------------------------------------------------------
【五穀】
穀類の相称。元は米・麦・粟・黍(キビ)又は稗(ヒエ)・豆。
【ライスシャワー(rice shower) 】
欧米の結婚式にあった習慣で、
新郎新婦に豊かな人生と子孫繁栄を願って米を撒く。
米には豊かな恵みと子宝の象徴という意味がある。
『東方元ネタwikiより引用』
------------------------------------------------------
「五穀って言ってるのに、ばら撒いてるのは米だけなのね」
「全部ばら撒いてたら、豊穣の神に怒られました」
「米はいいの?」
「使用場所は、田んぼの上限定ですし」
「それってスペカとして、訳に立たないわね」
「でも、種まきには訳に立ちますよ?」
「まぁ……がんばりなさいな」
「はい。がんばります。ところで貴方誰ですか?」
「私を誰か知らないで話してたの?」
「だってこれは夢の中ですし。そういうこともあるかなって」
「しょうがない子ね。じゃあ教えてあげる。私の名前は……」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今朝は変な夢を見た。
胡散臭い人が何か言ってた。
夢の内容だし覚えてないけど、もしかしたら予知夢だったのかもしれない。
ほら、私って神ですし。
現人神ってカッコいいですよね?
でも神とはいえ風祝なので、神社の掃除をしてます。
境内の落ち葉を集めて、廊下をぞうきんがけして。
いえ、掃除は私の趣味でもあるので構わないのですが、
何が不満かと言うとですね……
「どうして私が、博麗神社の掃除をしているのでしょう?」
「私の嫁だからじゃない?」
「違います。嫁でもなければ家政婦でもありません」
「じゃぁ友達ね」
「そうですね。友達です」
という結論が出たところで、お掃除を再開します。
「なんでやねん!」
「おうふっ!」
「なんで霊夢さんの家を掃除しないけへんのや!」
「早苗、関西弁になってる」
「あら、えろうすんまへん。私としたことがほほほ」
「今度は京都弁になってるわ」
「おもしろそうやし、このままにしときますわ~」
「舌噛むわよ」
「そないなこと言われたら本当にっ!? あぅ~やっぱり噛んでもうたやないの~」
「何してんのよ。ほら、噛んだ舌先見せなさいよ」
「はうーほあ、ちょっとへふふんほあひがひまふー(ちょっと鉄分の味がしますー)」
「本当ね。ちょっと血が滲んでるわ。でもこの程度なら唾でもつけとけば治るでしょ」
「!? な、ななななにするですかー!」
「何って、私の唾をつけてあげただけよ」
「だけって、これ舌と舌がくっついてててててて」
「落ち着きなさい。会話文だけになってるわよ」
「キスですよ唾液交換ですよ愛する人どうしがする行為ですよ!」
「いいじゃない。世の中の少女はみんな私の嫁なのよ」
「霊夢さんがプレイボーイになってる!?」
「真実はいつも唐突なのよ」
「意味がわかりません! というかこれ夢ですよね?」
「うん」
「よかったぁ。私のファーストキスがこんなので終わるなんて許早苗ですし」
「でも、これ予知夢だから」
「えー!?」
「んじゃまた後で。唇たのしみにしてるわ」
「ち、ちょっと待って、プレイバック!!」
「という夢を見たんですよ」
「なるほど……あんたが私の事どう見てるかって、よぉく分かったわ。帰れ」
「ひどっ! 予知夢に誘われてお邪魔してみれば、お茶は出してくれないし。掃除しようにもピカピカだし」
「当り前よ。誰が自分の家を他人に掃除させるか」
「ですよねー。あ、これお土産ですどうぞ」
「うわ、こんなに沢山のお米、もらっていいの?」
「どうぞ。私の奇跡の力でいくらでもお米は出せますし」
「早苗……結婚して!」
「いいですよ?」
