注:前回からの続きです。
________翌日 博麗神社境内
霊夢 「なんでまたあんたらがここにいんのよっ」
魔理沙「なんでって……別に、なあ?」
妖夢 「はあ。別に理由は無いですけど」
霊夢 「なら、何でいるの?」
魔理沙「ただここを待ち合わせ場所にしてたってだけだ。でなきゃ来るか、こんな辺境の地」
霊夢 「待ち合わせ場所にしてるじゃないのっ」
妖夢 「別にいいじゃないですか、神社は公共の場なんだし。
あなた朝っぱらから、何そんなにカリカリしてるんです」
魔理沙「まったくだ。朝の味噌汁に虫でも入ってたのか?」
霊夢 「あんたらが勝手に大会の約束なんかとりつけるからでしょっ」
妖夢 「別に大会を企画するぐらいなんだっていうんです」
霊夢 「わたしが言いたいのは、会場のことよ。なんでまたここなのよ」
魔理沙「おいおい、その質問はお門違いだぜ。場所を指定したのはさとりの方だ」
霊夢 「でもその指定に対して、あんたらはハイハイ言ってOKしたわけでしょ?
だったら、同罪よ」
魔理沙「この程度で罪になるんなら、お前はとっくに極刑だな。
さしずめ境内の掃除不精罪ってところか」
霊夢 「何で掃除サボっただけで極刑なのよっ」
魔理沙「塵も積もれば山となる。ただの万引きも、キャリアを積むと弁当じゃ済まないって話さ。
まあそんなに出て行って欲しいなら、言われなくてもそうしてやる。行こうぜ、妖夢」
妖夢 「あっ、待ってくださいよ。まだお茶が残ってるんです」
霊夢 「うちの茶を勝手に飲むなっ!」
*
魔理沙「やれやれ。霊夢の奴もいよいよ立ち回りが子供じみてきたな。
あんなに怒るか? フツー」
妖夢 「彼女には今回の件についていつ話したんです?」
魔理沙「ついさっきだよ。お前が来る前だ」
妖夢 「んじゃその時、いつもの余計な物言いでもしたんでしょ」
魔理沙「いつものって何だ。わたしはありのままを伝えただけだぜ。
お前は弱いからメンバーにはいれないってな」
妖夢 「それじゃないですか、原因は。時にはやんわりと包んで言う方がいいこともあるでしょうに」
魔理沙「あいつは馬鹿だから、皮肉とかちょっと表現を婉曲させると気づかないんだよ。
ならいっそストレートに言ってやったほうがいいのさ。
ほら、年食った往年のサッカー選手がいるだろ? そいつに戦力外通告するようなもんだ」
妖夢 「あなたの比喩はいちいち世界観にそぐわないんですよっ。
ところで、結局今日はどこに行きます?」
魔理沙「行きますってか、もうそっちの方向に飛んでるわけだけどな」
妖夢 「じゃあ、どこに行ってるんです? 向かってるってことは、見当がついてるってことでしょう」
魔理沙「まあ、半分くらいかな」
妖夢 「は?」
魔理沙「ついてたりついてなかったりってことさ」
妖夢 「そりゃついてないんじゃないですか」
魔理沙「おっと、決め付けるのは良くないぜ。現に、わたし達はちゃんと一直線に向かってるだろ。
すなわち、きちんとした目的地が存在するって証拠だ」
妖夢 「……あっ、わかりましたよ!
