうとしただけよ」
「引き篭もりがわざわざご苦労なこって。だからあれは死ぬまで借りるだけだって」
「またそうやってはぐらかすのね」
「うっせ」
「私も聞きたいわ。何故、私を介抱してくれたの?いつも自分勝手な癖に」
「おいおい、ひどい言い様だな。私は道端で倒れてる奴を放っておくほど、薄情な女じゃないぜ」
「ふーん、そう」
「そうだぜ」
自分勝手な奴とばかり思ってたけど、意外とお人好しなのね
「ところで、体の方は大丈夫か?」
「まだ少し辛い、かな」
「そうか。よし、私がついててやるから少し寝ろ」
「うん、ありがとう」
「おう」
まさか、あのパチュリーから二度も「ありがとう」なんて聞けるとは。どういう事だ
「zzz」
「良く寝てるなあ。にしても」
やっぱりこいつ、寝顔は可愛いな
むにっ
「おお」
ほっぺ、意外と柔らかいな
「んん」
「!?」
やべ、起こしたか?
「zzz」
「ほっ」
び、びびったぜ。よし、もう一回
むにっ
「おおお」
やっぱりやわらけー
「・・・・・何してるの?」
「げっ!?な、なんでもないぜ?」
「ふーん。ま、良いわ」
「そんな事より、体調はどうだ?」
「ええ、大分楽になったわ。そろそろ帰ろうかしら」
「そうか」
<<<>>>
「魔理沙。今日は、悪かったわ。本当に」
「気にすんなって。それに、お礼を言うにはまだ早いぜ?ほら、乗れよ。紅魔館まで送ってってやる」
「ええっ!?」
嘘!?夢にまで見た魔理沙との箒二人乗り!?落ち着け、落ち着くのよ。私
「何してんだ?早く乗れよ」
「え、ええ」
「よし。そんじゃ、行くぜ」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
うう、自分から乗れとは言ったが、こうしてみると、気まずいな。何か、喋らないと
「な、なあ。パチュリー」
「な、なに?」
「もっとちゃんと掴まって無いと、落ちるぜ?」
「そ、そうね」
あれ?これってもしかして、チャンス、かしら
―恋は攻め、ですよ―
「そうね。ちゃんと掴まって無いとね」
ぎゅっ
「お、おい!パチュリー!?」
「ほら。貴女こそ、ちゃんと前見てないと、ぶつかるわよ」
「お、おう」
確かに掴まれとは言ったが、これは密着しすぎじゃないか!?っていうか、パチュリーって、良い匂いするな。何か、ドキドキするぜ
「・・・・・・」
ちょっと、大胆すぎたかしら?それにしても、魔理沙の髪って、ふわふわで、良い匂いがするのね。なんか、ドキドキするわ
「よ、よし。飛ばすぜ!しっかり掴まってろよ」
「えっ、ちょっ、キャアアアア!?」
こ、こんな恥ずかしい状態、いつまでも続けてられるか!!
「うし、着いたな」
「むきゅー」
「すまん。大丈夫か?パチュリー」
「全く。なんでまたいきなり飛ばしたのよ」
「いや、それは。なんつーか、その。ど、どうだって良いじゃねーか。私はもう帰るぜ!」
「あっ。ま、待って」
「な、なんだよ!?まだ何かあるのか!?」
「あの、私」
「うん」
まさか、いやいや
「ずっと貴女の事が」
「へっ!?」
いや、待て。ありえんだろ
「魔理沙の事が、す」
むぎゅっ
「むきゅっ!?」
「あー、その。なんだ。ま、またな」
ゴウッ
「そ、そんなあ」
もう少しだったのにいいいい。魔理沙の馬鹿!
「はあ。あら、これは?」
魔理沙の、帽子?逃げる為に私に被せて、置いていったのね
ぎゅっ
「・・・・・バーカ」
また、来るかしら?来てくれるといいなあ
「だああああ!なんだ!?何なんだ一体!?」
よし。とりあえず、落ち着け私。あ、帽子忘れてきた。って、今はそんな事より
―魔理沙の事が、す―
「!!!?」
いや、だから。あり得ないって。何かの間違いだ。そうだ、そうに違いない
ごそごそ
「・・・・・・・」
『恋符』
『恋』符
『恋』
「うおおおおお!?」
くそー!私にどうしろってんだ!?