その日、私は初めてのべろちゅーをした。
ちゅっちゅ♪
でも、これも夢でした。くすん……
< ~幻想少女物語~五穀をばら撒く五面ボス >
目を覚ますと朝の6時でした。
なんだか変な夢を見た気がしますけど、内容は覚えていません。
夢なんてそんなものですよ。
さて、朝起きたらまず顔を洗いましょう。
眠気が漂うおぼつかない足つきで、部屋を出ます。
無事に洗面台まで到着したら、顔を水をぱしゃぱしゃ。
少し目が覚めて、私の姿が鏡に写っていることが確認できました。
パジャマが第三ボタンまで外れて、谷間丸見え。
でも髪の毛ぼさぼさで、ちっともセクシーじゃないですね。
軽く手櫛をして、整えます。超野菜人から、ようやく現人神になれました。
さて、次は歯ブラシに歯磨き粉を乗せて、歯をごしごし。
強く擦ると歯茎から血が出ちゃうので、優しくごしごし。
奥歯から前歯に。歯の裏もごしごし。
以前諏訪子様の歯を洗ってあげたら、背徳的な気分になったのを思い出します。
もうちょっとってところで、神奈子様に乱入されたんでしたっけ。
チッ。
その話しは置いといて、最後にモンダ○ンで口を濯ぎます。
相変わらず変わった味。でもなぜかクセになっちゃうんですよね。
適量を口に含んだら、くちゅくちゅします。
右へ左へ。前へ後ろへ。くちゅくちゅ。
ぺっと吐き出したら、もう一度口を濯いだらお口さっぱり。
最後にもう一度顔を洗えば、いつもの私の完成です。
「うん。今日の私も可愛い♪」
鏡の前でポーズをとってる所は、誰にも秘密ですよ?
さぁ次はお着替えです。
まずイチゴ柄のパジャマのボタンをはずしていきます。
寝ている間にボタンをはずしちゃうのは、パジャマが小さいからですかね。
今度新しいの買いに行こうかな。
たしか近所のユニ○ロに、可愛いのが入荷されてたはずです。
……あれ? 何か違和感が。まいっか。
ズボンを脱ごうと見下げると、下着を着けてない胸が私の下半身を隠してます。
胸が大きいのも考え物ですね。だれかさんにあげたい位です。
「でも自分でも揉む感触がいいから誰にもあげないけど」
えっちな意味じゃないですよ?
なんというか、ペットを可愛がる的なそんな意味です。
まぁ自分の体の一部なので、ちょっとは、って何を言わせるんですか!
こほん、えー次はズボンも脱いで、パンツだけになります。
寝る前にはき替えたパンツですが、これも脱いじゃいます。
真っ白にリボンのワインポイントがついたお気に入りですが、普段は履きません。
だって子供っぽいじゃないですか。
普段は可愛いフリルの付いてるのを履いてますね。
そういえばやたら褌を進めてくる軍神とか居ましたね。
あまりに進めてくるものだから、その軍神の褌を思いっきりひっぱってあげたら、もう進めてきませんでしたけど。
そんな話はどうでもいいんですよ。
それよりも次は髪の毛です。
本当はシャワーを浴びたいけれど、そんな時間はありません。
母譲りの櫛を、ささっと緑の髪の毛に通して行きます。
少しクセ毛なのが悩みどころ。
毎日トリートメントしてるのになぁ。
さぁ、髪の毛も梳いたのでちゃっちゃと白の下着を身につけます。
サラシは胸が苦しくなってから、ブラに変えました。
でも色が付いてたり、柄が濃いのはまだ恥ずかしいです。
パンツも、ティーバックとか履けません。
巫女服を着た時のお尻に、パンツの線が見えてしまうのは諦めました。
こうやって慣れていくですね……悲しいことです。
とと、鏡の前でお淑やかな少女のポーズをとっている場合じゃありませんでした。
あまり着替えに手間取っていると遅刻しちゃいます。
ハンガーに掛かっている服を着ますしょう。
さすがに毎日来ているものですから手慣れたものです。
夏服から冬服に代わってまだ間もないですが、この長袖というのはあまり好きではありません。
脇の部分、カットしようかと何回思ったこと……あれ?