場所ははっきりしているけど、当人がそこにいる保障は無いってことですね」
魔理沙「惜しいな。正解は、その場所に行ったのが昔の事過ぎて、記憶がうろ覚えだってことだ」
妖夢 「(なんじゃそりゃ……)
ちなみに、何ていう所なんですか?」
魔理沙「〝夢幻館〟」
妖夢 「むげんかん……? 本当に聞いたこと無いですね」
魔理沙「わたしも最近まで名前を忘れてたくらいだからな。だから仕方なくwikiで調べた」
妖夢 「……だから世界観をですね」
魔理沙「だが、意外と神社からは近いんだ。もうすぐ見えてくるぜ」
*
________ 夢幻館
魔理沙「着いた。ここだ」
妖夢 「凄いイバラ……建物の外側は、窓以外のほとんどが覆われていますね。
なんだか……なんていうんだろ、うさんくさい感じです」
魔理沙「それもそのはずだ。なにせこの館は、現実世界と夢幻世界の境界に建っているらしいからな」
妖夢 「境界……? どういう意味です?」
魔理沙「知らん。ウィキにでも訊け」
妖夢 「…………。
まあいずれにせよ、中にはその人がいるわけですね。あなたの推す、メンバーの候補が。
強いんですか?」
魔理沙「たぶんな。
まあどれだけの実力かってのは、一回やってちゃんと確かめないといけないだろうが」
妖夢 「相手にとっちゃいい迷惑ですね。今まだ正午だし、妖怪だったら寝てる時間でしょう」
魔理沙「そこまで気を配るほど仲がいいわけじゃないからな。
開けるぜ。たのもー」
妖夢 「(たのもーって……)」
魔理沙「たのもー。……って、やっぱり寝てるのかなぁ。
誰も出てこない……お?」
幽香 「……もーもーうるさい牛がいるわね」
魔理沙「いたいた。おひさだぜ」
幽香 「あら、牛じゃない?
でも白黒だし……やっぱり牛ね。牧場へお帰り」
魔理沙「さっそく寝惚けてやがるな。妖夢、一発斬り捨ててやれ」
妖夢 「あっ、でもわたし、この方と会ったことあります。
六十年周期の、花の異変の際だったかな……。
前会った時は日傘を持ってたと思いますが。こんな寝巻き姿じゃなくて」
魔理沙「ふうん、お前ら面識あったんだな。さすがに知り合いを斬り捨てるのは寝覚めが悪いか」
妖夢 「いやまあ、知り合いってほどでもないんですけど」
幽香 「通りがけに、ちょっと虐めてやっただけよね。半霊の剣士さん?」
妖夢 「むう。まあ、そういうわけで、ボコボコにされました」
魔理沙「相変わらずだが、弱い者いじめはよろしくないな。衛生上にもよくない」
幽香 「それはごめんなさいね。日課なのよ、生憎」
妖夢 「弱者をいたぶるのが日課とか……やっぱりこの人危ないですね。斬っときましょうか」
幽香 「よく言うわね、出来もしない事を。ご覧の通り、わたしは眠いのよ。
眠いから、先にあなた達を眠らせてやってもいいんだけど」
魔理沙「そんな物騒な案よりもいい方法があるぜ。眠るより、眠気を飛ばせばいいんだ」
幽香 「ふうん。あなたがその手伝いをしてくれるってこと? 今日はずいぶん自信家なのね。
あなたに務まるのかしら、わたしの相手が」
魔理沙「お前の方がでかい口な気がするが、まあいい。
わたしがいってるのは、弾幕じゃなくてデュエルでってことさ」
幽香 「デュエル? デュエルモンスターズのこと?」
魔理沙「風の噂で聞いたんだ。お前、こっちの方も相当できるって話じゃないか」
幽香 「風の噂、ねぇ。天狗の噂の間違いじゃない? いらない風評ばかりたてられて困るわ」
魔理沙「どっちでも似たようなもんだがな。というわけで、だ。
積もる話もそんなにあるとは思えないし、相手になってもらうぜ」
幽香 「まったく、勝手に起こしにきて勝手に眠気を飛ばすだなんて。
わたしの眠気は飛ばされ損じゃない。仕方ないわね」
幽香 「……でもまあ、たまには悪くない、か。
あなたの汚い悲鳴でも気つけにするとしましょうか」
魔理沙「く、繰り返すがバトルじゃないぞ。カードゲームな、カードゲーム。そんな物騒な妖気撒き散らさなくてもいいんだからな」
幽香 「安心なさい。わたしに限らず、強大な力を持つ妖怪は寝起きに弱いものなの。
身体が目覚めるには時間がかかるのよ。パジャマ姿のわたしも然り。
せいぜい5ボス程度の力で闘ってあげるわ」
魔理沙「本当の5ボスとして、何か言いたいことはあるか?」
妖夢 「……なんで幻想郷の強い妖怪はみんなこんななんだろうと思いました」
幽香【目覚めのランカスター】LP8000
VS
魔理沙【実践的真紅眼のススメ】LP8000
魔理沙「先攻は譲るぜ」
幽香 「へえ、なんの真似? わたしの安眠を妨害した詫びのつもりかしら。
まあ、それぐらいで許すつもりはないけれど」
魔理沙「この魔理沙様が詫びなんか口にすると思うか?