~霊夢とさとりの場合~
ふー、ふー
「ねえ、さとり」
ふー、ふー。ずずっ
「あちゅい。ふあい、なんれふか?」
「かわい、じゃなくて。さとりってさ、私のどんな所を好きになった訳?」
「えっ。なんでまた」
「いや、何となく気になって」
「い、言わなきゃダメですか?」
「うん」
「もう、分かりましたよ。ええとですね」
霊夢の好きな所、かあ
「最初は、一目ぼれみたいな感じでした。か、可愛いなんて言われたの、本当に初めてだったから。それから、霊夢の事が頭から離れなくなって、気が付いたら好きになってました」
「あれ、そんなに効いた?」
こくこく
「あー、そう」
うわ、なんか聞いてて恥ずかしくなってくるわね
「わ、私だって恥ずかしいんですよ」
「まあ、お互いさまね。で?他にもあるの?」
「あ、はい。霊夢と一緒に居る内に、沢山見つけました」
「ふーん。例えば?」
「まず、素直じゃない所」
「ふんっ。素直じゃ無くて悪かったわね」
「ええ、本当に素直じゃありません」
まあ、そこがまた良いんだけれども。なんて、本人には言えないなあ
「後、意外と可愛い所」
「なっ!?」
「ほら、そういう反応とか」
「うぐっ」
ええい、もっと良い部分はないのか
「ありますよ。不器用だけど、とっても優しい所」
「私って、そんなに不器用?」
「ええ、かなり。でも、それと同じくらい、優しい、かな」
「まあ、悪い気はしないわね」
「ふふっ、照れてる」
「うっさい。で、他には?」
「ええと。カッコイイ所、かな」
は?カッコイイ?
「そう、カッコイイ」
「具体的には?」
「だって、常に私をリードしてくれるじゃないですか。そういう所、カッコイイなあって思います」
「ああ、なるほどね」
「でも、一番はやっぱり」
「ん?」
―私を一人の女の子として、ありのままに受け入れてくれた事。かな―
「・・・・・・」
「本当に感謝してるんですよ、霊夢には」
「あっそ。良かったんじゃない」
「はい、良かったです」
くう、大分恥ずかしかったわ。特に最期の。これは、何かお返ししないと割に合わないわね。あ、そうだ
「霊夢?・・・・・ななな、何考えてるんですか!?」
「別に良いじゃない。減るものじゃなし」
「私の心がすり減ります!!」
「失礼ね。ほらほら、もう逃げ場ないわよ」
「ひっ!?」
ぎゅっ、こつん
「きゃうっ!?」
「いくわよー」
・・・わいい。さとり可愛い。その眠そうな目も、癖っ毛に見えてさらさらの髪も、一々初々しい反応も。無愛想に見えて意外と表情豊かでお茶目な所も、料理が上手な所も、世話好きな所も。そして何より、守ってあげたくなる所も。全部ひっくるめて、大好き
「!!!??」
「うん、満足」
「な、な、な、何するんれしゅかあ」
ポカポカっ
「はははっ、可愛い可愛い」
「馬鹿っ!霊夢のドS!」
ポカポカっ
「ごめんごめん。やりすぎたわ」
「知りませんっ」
あちゃー、怒っちゃったよ。どうしよう
「あっ」
「ん?どうかした?」
「霊夢!何か空から綿が降ってきました!」
「んえ?ああ、雪か。もしかして見るの初めて?」
「雪、ですか。はい、多分初めてです」
「外に出ればもっと良く見えるわよ」
「本当ですか!?早く出ましょう!」
「へいへい」
雪で機嫌が直るとは。現金な奴
<<<>>>
「わー、凄いです!花火や星も綺麗だったけど、これも綺麗です!」
「ははっ、そう」
なんか、妙にテンション高いわね
「はい。何か良く分からないけど、はしゃぎたくなります!」
「何か、子供みたいね」
「むう。貴女の方がずっと子供ですよ」
「はいはい」
「霊夢」
「ん?」
バシャッ
「あ、やっぱりこうやって投げるんですね。何か投げたくなって」
「・・・・・・・」
「霊夢?」
びゅんっ
「きゃっ!?」
「やったわねー!こら、避けるな!」
「ほらほら。こっちですよー」
「待ちなさい!」
「待ちません!」
霊夢。私、貴女を好きになって本当に良かった。だって、今、私はこんなにも笑顔でいられて、貴女と一緒に居るだけで幸せで
「待て、こらー!ちょこまか避けるな!」
うん、やっぱりさとりには笑顔が一番似合うわね。あの笑顔を守るためにも、少しでも長く一緒に居てあげないと
『願わくば、少しでも長く、この幸せな日々が続きますように』
~魔理沙とパチュリーの場合~
「はあ」
最近、魔理沙が図書館に来ない。大方、実験か何かで篭もりっぱなしなのだろうが