「何か、おかしくないですか?」
なんだろうこの違和感。
先ほども感じましたが、う~ん。
周りを見渡してみます。
確かにこの部屋は私の部屋ですね。
見慣れたベッドに、見慣れた机。その上に乗っているのは友達と写っている写真。
今の私と同じ、みんな制服を着て笑っていました。
懐かしい、と感じてる場合ではないです。
先ほどから感じてるこの違和感はなんでしょう?
顔を洗って、歯を磨いてモン○ミンして……
「モ○ダミン!! どうしてここにモンダミ○があるんですか!?」
私は急いで洗面所に行きました。
そこには確かに、お口くちゅくちゅで有名な飲んだらヤバそうな液体が存在してやがります。
あのCMえっちぃから嫌いです。なんですかくちゅくちゅって。下のお口とか言った奴出てきなさい。
それはいいとして、これがあるのは私が元々いた世界だけのはず。
あ、また違和感。
鏡に映ってる私……あれ?
この制服を着ている、世界一可愛い女の子はだれ?
私ですね、はい。なんだ特に問題ないじゃないですか。
よかったと思っていると、台所からリズムのいい包丁の音が聞こえてきました。
おかしい。
この家で料理するのは私だけのはずです。
以前はお母さんがずっとやってましたが……
いや、そんなはずはありません。
でも、まさか……
私は確認するために、台所のドアを開け放ちました。
そこにはお味噌汁の香りと、長い髪の毛を結び、ポニーテールにしている女性の後ろ姿がありました。
エプロンを着けているのが後ろ姿からもわかります。
あのエプロンは……お母さんのお気に入り。
そしてポニーテールは、お母さんがご飯を作る時の姿。
私はあの髪の毛が好きだった。
やわらかくて、ぽわぽわで、暖かくて。
何より私の大好きな香り。
「お……かあさん?」
私の声が聞こえたのか、お玉を持った母が振り返りました。
その顔は驚いたような、戸惑っているような、でもどこか嬉しそうな笑顔。
そしてちょっと照れくさそうに、朝の挨拶を交わしました。
「おはよう早苗。もうすぐ出来るから席について待っててね」
「あ、あれ?」
「どうしたんだい? って、それ制服じゃないか。懐かしいねぇ」
「か……なこ、さま?」
「おう。たまには朝ごはんを作ろうかと思ってね。早苗はなにかい、ホームシックかい?」
なんで、神奈子様が朝ごはん?
いやいや、神奈子様が朝ごはんで、神奈子様を食べるみたいじゃないですか。
それはそれで……だめだめ、そうじゃないです。
まず現状を整理しましょう。
えーっと、つまりは……
寝ぼけてました☆
うわーうわーうわー!!
そうですよ。思いだしました!
制服は傷まないようにって、昨日干してたんじゃないですか。
モン○ミンはたまたま倉庫から出てきて、まだ消費期限が過ぎてないからって昨日置いたんじゃないですか!
うわーうわーうわー!!
神奈子様の事お母さんなんて呼んじゃった。
うわーーーーーーー!!
「死んできます」
「ちょ、ちょちょちょ待ちなさいな早苗!?」
「やだーーー神奈子様をお母さんと間違えるだなんて、やだーーー死ぬーーー!!」
「いやいや、よくあることじゃないか。ほら、先生の事をお母さんって呼んでしまうことは、誰にでもあることだぞ?」
「でも……ありえなーいー!」
「おい、今私をちらっと見てから叫んだろう。あぁそうか、私がお母さんだというのが嫌なんだな? 間違えたことが恥ずかしいわけじゃないんだな? よーし分かった。久々にミニスカート履いているようだから私の力をみせてやろう」
あ、やばい。
神奈子様の眉間に皺が寄ってる、もとい血管が浮き出てる。
怒らせちゃった、まずいよー。
神奈子様を怒らせたら怖いんですよ?