様子見ってのも時に有効なものさ」
幽香 「相変わらずの減らず口だこと。今に、同じ口から詫びの言葉を引きずり出してやるわ。ドロー」
幽香 「セット、セットでエンドっと」
幽香 LP8000:手札4:裏守備、伏せ1
魔理沙 LP8000:手札5:無し
魔理沙「……わかりづらいぜ。端折らないでちゃんと言えよな」
幽香 「寝起きなんでね。あなたのターンの間に寝癖でも梳かすことにするわ。
デュエルなんて片手でもできるしね」
妖夢 「ちょっと、魔理沙さん」
魔理沙「あん? どうした小声で」
妖夢 「あの人全然やる気無いじゃないですか。
この調子じゃ、正当な実力の評価にならないでしょう。
現に本人だって、5ボスぐらいの力とかなんとか言ってたし」
魔理沙「まあいいじゃないか。
手加減しても強かったら、いざという時はもっと力を出せるってことだ。違うか?」
妖夢 「うーん、違わないかもしれませんが……。
じゃああなたもちゃんとやってくださいね。
今回の大会は団体戦。五対五で先に三勝した方が勝ちという形式なのはわかってます。
つまり、わたし達二人が二勝したとしても、あと最低一つは他の誰かに
星をとってもらわないとならないんですから。人選はしっかりしないと……」
魔理沙「わかってるって。今日の目的はデュエルそのものじゃなくて、そっちの方だ。
時間も惜しいし、軽くやるさ。充分だと判断したら、適当なところで切り上げるから」
妖夢 「ほんとかなぁ~」
魔理沙「そんなわけでドローだ。わたしは竜の尖兵を召喚。起動効果を発動する」
《竜(りゅう)の尖兵(せんぺい)/Vanguard of the Dragon》 †
効果モンスター
星4/地属性/ドラゴン族/攻1700/守1300
手札からドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る事で、
このカードの攻撃力は300ポイントアップする。
自分フィールド上に存在するこのカードが
相手のカードの効果によって墓地へ送られた時、
自分または相手の墓地に存在するドラゴン族の
通常モンスター1体を特殊召喚する事ができる。
魔理沙「捨てたのは真紅眼の黒竜だ。竜の尖兵の攻撃力は2000。裏守備に攻撃するぜ」
幽香 「ああ、ちょっと待って。ブローがうまく決まらないの」
魔理沙「デュエル中にドライヤー回すな。その裏守備は何だよ」
幽香 「ああこれね。これはUFOタートルよ」
《UFOタートル/UFO Turtle》 †
効果モンスター
星4/炎属性/機械族/攻1400/守1200
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから攻撃力1500以下の炎属性モンスター1体を
自分のフィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
幽香 「面倒くさいけど誘発効果を発動しておくわ。
デッキからローンファイア・ブロッサムを特殊召喚」
《ローンファイア・ブロッサム/Lonefire Blossom》 †
効果モンスター(準制限カード)
星3/炎属性/植物族/攻 500/守1400
自分フィールド上に表側表示で存在する
植物族モンスター1体をリリースして発動する。
自分のデッキから植物族モンスター1体を特殊召喚する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
魔理沙「(ロンファ……早くも出たな。噂どおりの植物族デッキってわけか)
1枚伏せてエンドだ」
幽香 LP8000:手札4:ロンファ、伏せ1
魔理沙 LP8000:手札3:竜の尖兵(攻2000)、伏せ1
幽香 「もう少し待ちなさい。
まったく、この前ディフューザー無くしちゃったからやりにくいったらないわ」
妖夢 「……魔理沙さん」
魔理沙「いや、こいつはこういう奴なんだ。辛抱してやってくれ」
幽香 「十分な睡眠がとれてないから、髪も張りが出ないわ。