―恋は攻め、ですよ―
恋は攻め、か。よし
「小悪魔、ちょっと出かけて来るわ。留守をお願いね」
「はい、いってらっしゃ、て、え、ちょっ、マジすか!?引き篭もりの癖に大丈夫ですか!?ああ、当然、魔理沙さんの家に行くんですね今度こそ押し倒しちゃうんですねわかります!」
「ロイヤルフレア」
「アッ-!?」
全く、馬鹿にしないでほしいわ。いくら引き篭もりといっても魔理沙の家に行くぐらい造作もないわよ。見てなさい
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「むきゅー」
なん、だと。まさかここまでひどかったとは。もう少し鍛えるべきだったかしら。っていうか、魔理沙の家ってどこだっけ。あ、やば、目まいが
「もう、駄目」
ドサッ
「♪~キーノキノキノキノキノコー。じめじめ、した所に、はえていーるー」
いやー、やっぱり実験でつまった時の気分転換はキノコ採りに限るな。お、ここにもあった
「順調順調っと。ん?」
あれは、まさか。パチュリー!?
「お、おい!大丈夫か!?」
「・・・・・・・・」
駄目だ、気を失ってる。ええい、こうなりゃ仕方ない、私の家まで運ぶか
ひょいっ
「おお、思ったより軽いな。にしても」
こいつ、寝顔は可愛いな。って、そんな事考えている場合じゃなかった。速く家に戻らないと!
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「うーん・・・」
あれ?ここは、何処?
「お、気がついたか。いやー、キノコ採りしてたら、いきなりお前が倒れてたからビックリしたぜ」
「え?あれ?」
魔理沙?それじゃあ、ここは魔理沙の、家?私の事をここまで運んできてくれたのか
「たくっ、引き篭もりの癖に無茶するからだぞ」
「余計なお世話よ」
「ああ、そうかい。余計なお世話ついでに、お粥、作ってくるから待ってろ」
「え、でも」
「駄目だぞ。何か食って体力付けないと」
「はいはい。わかったわよ」
「うんうん。ほら、良いから横になってろ」
「魔理沙」
「んー?」
「迷惑かけて、ごめんなさい」
・・・・・えっ?
「何よ」
「ああ、いや。何でも無い」
「夢じゃないよな・・・いてて」
まさか、あのパチュリーから「ごめんなさい」なんて聞けるとは。明日は槍の雨でも降ってくるか?
「意外と素直な所もあるんだな」
普段からああなら、もう少し可愛げもあるんだがなあ。まあ、いいか。おっと、そんな事言っているうちにお粥が出来た。よし、パチュリーんとこに持ってってやるか
「お粥出来たぞー、って、ありゃ」
おいおい、こんな時まで本かよ
「おい、こんな時ぐらい本から離れろよ」
「別に私の勝手でしょ」
「へいへい。ほら、お粥。持ってきてやったぞ」
「あら、随分早いわね」
「まーな」
「それじゃ、いただくわ」
「・・・・・どうだ?」
「あ、美味しい」
「そうか、良かった」
「その、魔理沙」
「んー?」
―ありがとう―
「っ!!?」
あ、あれ?パチュリー、今、笑ったか?あんな顔も出来るんだな。不覚にも少しキュンとしたぞ、おい
「どうかした?」
「い、いや。別に」
よし、今のは大分自然な感じだったわ。少しポイントゲットよ
「ごちそうさま」
「はい、お粗末さん。あ、そういや、何であんな所に倒れてたんだ?」
「えっ、それは」
「それは?」
魔理沙に会いたくて出かけて、その上倒れた、なんて。そんな恥ずかしい事言える訳無いわ
「貴女の家に、本の返却を促しにいこうとしただけよ」
「引き篭もりがわざわざご苦労なこって。だからあれは死ぬまで借りるだけだって」
「またそうやってはぐらかすのね」
「うっせ」
「私も聞きたいわ。何故、私を介抱してくれたの?いつも自分勝手な癖に」
「おいおい、ひどい言い様だな。私は道端で倒れてる奴を放っておくほど、薄情な女じゃないぜ」
「ふーん、そう」
「そうだぜ」
自分勝手な奴とばかり思ってたけど、意外とお人好しなのね
「ところで、体の方は大丈夫か?」
「まだ少し辛い、かな」
「そうか。よし、私がついててやるから少し寝ろ」
「うん、ありがとう」
「おう」
まさか、あのパチュリーから二度も「ありがとう」なんて聞けるとは。どういう事だ
「zzz」
「良く寝てるなあ。にしても」
やっぱりこいつ、寝顔は可愛いな
むにっ
「おお」
ほっぺ、意外と柔らかいな
「んん」
「!?」
やべ、起こしたか?
