Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

白玉楼の朝

2010/11/11 16:30:39
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 私が朝餉の支度を終え、幽々子様を起こしに行こうと廊下を歩いていると、前から幽々子様が歩いて来るのが見えた。



「おはようございます、幽々子様。今日はお早いですね」


「おはようむ~」
「は?」


 今日の幽々子様はそれほど眠く無さそうだったので、すぐあいさつが返ってくると思っていたが、返ってきたのは謎の言葉だった。




「だから、おはようむ」
「いやいや、訳が分からないんですが・・・」

「そうそう、今日から白玉楼のあいさつはこれになったから」
「あいさつだったんですか・・・」

 
 
 あいさつ、と言われてみればなるほど、「おはよう」と「妖夢」を合わせた言葉のようだ。
うん?今なんて言いました?これからはそれがあいさつになるですって!?

「いやいや、嫌ですよ!私は!」


「そこまで言うならいいわよ。それよりお腹空いたわ~」

 ・・・ふう。一件落着。


「じゃあ、朝ごはん作ってきますね~」
「おねがいね~」


~~~~~~~~



「はやくーはやくー」

「あまり急かさないでくださいよ~」

「お腹空いて死んじゃう~」

「あなたは冬眠前のくまさんですか!?」

「そうなのよ~。山にどんぐりが落ちて無くって・・・ってなにやらせるのよ~」

「幽々子様が勝手にやったんでしょ~」

「妖夢が振るからでしょ~」



くすくす 

ふふふ





「おかしいわね、妖夢」
「おかしいですね、幽々子様」











ーーーーーーー


「いただきまーす!」
「いただきます」

 あいさつと同時に炊き立てのご飯を口に運ぶ幽々子様。
見ている内にご飯がどんどん減っていく。


「妖夢が作るご飯はおいしいわねぇ~」
「ありがとうございます」


 食べるスピードはそれほど速くはないのにご飯の減りが早い。謎だ。



「あ~ん」


 幽々子様が口をあけた。
だいたいやるべきことは分かっている。

「幽々子様、はい、あ~ん」

 煮豆を箸で摘まんで幽々子様の口の中に入れる。
すると、雛鳥のようにぱくりと食べる。
こんな事を今まで何回やってきただろうか。


「ふふ、おいし」


 美味しいと言って貰えるのは、作った側としてとても嬉しい。
 




「ねぇ妖夢・・・」


「な、何でしょうか」


















「お嫁さんに来ない?」





「え?うぇえええええええええええええ!?」

 朝ごはん中になんて事言ってくるんだ、この人は。
こ、これはつまり・・・・ぷろぽーずってやつ!?


お嫁さんに来るって事は・・・結婚するって事!?

 
「いやなの?」

 嫌じゃない、ただ心の準備ができてないだけ。
しかしドキドキして言葉がうまくでない。


「い、いや、そ、そういうわけではないでご、ござる!ご、ござらん!?」

 自分でも何がなんだか分からなくなった。








「あぁ、分かったわ」








「妖夢はお嫁さんじゃなくて、お婿さんになりたいのね」






 ずがっしゃーん




 あまりの発言に思わず額を勢い良く座卓に打ちつけた。(結構痛かった)
その衝撃でおいてあった食器がぴょんと跳ねた。

 




「あら、嫌なの?」
「そういうことじゃなくて!」
   

 
「なによ~」




「わ、私はまだ半人前なので・・・」 

 半人前。そう、私はまだ半人前なのだ。
お師匠様のように強くはないし、まだまだ修行が足りない。

 

「つまり・・・・・私を護れる自信が無いってこと?」

 
「・・・・まぁ、そうですね」

 
「でもあなたはいつも私の事を護ってくれてるわよね?」


「・・・そういう護るじゃないんです。」 

 主人をとして護るのではなく、「幽々子様」として護れるか心配なのだ。


「ん~~。じゃ妖夢」

「は、はい。なんでしょうか」


「一人前になったらっていうのはどう?」


 まだまだ先の事だろうが、それなら自分でも納得がいく。


「まぁ、それなら」



「じゃあ今はこれだけ言わせて?」



































「これからも私に朝ごはんををつくってちょうだい、妖夢」



「・・・はい!」


「もしつくってくれなかったら食べちゃうわよ~。がおー!」

「うわーこわいー」






 そんな感じでまた今日も白玉楼の一日は始まりました。
「イヤァー!トォー!!」



「なんか今日の妖夢張り切ってない?なにか知らない?紫」
「さぁね~知らないわよ~」
「あっ!なにか知ってるわね~!」
「知らないわよ~!(ニヤニヤ」


え~、どうも、ながれだま。です。

 朝起きるのが嫌な季節になりましたね~。
寒いのが苦手な自分には地獄です。

 あ、そういえばまだ焼き芋食べてなかった!
焼き芋屋さーん!500円分くださいな~!

 読んでくださった方、ありがとうございましたッ!
ながれだま。
コメント



1.こじろー削除
もう結婚しちゃいなよ!
あ、半霊のほうは我がもらっていきますんでそこんとこよろしくb
2.奇声を発する程度の能力削除
結婚したら招待状送ってね?
3.名前が無い程度の能力削除
こんな甘いもの書いておいてまだ焼き芋がほしいって言うんですかあなたは!
ていうか毎日食事作って掃除して…ほとんどゆゆ様の嫁のようなものだと思うが今更だろうか。
4.ながれだま。削除
>>1.こじろー 様
 じゃあ妖忌おじいちゃんの半霊は私がいただいていいですかね?

>>2.奇声を発する程度の能力 様
 もちろんです。

>>3.名前が無い程度の能力 様
 やきいもはおいしいですからねぇ。
 >>ゆゆ様の嫁みたいな~   そうですよね。

 読んで下さった皆さん、ありがとうございましたッ!!