まったく、とんだ時間に来てくれたものね。
あなたみたいな大雑把なやつは、どうせ外見も気にしないんでしょうけど。うらやましいわ」
魔理沙「失礼な。最近汚れたから箒を新調したんだぞ。魔女の宅○便モデルだ」
妖夢 「そりゃ箒じゃなくてデッキブラシでしょうに」
幽香 「あなたももっと女らしさを磨けば、魔法使いとしても一皮剥けるのにね。
……ふう、仕方ないわ。髪はこのくらいでいいかしら。
わたしのターンのはずよね。ドローするわよ」
幽香 「ローンファイア・ブロッサムの起動効果発動。
このカードをリリースして、デッキからこのカードを攻撃表示で特殊召喚。ギガプラントよ」
《ギガプラント/Gigaplant》 †
デュアルモンスター
星6/地属性/植物族/攻2400/守1200
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、
通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、
このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●自分の手札または墓地に存在する昆虫族または植物族モンスター1体を特殊召喚する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
妖夢 「って、いきなり攻撃力2400!? どこが手加減なんですか!」
幽香 「何驚いているの。こんなの挨拶じゃない、挨拶。
挨拶ついでに、もう一発いこうかしら。ギガプラントを再召喚。
これによってギガプラントはモンスター効果を得るわ」
幽香 「優先権を使って墓地のローンファイア・ブロッサムを特殊召喚。
起動効果でこのカードをリリースし、次は……そうね。この花にしようかしら。
花開きなさい、椿姫ティタニアル」
《椿姫(つばき)ティタニアル/Tytannial, Princess of Camellias》 †
効果モンスター
星8/風属性/植物族/攻2800/守2600
自分フィールド上に表側表示で存在する植物族モンスター1体をリリースして発動する。
フィールド上に存在するカードを対象にする魔法・罠・効果モンスターの発動を無効にし破壊する。
魔理沙「(2800の最上級か……)」
幽香 「出会い頭から殺す気で。挨拶とはこういうことを言うのよ。
ティタニアルで竜の尖兵に攻撃」
魔理沙「そんな調子じゃ、誰かと会うたびに幻想郷の人口が減少してしまうぜ。
竜の尖兵は破壊される」LP8000→7200
幽香 「掃除といってほしいものね。わたしは綺麗好きなの。
ギガプラントでダイレクトアタックよ」
魔理沙「(ぐおお、きついぜ……)」LP7200→4800
幽香 「さて、再開の挨拶は済んだし、次は別れの挨拶かしらね。ターン終了」
魔理沙「おっとここでトラップだぜ。正当なる血統!」
《正統(せいとう)なる血統(けっとう)/Birthright》 †
永続罠
自分の墓地に存在する通常モンスター1体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターがフィールド上に存在しなくなった時、このカードを破壊する。
魔理沙「墓地の通常モンスターを特殊召喚する。
久々だぜ! 来い、真紅眼の黒竜!!」
《真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)/Red-Eyes B.Dragon》 †
通常モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2400/守2000
真紅の眼を持つ黒竜。怒りの黒き炎はその眼に映る者全てを焼き尽くす。
幽香 LP8000:手札5:ティタニアル、ギガプラ(再召喚)、伏せ1
魔理沙 LP4800:手札3:真紅眼、血統
妖夢 「(……おお、レッドアイズ!