だって事あるごとに、風でスカートをめくってくるんですから。
通学中、教室移動中、帰宅中、風祝中。
そして今。
ぴゅ~~……チラ☆
「でもこの場には神奈子様しかいないから、恥ずかしくないですけどね」
「えー。それでも昔は可愛い悲鳴を上げてくれてたじゃない」
「慣れました。たかがパンツじゃないですか。生を見られなければどうってことないですよ」
「それ以上は18歳未満お断りだからやめよう、な?」
私のパンツを見て怒りが治まったのでしょう。
いつもの神奈子様に戻ってくれました。
うん、どう見ても神奈子様ですね。お母さんじゃありません。
そもそも髪の毛の色ちがうし。青色だし。お母さんは緑だし。
でも、雰囲気は似てるんですよねー。
しっかりしてるの抜けてるところとか。
背が高くておっぱいばいんばいんなのに、腰がきゅっと締まってるところとか。
優しいところとか。
厳しいところとか。
抱きしめたら、太陽の香りがするところとか。
だからもう一度だけ。これが最後。
だって、恥ずかしいですし。
一回だけ。そう呼ぶことを許してください。
「お母さん。お味噌汁吹き出してますよ?」
「え? おか、え? ああああああ!!」
吹き出しかけたお味噌汁を見て、あわてて火を止めてます。
うん、神奈子様は面白い。
面白すぎて、涙が出てしまいます。
あぁもう、止まらないじゃないですか。
神奈子様の馬鹿。
でも大好きですよ。
ずっとそばにいてくれて、ありがとうございます。
これからもよろしくお願いしますね。神奈子様♪
【五穀】
穀類の相称。元は米・麦・粟・黍(キビ)又は稗(ヒエ)・豆。
【ライスシャワー(rice shower) 】
欧米の結婚式にあった習慣で、
新郎新婦に豊かな人生と子孫繁栄を願って米を撒く。
米には豊かな恵みと子宝の象徴という意味がある。
『東方元ネタwikiより引用』
------------------------------------------------------
「五穀って言ってるのに、ばら撒いてるのは米だけなのね」
「全部ばら撒いてたら、豊穣の神に怒られました」
「米はいいの?」
「使用場所は、田んぼの上限定ですし」
「それってスペカとして、訳に立たないわね」
「でも、種まきには訳に立ちますよ?」
「まぁ……がんばりなさいな」
「はい。がんばります。ところで貴方誰ですか?」
「私を誰か知らないで話してたの?」
「だってこれは夢の中ですし。そういうこともあるかなって」
「しょうがない子ね。じゃあ教えてあげる。私の名前は……」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今朝は変な夢を見た。
胡散臭い人が何か言ってた。
夢の内容だし覚えてないけど、もしかしたら予知夢だったのかもしれない。
ほら、私って神ですし。
現人神ってカッコいいですよね?
