Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

雨の日は貴方を歌声を

2010/10/30 12:59:20
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雨は嫌いだ。
湿気で髪が思い通りにならないし、外には出られないし、何より…


――あいつに会えない。




「ちょっと咲夜、この雨どうにかならないの?」

「はぁ…。どうにもなりませんね」

「……おかわり」

「どうぞ」



咲夜に紅茶のおかわりを貰って、外をボーっと眺めた。
私が起きた時と同じように、雨は止むことを知らずに降り続けた。



「もういいわ。することもないし、もうひと眠りする」

「かしこまりました。では、何かありましたらまたお呼びください」



咲夜は一礼して「失礼します」と言って部屋を出た。
静かな部屋には雨が窓を叩きつける音が響いていた。
もそもそとベッドに潜り込み、あいつの笑顔を思い出しながら眠りについた。









「……さま、…うさま、…お嬢様!」

「…ぅん、…、へにゃっ!?」

「えへへ。おはようございます、お嬢様」

「な、…なんで、ここに?」



眠りにつく前に思い出していた笑顔がそこにあった。
優しく微笑むその顔に私は何度顔を赤くしたことか…。
いや、そうじゃなくて。



「仕事はどうしたのよ、美鈴?」

「今は休憩中ですよ~」

「…そう」

「今日は雨ですから、私から来ちゃいました!」

「なッ!?」



いつもは私が美鈴に会いに行ってる。
だって会いたいから。
声が聞きたいから、笑顔が見たいから。



「あれ? どうかしました?」

「な、なにが!?」

「いえ、お顔が赤い気が…」

「気のせいよっ!!」

「アイタッ! ちょ、叩かなくても…」

「あ、…ごめん」



恥ずかしくて美鈴の頭を叩いてしまった。
そして気が付いたら、謝っていた。



「ずいぶんと素直に謝りましたね」

「わ、悪いことしたら謝るのが普通でしょ!」

「ふふっ。そうですね。偉いですよ、お嬢様」

「子供扱いするなッ!!」

「え~? 私から見たら子供ですよ」

「……ばか」



いつもそうだ。
事あるごとに私を子供扱いする。
私はそんな風に美鈴に見て欲しくないのに。



「また寝ますか?」

「なんで?」

「子守唄でも、と」

「…また、そうやって」

「はい?」



私は美鈴の顔をジトーっと見ながら、「まあ、いいか」とため息を吐いた。




「なんでもないわよ。ねぇ、明日は晴れるかしら?」

「どうでしょう? でも、晴れなかったら私がまたここに来ますよ」

「……ほんとにバカ。」

「え、何か言いました?」

「なーんにもっ? ほら、子守唄、歌ってくれないの?」

「歌いますよ!」



美鈴は私の手をとって、綺麗な歌声を部屋に響かせた。
雨の音をかき消してくれる、そんな歌声に私はまた眠りについた。 
 
どうも、るくにゃんです。
前作は大変申し訳ございませんでした。
コメを見て、「これはイカン!」ということで、リベンジです。

話の構成の仕方がイマイチ分からず、展開が早めになってしまっているかもしれません。
どうぞ、また自分を罵ってくだs…(ログアウトしました
るくにゃん
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
お嬢が美鈴ラブ系のめーレミかぁ
この設定でもっと長いのが読みたいな~、ふへへ
2.名前が無い程度の能力削除
これはたまらん!たまらんばい!
3.虎姫削除
これは良いめーレミ、ご馳走様です!
美鈴の包容力もいい感じです。
4.奇声を発する程度の能力削除
良いめーレミでした!
5.名前が無い程度の能力削除
こういうめーれみなら大歓迎です!
自信もっていいですよ!
6.名前が無い程度の能力削除
うむ、是非とも続きを見たいです(笑