やはり、魔理沙さんは決して手加減しているわけじゃないな)」
魔理沙「(にしても幽香の奴、思ってた以上だな……
こりゃあんまり手抜いてたら、実力を測る前にやられてしまうぜ)」
魔理沙「わたしのターンだな。ドローだ」
魔理沙「(……っと、絶好のパーツが来たな。
このコンボをすると手札を使い切ってしまうが……)」
魔理沙「(……まあ、この手札でいかないってのは、デュエルモンスターズへの冒涜ってもんだよなぁ。よし……)」
魔理沙「手札から、未来融合を発動するぜ」
《未来融合(みらいゆうごう)-フューチャー・フュージョン/Future Fusion》 †
永続魔法(制限カード)
自分のデッキから融合モンスターカードによって決められたモンスターを
墓地へ送り、融合デッキから融合モンスター1体を選択する。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時に選択した融合モンスターを
自分フィールド上に特殊召喚する(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。
魔理沙「指定するのは、当然ファイブ・ゴッド・ドラゴンだ。デッキから真紅眼の飛竜3体と、ガード・オブ・フレムベル、そしてレッドアイズダークネスメタルドラゴンを墓地に送る」
魔理沙「いくしかないってのはツラいよな。手札から黒炎弾を発動!」
《黒炎弾(こくえんだん)/Inferno Fire Blast》 †
通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する「真紅眼の黒竜」1体を選択して発動する。
選択した「真紅眼の黒竜」の元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
このカードを発動するターン「真紅眼の黒竜」は攻撃する事ができない。
魔理沙「レッドアイズ専用カードだ。
このターン、わたしのレッドアイズは攻撃できない代わりに、
相手プレイヤーに元々の攻撃力、2400ダメージを与える。
これがなんか知らないけど二枚きちゃってさ~。二枚分発動するぜ」
幽香 「あらあら。セコいカードだこと」LP8000→5600→3200
魔理沙「そいつは悪かったな。だがわたしのターンはまだ終わってないんだ。
手札から、金華猫を召喚」
《金華猫(きんかびょう)/Kinka-Byo》 †
スピリットモンスター
星1/闇属性/獣族/攻 400/守 200
このカードは特殊召喚できない。
召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
このカードが召喚・リバースした時、
自分の墓地に存在するレベル1のモンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
このカードがフィールド上から離れた時、
この効果で特殊召喚したモンスターをゲームから除外する。
魔理沙「こいつの誘発効果で、墓地からレベル1のモンスターを特殊召喚する。
蘇生させるのはこいつだ。ガード・オブ・フレムベル!」
《ガード・オブ・フレムベル/Flamvell Guard》 †
チューナー(通常モンスター)
星1/炎属性/ドラゴン族/攻 100/守2000
炎を自在に操る事ができる、フレムベルの護衛戦士。
灼熱のバリアを作り出して敵の攻撃を跳ね返す。
妖夢 「おお、チューナーを出した……ということは」
魔理沙「当然やるのはシンクロ召喚だぜ。
レベル1のガード・オブ・フレムベルに、レベル7のレッドアイズとレベル1の金華猫をチューニング!」
魔理沙「シンクロ召喚! その鼓動を呼び覚ませ! 氷結界の龍、トリシューラ!!」
《氷結界(ひょうけっかい)の龍(りゅう) トリシューラ》 †
シンクロ・効果モンスター
星9/水属性/ドラゴン族/攻2700/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
相手の手札・フィールド上・墓地のカードを
それぞれ1枚までゲームから除外する事ができる。
妖夢 「(トリシューラ……!)」
魔理沙「たまにはこういうカードも使わないとな。トリシューラの誘発効果発動だ。
トリシューラが場に現れた時、お前の場、手札、墓地から1枚ずつカードを除外することができる。
ちなみに、この効果は対象をとらない。よってティタニアルでチェーンはできないぜ。
フィールドのティタニアル、墓地のローンファイア・ブロッサム、手札は右から二番目を除外だ!」
幽香 「ボタニカル・ライオよ。これでいいかしら?」
魔理沙「結構だぜ。さてようやくバトルフェイズだ。トリシューラでギガプラントを攻撃!」
幽香 「使っておこうかしら。トラップ発動、竹頭木屑」
《竹頭木屑(ちくとうぼくせつ)/Bamboo Scrap》 †
通常罠
自分フィールド上に存在する植物族モンスター1体をリリースして発動する。
相手フィールド上に「プラントークン」
(植物族・地・星1・攻800/守500)2体を守備表示で特殊召喚する。
幽香 「ギガプラントをリリースして、あなたの場にプラントークンを2体特殊召喚よ」
魔理沙「こちらの場にモンスター……だが、攻撃するぶんには影響無いみたいだな。
ならダイレクトアタックだ。恋風、スターライトタイフーン!!」
幽香 LP3200→500
妖夢 「や、やりすぎでは……。もう手札無いじゃないですか」
魔理沙「やっぱり目の前にコンボがあると狙いたくなっちゃうんだよな。
でもまあ、墓地にワイバーンたくさん落としたしなんとかなるだろ」