でも神とはいえ風祝なので、神社の掃除をしてます。
境内の落ち葉を集めて、廊下をぞうきんがけして。
いえ、掃除は私の趣味でもあるので構わないのですが、
何が不満かと言うとですね……
「どうして私が、博麗神社の掃除をしているのでしょう?」
「私の嫁だからじゃない?」
「違います。嫁でもなければ家政婦でもありません」
「じゃぁ友達ね」
「そうですね。友達です」
という結論が出たところで、お掃除を再開します。
「なんでやねん!」
「おうふっ!」
「なんで霊夢さんの家を掃除しないけへんのや!」
「早苗、関西弁になってる」
「あら、えろうすんまへん。私としたことがほほほ」
「今度は京都弁になってるわ」
「おもしろそうやし、このままにしときますわ~」
「舌噛むわよ」
「そないなこと言われたら本当にっ!? あぅ~やっぱり噛んでもうたやないの~」
「何してんのよ。ほら、噛んだ舌先見せなさいよ」
「はうーほあ、ちょっとへふふんほあひがひまふー(ちょっと鉄分の味がしますー)」
「本当ね。ちょっと血が滲んでるわ。でもこの程度なら唾でもつけとけば治るでしょ」
「!? な、ななななにするですかー!」
「何って、私の唾をつけてあげただけよ」
「だけって、これ舌と舌がくっついてててててて」
「落ち着きなさい。会話文だけになってるわよ」
「キスですよ唾液交換ですよ愛する人どうしがする行為ですよ!」
「いいじゃない。世の中の少女はみんな私の嫁なのよ」
「霊夢さんがプレイボーイになってる!?」
「真実はいつも唐突なのよ」
「意味がわかりません! というかこれ夢ですよね?」
「うん」
「よかったぁ。私のファーストキスがこんなので終わるなんて許早苗ですし」
「でも、これ予知夢だから」
「えー!?」
「んじゃまた後で。唇たのしみにしてるわ」
「ち、ちょっと待って、プレイバック!!」
「という夢を見たんですよ」
「なるほど……あんたが私の事どう見てるかって、よぉく分かったわ。帰れ」
「ひどっ! 予知夢に誘われてお邪魔してみれば、お茶は出してくれないし。掃除しようにもピカピカだし」
「当り前よ。誰が自分の家を他人に掃除させるか」
「ですよねー。あ、これお土産ですどうぞ」
「うわ、こんなに沢山のお米、もらっていいの?」
「どうぞ。私の奇跡の力でいくらでもお米は出せますし」
「早苗……結婚して!」
「いいですよ?」
その日、私は初めてのべろちゅーをした。
ちゅっちゅ♪
でも、これも夢でした。くすん……
< ~幻想少女物語~五穀をばら撒く五面ボス >
目を覚ますと朝の6時でした。
なんだか変な夢を見た気がしますけど、内容は覚えていません。
夢なんてそんなものですよ。
さて、朝起きたらまず顔を洗いましょう。
眠気が漂うおぼつかない足つきで、部屋を出ます。
無事に洗面台まで到着したら、顔を水をぱしゃぱしゃ。
少し目が覚めて、私の姿が鏡に写っていることが確認できました。
パジャマが第三ボタンまで外れて、谷間丸見え。
でも髪の毛ぼさぼさで、ちっともセクシーじゃないですね。
軽く手櫛をして、整えます。超野菜人から、ようやく現人神になれました。
さて、次は歯ブラシに歯磨き粉を乗せて、歯をごしごし。
強く擦ると歯茎から血が出ちゃうので、優しくごしごし。
奥歯から前歯に。歯の裏もごしごし。
以前諏訪子様の歯を洗ってあげたら、背徳的な気分になったのを思い出します。
もうちょっとってところで、神奈子様に乱入されたんでしたっけ。
チッ。
その話しは置いといて、最後にモンダ○ンで口を濯ぎます。
相変わらず変わった味。でもなぜかクセになっちゃうんですよね。
適量を口に含んだら、くちゅくちゅします。
右へ左へ。前へ後ろへ。くちゅくちゅ。
ぺっと吐き出したら、もう一度口を濯いだらお口さっぱり。
最後にもう一度顔を洗えば、いつもの私の完成です。
「うん。今日の私も可愛い♪」
鏡の前でポーズをとってる所は、誰にも秘密ですよ?
さぁ次はお着替えです。
まずイチゴ柄のパジャマのボタンをはずしていきます。
寝ている間にボタンをはずしちゃうのは、パジャマが小さいからですかね。
今度新しいの買いに行こうかな。
たしか近所のユニ○ロに、可愛いのが入荷されてたはずです。
……あれ? 何か違和感が。まいっか。
ズボンを脱ごうと見下げると、下着を着けてない胸が私の下半身を隠してます。
胸が大きいのも考え物ですね。だれかさんにあげたい位です。
「でも自分でも揉む感触がいいから誰にもあげないけど」
えっちな意味じゃないですよ?