「zzz」
「ほっ」
び、びびったぜ。よし、もう一回
むにっ
「おおお」
やっぱりやわらけー
「・・・・・何してるの?」
「げっ!?な、なんでもないぜ?」
「ふーん。ま、良いわ」
「そんな事より、体調はどうだ?」
「ええ、大分楽になったわ。そろそろ帰ろうかしら」
「そうか」
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「魔理沙。今日は、悪かったわ。本当に」
「気にすんなって。それに、お礼を言うにはまだ早いぜ?ほら、乗れよ。紅魔館まで送ってってやる」
「ええっ!?」
嘘!?夢にまで見た魔理沙との箒二人乗り!?落ち着け、落ち着くのよ。私
「何してんだ?早く乗れよ」
「え、ええ」
「よし。そんじゃ、行くぜ」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
うう、自分から乗れとは言ったが、こうしてみると、気まずいな。何か、喋らないと
「な、なあ。パチュリー」
「な、なに?」
「もっとちゃんと掴まって無いと、落ちるぜ?」
「そ、そうね」
あれ?これってもしかして、チャンス、かしら
―恋は攻め、ですよ―
「そうね。ちゃんと掴まって無いとね」
ぎゅっ
「お、おい!パチュリー!?」
「ほら。貴女こそ、ちゃんと前見てないと、ぶつかるわよ」
「お、おう」
確かに掴まれとは言ったが、これは密着しすぎじゃないか!?っていうか、パチュリーって、良い匂いするな。何か、ドキドキするぜ
「・・・・・・」
ちょっと、大胆すぎたかしら?それにしても、魔理沙の髪って、ふわふわで、良い匂いがするのね。なんか、ドキドキするわ
「よ、よし。飛ばすぜ!しっかり掴まってろよ」
「えっ、ちょっ、キャアアアア!?」
こ、こんな恥ずかしい状態、いつまでも続けてられるか!!
「うし、着いたな」
「むきゅー」
「すまん。大丈夫か?パチュリー」
「全く。なんでまたいきなり飛ばしたのよ」
「いや、それは。なんつーか、その。ど、どうだって良いじゃねーか。私はもう帰るぜ!」
「あっ。ま、待って」
「な、なんだよ!?まだ何かあるのか!?」
「あの、私」
「うん」
まさか、いやいや
「ずっと貴女の事が」
「へっ!?」
いや、待て。ありえんだろ
「魔理沙の事が、す」
むぎゅっ
「むきゅっ!?」
「あー、その。なんだ。ま、またな」
ゴウッ
「そ、そんなあ」
もう少しだったのにいいいい。魔理沙の馬鹿!
「はあ。あら、これは?」
魔理沙の、帽子?逃げる為に私に被せて、置いていったのね
ぎゅっ
「・・・・・バーカ」
また、来るかしら?来てくれるといいなあ
「だああああ!なんだ!?何なんだ一体!?」
よし。とりあえず、落ち着け私。あ、帽子忘れてきた。って、今はそんな事より
―魔理沙の事が、す―
「!!!?」
いや、だから。あり得ないって。何かの間違いだ。そうだ、そうに違いない
ごそごそ
「・・・・・・・」
『恋符』
『恋』符
『恋』
「うおおおおお!?」
くそー!私にどうしろってんだ!?