妖夢 「狙いたくなっちゃうって……あなた、配牌で七種ぐらいでも国士無双にいくタイプでしょう」
魔理沙「さあこっちも挨拶を返してやったぜ。
とすれば、今度は何が返ってくるのかな。ターンエンドだ」
妖夢 「(無視か……)」
幽香 LP 500:手札4:無し
魔理沙 LP7600:手札0:トリシューラ、プラントークン2、未来融合
幽香 「ふわぁ……」
魔理沙「お前のライフもあとわずか。そろそろさすがに、寝起きの猶予も限界だと思うんだが」
幽香 「猶予ねぇ。まあ、この程度のダメージで追い詰めたと思ってしまうのが、
哀しくも人間ってところかしら」
妖夢 「こ、この程度? あと残り500しかないのに……」
幽香 「そろそろ肩があったまってきた具合だからね。
こうなると、傍目から見ているそこのおチビさんにもわかるでしょう?」
妖夢 「チビじゃないですけど……わかるって、何がです?」
幽香 「〝まな板の上の鯉はどちらか〟ってことよ。ドロー」
幽香 「墓地のギガプラントを除外して、装備魔法を発動するわ。薔薇の刻印」
《薔薇(ばら)の刻印(こくいん)/Mark of the Rose》 †
装備魔法
自分の墓地に存在する植物族モンスター1体をゲームから除外して発動する。
このカードを装備した相手モンスター1体のコントロールを得る。
自分のエンドフェイズ時に装備モンスターのコントロールを相手に移す。
自分のスタンバイフェイズ時に装備モンスターのコントロールを得る。
幽香 「相手モンスター一体を奪うことができる。当然そいつね」
魔理沙「(げげっ、トリシューラが……)」
幽香 「あとは刺身にするかタタキにするかってだけね。
コントロールを奪ったトリシューラをリリース。現れなさい、ローズ・テンタクルス」
《ローズ・テンタクルス/Rose Tentacles》 †
効果モンスター
星6/地属性/植物族/攻2200/守1200
このカードは特殊召喚できない。
自分のバトルフェイズ開始時に相手フィールド上に
表側表示で植物族モンスターが存在する場合、
このターンこのカードは通常の攻撃に加えて、
その植物族モンスターの数だけ攻撃する事ができる。
このカードが戦闘によって植物族モンスターを破壊した場合、
相手ライフに300ポイントダメージを与える。
幽香 「ローズ・テンタクルスの触手は相手の場の植物族の数だけ増える。
すなわち攻撃回数が増加するわ。つまりこの時点でこのカードは三回の攻撃ができる」
妖夢 「さ、三回も……!?」
魔理沙「ちょ、ちょっと待った!
わかった、もうわかったぜ。お前の実力はわかったから、この辺で……」
幽香 「あらあら。どういうわけか、出てきたのは侘びじゃなくてただのうわ言だったみたいね。
あるいは寝言かしら。永眠しながらでもその寝言、言えるか試してあげるわ。
ローズ・テンタクルスに、憎悪の棘を装備」
《憎悪(ぞうお)の棘(とげ)/Thorn of Malice》 †
装備魔法
「ブラック・ローズ・ドラゴン」または植物族モンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は600ポイントアップする。
装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
装備モンスターがモンスターを攻撃した場合、
ダメージ計算後に攻撃対象モンスターの攻撃力・守備力は600ポイントダウンする。
装備モンスターと戦闘を行った相手モンスターは、その戦闘では破壊されない。
ローズ・テンタクルス 攻撃力2800
幽香 「このカードを装備したモンスターにはトランプル効果が付加されるわ。
ローズ・テンタクルスで、プラントークンに攻撃」
魔理沙「あばばばばばばb」LP7600→5300
幽香 「ああ、言い忘れたけど、憎悪の棘が装備されているからそのトークンは戦闘破壊されないわ。
代わりに、攻守が600減るけどね」
プラントークン 守備力0
魔理沙「\(^o^)/」
幽香 「そしてローズ・テンタクルスは、あと二回の攻撃ができる。
そのトークンを嬲り殺しにしてあげる」
魔理沙「や、やられたぜ……。何が寝起きだよ」LP5300→2500→0
妖夢 「なるほどこれが鯉……勉強になりました」
幽香 「こんなんじゃ到底眠気は払えないわねぇ。暇つぶしに、外の妖怪でも虐めてこようかしら」
魔理沙「頼むからもう一眠りしててくれ」
幽香 「そっちから起こしにきておいて、勝手な奴。
まあいいわ。とって食ったりしないから、来たままの姿で出て行きなさい。
お望みどおり、わたしは一眠りしてあげるから。ふわぁ……」
妖夢 「あっ、待ってください。その腕を見込んで、あなたにお願いがあります」
幽香 「あん? 百年早いわ。おうちにお帰り」
魔理沙「まあそう言わず聞いてやれよ。お前にとっても、きっと悪くない話だぜ?」
幽香 「わたしにとって悪くないかどうかなんてことは、わたしにしかわからないはずだけど。
で、どういう用件なの?」
妖夢 「実は、かくしかの……」
幽香 「まるうまってわけね。
ふうん……で、ここに来たのは、その大会に必要な代表者を選出しに。そんなところかしら。
わざわざ腕試しなんて、舐められたうえに時間の無駄ね」
妖夢 「無礼は魔理沙さんに代わってお詫び致します。
そして侘びついでに、その腕を見込んでお願いがあるんです。
ぜひ、地上チームの一員として出場していただけないでしょうか?」
幽香 「大会か……。あんまり好きくないのよね、そういうの」
魔理沙「そうなのか? なんか意外だな」
幽香 「わたしが出るとなると、花が咲いちゃうでしょ?