なんというか、ペットを可愛がる的なそんな意味です。
まぁ自分の体の一部なので、ちょっとは、って何を言わせるんですか!
こほん、えー次はズボンも脱いで、パンツだけになります。
寝る前にはき替えたパンツですが、これも脱いじゃいます。
真っ白にリボンのワインポイントがついたお気に入りですが、普段は履きません。
だって子供っぽいじゃないですか。
普段は可愛いフリルの付いてるのを履いてますね。
そういえばやたら褌を進めてくる軍神とか居ましたね。
あまりに進めてくるものだから、その軍神の褌を思いっきりひっぱってあげたら、もう進めてきませんでしたけど。
そんな話はどうでもいいんですよ。
それよりも次は髪の毛です。
本当はシャワーを浴びたいけれど、そんな時間はありません。
母譲りの櫛を、ささっと緑の髪の毛に通して行きます。
少しクセ毛なのが悩みどころ。
毎日トリートメントしてるのになぁ。
さぁ、髪の毛も梳いたのでちゃっちゃと白の下着を身につけます。
サラシは胸が苦しくなってから、ブラに変えました。
でも色が付いてたり、柄が濃いのはまだ恥ずかしいです。
パンツも、ティーバックとか履けません。
巫女服を着た時のお尻に、パンツの線が見えてしまうのは諦めました。
こうやって慣れていくですね……悲しいことです。
とと、鏡の前でお淑やかな少女のポーズをとっている場合じゃありませんでした。
あまり着替えに手間取っていると遅刻しちゃいます。
ハンガーに掛かっている服を着ますしょう。
さすがに毎日来ているものですから手慣れたものです。
夏服から冬服に代わってまだ間もないですが、この長袖というのはあまり好きではありません。
脇の部分、カットしようかと何回思ったこと……あれ?
「何か、おかしくないですか?」
なんだろうこの違和感。
先ほども感じましたが、う~ん。
周りを見渡してみます。
確かにこの部屋は私の部屋ですね。
見慣れたベッドに、見慣れた机。その上に乗っているのは友達と写っている写真。
今の私と同じ、みんな制服を着て笑っていました。
懐かしい、と感じてる場合ではないです。
先ほどから感じてるこの違和感はなんでしょう?
顔を洗って、歯を磨いてモン○ミンして……
「モ○ダミン!! どうしてここにモンダミ○があるんですか!?」
私は急いで洗面所に行きました。
そこには確かに、お口くちゅくちゅで有名な飲んだらヤバそうな液体が存在してやがります。
あのCMえっちぃから嫌いです。なんですかくちゅくちゅって。下のお口とか言った奴出てきなさい。
それはいいとして、これがあるのは私が元々いた世界だけのはず。
あ、また違和感。
鏡に映ってる私……あれ?
この制服を着ている、世界一可愛い女の子はだれ?
私ですね、はい。なんだ特に問題ないじゃないですか。
よかったと思っていると、台所からリズムのいい包丁の音が聞こえてきました。
おかしい。
この家で料理するのは私だけのはずです。
以前はお母さんがずっとやってましたが……
いや、そんなはずはありません。
でも、まさか……
私は確認するために、台所のドアを開け放ちました。
そこにはお味噌汁の香りと、長い髪の毛を結び、ポニーテールにしている女性の後ろ姿がありました。
エプロンを着けているのが後ろ姿からもわかります。
あのエプロンは……お母さんのお気に入り。
そしてポニーテールは、お母さんがご飯を作る時の姿。
私はあの髪の毛が好きだった。
やわらかくて、ぽわぽわで、暖かくて。
何より私の大好きな香り。
「お……かあさん?」
私の声が聞こえたのか、お玉を持った母が振り返りました。
その顔は驚いたような、戸惑っているような、でもどこか嬉しそうな笑顔。
そしてちょっと照れくさそうに、朝の挨拶を交わしました。
「おはよう早苗。もうすぐ出来るから席について待っててね」
「あ、あれ?」
「どうしたんだい? って、それ制服じゃないか。懐かしいねぇ」
「か……なこ、さま?」
「おう。たまには朝ごはんを作ろうかと思ってね。早苗はなにかい、ホームシックかい?」
なんで、神奈子様が朝ごはん?