~霊夢とさとりの場合~
ふー、ふー
「ねえ、さとり」
ふー、ふー。ずずっ
「あちゅい。ふあい、なんれふか?」
「かわい、じゃなくて。さとりってさ、私のどんな所を好きになった訳?」
「えっ。なんでまた」
「いや、何となく気になって」
「い、言わなきゃダメですか?」
「うん」
「もう、分かりましたよ。ええとですね」
霊夢の好きな所、かあ
「最初は、一目ぼれみたいな感じでした。か、可愛いなんて言われたの、本当に初めてだったから。それから、霊夢の事が頭から離れなくなって、気が付いたら好きになってました」
「あれ、そんなに効いた?」
こくこく
「あー、そう」
うわ、なんか聞いてて恥ずかしくなってくるわね
「わ、私だって恥ずかしいんですよ」
「まあ、お互いさまね。で?他にもあるの?」
「あ、はい。霊夢と一緒に居る内に、沢山見つけました」
「ふーん。例えば?」
「まず、素直じゃない所」
「ふんっ。素直じゃ無くて悪かったわね」
「ええ、本当に素直じゃありません」
まあ、そこがまた良いんだけれども。なんて、本人には言えないなあ
「後、意外と可愛い所」
「なっ!?」
「ほら、そういう反応とか」
「うぐっ」
ええい、もっと良い部分はないのか
「ありますよ。不器用だけど、とっても優しい所」
「私って、そんなに不器用?」
「ええ、かなり。でも、それと同じくらい、優しい、かな」
「まあ、悪い気はしないわね」
「ふふっ、照れてる」
「うっさい。で、他には?」
「ええと。カッコイイ所、かな」
は?カッコイイ?
「そう、カッコイイ」
「具体的には?」
「だって、常に私をリードしてくれるじゃないですか。そういう所、カッコイイなあって思います」
「ああ、なるほどね」
「でも、一番はやっぱり」
「ん?」
―私を一人の女の子として、ありのままに受け入れてくれた事。かな―
「・・・・・・」
「本当に感謝してるんですよ、霊夢には」
「あっそ。良かったんじゃない」
「はい、良かったです」
くう、大分恥ずかしかったわ。特に最期の。これは、何かお返ししないと割に合わないわね。あ、そうだ
「霊夢?・・・・・ななな、何考えてるんですか!?」
「別に良いじゃない。減るものじゃなし」
「私の心がすり減ります!!」
「失礼ね。ほらほら、もう逃げ場ないわよ」
「ひっ!?」
ぎゅっ、こつん
「きゃうっ!?」
「いくわよー」
・・・わいい。さとり可愛い。その眠そうな目も、癖っ毛に見えてさらさらの髪も、一々初々しい反応も。無愛想に見えて意外と表情豊かでお茶目な所も、料理が上手な所も、世話好きな所も。そして何より、守ってあげたくなる所も。全部ひっくるめて、大好き
「!!!??」
「うん、満足」
「な、な、な、何するんれしゅかあ」
ポカポカっ
「はははっ、可愛い可愛い」
「馬鹿っ!霊夢のドS!」
ポカポカっ
「ごめんごめん。やりすぎたわ」
「知りませんっ」
あちゃー、怒っちゃったよ。どうしよう
「あっ」
「ん?どうかした?」
「霊夢!何か空から綿が降ってきました!」
「んえ?ああ、雪か。もしかして見るの初めて?」
「雪、ですか。はい、多分初めてです」
「外に出ればもっと良く見えるわよ」
「本当ですか!?早く出ましょう!」
「へいへい」
雪で機嫌が直るとは。現金な奴
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「わー、凄いです!花火や星も綺麗だったけど、これも綺麗です!」
「ははっ、そう」
なんか、妙にテンション高いわね
「はい。何か良く分からないけど、はしゃぎたくなります!」
「何か、子供みたいね」
「むう。貴女の方がずっと子供ですよ」
「はいはい」
「霊夢」
「ん?」
バシャッ
「あ、やっぱりこうやって投げるんですね。何か投げたくなって」
「・・・・・・・」
「霊夢?」
びゅんっ
「きゃっ!?」
「やったわねー!こら、避けるな!」
「ほらほら。こっちですよー」
「待ちなさい!」
「待ちません!」
霊夢。私、貴女を好きになって本当に良かった。だって、今、私はこんなにも笑顔でいられて、貴女と一緒に居るだけで幸せで
「待て、こらー!ちょこまか避けるな!」
うん、やっぱりさとりには笑顔が一番似合うわね。あの笑顔を守るためにも、少しでも長く一緒に居てあげないと
『願わくば、少しでも長く、この幸せな日々が続きますように』
さとられいむは相変わらずの安定感。加えて、パチュマリも大好物カプかので、期待が膨らみます。
一生懸命素直になろうと頑張るパチュリーさん可愛かったですw
両方とも目が放せないな
まさか引きこも……