博麗神社はきっと季節はずれの花で満開になるわ」
魔理沙「別にいいじゃないか。花ぐらい。
というか幽々子じゃないんだし、能力ぐらい制御しろよ」
幽香 「花は死の象徴だから。あそこが花だらけになると、幻想郷が儚く散ってしまいそうで……」
妖夢 「やっぱ寝ぼけてるんすかね?」
魔理沙「呆けているうちに、勝手に誓約書と拇印とっとこうぜ」
幽香 「そんなことする必要は無いわ。参加はしてあげるから」
妖夢 「あっ、そうなんですか。
よかった~。ありがとうございます」
幽香 「当然よ。なんならあなた達を殺してでも出てやるわ」
魔理沙「めちゃめちゃ参加したいんじゃないか」
幽香 「最近弱い者虐めもマンネリなの。
だからたまには本分に戻って、強い者虐めでもやろうかとね」
妖夢 「なんだか危ない方ですが、強い人ならこの際構いません。当日はよろしくお願いします」
幽香 「あらよく見れば、あなたもなかなか強そう……虐めてあげましょうか?」
妖夢 「ああいえ……それはまた今度で、お願いします」
・・・・・・To be continued
今回も面白かったです
天子なら
能力的→ガイアプレート主軸の岩石族デッキ
能力+天界的→ジェムナイト
能力+M→ゴーレムコントロール(ラヴァゴを連れ戻してダメージを食らう)
M→ローレベル
天界→天空の聖域
などでしょうか?
長文失礼しました
天子デッキ……地盤沈下とかアースクエイクを突っ込んだ岩石かな?
なんとなく地盤沈下って地底組に喧嘩売ってるような感じだし……。
それとも受け身という意味ではアステカ & ロストガーディアンとか……
ところで、5ボス程度の力の幽香は初見殺しの代表格だと思いますが。
お久しぶりですm(_ _)m
>>2
お待たせしましたm(_ _)m
>>3>>4>>5
ご意見いろいろありがとうです!
天子=てんし=天使……ですね!
なんで今まで思いつかなかったんだろうって感じです。
普通に雲の上に住んでるし、ちょうど新しいストラクも出たしでよさげですね。
Mも斬新ですねwww
確かに、そういったコストのあるカードをいれるのもいいかもしれません。
能力を活かしてのアースクエイクも面白そうです。
岩石と天使で悩みどころ……今後、参考にさせていただきます。
五面の初見殺しといえば、例のマスパですねw
自慢じゃないですが、自分は怪奇談は初プレイでノーコンいけました(何
六武衆は門さえ無ければ、ちょっと強い程度だから何とかなるかも?
映姫様再登場でヴァイロンでも使わないかね(チラッ……チーム戦じゃ望み無しか
リクエストが通りそうで嬉しいです。次回も楽しみにしています。
えーき様に機械天使っぽいヴァイロンはなかなか合いそうですね。
リクエストにはなるべくお答えしたいと思っているんですが、話も今後半の方を書いているところなので、今からだと少々厳しいかもしれませんorz
>>8
ありがとうございます。
書くのはこれからなので登場は先になるかもしれませんが、よろしくおねがいします。