いやいや、神奈子様が朝ごはんで、神奈子様を食べるみたいじゃないですか。
それはそれで……だめだめ、そうじゃないです。
まず現状を整理しましょう。
えーっと、つまりは……
寝ぼけてました☆
うわーうわーうわー!!
そうですよ。思いだしました!
制服は傷まないようにって、昨日干してたんじゃないですか。
モン○ミンはたまたま倉庫から出てきて、まだ消費期限が過ぎてないからって昨日置いたんじゃないですか!
うわーうわーうわー!!
神奈子様の事お母さんなんて呼んじゃった。
うわーーーーーーー!!
「死んできます」
「ちょ、ちょちょちょ待ちなさいな早苗!?」
「やだーーー神奈子様をお母さんと間違えるだなんて、やだーーー死ぬーーー!!」
「いやいや、よくあることじゃないか。ほら、先生の事をお母さんって呼んでしまうことは、誰にでもあることだぞ?」
「でも……ありえなーいー!」
「おい、今私をちらっと見てから叫んだろう。あぁそうか、私がお母さんだというのが嫌なんだな? 間違えたことが恥ずかしいわけじゃないんだな? よーし分かった。久々にミニスカート履いているようだから私の力をみせてやろう」
あ、やばい。
神奈子様の眉間に皺が寄ってる、もとい血管が浮き出てる。
怒らせちゃった、まずいよー。
神奈子様を怒らせたら怖いんですよ?
だって事あるごとに、風でスカートをめくってくるんですから。
通学中、教室移動中、帰宅中、風祝中。
そして今。
ぴゅ~~……チラ☆
「でもこの場には神奈子様しかいないから、恥ずかしくないですけどね」
「えー。それでも昔は可愛い悲鳴を上げてくれてたじゃない」
「慣れました。たかがパンツじゃないですか。生を見られなければどうってことないですよ」
「それ以上は18歳未満お断りだからやめよう、な?」
私のパンツを見て怒りが治まったのでしょう。
いつもの神奈子様に戻ってくれました。
うん、どう見ても神奈子様ですね。お母さんじゃありません。
そもそも髪の毛の色ちがうし。青色だし。お母さんは緑だし。
でも、雰囲気は似てるんですよねー。
しっかりしてるの抜けてるところとか。
背が高くておっぱいばいんばいんなのに、腰がきゅっと締まってるところとか。
優しいところとか。
厳しいところとか。
抱きしめたら、太陽の香りがするところとか。
だからもう一度だけ。これが最後。
だって、恥ずかしいですし。
一回だけ。そう呼ぶことを許してください。
「お母さん。お味噌汁吹き出してますよ?」
「え? おか、え? ああああああ!!」
吹き出しかけたお味噌汁を見て、あわてて火を止めてます。
うん、神奈子様は面白い。
面白すぎて、涙が出てしまいます。
あぁもう、止まらないじゃないですか。
神奈子様の馬鹿。
でも大好きですよ。
ずっとそばにいてくれて、ありがとうございます。
これからもよろしくお願いしますね。神奈子様♪
もっと続けて!!
さて、歯を磨かれてあ~う~してる子の話はまだかな?
仲良し家族計画ですねわかりますw
>2しゃま
すわわっ!
おちつけ、ここは健全さいとだ